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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2007-6-10 10:43
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
ブレッドボードで温度補償回路を検証
計算で温度補償回路の定数を求める方法を調べたが実のところ良くわからない。シミュレーション上では同一定数でトランジスタが違ってもほぼ同じ結果が得られる。

なのでとりあえずブレッドボードでシミュレーションで用いたのと同じ回路を組んで動作させてみることにした。

結果はバイアス電圧を抵抗分圧で予め適正に調整すればヘアドライヤーで熱しても出力レベルはほとんど変動せず安定に保たれることが確認できた。温度補償が無い抵抗分圧の時に比べてノイズが少ないようにも見える。

ブレッドボード上では温度補償用とスイッチング用のトランジスタは離ればなれで熱結合していないがドライヤーで二つとも熱する分には同じように温度が上がっていくのでうまく動く。ゆっくり熱したり冷ましたりすると温度係数が違うためかオシロ上で波形に揺らぎが生じる。

あとはこれを実際にプリスケーラー基板上の回路に適用してみて結果を見てみたい。その際は2つのトランジスタをぴったりくっつけておくようにしよう。
webadm
投稿日時: 2007-6-11 3:13
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
実機で検証
プリスケーラー基板のPECL-TTL変換回路に温度補償回路を追加して実際に検証してみた。

結果は定数を多少変更する必要があったが1GHzまではカウントされるので従来の動作水準は満たしている。

問題の温度ドリフトだが1GHzはさすがにTTLの出力振幅がギリギリのため温度変化によってまったくカウントされない状態に陥ることがわかった。それでも以前のように温度補償が無かったのに比べれば温度変化の影響はかなり緩和されていて蓋を閉めてすぐドリフトして悪影響が現れるということは無いが時間と共にカウントしている数値が本来の値から段々と離れていきついにはまったくカウントしなくなる。

ヘアドライヤーで熱風をあてるとやはり同じ症状が短い時間で再現できる。おかしいな、トランジスタ回路の動作はほとんど熱の影響を受けないはずなのに。可能性としては他のIC(プリスケーラーやプリアンプ)の温度ドリフトの可能性も考えられる。

少し周波数を下げてプリアンプの仕様上の上限である900MHzで同じテストをするとヘアドライヤーで熱しない限り蓋を閉めた状態で使う分には安定している。しかも900MHzでの感度も良好で-20dBmまで安定してカウントできる。AdvantestのTR5823Hは-20dBmではまったくカウントできないのでこの点だけは優れている。

実質900Mhzまでという制限がどうしてもつくかもしれない。温度補償回路の定数を可変抵抗で調整すればもう少し安定するポイントを見つけることができるかもしれないが今後の課題としよう。

どうしても出力負荷が重いのでトランジスタ一個でドライブするのは無理があるかもしれない。もう一段出力バッファーを追加すればもう少し高い周波数まで安定するかもしれない。
webadm
投稿日時: 2007-6-11 6:13
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
失敗の原因
500MHzぐらいの周波数の場合はヘアドライヤーで熱しても動作的にはびくともしない。

その状態でオシロのプローブをどこにつなごうとも影響無い。

判明したのは予想に反してかなりプリスケーラーの出力振幅が小さいということ。

低い周波数では1Vp-pあるが高い方になるに従って小さくなっていく。一部はオシロの垂直帯域の限界で減衰しているとは言えその度合いが大きい。

もう一度今回使用したプリスケーラーのデータシートを見たら負荷条件として容量負荷が8pFを前提としているという記載が目に入った。

8pFとはかなり少ない。

100MHzでスイッチングしている際の出力信号を見るとほとんど振れていない。TTLのスレッショルドは1.2vと0.8vなので最低0.4vp-pの振幅があればギリギリトグルできるがちょっとでも上下にずれれば危ない。実際にはそうしたことが起きていると予想される。

それとやはりプリアンプのセンスレベルを調整すると1/2の周波数が安定してカウントされる。例えば1.099MHzを入力すると549.5MHzが表示されるとか。この状態でヘアドライヤーで熱しても動作はびくとも変化しない。オシロのプローブでTTL出力を見るとかろうじて1.2V付近にわずかな波が見える程度。これでよくカウントしているものである。これもHP8640B側のdoubler出力波形のピーク部分でギリギリTTLのスレッショルドをクリアしていると思われる。いずれにせよ高い周波数での振幅が足らなすぎるのが失敗の原因と思われる。
webadm
投稿日時: 2007-6-12 4:52
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
失敗は成功の...
いろいろ失敗の原因を分析するうちに一番の問題はスイッチングトランジスタに遠く離れたところにあるカウンタICまでの伝送路をドライブさせるのは無理があったことにある。

