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webadm | 投稿日時: 2009-9-5 7:10 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3082 |
【37】RLC直列回路に流れる電流と電圧 次ぎの問題は少しひねったもの。
RLC直列回路に以下の様なひずみ波電流が流れるために必要な電圧を求めよというもの。 i=I1*sin(ωt)+I2*sin(2ωt+θ) いきなりこれだとわけがわからないが、基本波と高調波それぞれに対応する定電流源がRLC直列回路と並列に接続されている等価回路を想像すれば答えは自ずと得られる。 線形回路網の重ね合わせの理で、RLC直列回路に対して基本波と高調波のそれぞれの定電流源によって生じる電圧降下を合成すれば等価電圧源の式が得られるはずである。 便宜上基本波と高調波の定電流源、及びRLC直列回路のインピーダンスをそれぞれ極座標標記に直してそれぞれの電圧降下を求めると e1=I1*exp(jωt)*(R+j(ωL-1/ωC)) =I1*exp(jωt)*sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)*exp(jφ1) =I1*sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)*exp(j(ωt+φ1)) ここで φ1=atan((ωL-1/ωC)/R) e2=I2*exp(j(2ωt+θ))*(R+j(2ωL-1/2ωC)) =I2*exp(j(2ωt+θ))*sqrt(R^2+(2ωL-1/2ωC)^2)*exp(jφ2) =I2*sqrt(R^2+(2ωL-1/2ωC)^2)*exp(j(2ωt+θ+φ2)) ここで φ2=atan((2ωL-1/2ωL)/R) 従って電圧は e=e1+e2 =I1*sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)*exp(j(ωt+φ1))+I2*sqrt(R^2+(2ωL-1/2ωC)^2)*exp(j(2ωt+θ+φ2)) =I1*sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)*(cos(ωt+φ1)+j*sin(ωt+φ1))+I2*sqrt(R^2+(2ωL-1/2ωC)^2)*(cos(2ωt+θ+φ2)+j*sin(2ωt+θ+φ2)) 従って等価電圧源の正弦波標記は上の式の虚数部から得られ e=I1*sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)*sin(ωt+φ1)+I2*sqrt(R^2+(2ωL-1/2ωC)^2)*sin(2ωt+θ+φ2) ということになる。 著者の解も考え方としてはほぼ一緒で、既に知られているRLC直列回路のインピーダンスの絶対値と偏角の公式から同じ結果を得ている。 P.S 等価回路図でうっかりして定電流源を電圧源の記号を使って描いてしまっているのに気づいて図を修正した。 |
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