ログイン
ユーザ名:

パスワード:


パスワード紛失

新規登録
Main Menu
Tweet
Facebook
Line
:-?
フラット表示 前のトピック | 次のトピック
投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2007-5-7 11:27
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
電気とソフトウェア
どちらも現代では社会のインフラに無くてはならない。

どちらも共通してその設計に関しては別段ライセンスや免許は必要とされない。誰でも明日から電気回路の設計やソフトウェアの開発を生業とすることができる。

昔は電気やソフトウェアと無縁の業界でも今や自動化や安全面、セキュリティ面で電気回路や組み込みマイコン制御とかが当たり前な時代である。

そんな時代に不幸は起きる。パロマガス器具の事件である。本来電気とは無縁なはずのガス燃焼機器に電気的な不完全燃焼防止保護回路ユニットが組み込まれた。回路は正常に機能し不完全燃焼を検知してガスの燃焼を停止していた。が、もともと不完全燃焼を引き起こすような環境(換気の良くない室内)で使用されていたので頻繁に燃焼が停止するというクレームを引き起こし、対策として保護回路をバイパスするという暗黙の処置が半ば設計変更的に横行した。その結果不完全燃焼で毎年多数の死者を出す結果となった。批判の目はそうした改悪処置を黙認したメーカーや販売業者に注がれているが、技術的に見ると簡単にバイパスされるのが予想されるような構造にした電気回路設計者にも或程度責任があると思われる。これは今日的な目で見た場合である。

たぶん問題の不完全燃焼検出装置はメーカー部外者が設計したのかもしれない。電気と無縁なメーカー内部にそうした電気回路を設計できる技術者がもともと居たとは思えない。そうしたところにも問題がある。回路故障時にはクレームを鎮めるために簡単にバイパスが出来るようにという逆効果な配慮もあったのかもしれない。

どちらにしても機器の仕組みや構造に無知な利用者という一番弱い立場の人間の命を守るという配慮が欠如している。

現代では電気回路設計者だけでなく特にソフトウェア開発者にとって雇用者や開発依頼主の利益を最大限にするだけではなく、最終製品の利用者や社会の利益を最大限にする配慮しなければならない。どんな大メーカーであっても、自己の利益を優先しても社会への悪影響や利用者の不利益に目をつぶるという行為は犯罪であると見なさなければならない。場合によってはしかるべき公安組織に内部告発してでもそうした組織的な犯罪を未然に阻止すべきである。

北米ではそうした機運が高まっているがまだ一般化はしていない。電気回路設計者に至ってはまだ無免許(電力設備の施工に関しては免許が必要だが)、ソフトウェア開発者だけ一部の州で先行して免許制が取り入れられているが全土に広がる気配は無い。

今後電気やソフトウェアが関係する事故や災害の事例が増えていくと思われるが、大きな惨事でも無い限り問題視されないような気がする。多くの場合は、社会の基盤が電気や電子機器、それにコンピューターソフトウェアに依存しつつある傾向をほとんどの人が気づいていないことに原因はあるのかもしれない。
フラット表示 前のトピック | 次のトピック

題名 投稿者 日時
 » 電気とソフトウェア webadm 2007-5-7 11:27

投稿するにはまず登録を
 
ページ変換(Google Translation)
サイト内検索