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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2008-4-20 20:24
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
Re: PERFORMANCE TEST
DCVについてはすべてのレンジで手持ちの他のデジタルマルチメーターとほぼ代わらぬ値を表示することを確認。HP3456Aは1000Vまで測定できるので電圧発生源を用意するのが大変だった。

たぶんDCVの測定経路は問題ない状態。ゲートバイアスアンプ#2のdual FETを交換しただけなので影響が無かったものと思われる。

問題はACV測定経路。

新たに判明したのは、ACVもしくはACV+DCV測定モードでレンジの違いにかかわらず入力端子をショートしても一定の値が表示されるという点。

1Vレンジではそれは5.5桁表示で下2桁が0でない程度(数百uV)だが、1000Vレンジになると0.xxV(数百mV)と無視できない電圧オフセットとなる。これが加算されるだけでは100V測定で102Vとかになるはずもない。

このオフセットはDCV測定モードでは現れないので、入力端子->A40 AC CONVETER基板->A20 INPUT SWITCHの経路で紛れ込んでいることになる。

実際に測定すると他のデジタルマルチメーターと比べ明らかにずれている。2%ぐらいオフセットが加わった感じになる。不思議なことにFilter ONにするとそのオフセットが綺麗にキャンセルされたかのように他とほぼ同じ値を表示する。

これはAC CONVERTER基板をもう一度詳しく調べてみる必要がありそうである。

どこかオペアンプがオフセット異常となっている可能性がある。
webadm
投稿日時: 2008-4-21 0:42
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
A40 AC CONVERTERのAVERAGING AMP不良
サービスマニュアルのDCVトラブルシューティング方法に従って調べていったところ、AVERAGING AMPLIFIERがまったく機能していないことが判明。

このためにAC CONVERTERのDC変換出力に入力信号を二乗した成分が平均化されないまま乗ってしまいそれが測定オフセットとして出ていた。AnalogフィルタをONにするとその平均化処理によってリップルがキャンセルされ少し低い値が表示されるということもわかった。

どうもU13(LM307N)の出力が振れていないのが怪しい。

交換してみるしかないか。
webadm
投稿日時: 2008-4-21 6:21
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
Re: A40 AC CONVERTERのAVERAGING AMP不良
交換したが状況に変化はなかった(;´Д`)

あとはDual NPNトランジスタを交換するしかないが、仕様がNPN PD=500mWとしかわからないのと、Dual JFETならいざしらずDual NPNトランジスタなんて秋葉原では置いてあるところは皆無。

AC CONVERTER基板の別の調整手順をサービスマニュアルに有るとおりにやってみたものの、途中TP17の電圧が-0.370Vまで下がらなくて挫折。下がらない場合はどうするかは書いていない。R77とR68の調整時にはシールド板を取り付けておかないと手が近づいただけで高インピーダンスな入力回路が誘導されて設定がずれてしまう。

そもそもAC CONVERTER回路の動作原理を全部理解しているわけではないのと、扱っている信号が交流なのでオシロで電圧レベルをみないとベースエミッタ間電圧がどうのこうのといってもわからない。

それと低い周波数ではFilter ONで計測するのが常識なのかもしれない。PERFORMANCE TESTでは確かに20HzとかではFilter ONと書いてある。だとすればなんとか調整で追い込めるのかもしれない。

もともとACV測定はDCVと比べて桁違いに確度が悪いのだが、2%とかまでは悪くない。仕様ではオーディオ周波数帯で0.3%とか。なので有効数字3桁ぐらいは他のデジタルマルチメーターと合っていないとさすがにおかしい。

そこまで調整で追い込むのは至難の業である。

最近のデッキトップ型デジタルマルチメーターはCAL機能が付いていることを示すCALボタンがある。これは手順を半自動化して調整値を内部のバッテリバックアップされたRAMに格納するというもの。古い大きなものはまだそういった機能が無くすべて人間がポテンションメーターを調整して追い込んでいく。なるほど昔は値段が高かったわけである。何割かは人件費に違いない。

さてどうしようか、DC系の測定はほとんど調整不要だったが、AC系がちょっと確度が悪すぎる。

当面これで修理完了として、あとはシグネチャアナライザの動作確認に使って終わりにしよう。
webadm
投稿日時: 2008-4-24 9:34
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
Re: オペアンプが届かない
郵便受けを見たら郵便局の配達不在通知が入っていた。

