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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2008-9-12 0:46
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3068
【95】力率一定の可変誘導性負荷の出力軌跡
ようやく交流回路の演習問題の最後。ベクトル軌跡の総仕上げ的な問題である。やっとここまできたよママン(ノД`)



一定電圧Eで一定内部リアクタンスX0を持つ電源に力率が一定な可変誘導性リアクタンス負荷を接続した回路に流れる電流のベクトル軌跡を描き、最大出力電力の点を求め、計算によって検証せよというもの。

回路に流れる電流は

I=E/Z=E*Y
=E/(Z+jX0)

従って回路のアドミッタンスは

Y=1/(Z+jX0)

回路に供給される電力は

P=E^2*Y

で表されるので、最大の電力が供給される条件はアドミッタンスの実効コンダクタンスが最大値を取る点を見いだせば良いことになる。

一方負荷インピーダンスZの力率は一定であることから、その軌跡は原点を通り傾きがφの直線を描くことが明らかである。従ってアドミッタンスYはインピーダンスZの軌跡を虚軸方向にX0だけ並行した直線を描くベクトルの逆数であるので原点を通る円を描くことは明らかである。

アドミッタンスYの軌跡は|Z|=0の時X0の逆数-1/X0を始点とし|Z|=∞で0に至る中心を(-sinφ/2*X0*cosφ,-1/2*X0)とする半径1/2*X0*cosφの円を描く。

従って最大の電力消費となるのはアドミッタンスが最大の実効コンダクタンスを取る点、((1-sinφ)/2*X0*cosφ,-1/2*X0)である。

その時の消費電力は

Pmax=E^2*(1/2*X0*cosφ-sinφ/2*X0*cosφ)
=E^2*(1-sinφ)/2*X0*cosφ

ということになる。



一方これは

P=E^2*Y
=E~2/Z
=E^2/(Z+jX0)
=E^2/(|Z|*(cosφ+j*sinφ)+jX0)
=E^2/(|Z|*cosφ+j*(|Z|*sinφ+X0))
=E^2*(|Z|*cosφ-j*(|Z|*sinφ+X0))/(|Z|^2*cosφ^2+(|Z|*sinφ+X0)^2)
=E^2*(|Z|*cosφ-j*(|Z|*sinφ+X0))/(|Z|^2*cosφ^2+|Z|^2*sinφ^2+2*|Z|*X0*sinφ+X0^2)
=E^2*(|Z|*cosφ-j*(|Z|*sinφ+X0))/(|Z|^2+2*|Z|*X0*sinφ+X0^2)

従って実効電力はその実数部

Pe=E^2*|Z|*cosφ/(|Z|^2+2*|Z|*X0*sinφ+X0^2)

これを|Z|で微分すると

(%i119) diff((cos(p)*E^2*Z)/(Z^2+2*sin(p)*X0*Z+X0^2), Z);
(%o119) (cos(p)*E^2)/(Z^2+2*sin(p)*X0*Z+X0^2)-(cos(p)*E^2*Z*(2*Z+2*sin(p)*X0))/(Z^2+2*sin(p)*X0*Z+X0^2)^2
(%i120) factor(%);
(%o120) -(cos(p)*E^2*(Z-X0)*(Z+X0))/(Z^2+2*sin(p)*X0*Z+X0^2)^2

Pe'=-(cosφ*E^2*|Z|*(|Z|-X0)*(|Z|+X0))/(|Z|^2+2*sinφ*X0*|Z|+X0^2)^2

従ってPeが最大値を取る条件は分子が0となる

(|Z|-X0)*(|Z|+X0)=0

従って

|Z|=X0

これをPeの式に代入すると

(%i121) subst(X0, Z, (cos(p)*E^2*Z)/(Z^2+2*sin(p)*X0*Z+X0^2));
(%o121) (cos(p)*E^2*X0)/(2*sin(p)*X0^2+2*X0^2)
(%i122) factor(%);
(%o122) (cos(p)*E^2)/(2*(sin(p)+1)*X0)

