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webadm | 投稿日時: 2009-8-18 9:46 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3086 |
【8】奇数次高調波のみの波形 次ぎの問題ははなはだ曖昧な問い。
基本波、第三高調波、第五高調波からなる波形が時間軸上のある点で対称となるとき、その波形はどのように表されるか? というもの。問題は対称という意味が曖昧なのだが、ひずみ波で波形が対称性となるのは ・対称波 ・奇関数 ・偶関数 の3種類である。それぞれについて可能性を調べてみよう。 対称波という意味であれば y(t+T/2)=-y(t) となる点があるはず。 y(t)=(1/2)b0+Σ(an*sin(nωt)+bn*cos(nωt)) とすれば、基本波と第三高調波、第五高調波からなる場合 y(t)=(1/2)b0+a1*sin(ωt)+a3*sin(3ωt)+a5*sin(5ωt)+b1*cos(ωt)+b3*cos(3ωt)+b5*cos(5ωt) と表すことができる。一方対称となるためには y(t+T/2)=(1/2)b0+a1*sin(ω(t+T/2))+a3*sin(3ω(t+T/2))+a5*sin(5ω(t+T/2))+b1*cos(ω(t+T/2))+b3*cos(3ω(t+T/2))+b5*cos(5ω(t+T/2)) ここで T=2π/ω を代入すると y(t+T/2)=(1/2)b0+a1*sin(ω(t+π/ω))+a3*sin(3ω(t+π/ω))+a5*sin(5ω(t+π/ω))+b1*cos(ω(t+π/ω))+b3*cos(3ω(t+π/ω))+b5*cos(5ω(t+π/ω)) =(1/2)b0+a1*sin(ωt+π)+a3*sin(3ωt+3π)+a5*sin(5ωt+5π)+b1*cos(ωt+π)+b3*cos(3ωt+3π)+b5*cos(5ωt+5π) =(1/2)b0-a1*sin(ωt)-a3*sin(3ωt)-a5*sin(5ωt)-b1*cos(ωt)-b3*cos(3ωt)-b5*cos(5ωt) 従ってb0=0の場合 y(t+T/2)=-y(t) が成り立つので y(t)=a1*sin(ωt)+a3*sin(3ωt)+a5*sin(5ωt)+b1*cos(ωt)+b3*cos(3ωt)+b5*cos(5ωt) wxplot2d([sin(5*t)+cos(5*t)+sin(3*t)+cos(3*t)+sin(t)+cos(t)], [t,-5,5])$ ということになる。 今度は奇関数波である場合を検討してみよう。 奇関数では y(t)=-y(-t) が成り立つ必要から -y(-t)=-(1/2)b0-a1*sin(-ωt)-a3*sin(-3ωt)-a5*sin(-5ωt)-b1*cos(-ωt)-b3*cos(-3ωt)-b5*cos(-5ωt) =-(1/2)b0+a1*sin(ωt)+a3*sin(3ωt)+a5*sin(5ωt)-b1*cos(ωt)-b3*cos(3ωt)-b5*cos(5ωt) 従ってb0=b1=b3=b5=0であれば題意の条件を満たす。 y(t)=a1*sin(ωt)+a3*sin(3ωt)+a5*sin(5ωt) wxplot2d([sin(5*x)+sin(3*x)+sin(x)], [x,-5,5])$ 残りの偶関数の可能性をチェックしてみよう。 偶関数なら y(t)=y(-t) が成り立つ必要があるので y(-t)=(1/2)b0+a1*sin(-ωt)+a3*sin(-3ωt)+a5*sin(-5ωt)+b1*cos(-ωt)+b3*cos(-3ωt)+b5*cos(-5ωt) =(1/2)b0-a1*sin(ωt)-a3*sin(3ωt)-a5*sin(5ωt)+b1*cos(ωt)+b3*cos(3ωt)+b5*cos(5ωt) 従ってa1=a3=a5=0なら題意の条件を満たすことになる。 y(t)=(1/2)b0+b1*cos(ωt)+b3*cos(3ωt)+b5*cos(5ωt) wxplot2d([cos(5*x)+cos(3*x)+cos(x)], [x,-5,5])$ 著者の解では題意をある時間を原点として点対称となる奇関数の意と解釈し、それだけを検証している。 P.S あとで良く考えたら対称波の検証の際に-y(t)とy(t+T/2)を比較すべきところをy(t)とy(t+T/2)と比較してしまっていた。訂正してお詫びする。 |
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