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webadm | 投稿日時: 2007-4-18 16:44 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3068 |
HP8640Bの周波数安定度 仕様上ではHP8640Bの周波数安定度はSMLUよりも良いことになっている。ただそれは温度が一定の場合だったりする。
基本は空洞共振器による発振回路なので温度の影響を受けやすい。 なので仕様上では温度に対する変動率が50ppm/℃とかだったりする。温度1℃変化すると50ppm未満の変動があるということだ。 フェーズロック時にはもちろん水晶発振子の安定度に準ずる0.05ppm/hourとなっている、これも温度が一定の場合。フェーズロック時でも温度が変化すると源発振周波数の安定度はフェーズロックが無い場合と一緒なので温度変動が大きい場合はバリキャップでの補正範囲を外れてロックが外れてしまうこともあり得る。なのでそれらの条件を加味して2ppmということになっている。 今時のシンセサイズ方式のシグナルジェネレータであれば最初からフェーズロックがかかるのとVCOが使用されているのでいくら源発振が温度ドリフトしても修正することが可能であるのと見比べると見劣りするのは致し方ない。 手持ちのカウンターは基準周波数の安定度が0.5ppmなのでフェーズロックしていない場合のHP8640Bの安定度を測るには十分。フェーズロック時にはこれよりも2桁以上高安定な外部基準周波数源(ルビジウム発振器やGPS基準周波数発振器)を使用しないといけない。そんなものはあるわけもなし。 暖気運転開始時は一見して超安定して見えるが、すぐに急激に変化し始める。発振器の温度が上昇し始めたのだろう。 30分ぐらい過ぎるとまた最初の頃のように安定してくる。内部の温度が安定しだしたのだろう。 この時の変動具合をみるとやはりSMLUより少ない。変動が4分の1と思ってさしつかえない感じだ。上位5桁ぐらいは安定して変化しない。 この状態でフェーズロック動作にするとぴったり7桁まで安定する。8桁目がカウンター側の安定度が低いのでコロコロ変わる。実際の信号はもっと安定しているはず。オーブン型の基準発振器を使えば1桁安定度があがるので8桁全部安定するかもしれない。 PLLはすばらしい。こういうちゃんとしたPLLを作るのはもっとすばらしいことだけど。 PLLも昔から自分にとっては魔法の回路だった。今もそうだけど。 |
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