従って

Pmax=(cosφ*E^2)/(2*(sinφ+1)*X0)
=cosφ*(1-sinφ)*E^2/(2*(1-sinφ)*(1+sinφ)*X0)
=cosφ*(1-sinφ)*E^2/(2*(1+sinφ^2)*X0)
=cosφ*(1-sinφ)*E^2/(2*cosφ^2*X0)
=(1-sinφ)*E^2/2*X0*cosφ

従ってベクトル軌跡から導いた値と一致する。

これにて交流回路の演習終わり。
webadm
投稿日時: 2008-9-11 22:01
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3068
【94】誘導性回路の電流軌跡と最大電力
次ぎの問題も趣向が変わったもの。



誘導性リアクタンスと可変抵抗負荷で構成される回路に一定の電圧を加え、抵抗を変化させた場合の回路に流れる電流の軌跡を描き、最大電力を求めよというもの。

回路に流れる電流は

I=E/Z

回路のインピーダンスは

Z=1/(1/R-j/X2)+jX1

で表すことができる。

従って電流はこのインピーダンスの逆数であるアドミッタンスと電圧の積で表される

Y=1/Z
=1/(Z0+Z1)

Z0=1/(1/R-j/X2)

Z1=jX1

∴Y=1/(1/(1/R-j/X2)+jX1)

I=E/Z=E*Y
=E/(1/(1/R-j/X2)+jX1)

従って電流の軌跡はインピーダンスZの軌跡の逆数であるアドミッタンスYの軌跡を電圧Eでスケールしたものとなる。

インピーダンスZの軌跡は可変抵抗Rと固定リアクタンスX2の並列回路のベクトルと固定リアクタンスX1のベクトルの合成となる。

ここでZ0はその逆数であるアドミッタンスが

Y0=1/Z0
=1/R-j/X2

で表される。これは実軸から-1/X2だけ離れ実軸に並行な直線を描く。従ってその逆数であるZ0は中心が(0,1/(2*X2))で半径が1/(2*X2)の円を描くことがわかる。

従って全体のアドミッタンスYの軌跡はインピーダンスZ0の軌跡を虚軸方向にX1だけ並行移動した円の逆数である円を描くことになる。

ZはR=0で虚軸のX1を始点としてR=∞で虚軸のX1+X2に至る半円を描く。その逆数であるYはR=0の時にjX1の逆数である-j/X1を始点としてR=∞でj*(X1+X2)の逆数である-j/(X1+X2)に至る。従って中心を(0,-(2*X1+X2)/2*(X1+X2))で半径がX2/2*X1*(X1+X2)の円を描く。



従って最大の電力消費となるのは有効電力が最大となる点、すなわちアドミッタンスYの実効コンダクタンスが最大となる(X2/2*X1*(X1+X2),-(2*X1+X2)/2*(X1+X2))の点となる。

従って最大消費電力は

Pmax=E^2*X2/2*X1*(X1+X2)

ということになる。

著者の解は中心の座標値や半径の式が図と異なり誤っており、結果的に最大消費電力の式も誤ったものとなっている。どうやったらこんな間違いが生じるのか正直理解に苦しむ。
webadm
投稿日時: 2008-9-11 10:45
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3068
【93】ベクトル軌跡から回路
次ぎの問題は難問。今までは回路を与えられてベクトル軌跡を描くだけだったが、今度のはベクトル軌跡から回路を予測しろというもの。



図を見ると第四象限に半円を描いている。R=0の時に-X2から出発して、R=∞で-X2に至る。

このことから、インピーダンスZは、中心が(,-(X2-X1)/2)で半径が(X2-X1)/2の円を描くベクトルZ0と-jX1なる固定ベクトルZ1を加えた合成ベクトルであると言える。

Z=Z0+Z1

Z1=-jX1

∴Z=Z0-jX1

またZ0は原点を通る円を描くのでその逆数であるアドミッタンスY0はは実軸から1/(X2-X1)だけ離れて実軸に並行な直線を描くことは明らかであるので

Y0=1/Z0
=R+j/(X2-X1)