トランジスタ一石でやろうとするところに無理があった。

よく考えれば出力段に十分なドライブ能力のあるトランジスタか高速ロジックLSIを追加すればよかった話だ。

そうでなければ高周波パワートランジスタを使うしかない。

といってもプリスケーラー基板上の2SA1145は調整中にバイアス電圧を低くしすぎて定格を超える電流を流してしまい逝ってしまっていたりする。

もともとコレクタ電流が最大50mAの石で最大コレクタ損失も低かった。可哀想なことをしたと後悔している。よく働いてくれた、短い間だったけど。

この失敗をテコにして今度こそ安定したプリスケーラー基板にしないと。
webadm
投稿日時: 2007-6-12 21:17
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
74Sの入力
実際にオシロで観測した事実から推測するとカウンター回路に使われている74S196は入力がTTLのレベルを満たしていなくても動作するように見える。

振幅が500mVもないのにカウントしている。1.2V近辺をふらつくだけでトグルするようだ。

実際にファンクションジェネレータで微妙な振幅の方形波を生成して74S196に入力してみるとはっきりした。

74S196のデータシートに載っている等価回路を見ると入力は内部のNPNトランジスタのエミッターが接続されており常に+電位のバイアスがかかっている。そのためファンクションジェネレータの波形も+側に少しバイアスがかかるため設定通りのレベルから少し上にずれてしまう。

オシロで電位を観測するしかないが、振幅を安定してカウントされる限界ギリギリまで小さくしていって、不安定になったらオフセットを変更して安定になるところを見つける、そしてまた振幅を少し小さくしてというのを繰り返すと

・振幅が366mVp-p(1.40-1.03V)

というのが限界のようだ。

つまり1.2Vを跨いで変化するだけでカウントされるということになる。これ以上振幅を狭めると振幅100mV(1.27-1.17V)で波形のリンギングまでカウントされてしまうことから1.2Vが結局実質の閾値だということが判明。つまり入力信号がTTLを満たしていなくてもカウントする。

シュミットトリガーバッファとかで無い限り厳密なTTLのレベルを満たしていなくてもロジックは動作してしまう。一見して安定して動いているように見えて実はギリギリも良いところでちょっとした温度変化で動かなくなってしまうことになる。

webadm
投稿日時: 2007-6-28 5:00
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
バラン
プリスケーラーのクロック入力はディファレンシャルだが、プリアンプの出力はシングルエンド。DCカットして接続してそれなりに1.1GHzぐらいまでは安定してトグルしている。

ふとしたことから検索で別件を探していたらちゃんとしたシングルエンドとディファレンシャルの変換方法があることを知った。

バランである。

バランとはbalance to unbalanceの略でBalunと書く。日本ではこれをそのままローマ字読みでバルンと教える学校の先生もいるらしい。さすがに考案した人の名前だとかいい加減なことを教える人はいないらしい。

片方からシングルエンドのRF信号を入力すると他方からディファレンシャルの信号が出てくる。逆も真なり。なのでアマチュア無線家もダイポールアンテナと同軸を接続する際のマッチングにバランが使用される。同様にアンテナとかでもバランが内蔵されているものも多い。

いろいろ検索すると自作のバランとかアマチュア無線家の情報がいろいろ見つかる。

10-1000MHzの広帯域のバランもメガネ型のトロイダルコアトランスで出来るらしい。実際に市販製品もあるがDigi-Keyとかでは扱ってなさそうである。

バランを使えば低い周波数や無信号の時にノイズでトグルしてしまうことも無くなるのかもしれない。

そのうち実験してみよう。

PECLからTTLへの変換もちゃんと入力仕様と出力仕様を決めてどれだけのゲインが必要か決めて回路を設計すればまともなものが出来るかもしれない。1段では10dBがせいぜいなので2段で終段をトーテムポールとかにすればドレイン電流も多くとれて良いかもしれない。
webadm
投稿日時: 2007-8-18 21:17
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
武田理研のTR5834 PULSE JITTER COUNTER
またパルスジッターカウンターを買ってしまった。

見た目は既に持っているADVANTESTのTR5835とよく似ているが武田理研の時代の前モデルらしい。出品者の説明によれば、前面パネル破損によりボタン操作不能、とある。写真では自己診断等は問題なく終了している様子だったので内部は生きていてパネルのタクトスイッチの典型的な劣化だろうと思い落札。

届いてみたら確かに電源は入り自己診断は終わるがボタンが一切きかない。強く押せば接触が回復するはずだがそれも一切効かない。背面には2000年の校正済みシールが貼ってある、割と新しいのかもしれない。ヒューズホルダーが壊れてぐらついているが機能的には問題無い。

仕方なく中を開けてみた。作りはTR5835と基本的には同じで古い設計のためかマイコンが別基板ではなくベースボードに実装されている以外の構成は後のTR5835と区別がつかないほど同じ。TR5835では改修されたパッチが生々しく残っている程度。

フロントパネルのアルミダイキャスト製化粧板を外してみるとあっさり押しボタンがすべて効くようになった。化粧板を見ると一カ所鋭いもので着かれたような打痕があり、アルミダイキャストに亀裂が入るほど凹んでいた。それによって周囲の押しボタンが押された状態になってしまって操作が一切効かなかったわけである。

プラスチックハンマーを取り出して、これでもかと凹んだ部分を叩いて多少は凹みが減ったようなので取り付け直してみるとボタン操作は可能な状態になった。レストア完了か?



