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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2007-7-30 3:36
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
プリント基板回路の追い方のこつ
今回故障原因を突き止めるためにHP4951Aのベースボードの回路をリバースエンジニアリングする必要があったわけだが、かなりうまく行った。それにはちょっとしたこつがあった。

導通チェックにマルチメーターの抵抗測定モードを使うのだが、通常のデジタルマルチメーターだとオートレンジなので導通していなくても回路的に電流が流れれば抵抗値が出てきてしまう。これだと表示された抵抗値から導通しているのか単にわずかな電流が流れているだけなのか読み取る判断が必要となり効率が悪い。

そこでオートレンジではなくマニュアルレンジ設定で最も低い抵抗測定モードにする(199Ω以下)。すると導通しているかどうかを確認することができる。実際にはプリント基板の配線長やトランスやインダクタの直流抵抗、テスターリードの接触抵抗などで少数点以下の値は微妙に変わったりするのは読み取る必要がある。

これによって電源が供給されているところやパターンでつながっているところをかぎ分けることができる。あとはパターンに目をこらして本当につながっていそうなのかを裏を取る必要がある。グランドとかはプリント基板を光源にかざして透かして見ればベタGNDに十文字につながっているのが見えたるするので確認できる。必ずパターンの見た目から判断するのではなく導通しているのを抵抗値を測定して裏を取ることが肝心である。

あとはどんな回路構成なのか予め予想を立てたり、部品の種類を特定してつながっている先の予想をたてるというのも効率的な追跡には必要である。

あとはそうやって結線を調べ上げて回路図にしてみるとおかしなところが発覚することがある。その場合は、改めて導通を確認したりする必要がある。視覚に頼っていると基板の裏表で位置関係を勘違いしたりすることがある。

今回はCRT回りの回路を少し解析して意外と単純な回路構成で直線性の良い偏向が行われているのを知った。今時CRTの制御回路など覚えても役にたたないだろうけど。アナログ回路のシンプルさと再現性の高さに関心させられる。

webadm
投稿日時: 2007-8-1 7:24
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
HP4951AはPLDを一切使っていなかった
1980年代の設計ならPLDとか使っていそうにも思えるが、驚くことに一切使われていない。

AgilentのParts Finder WebでDIP ICのパーツ番号を片っ端から入れて調べてみるとすべてCMOS/HCタイプの標準ICだった。

この時代は標準ICだけでGLUE LOGICを組むのが当たり前だったのだろう。有る意味では非常に少ないチップ数でGLUE LOGICを構成していると言える。

現在ではCPLDやFPGAそれに1chip Flashマイコンとかの登場でほとんど標準ICの出る幕は無くなってしまったように見える。

昔はAD電子とかで74ASシリーズとかがそろっていて買いにいった記憶があるが、とっくの昔に無くなってしまった。今ではほとんど高速な標準ICは秋葉原では入手困難になってしまったように見える。

AgilentのParts Finderで今でも購入できる部品はいくつもある。どれも1$未満で実費を払えば手に入れることができるらしい(北米での話だろうけど)。
webadm
投稿日時: 2007-8-2 20:49
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
一難去ってまた一難
今朝若松通商から代引きでSRAMとICソケットが届いたので早速実装。



電源を入れてみた。いつも通りピー、ピ、ピッピとなって画面が現れた。



なんだこれは。

自己診断はすべてOKなので本来は4951Aと表示された初期画面が表示されるべきところが帯が表示されている。

実はこれを見るのは初めての事ではなかったりする。SRAMを取り除いた状態でEXITキーを押すと自己診断でエラーがあっても通常の起動画面に移るのだが、そこでいろいろ操作しているうちにこの状態に成ったのを経験していた。電源を切ってしばらくしてまた立ち上げると元通りになっていたり、最初からこの画面の様な有様だったりしてどこか他にもおかしいところがあるのではという予感はしていた。