と表すことが出来る。

従って

Z0=1/Y0
=1/(R+j/(X2-X1)

Z=Z0-jX1
=1/(R+j/(X2-X1)-jX1



これを抵抗Rg,コンデンサC1,C2で表すには

R=1/Rg

∴Rg=1/R

1/(X2-X1)=ωC1

∴C1=1/ω*(X2-X1)

X1=1/ωC2

∴C2=1/ωX1

とすればよく

Z=1/(1/Rg+jωC1)-j/ωC2

と表すことができる。これを回路図で描くと



RgとC1が並列接続され、それに直列にC2がつながることになる。
webadm
投稿日時: 2008-9-9 11:43
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3068
【92】相互誘導回路のベクトル軌跡
次ぎも難しい相互誘導回路のベクトル軌跡の問題。



抵抗Rを変化させる時に抵抗を流れる電流のベクトル軌跡を描けというもの。

以下の関係が成り立つ。

jωL1*I1+R*I2+jωM*(I1-I2)=E

jωL1*I1+jωL2*(I1-I2)+jωM*(I1-I2)+jωM*I1=E

これをI1,I2について解くと

(%i1) e1:%i*o*L1*I1+R*I2-%i*o*M*(I1-I2)=E;
(%o1) I2*R-%i*o*(I1-I2)*M+%i*o*I1*L1=E
(%i2) e2:%i*o*L1*I1+%i*o*L2*(I1-I2)-%i*o*M*(I1-I2)-%i*o*M*I1=E;
(%o2) -%i*o*(I1-I2)*M-%i*o*I1*M+%i*o*(I1-I2)*L2+%i*o*I1*L1=E
(%i3) solve([e1,e2],[I1,I2]);
(%o3) [[I1=-(E*R+%i*o*E*L2)/((2*%i*o*M-%i*o*L2-%i*o*L1)*R-o^2*M^2+o^2*L1*L2),I2=(%i*E*M-%i*E*L2)/((2*%i*M-%i*L2-%i*L1)*R-o*M^2+o*L1*L2)]]

I2について整理すると

I2=(j*E*M-j*E*L2)/((2*j*M-j*L2-j*L1)*R-ω*M^2+ω*L1*L2)
=j*(M-L2)*E/(ω*(L1*L2-M^2)+j*(2*M-L2-L1)*R)
=j*(M-L2)*E*(ω*(L1*L2-M^2)-j*(2*M-L2-L1)*R)/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)
=E*(M-L2)*((2*M-L2-L1)*R+jω*(L1*L2-M^2))/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)
=E*(M-L2)*(2*M-L2-L1)*R/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)+jω*(M-L2)*(L1*L2-M^2)*E/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)

x=E*(M-L2)*(2*M-L2-L1)*R/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)

y=ω*(M-L2)*(L1*L2-M^2)*E/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)

x^2+y^2=E^2*(M-L2)^2*(2*M-L2-L1)^2*R^2/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)^2+ω^2*(M-L2)^2*(L1*L2-M^2)^2*E^2/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)^2
=E^2*((M-L2)^2*(2*M-L2-L1)^2*R^2+ω^2*(M-L2)^2*(L1*L2-M^2)^2)/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)^2
=E^2*(M-L2)^2*((2*M-L2-L1)^2*R^2+ω^2*(L1*L2-M^2)^2)/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)^2
=E^2*(M-L2)^2/(ω^2*(L1*L2-M^2)^2+(2*M-L2-L1)^2*R^2)
=y/(ω*(L1*L2-M^2)/(M-L2)*E)

