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webadm
投稿日時: 2007-4-4 12:02
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
SMLU内部
よく見ると上部のモジュールには蝶番がついていて片側を固定しているネジを外すと上へ開く形で持ち上げることができるのを発見。



これで今まで見えなかった内部の配線や基板が見えるようになる。特にバッファモジュールの結線が見える。Tと印刷してあるのは以前撮った部品面の写真と照らし合わせると高周波トランジスタの足らしい。

下のVCOモジュールからは同軸ケーブルが4本しか出ていなくてうち3本が上部のバッファモジュールにつながっている。一本は左側につながっていて2本は右側につながっている。2つのモジュールからはそれぞれ1本ずつ出力と思われるケーブルが出て下のALC Ampモジュールの方向へ行っている。VCOの残り一本は直接したのALC Ampの放熱板の下へつながっている。放熱板にはやはり高周波パワートランジスタの足らしき2本のネジが見える。



ということは7つのバンドのうちいくつかは共通ケーブルということになる。おそらく低い4つのバンドが1本を共有していて、高い方の3バンドがそれぞれ独立したケーブルで出てきているのかも。上部のバッファは広帯域アンプでそれぞれのバンドの周波数カバー域でフラットな出力になるように調整されているのかもしれない。どれがどれかは直接オシロかカウンターで信号を観測してみないと今はわからない。ケーブルの結線を追えば少しはわかるのかもしれないけど。



それまでは確認できなかった電解コンデンサの仕様とかも読めるようになった。64v 4700uFである。結線を外してコンデンサ単体で容量を計測するとまったく容量抜けしていない。大したものである。さすがドイツ製。他の小さいケミコンが少しカビが生えたような状態になっているのがいささか心配。

同軸ケーブルとか外れるのかと思ったけどどうやら簡単には抜けないようだ。VCOのケースを開けて結線を確認してみよう。

それにしてもバンド切り替えスイッチはだんだんと状況が悪くなってきている。変調切り替えスイッチとかは何故か真新しく金属メッキも新品に近い。最近になって交換されたのだろうか。他にも他のプリント基板と比べていかにも新品くさいのがある。これも交換修理されたばかりなのかもしれない。何せ昨年までメンテナンスされていたものらしいので。スイッチを交換するにしてもケーブルの半田付けを全部やり直ししないといけないので大変な作業になる。第一交換パーツが今も存在するかどうかは期待しないほうがよいだろう。

驚いたのはリモートコントロール用のオプション付きのモデルなのだが、外部からBCDコード入力で周波数を設定できるようにDACが使われている点である。あとバンド選択も背面のアンフェノールコネクタ端子からBCDコードで入力してプログラムすることができる。そのためにフロントパネルのプッシュボタンでProgramというのを選択する必要がある。このために配線が大変複雑になっていることは否めない。

小脇の方にある小基板群がなんのためのものなのかは未だ謎。電源にしては枚数が多すぎるのでスイープ用のノコギリ波発信回路だろうか。

今のところバンド7の出力がおかしい原因を探るために次ぎはVCOモジュールのバンド7の発信回路の信号を観測してみることにしよう。
webadm
投稿日時: 2007-4-4 22:04
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
SMLUのVCO内部
SMLUのVCOモジュールは内部が3重構造基板になっていて最低部がシールドボックスで覆われた発振回路、その間に一枚基板があり、更に上部にもう一枚基板があるように見える。上部側の蓋が外せるようなので開けてみてみた。



出てきたのは各7つのバンド毎の直線性補完回路である。発信回路自身は必ずしも制御電圧と比例して直線的に発信周波数が変わるわけではないので、実際の発信回路の直線性を補完するために制御電圧を部分的にカーブさせる必要がある。実際にはいくつかの区間を直線で補完するという感じだろう。そのために沢山の可変抵抗器が実装されている。当たり前といえばあたりまえだけどノウハウ的な部分だろう。

直線補完された制御電圧はそれぞれの発信回路のバリキャップダイオードに印可されていると思われる。この基板もネジを外せば下の基板が見えるように開けるような感じもするが配線がどうなっているのか不明なのでまた今度にしよう。
webadm
投稿日時: 2007-4-5 4:18
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
SMLUの電源回路
写真でもわかるとおりに電源トランスを使用している。トランスの二次側には26vと30vそれに2vの3種類のタップが出ている。

26vは底についているブリッジダイオードで整流されて大きな4700uFの電解コンデンサにDC出力が出ている。これはたぶん一番電流を供給できるDC電源の元だろう。

それとは別に30vの高めのタップはおそらくVCOの制御電圧を生成するための40vの基準電圧を生成するのに使われていると思われる。整流回路はおそらくリモート制御基板のところにあると思われる。そこにDACが載っているので基準電圧が必要であるのと、VCOの直線性補完回路の基板に+40vというテスト端子が出ていたことからVCOの制御電圧は40vの電源が使用されてると思われる。

いまいち配線の結線が見えないのでどこにどうつながっているか追いにくい。よく考えればすべてのモジュールは電源とグランドがつながっているはずだけどケーブルの色がまちまちでどれが電源やら信号やら区別がつかない。