若松通商から遅れていたオペアンプ他が届けられていたらしい。

先週メールでついでに注文した部品がちょうど在庫無しで取り寄せになったらしく次週入荷予定という連絡があったばかり。

とりあえず必要な箇所は代替品で換装を終えてしまったので予備部品になってしまった。

いろいろ調べたらMatched Dual NPN Transisterで性能の良いのがアナデバから買えるらしい。パッケージ単位になるのでMetal Canタイプだと20個とかになってしまい余ってしまう。輸送代の方が値がはるのはDigiKeyなんかと一緒。

やはりまだ気になるAC CONVERTERの挙動。回路を頭の中に入れて電車の中や歩いている時に動作を理解しようとあれこれ考える。少しわかってきたところがあるが、正常な場合にどう動くのかが分からないのがつらい。ダイナミックなのかスタティックなのかがアナログ回路と直流回路の大きな違い。DCVや抵抗測定はスタティック動作なので理解し易いが、ACVはダイナミックなので難しい。

どうも平均化アンプが意図した通りに動作していないように見える。アナログフィルタボタンのON/OFFによって平均化フィルターの周波数特性が切り替わるのだが、それがうまくいっていないような気もする。だとするとまたJFET交換になるのだが。

オペアンプはどれもちゃんと出力が出ているので壊れている雰囲気は無い。Dualトランジスタが半信半疑。

絶対値アンプまでは全波整流波形出力が確認できているので故障は無いと思われる。



シミュレーターでやってみようか。
webadm
投稿日時: 2008-4-24 10:48
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
Re: オペアンプが届かない
やはり1万円のシミュレーターではお試し程度の回路規模までしかサポートしていない。ノード数が制限を超えてしまっていた。

がっかり。

脳内シミュレーションするしかないか。
webadm
投稿日時: 2008-4-25 9:02
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
ナショセミのMatched Pair NPN Transistor
AC CONVERTER回路を構成するRoot Mean Square演算増幅回路を調べていたらSquare Root演算回路のサンプルが載ったナショセミのオペアンプのデータシートを見つけた。

そこに使われているMatched Pair NPN TransistorがLM394というものだった。

調べるとまだナショセミで現在も製造している唯一のものらしい。

アナデバと同じようにweb上からサンプルを注文できるようだ。

必要になったら考えてみよう。しかしパッケージがちょっと大きいような気もする。メタルカンしかない。

HP3457Aのサービスマニュアルに載っている回路図を見ると、ほとんど構成はHP3456Aの頃から変わっていない。違うのはスイッチやオペアンプ演算回路がほとんどハイブリットIC化されてコンパクトになっている点。このおかげでHPのデジタルマルチメーターは小さくなった。反面ハイブリットIC内のFETがリークを起こしても自分で修理は出来なくなった。

最も古いHPのデジタルマルチメーターHP3455Aのジャンクが売りに出ていたが、一台は健全、もう一台はSRAMがやられているようでLEDがランダムに表示されている。見なかったことにしよう。古すぎてサービスマニュアルが手に入らないだろう。
webadm
投稿日時: 2008-4-25 9:45
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
RMS-DC Converter
デジタルマルチメーターのACV測定ではTrue RMS値を表示するようになっている。内部的には入力信号のRMS値に対応する直流電圧へ変換して直流電圧を測定することでRMS値を表示するという作り。

今ではデジタルマルチメーターでACV測定が出来るがあたりまえだが、昔はDCVと抵抗測定しかできなかった。うまいことRMS値を求める回路が考案されてそれが組み込まれることで交流信号の実効値がデジタルマルチメーターで測定できるようになった。

HP3456AのAC CONVERTER基板はちょうとRMS-DC Converter部分を一枚の基板にしたもの。当時では定番の回路だったようだが、入力信号レベルによって演算誤差が違ってくるので仕様をみるとなんだこりゃということになる。もともと精度が悪いのと低いレンジでも高いレンジでも精度が悪化する。ひとつのレンジだけが一番精度が良いということに。この回路は現代では使われていない。というのも特性がマッチしたペアトランジスタを必要とするのと、入力信号レベルによって精度が変わってしまうという欠点を持っていたため。顕著なのはデューティサイクルが50%でない信号の極性を逆にして測定した場合に値が変わってしまうというもの。本当なら信号を二乗して平均したのを開平するので極性を逆にしてもRMS値は変わらないはず。

そうした欠点を無くしたのがΔ-Σ変調を利用した新しいRMS-DC Converterらしい。精度は入力信号レベルによらず一定なのと従来必要なマッチドペアトランジスタを不要にしたのが大きい。何よりも鬼のように大変な調整を必要としなくなったところが大きい。回路も簡単なのでコンパクト化にも貢献する。