整理すると

x^2+y^2-y/(ω*(L1*L2-M^2)/(M-L2)*E)=0

x^2+(y-E*(M-L2)/2*ω*(L1*L2-M^2))^2=((M-L2)/2*ω*(L1*L2-M^2))^2

従って(0,E*(M-L2)/2*ω*(L1*L2-M^2))を中心として半径E*(M-L2)/2*ω*(L1*L2-M^2)とする円を描く。

ここで

M^2 < L1*L2

M < L2

とすると中心は(0,-E*(L2-M)/2*ω*(L1*L2-M^2))で半径をE*(M-L2)/2*ω*(L1*L2-M^2)とする円を描くことになる。

著者の図は中心が(0,-(L2+M)*E/2*ω(L1*L2-M^2))と逆数の軌跡とも辻褄が合っていない。明らかに誤りである。



webadm
投稿日時: 2008-9-8 9:56
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3068
【91】交流ブリッジのベクトル軌跡
次ぎは交流ブリッジのベクトル軌跡を描く問題。



ブリッジのAB端の電圧Eの実効値とE0に対する位相差の変化をベクトル図で描けというもの。

電圧については想像が付くが位相差は今まで扱っていなかったのでちょっと難しい。

これも変動ベクトルと固定ベクトルの合成で描く方が簡単そうである。

以下の関係が成り立つ

I1=E0/(R+(1/jωC))

I2=E0/2*r

E=(1/jωC)*I1-r*I2

∴E=E0/(1+jωCR)-E0/2

従って電圧Eのベクトル軌跡は

E1=E0/(1+jωCR)

が描く軌跡を

E0/2だけ実軸に並行移動したものとなる。

E1=E0/(1+jωCR)

を直交形式に書き直すと

E1=E0*(1-jωCR)/(1+(ωCR)^2)
=E0/(1+(ωCR)^2)-jωCR*E0/(1+(ωCR)^2)

x=E0/(1+(ωCR)^2)

y=-ωCR*E0/(1+(ωCR)^2)

x^2+y^2=E0^2/(1+(ωCR)^2)^2+(-ωCR*E0)^2/(1+(ωCR)^2)^2
=E0^2*(1+(ωCR)^2)/(1+(ωCR)^2)^2
=E0^2/(1+(ωCR)^2)
=x*E0

整理すると

x^2-x*E0+y^2=0

(x-E0/2)^2+y^2=(E0/2)^2

従って中心が(E0/2,0)で半径がE0/2の原点を通る円を描く。

E=E1-E0/2

なのでEの軌跡はその軌跡を実軸の負の方向へE0/2だけ並行移動したものとなる。

webadm
投稿日時: 2008-9-8 3:56
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3068
【90】RL直並列回路のベクトル軌跡
次ぎはRL直並列回路を流れる電流のベクトル軌跡。



回路はRL直列回路に抵抗が並列接続されている。アドミッタンスのベクトルはRL直列回路のベクトルに並列抵抗R1の固定アドミッタンスベクトルを加えたものであるので、RL直列回路のアドミッタンスを求めると

Y=1/(R2+jωL)
=(R2-jωL)/(R2^2+(ωL)^2)
=R2/(R2^2+(ωL)^2)-jωL/(R2^2+(ωL)^2)

x=R2/(R2^2+(ωL)^2)

y=-ωL/(R2^2+(ωL)^2)

x^2+y^2=R2^2/(R^2+(ωL)^2)^2+(-ωL)^2/(R^2+(ωL)^2)^2
=(R2^2+(ωL)^2)/(R2^2+(ωL)^2)^2
=1/(R2^2+(ωL)^2)
=x/R2

整理すると

x^2-x/R2+y^2=0

(x-1/2*R2)^2+y^2=(1/2*R2)^2

従ってRL直列回路のアドミッタンスは(1/2*R2,0)を中心として半径1/2*R2の円を描く。

回路全体のアドミッタンス軌跡としてはRL直列回路のアドミッタンスが描く円を実軸方向に並列固定抵抗R1によるアドミッタンスを加算する形で1/R1だけ並行移動したものにとなるので、電流のベクトルの軌跡はそれらにEを乗じた形となる。



ベクトルの合成という形ではなくそのまま中心が(1/R1+1/2*R,0)で半径が1/2*Rの円という式が導けないか試みたがωLの項が消去できなくてうまくいかなかった。読者の課題としよう(´ー` )