そういえばアナログ機器なのに正負電源は使われていないのだろうか?
webadm
投稿日時: 2007-4-5 5:17
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
SMLUのVCO中基板
やはりVCOモジュールの上部基板には蝶番がついていて反対側のネジを外すと上へ開くことができた。上下で挟まれて見えなかった中基板が見えた。



これではっきりしたのは低い周波数の4つのバンドは出力ケーブルが一本で共有しているということ。中基板を見るとスイッチングダイオードが4バンド分あるのでそれでどれか選択されているバンドだけ出力をイネーブルにしているようだ。

高い方の3つのバンドはそれぞれ独立して同軸ケーブルが発信回路から伸びている。今回問題があるのは一番高いバンド7でこれはVCOから最短距離でケーブルが伸びてすぐ上のバッファアンプモジュールに接続されている。もしかしてやはり高い3つのバンドはどれも常時生きているのだろうか?

あとはもう発信回路の出力を直接観測してみるしかない。

それと良く見ると基板上には+40vと-40vの表示がある。なのでどっかで正負電源があるはず。そういえば大きな電解コンデンサの近くにチューブラタイプの電解コンデンサが2つ空中配線されているのが見えた、あれだろうか。それにしてもGNDの表示が無いので電圧をチェックしようと思ってもできない。プリント基板のパターンもアナログ回路だし手書きの時代の産物なのでベタGNDとかわかりやすい目安も見あたらない。よく見ると今の時代ではみられない手配線を模したようなパターンが描かれている。GNDはどこだろう一点アースだろうけど。



こちらは直線性補完回路の裏面。7つのVCO制御出力電圧と電源と制御入力が配線されている様子が見える。これでわかるのは7つの制御出力は常時生成されているということ。
webadm
投稿日時: 2007-4-5 6:10
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
ALC Ampの実態
今まで見た結果を整理するとどうやらALC Ampというのは3つのモジュールに周波数帯域別に分かれているように思えてきた。

低い方の4つのバンドはVCOから直接同軸ケーブルで中央のパワートランジスタモジュールに直結されている。

高い方の3つのバンドはそれぞれ上部にALC Ampが独立してもうけられているというもの。

AM変調とかはALC Ampで行われるのでそのあたりの変調入力がそれぞれのAmpモジュールに結線されているはずである。FM変調入力はVCOモジュールに結線されている。

そうするとかなり調べるべき箇所が絞られてくる。
webadm
投稿日時: 2007-4-5 11:29
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
バンド5の発振停止
一度上位3バンドのVCO発振回路のシールドケースを外して信号をあたってみることにした。

発振回路はかなり発熱していて電源を入れるとすぐに熱くなる。

特に上位3バンドの方はトランジスタを固定する金具が変色しているくらいだからかなり熱が出るのだろう。

まだ冷たい状態でバンド7が選択されている状態で電源を入れてカウンターで出力周波数を測ってみると800MHzになっていた。

しかしすぐさまいつものように不安定な表示になってしまった。

きっと発信トランジスタの温度上昇が影響しているのだろう。

今度は発振回路の供給電源電圧を見てみる。すると20v程度きている。見ると選択されているバンド用の発振回路にだけ電源が供給されている。同時に複数動作するということは無いらしい。

バリキャップに印可される電圧もちゃんと周波数設定に比例して変化する。

そのうちさっきまで問題なかったバンド5が再び持病発生で出力がまったく出なくなった。

バンド5の発振回路の出力端子にカウンターをつないでみてもまったくカウントしない。電源はちゃんと20v供給されている。さっきまではちゃんと発振していたのだが。完全な発振停止である。熱によって動作不能状態に陥ったのだろうか。単純な発信回路なので間違いない。

上位バンド3を選択している時に共通することは電源回路に発振ノイズがだいぶ乗るということである。カウンターをコンデンサーを介して電源回路につないでも発振周波数がカウントできてしまうほどである。

どうやらバンド5は発振用トランジスタの劣化らしい。

バンド7は発振はするが出力が異常である。まだ原因が発振回路側なのかAmp側なのかは切り分けはできないが、トランジスタが劣化して寄生発振をしている可能性もある。

SMLUはシャーシーが電源のグランドに落ちている。随所でシャーシーにグランド用の端子がもうけられている。今では考えられないが真空管の時代ではそれが当たり前だったのでその名残だろう。

あと基板上で40vと書いてあるがどちらもそれとはずれた電圧になっている。なにせDC電源は2つあるが元々AC電源電圧が違うので違う電圧になってしまうのは仕方がない。本当はどうなのだろう。マイナス電源がどうやって作られているのか確認してみよう。
webadm
投稿日時: 2007-4-5 12:03
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
やはり発振用トランジスタの劣化か
バンド5はかなり状況が悪くすぐに発振が停止する。