LED表示器のアクリルパネルは痛々しく亀裂が入ったままだが使用に際しては支障が無いのでこのままとする。

TR5834とTR5835の大きな仕様上の違いというと分解能が1nsと100psの違いでしかない。実際には作りは一緒でTR5834でも内部的には100ps分解能であるが表示上1nsに丸めてあるだけに見える。しかし実際同じ信号を同じ条件で双方で測定すると偏差値や分布範囲の結果が大きく異なるのは何故だろう。TR5835の基準クロックを見るとTR5835の方がTR5834よりも良い値を出す。逆にTR5834の基準クロックを観測するとTR5834の方がTR5835よりも良い値を出す。必ずしも分解能が悪い方が大きな値が出るというわけではなさそう。互いに自分のクロックには甘い結果を出すということだろうか。TR5834はやはりMIN,MAXだけ1nsまでの表示で丸めてあって他はTR5835と変わらないので内部的には100ps分解能で処理していると思われる。しかしMIN=100ns,MAX=100nsでRANGE=300psと表示するのはさすがにおかしいだろうということでTR5835では100ps分解能表示に変更したのかも。

まるで車に轢かれたみたいな猫のような状態で我が家にやってきたTR5834だが無事治療の甲斐あって元気になった。よしよし。
webadm
投稿日時: 2007-8-20 6:51
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
Re: 武田理研のTR5834 PULSE JITTER COUNTER
実はこのTR5834届いた時から感じたのだけど、かなりカビくさい。

保管されていた場所がかなりカビくさかったのか、ほんとうにどっかカビが生えているのかいつまで経ってもかび臭さが部屋中に漂っている。

危険なので、一度中を洗浄したほうが良さそう。

HP4951Aもカビくさかったけど洗浄したら気にならなくなった。

確かに一部セラミックコンデンサとかにカビが生えているようなところが見受けられたので今度洗浄しよう。

梱包に使われた段ボール自体が既にカビくさいので、段ボールは早めに処分しよう。体の中にカビが生えたら大変だ。
webadm
投稿日時: 2007-9-6 18:45
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
おジャンクなHP8656B
まるで車に轢かれた猫のような悲惨な状態のHP8656Bシグナルジェネレーターが我が家に今朝運び込まれて来た。



電源は入るが自己診断のLED全点灯状態から動作状態へ遷移せず。かろうじてレベルメーターの単位表示だけは生きているらしくdB表示に変わる。

フロントパネルがかなり悲惨な状況である。



おそらく元のオーナー企業が破棄した際に産廃業者のトラックに無造作に放り込んだ時に他の機器とぶつかった衝撃でコネクタや押しボタンがめり込んだりしている。内部の基板やタクトスイッチも損傷を受けているようだ。



幸いにして大部分のキートップは埋まっているものの紛失はしていないので、修理すれば使える希望の光はまだ見えている。

まずはサービスマニュアルを熟読して中の状態を調べて見ることにしよう。
webadm
投稿日時: 2007-9-6 19:47
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
Re: おジャンクなHP8656B
上蓋と底蓋の開け方がわかったので中を見てみた。ちょっと古いタイプなのでハンドルを取り除くだけでは簡単に蓋は取れず、怪我をしないように工具で蓋を上に押し出すような感じで無事開けられた。



上蓋を取るとメインオシレーター(VCO)基板が現れた。VCOそのものはシールドに覆われているのでそれとわかる。パターンが金メッキではないものの電解コンデンサは電源平滑用の大容量のものを除いてすべてハーメティックタンタルなのは伝統的な長寿命設計が受け継がれている。



底蓋を取るとデジタル基板とおぼしきものと電源アナログ基板が並んでいる。デジタル基板はHPIBコントローラーとメインマイクロコントローラーにそのROMとRAMが搭載されているのがわかる。

オシロでデジタル基板の各テストポイントを観測してみたところではそれなりに動作しているようである。

とすると稼働状態にならないのはフロントパネルの表示制御基板が壊れているためか。

フロントパネルの表示制御基板へはシリアルバスでメインコントローラーから表示制御が行われている。基板が損傷してそのあたりが断線もしくは機能不能となっていれば表示が変化しないことはあり得る。レベルメーターの単位表示が全表示からdBのみ表示に変わることからメインコントローラーからは正しく表示制御データは届いているがそれ以外の表示部がダメくさい。

光は見えてきたが、どうやってフロントパネルを分解すればいいかが問題。
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