アドミッタンスの軌跡が原点を通らない円となることから、インピーダンスの軌跡も同様に原点を通らない円を描くはず。
webadm
投稿日時: 2008-9-8 1:30
Webmaster
登録日: 2004-11-7
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投稿: 3068
【89】RL並列回路のインピーダンス軌跡
次ぎはRL並列回路のベクトル軌跡を描く問題。



角周波数は一定でRかLを可変した場合のインピーダンスの軌跡を描くというもの。

並列回路なのでそのアドミッタンスは

Y=1/R-j/ωL

G=1/R

B=-1/ωL

Y=G+jB

インピーダンスはその逆数なので

Z=1/Y=1/(1/R-j/ωL)
=(1/R+j/ωL)/((1/R)^2+(1/ωL)^2)
=(1/R)/((1/R)^2+(1/ωL)^2)+j(1/ωL)/((1/R)^2+(1/ωL)^2)

x=(1/R)/((1/R)^2+(1/ωL)^2

y=(1/ωL)/((1/R)^2+(1/ωL)^2)

x^2+y^2=(1/R)^2/((1/R)^2+(1/ωL)^2)^2+(1/ωL)^2/((1/R)^2+(1/ωL)^2)^2
=((1/R)^2+(1/ωL)^2)/((1/R)^2+(1/ωL)^2)^2
=1/((1/R)^2+(1/ωL)^2)
=x/G
=-y/B

整理すると

x^2-x/G+y^2=0

(x-1/2*G)^2+y^2=(1/2*G)^2

G=1/R

を代入すると

(x-R/2)^2+y^2=(R/2)^2

従ってRとωが固定でLが0〜∞に変化する場合には、中心が(R/2,0)で半径がR/2の円を描く。

また

x^2+y^2+y/B=0

x^2+(y+1/2*B)^2=(1/2*B)^2

B=-1/ωLを代入すると

x^2+(y-ωL/2)^2=(ωL/2)^2

従ってLとωが固定でRが0〜∞に変化する場合には、中心が(0,ωL/2)で半径がωL/2の円を描く。


webadm
投稿日時: 2008-9-8 0:56
Webmaster
登録日: 2004-11-7
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投稿: 3068
【88】RC直列回路の軌跡
次ぎはRC直列回路のインピーダンスとアドミッタンスの軌跡を描く問題。



回路のインピーダンスは

Z=R1+R-jXc

x=R1+R

y=-Xc

Z=x+jy

で表される。

従ってインピーダンスはRが0〜∞に変換するとき実軸からXcだけ離れて実軸に並行な直線を描くことがわかる。

一方アドミッタンスはその逆数であるので

Y=1/Z=1/(R1+R-jXc)
=(R1+R+jXc)/((R1+R)^2+Xc^2)
=(R1+R)/((R1+R)^2+Xc^2)+jXc/((R1+R)^2+Xc^2)

G=(R1+R)/((R1+R)^2+Xc^2)

B=Xc/((R1+R)^2+Xc^2)

G^2+B^2=(R1+R)^2/((R1+R)^2+Xc^2)^2+Xc^2/((R1+R)^2+Xc^2)^2
=((R1+R)^2+Xc^2)/((R1+R)^2+Xc^2)^2
=1/((R1+R)^2+Xc^2)
=G/Xc

整理すると

G^2-G/Xc+B^2=0

(G-1/2*Xc)^2+B^2=(1/2*Xc)^2

従ってアドミッタンスは中心を(0,1/2*Xc)として半径が1/2*Xcである円を描くことが明らか。

webadm
投稿日時: 2008-9-7 22:33
Webmaster
登録日: 2004-11-7
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投稿: 3068
【87】RLC並列回路のインピーダンス軌跡
次ぎは基本的なRLC並列回路のインピーダンス軌跡に関する問題。



RLC並列回路のインピーダンスは

Z=1/(1/R+j*(ωC-1/ωL))
=(1/R-j*(ωC-1/ωL))/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)
=(1/R)/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)-j*(ωC-1/ωL)/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)

x=(1/R)/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)

y=-(ωC-1/ωL)/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)

