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webadm | 投稿日時: 2008-6-14 6:11 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3068 |
【30】RLC混成回路(その5) 次ぎもRLC混成回路に関する問題。
2つの異なるRLC並列回路が互いに並列接続されている回路で L2=L1*k C2=C1/k とした場合に2つのRLC並列回路は共振周波数が同じになり、合成された回路の共振周波数もf0になるがQが変わるので半値幅が異なってくる。元の回路の半値幅をそれぞれΔf1,Δf2とした場合の合成された回路の半値幅Δfがどうなるか導けというもの。 それぞれのRLC並列回路の半値幅と合成された回路の半値幅の関係を図にするとこんな感じだろうか。 まずは本当にそうなのか合成された回路のインピーダンスの式を導いて検証してみよう。 全素子並列接続なので回路の合成アドミッタンスは Y=1/R1+jωC1-j/ωL1+1/R2+jωC2-j/ωL2 =1/R1+1/R2+j(ω*(C1+C2)-((L1+L2)/(ω*L1*L2))) =(R1+R2)/(R1*R2)+j(ω*(C1+C2)-((L1+L2)/(ω*L1*L2))) 共振点は虚数部が0となることから ω*(C1+C2)-((L1+L2)/(ω*(L1*L2)))=0 が成り立つωを解けば良い 両辺にωを乗じてωについて整理すると ω^2*(C1+C2)-((L1+L2)/(L1*L2))=0 ωについて解くと ω0=sqrt((L1+L2)/(L1*L2))/(C1+C2)) =sqrt((L1+L2)/((L1*L2)*(C1+C2))) ここで L2=L1*k C2=C1/k を代入すると ω0=sqrt((L1+L1*k)/(L1*L1*k)*(C1+C1/k))) =sqrt(L1*(1+k)/(L1^2*k)*C1*(1+1/k))) =sqrt((1+k)/(L1*k)*C1*(1+1/k))) =sqrt((1+k)/(L1*C1*(k+1))) =sqrt(1/(L1*C1)) L1=L2/k C1=C2*k を代入すると ω0=sqrt(1/((L2/k)*C2*k)) =sqrt(1/(L2*C2)) 従って ω0=sqrt(1/(L1*C1))=sqrt(1/(L2*C2)) となりそれぞれのRLC並列回路の共振周波数と合成された回路の共振周波数は変わらないことが確かめられた。 ところでQの定義 Q=f0/(f1-f2)=f0/Δf =共振時のサセプタンス/共振時のコンダクタンス =ω0*(C1+C2)/((R1+R2)/(R1*R2)) =ω0*(C1+C2)*(R1*R2)/(R1+R2) また個々のRLC並列回路について f0/Δf1=ω0*C1*R1 f0/Δf2=ω0*C2*R2 従って R1=f0/(Δf1*ω0*C1) =f0/(Δf1*2*π*f0*C1) =1/(Δf1*2*π*C1) R2=f0/(Δf2*ω0*C1) =f0/(Δf2*2*π*f0*C2) =1/(Δf2*2*π*C2) これを回路全体のQの式に代入すると Q=f0/Δf=ω*(C1+C2)*(R1*R2)/(R1+R2) =2*π*f0*(C1+C2)*((1/(Δf1*2*π*C1))*(1/(Δf2*2*π*C2)))/(1/(Δf1*2*π*C1)+1/(Δf2*2*π*C2)) =(2*π*f0*(C1+C2)/(Δf1*2*π*C1)*(Δf2*2*π*C2))/((Δf1*2*π*C1+Δf2*2*π*C2)/((Δf1*2*π*C1)*(Δf2*2*π*C2))) =(2*π*f0*(C1+C2))/(Δf1*2*π*C1+Δf2*2*π*C2) =f0*(C1+C2)/(Δf1*C1+Δf2*C2) 従って Δf=(Δf1*C1+Δf2*C2)/(C1+C2) ここで C2=C1/k を代入すると Δf=(Δf1*C1+Δf2*C1/k)/(C1+C1/k) =C1*(Δf1+Δf2/k)/(C1*(1+1/k)) =(Δf1+Δf2/k)/(1+1/k) =(Δf1+Δf2/k)/((k+1)/k) =(Δf1+Δf2/k)*k/(k+1) =(k*Δf1+Δf2)/(k+1) ということになる。 |
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