それでも電子回路の勉強には古いRMS-DC Coverterを解析するのはおもしろい課題かもしれない。
webadm
投稿日時: 2008-4-27 21:07
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
横河のポータブルキャリブレーター
型落ちの横河のポータブルキャリブレーターを入手。

校正期限が今月で切れるのとメーカーが既に修理を受け付けないというので結構出回っている。NiCadバッテリー内蔵でAC電源が無くても動作する。

精度的は±0.05%(500ppm)と3・1/2、4・1/2桁のデジタルメーター用だけど安定度は設定値に対して10ppm/h,レンジに対して5ppm/hと十分高いし、uVまで設定できるので調整用には十分。調整中に基準器側が目立つ程ドリフトするのでは調整の意味がないので。

試しにHP3456Aで10V設定で測定してみたところ安定して10Vを表示している。短期的には6・1/2桁表示で最小桁が±1変化する程度。長期的には双方のドリフトで徐々に下2桁が変化していく感じ。



乾電池は割合安定度が高い方だけどキャリブレーターには及ばないことが判明。起電力が分を追う毎に低下していくのが明らか(といってもuVオーダーだけど)。

HP3456AのカタログスペックはDC10Vレンジの精度が±0.0008%(8ppm)/24h,±0.0023%(23ppm)/90dayと抜群に高い。これを上回るのは現在でもこれのアップグレード版のHP3458Aぐらい。調整するにはそれを上回る精度を持つキャリブレーター(FLUKE73xBとか)が必要だけれどもそんなものがあるわけもなく。調整から90日以降過ぎたら6ppm/月づつ精度が悪化するという仕様。最後に調整してからどれくらい経過しているだろうか、それでもかなり精度が保たれているのはすごい。

これを使って狂っているACV+DCV測定レンジの調整をいつかやってみよう。



webadm
投稿日時: 2008-4-29 13:10
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
AC CONVERTERの絶対値増幅回路
AC CONVERTERの動作をシミュレーターで見ようとした試みは回路規模が大きいため挫折。

小分けすればできるのではと思い返して、前段の絶対値増幅回路(全波整流回路)のシミュレーションをやってみた。

最初初段のOPアンプのバイアス調整をしない状態でやったら、整流された波形のエンベローブが平坦でない。

理想的なOPアンプではオフセットは無いが現実のOPアンプには歴然としてある。それをキャンセルするというか下駄を履かせて調整する回路があるのでその定数を変更して山が揃うようにした。



まあこれはシミュレーションしなくても想像はつくし、実際にこういう波形が出ているのは確認済み。理想的なダイオードであれば、トランジスタ回路は要らないのだが、現実のダイオードには順方向の電圧降下があるのでその分を下駄を履かせるためである。ダイオードが真ん中でつながっているところの波形を観測するとシミュレーターも現実も正弦波の0Vクロス付近に下駄を履かせたような波形が出ている。

増幅率がこれであっているのかは疑問。前置アンプ回路は取り去っているので、実際には不要なフィードバック回路がグランドに落ちていることもあり、その辺りも回路に加えないと正しい増幅率にはならないのかもしれない。

それでも動作的にはあっている。

あとはこれを後置のSQUARE AMPに与えた場合の波形をみてみたい。
webadm
投稿日時: 2008-4-30 10:50
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3084
ACVの精度
正確には精度ではなく確からしさなんだろうけど、HPのものはACV精度が総じて良くない。

たぶんAC RMS-DC CONVERTER回路の性能が良くないものを使わざるを得ないのが原因していると思われる。

世の中にはもっと良いACV確度のデジタルマルチメーターが存在する。

キャリブレーターとかを作っているFLUKEなんかもそのひとつ。

ACVの確度はDCVに劣るものの百数十ppm台の性能を出している。

HP3456Aなんかは0.2%とかだから2000ppm以上あるのでそれと比べれば歴然とした違いがある。

熱型RMSとかと称して詳細は謎だけど、FLUKEの高精度デジタルマルチメーターはACVの精度が格段によい。

普通に簡単な測定には1%未満の精度があれば有効数字的にはOKだけどね。

あとACV測定の際にはAC CONVERTER回路を経由するので必然的に内部抵抗というかインピーダンスがDCV測定時よりも低い。大抵は1MΩとかなので、数百kΩとかそれ以上の高インピーダンス回路の測定をするときは影響が出てくるのは避けられない。OPアンプとかの高インピーダンス入力を測定しようとするとほとんど0Vになってしまう(フィードバックでキャンセルされるのとオープンゲインが大きいため)。このあたりはFETプローブとかを使ってオシロとかで観測したほうが良いのかもしれない。オシロもFETプローブ無しだと1MΩとかでデジタルマルチメーターと変わりないので。
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