停止した状態でコレクタ電圧を測定すると正常時よりも下がってしまって2v程度になってしまう。ON状態のままらしい。

高いバンドになるにつれ多くの電流を流すようなのでかなり過酷な動作状態になる。シールドで囲まれているのでなおさら。

劣化しても仕方がない。

といってもどんなトランジスタが使われているかは上からでは見えない。何かデンターミラーとかを使えば見えるかもしれない。

例え交換できるトランジスタが入手できたとしても交換するのは容易ではない。しっかり足が空中半田付けされているのでそれらを外して再度配線しなおさないといけない。

トランジスタを押さえている放熱板のようなもののネジを回そうとしたらしっかりシール剤が塗ってあってネジが回らない。

ううむとりあえず次回はトランジスタの型番だけでも確認してみよう。バンド5は交換が必要だ。
webadm
投稿日時: 2007-4-6 3:07
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
Rohde & SchwarzのUlrich L. Rohde氏
VCOとかの勉強を始めると必ずと言っていいほどUlrich L. Rohde氏の著書や論文、特許とかにお目にかかる。

まだPLLとかが実用化される前から高性能なLC共振回路を使ったVCOを考案した先駆者である。温度特性や位相ノイズを低減する工夫は特許となっている。

このSMLUのVCOもおそらくRohde氏が設計に関わっていることは想像に難くない。

Rohde氏は今もVCOの先端分野で研究を続けており論文も発表している。IEEE Fellowでありドイツでは大学の教授も務められて後進の指導にも熱心。

Prof. Dr.-Ing. Dr.h.c.mult. Ulrich L. Rohde

アマチュア無線とも縁が深く、VCOとか自作される方で知らない人はいないらしい。私はまったくのもぐりで知らなかっただけですが。

有名なR&Sの古い製品だけど中を見るにつけ当時最先端の技術を駆使されて設計されているのを目の当たりにして、これを設計した人たちはただ者ではないと感じたがやはりそうだった。このSMLUは電源投入直後から周波数ドリフトも少なく安定している。一般の教科書や実用書に書いてあるLC共振型のコルピッツ発振回路だとそのまま作っても温度で発振周波数がドリフトしたり位相ノイズが多くて使い物にならないのが普通。普通は安定した水晶発振回路で涙を飲むのが普通だった。当時そうした問題に真っ向から取り組んで驚くほど安定した発振と質の良い波形を取り出す方法を見いだしたのがRohde氏達である。

経歴を見ると海底ケーブル関係の仕事を経て今のR&Sを立ち上げたらしい。ということはヘビサイドとかの流れを受け継いでいることになる。さすがそうではないかという理論に裏打ちされた考案ばかりだ。

webadm
投稿日時: 2007-4-6 10:07
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
発信回路近影
VCOの発振回路に問題があるという疑いが濃厚になったので回路そのものを詳しく知りたいと思い近接撮影してみた。

下はバンド7(500-1000MHz)用の発振回路。



ちょっと共振用のインダクタンスがUの字型(半ターン)だけなので良く写っていない。左下の2つの端子台が左からFM変調入力と制御入力でそれぞれバリキャップダイオードに抵抗を介して接続されている。バリキャップは昔UHFのTVチューナーの中に使われていたのと良く似ている。

下はバンド6(300-600MHz)用の発振回路。



少し共振用のコイルが少しインダクタンスが大きくなって2ターン分あるのが見てとれる。

最後が問題のバンド5(200-340MHz)用の発振回路。



バンド6よりも共振用コイルのターン数が倍になっているしかし他の発振回路(更に下の4つのバンドを含め)にはある青いサーミスタ抵抗がこれには無い。付け忘れだろうか、それとも見えないだけだろうか?

どれも大きな電流制限抵抗で流れる電流を制限している。高い周波数のバンドになるにつれ抵抗値は小さくなり大きな電流が流れるようになっている。上位3バンドの電源は同じシールドボックス内のレギュレーター回路によって定電圧化がはかられている。そのためかなり温度が上昇する。サーミスタによって温度上昇と共にバイアス電圧を下げて温度係数効果を打ち消すように工夫されているのかもしれない。

回路図に書こうと思えば書けなくもないものだが、芸が細かくてどう配線されているのか良く見えない部分もある。いかにも手作りという具合に、コイルの一部に半田がうっかり付いてしまったままになっているものもある。これは大変な作業だったと思われる。
webadm
投稿日時: 2007-4-6 13:01
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
発振用トランジスタ
VCOに使われている発振用トランジスタは何だろう?

パッケージが放熱板で隠れているのでマーキングが見えない。

見た目はポピュラーなV/UHF帯用のNPNシリコントランジスタに見える。

2N5109とかが使えそうだけど何が使われているかデンタルミラーとか使って覗き見してみる必要がある。

どうもバンド5はしょっちゅう発振停止する。温度が上がると突然停止して完全に冷えるまでは再び発振することはなくなる。

どっかパッケージ内部のボンディングが断線しかけているのかもしれない。交換できそうなトランジスタが決まったら早速交換してみよう。

バンド6はまだ問題ないが、バンド7はかなり性能が劣化している。たぶん規格的にギリギリの範囲で動作させているのかもしれない。電流もちょっと簡単に換算しただけで100mA以上流れている。コレクタ損失は1W近くいっているだろう。

これも交換したいところ。
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