しかしSRAM2を取り除いた事による影響かもしれないということで詳しく調べるのはSRAMを実装してからにしようと思っていた。

やはりというか壊れたSRAM以外にも後遺症が残っていたようだ。

とがっかりしていた次ぎの瞬間、画面が正常に戻っていた。



その後しばらくは操作しても問題なかった。インタフェースpodをつなげていなかったので一旦電源を切ってつなぎなおして立ち上げても正常な画面が表示された。

しかしそのうち何もしないのにまた帯の画面に変わってしまった。


自己診断はパスするのでどうやら表示回りの回路の誤動作と思われる。

本来表示されるべきキャラクターフォントが表示されていないのでキャラクタジェネレーターが意図した通りに動作していないと思われる。帯上に見えるのはキャラクター表示行なのでやはりそのあたりがおかしい。

今度は表示回路に搭載されている2つのRAM(64kと16k)のアクセス状態をロジアナで観測してみることにする。またRAMだとやばいな。16kbit SRAMなんてどうすんだ。たぶん16kbitはアットリビュート用でキャラクタコード用は64kbitの方だと思われる。アットリビュート(ブリンク、リバース、ノーマル、ハーフブライト等)はどうやら意図した通りに機能しているので怪しいのは64kbitのキャラクターRAMかもしれない。

webadm
投稿日時: 2007-8-2 21:44
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
アナログ回路の疑いもある
縞模様の画面になるときとそうでない正常な時以外にノイジーに表示がかすれたり、縞模様と正常な画面の中間をノイジーに遷移する不安定な状態も観測された。

こういう不安定な状態はデジタル的には出てこない。アナログ的な要素が絡んでいる。

まずは基本に忠実にデータの源から調べていくことにしよう。

最終的な輝度制御信号から逆に追っていってもいいがアナログなのと膨大な長さの信号なのでちょっと調べ難い。縞模様になるともう一ライン毎にしか信号変化が無くなるので、正常な場合には細かなキャラクターフォントのドット毎の信号変化が出てくるので区別できないことはないが、それなら画面を見ればわかるし。

今度はキャラクタジェネレーター回路も追っかけないといけなくなりそう。

こういう時の心得としては、「原因はひとつとは限らない」ということを念頭に置くことである。原因箇所を見つけてもそれだけですべて説明できない場合も出てくるし、直したからといってもそれで今まで出ていた症状がすべて無くなる保証は何も無い。
webadm
投稿日時: 2007-8-4 10:36
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
キャラクタコードRAMは正常
キャラクタコードRAMのデータラインをロジアナで観測すると現在表示されるべき画面らしい文字コードを出力している、決してすべて同じコードではない。

初期化画面では空白部分が多いがそこは空白コード(20h)で埋められている。グラフィック文字はMSBがセットされたコードが対応しているようだ。

セルフテストメニューでCRTに全文字コードを表示する画面に切り替えると、バイナリで昇順にコードが現れて来るので間違いないだろう。

ということで表示がおかしい状態でもキャラクタメモリからは表示すべきキャラクタコードが正常に読み出されている。

通常ならキャラクタメモリから読み出したキャラクタコードは一旦レジスタにラッチされてキャラクタージェネレータROMをアドレスするのに使われているはずなので次ぎのチェックポイントはキャラクタジェネレーターROMからそれらしいビットマップが読み出されているかを確認することとなる。

webadm
投稿日時: 2007-8-4 11:17
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
キャラクタROMも正常
キャラクタROMの片方のデータラインを観測すると常に同じ値が繰り返し出ているという雰囲気ではない。

とするとキャラクタROMも正常に見えるため、キャラクタROMの出力をシリアルに変換する回路が誤動作している疑いが強い。

一旦キャラクタROMの出力をラッチして水平クロックで1ビットずつ輝度信号として繰り出していくと思われる。そのシフトレジスタにキャラクタROMの出力がロードされないといつも同じ内容が繰り返し出力され帯状の表示になってしまうことは考えられる。

