Electronics Designe誌のBOB PEASEのコーナーで米国のアンティーク測定器収集家が米国政府払い下げ品のオークションの規制強化に嘆いています。

昨年米国政府払い下げ品のオークション参加者規定が変更されただけでなく、既に落札した1960年代の古い測定器もDemil BもしくはDemil Qに分類されたものは返却を求められているらしい。

どうやら1960年代の測定器(HP3400A True RMSメーター、Fluke 8060 handleld DMM等）は国家安全上の脅威だと認定されているDemil BもしくはDemil Qに再分類されたらしい。

まじめに応じるとそれらの測定器は破壊してから返却しないといけないらしい。なんと馬鹿げたことを。

実際に検索して規定を調べてみるとあった、米国政府のネットオークションサイト

Important Notice and Restrictions

最近のオークション品リストを見るとDemil BQ品は測定器やネットワーク機器、航空宇宙機器、船舶車両機器、ダガーナイフなどの小武器、それにスクラップメタルが含まれるようだ。これらは敵対国の軍事目的に再利用される可能性があるからだと思われる。


それによると以下の該当者は昨年からDemil BもしくはDemil Q品の払い下げオークションに参加することが出来なくなったことになる

・外国もしくは外国人
・外国の代理もしくは代理人
・承認済みEND-USER-CERTIFICATEを持たない顧客

これは明らかに外国への転売を禁じるための変更に他ならない。また米国一般市民はEND-USER-CERTIFICATEを作成して承認を得ていない限りオークションに参加できないことになる。これは大きな参入障壁である。

ということはもう新しい米国政府払い下げ品の測定器が我々の手に入ることは金輪際無いということになる。誰かが禁制を犯して海外へ売却しない限り。

投書した米国人コレクターの人に限らず、かなりがっかり。

今まで大部分海外（特に中国大陸）に渡っていたのでさすがに米国政府も脅威に感じたのかもしれない。一部は北朝鮮とかイラン、イラク、パキスタンとかにも流れていることだろうし。

中古品に限らず政府調達品とかは海外への販売が禁止されているようだ。

BOBの返事は、それらをどっかに隠しておけというものでした。

P.S

DemilというのはDEMILITARIZATIONの略語らしい。