Z=x+jy

逆数であるアドミッタンスは

Y=1/Z=1/R+j*(ωC-1/ωL)

G=1/R

B=(ωC-1/ωL)

Y=G+jB

これはωを0〜∞に変化させた場合、虚軸から1/Rだけ離れて虚軸と並行に伸びる直線を描く。

x^2+y^2=(1/R)^2/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)^2+(-(ωC-1/ωL))^2/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)^2
=((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)^2
=1/((1/R)^2+(ωC-1/ωL)^2)
=x/G

整理すると

x^2-x/G+y^2=0

(x-1/2*G)^2+y^2=(1/2*G)^2

G=1/R

を代入すると

(x-R/2)^2+y^2=(R/2)^2

従ってその逆数であるインピーダンスは中心が(R/2,0)として半径をR/2の原点を通る円を描くことは明らかである。



インピーダンスが最大になるのはω0=1/sqrt(LC)の時の

|Z|=R

ということになる。

ちなみに著者の解ではインピーダンス最大時の角周波数ω0の式が周波数の式になっている(2πで割っている)。
webadm
投稿日時: 2008-9-7 1:29
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3068
【86】軌跡が円を描くベクトルの逆数のベクトル軌跡
これも既に理論のときにやってしまったおさらい。

あるベクトルの軌跡が(a,b)を中心に持ち半径rの円を描くとして、そのベクトルの逆数の軌跡がまた円を描くことを示せというもの。

任意の円を描くベクトルの軌跡では

(x-a)^2+(y-b)^2=r^2

なる関係が成り立つ。

そのベクトルを

Z=x+jy

で表すとその逆数のベクトルは

Y=1/Z=1/(x+jy)
=(x-jy)/(x^2+y^2)
=x/(x^2+y^2)-jy/(x^2+y^2)

と表される。ここで

G=x/(x^2+y^2)

B=-y/(x^2+y^2)

とすると

Y=G+jB

と表される。

ここで

G^2+B^2=x^2/(x^2+y^2)^2+(-y)^2/(x^2+y^2)^2
=(x^2+y^2)/(x^2+y^2)^2
=1/(x^2+y^2)
=G/x
=-B/y

であるので。

x=G/(G^2+B^2)

y=-B/(G^2+B^2)

これを元の円を描くベクトルの式に代入すると

(G/(G^2+B^2)-a)^2+(-B/(G^2+B^2)-b)^2=r^2

G^2/(G^2+B^2)^2-2*a*G/(G^2+B^2)+a^2+B^2/(G^2+B^2)^2+2*b*B/(G^2+B^2)+b^2=r^2

両辺に(G^2+B^2)を乗じると

G^2/(G^2+B^2)-2*a*G+a^2*(G^2+B^2)+B^2/(G^2+B^2)+2*b*B+b^2*(G^2+B^2)=r^2*(G^2+B^2)

整理すると

(G^2+B^2)/(G^2+B^2)^2-2*a*G+2*b*B=(r^2-a^2-b^2)*(G^2+B^2)

1-2*a*G+2*b*B=(r^2-a^2-b^2)*(G^2+B^2)

ここで

R=a^2+b^2-r^2

(a^2+b^2) > r^2

とすると

1-2*a*G+2*b*B=-R*(G^2+B^2)

両辺をRで割って整理すると

G^2-(2*a/R)*G+B^2+(2*b/R)*B+1/R=0

従って

(G-a/R)^2+(B+b/R)^2=a^2/R^2+b^2/R^2-1/R

(G-a/R)^2+(B+b/R)^2=(a^2+b^2-R)/R^2

(G-a/R)^2+(B+b/R)^2=(a^2+b^2-(a^2+b^2-r^2))/R^2

(G-a/R)^2+(B+b/R)^2=r^2/R^2

従って中心が(a/R,-b/R)で半径をr/Rとする円を描くことになる。


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