故障部位を更に突き止めるにはこのビデオ回路を追う必要がありそうである。
webadm
投稿日時: 2007-8-4 12:07
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
妙な信号ピンを発見
キャラクタROMのデータピンはそれぞれ違った内容を出力しているのはオシロで観測しても一目瞭然なのでビデオ出力の方から逆に源の方へオシロでたどってみた。

アナログの輝度制御回路の入力を長い掃引時間で観測するとまったく同じパターンの繰り返しなのがわかる。

更に源のデジタルICで構成されたパラレル・シリアル変換回路とおぼしき部位のICの各ピンをオシロで観測していった。

デジタルICなので通常はHとLの間しか状態は存在しないはずだが、一カ所だけその中間をアナログ波形のように波打っているのを発見。

そこにオシロのプローブをつなぐと微妙に画面の表示が変化する。文字は出力されないが縞が一部消えていく。

どうやらこの信号を出力しているICがへたっているのかもしれない。

そのICとはSN74LS166ANという型式がHPパーツ番号と併記してマーキングされていた。調べてみるとこれこそ8-BIT SHIFT REGISTERであった。パラレルで8ビットロードして1ビットずつ繰り出してゆく。問題の変な波形が出ているのはまさにそのシリアル出力ピンだった。

ピンポンかもしれない。

CLK信号は綺麗に入力されていてパラレル入力波形も綺麗にトグルしている。おかしいのはシリアル出力だけだった。

シリアル出力ピンにプローブをつないで負荷を増やすとかなり低周波的に変動が激しくなる。それに応じて出力レベルが下がるので白い帯だったのが段々と黒い部分が増えていく。なのでこの出力を入力しているICは正しくHとLを区別して動作していると思われる。

しかしなぜ回りのICはCMOS/HCタイプなのにこれだけLSタイプなのだろうか。スピード的にCMOS/HCタイプでは無理なのかもしれない。

とりあえず明日にでも74LS166を買って来よう。
webadm
投稿日時: 2007-8-4 12:21
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
74HC166は74LS166に比べて
データシートを見比べてみたらやはり74HC166は74LS166よりも一般的な温度条件だと遅いらしい。

電源電圧が下がると極端に低速なデバイスになってしまうのは置いておくとして、通常の5V付近では+25℃という理想的な条件だとLSよりも速いのだが、一般的な温度条件(-40℃〜+85℃)だとLSより若干遅くなる。

なのでたぶんHCでも問題無いとは思うがあえてHPがLSを使っているのはそのあたりが影響しているのかもしれない。

LSが売ってなかったらHCにしよう。
webadm
投稿日時: 2007-8-4 12:44
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
74LS166Aは低消費電力版だった
よく見たらSN74LS166ANなのでLS166とは厳密に言うと違う。

TIのデータシートを探し直したら出てきた。

LS166 - 360mW
LS166A - 100mW

ということでLS166AはLS166の低消費電力版だった。
webadm
投稿日時: 2007-8-4 17:51
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3086
SN74LS166ANを売っているところ
Digi-Keyのカタログを見たらTIのLSシリーズには166が載っていない。不吉な予感。

かろうじてHCTシリーズにはまだ有る。ということはLSシリーズはどんどん消えて行くということだろうか。

秋葉原で在庫のあるところというと、千石にはLSシリーズは数える程の種類しかない。166は無し。

若松通商は、さすがだSN74LS166ANそのものずばりが在庫している。

鈴商にもLS166は載っているがLS166ANかどうかは不明。こちらは2個入り、気が利いている。現物を見てからにしたほうが良さそう。

AgilentのParts finderで見るとSN74LS166ANは1820-1922というパーツ番号だが、

NFTS IC SHF-RGTR TTL/LS SYNC/ASYNC

確かにLSシリーズのシフトレジスタで間違いない、しかし

Not orderable, Contact Agilent for repair service

とあるのでやはり生産終了品らしい。

CMOS/HCが使われてないのは温度とかでタイミングが微妙に変わるのでそれが表示に出てしまうのを避けるためかもしれない。
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