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webadm | 投稿日時: 2007-8-18 21:17 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3086 |
武田理研のTR5834 PULSE JITTER COUNTER またパルスジッターカウンターを買ってしまった。
見た目は既に持っているADVANTESTのTR5835とよく似ているが武田理研の時代の前モデルらしい。出品者の説明によれば、前面パネル破損によりボタン操作不能、とある。写真では自己診断等は問題なく終了している様子だったので内部は生きていてパネルのタクトスイッチの典型的な劣化だろうと思い落札。 届いてみたら確かに電源は入り自己診断は終わるがボタンが一切きかない。強く押せば接触が回復するはずだがそれも一切効かない。背面には2000年の校正済みシールが貼ってある、割と新しいのかもしれない。ヒューズホルダーが壊れてぐらついているが機能的には問題無い。 仕方なく中を開けてみた。作りはTR5835と基本的には同じで古い設計のためかマイコンが別基板ではなくベースボードに実装されている以外の構成は後のTR5835と区別がつかないほど同じ。TR5835では改修されたパッチが生々しく残っている程度。 フロントパネルのアルミダイキャスト製化粧板を外してみるとあっさり押しボタンがすべて効くようになった。化粧板を見ると一カ所鋭いもので着かれたような打痕があり、アルミダイキャストに亀裂が入るほど凹んでいた。それによって周囲の押しボタンが押された状態になってしまって操作が一切効かなかったわけである。 プラスチックハンマーを取り出して、これでもかと凹んだ部分を叩いて多少は凹みが減ったようなので取り付け直してみるとボタン操作は可能な状態になった。レストア完了か? LED表示器のアクリルパネルは痛々しく亀裂が入ったままだが使用に際しては支障が無いのでこのままとする。 TR5834とTR5835の大きな仕様上の違いというと分解能が1nsと100psの違いでしかない。実際には作りは一緒でTR5834でも内部的には100ps分解能であるが表示上1nsに丸めてあるだけに見える。しかし実際同じ信号を同じ条件で双方で測定すると偏差値や分布範囲の結果が大きく異なるのは何故だろう。TR5835の基準クロックを見るとTR5835の方がTR5834よりも良い値を出す。逆にTR5834の基準クロックを観測するとTR5834の方がTR5835よりも良い値を出す。必ずしも分解能が悪い方が大きな値が出るというわけではなさそう。互いに自分のクロックには甘い結果を出すということだろうか。TR5834はやはりMIN,MAXだけ1nsまでの表示で丸めてあって他はTR5835と変わらないので内部的には100ps分解能で処理していると思われる。しかしMIN=100ns,MAX=100nsでRANGE=300psと表示するのはさすがにおかしいだろうということでTR5835では100ps分解能表示に変更したのかも。 まるで車に轢かれたみたいな猫のような状態で我が家にやってきたTR5834だが無事治療の甲斐あって元気になった。よしよし。 |
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