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webadm
投稿日時: 2006-9-25 19:02
Webmaster
登録日: 2004-11-7
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投稿: 3082
中学校の理科室の思い出
年に何度か中学校の頃の理科室の記憶がよみがえってくる。

当時は科学クラブに所属していたが、入ってみてわかったのは特に目立った活動はこれといってまったくしてなかったようだ。

クラブに入会した最初の日だけ歓迎の意味で理科の実験室に集まって先輩が「なにか実験してみたいことはある?」と聞かれたのですかさず「電気分解!」をお願いした。

水酸化ナトリウムの溶液をビーカーに満たして電極を入れて直流を通電すると電極から水素と酸素の泡がそれぞれわき上がってくるという不思議なあれである。

それまでは家で塩水を満たして交流100Vを加えてやってみたことはあるもののまるで違う結果でがっかりしていた(今思えば理屈を知っているからあたりまえだけど)。

それ以外でクラブの活動というと放課後暇な人は実験室に行って、クラブの担当の理科の先生とちょうどその時間にやっているアウターリミッツというTVドラマを一緒に見るというぐらい。まったく田舎とはいえのんびりしたものだった。

あとは実験室の戸棚にしまってある謎の計器や実験装置をしげしげと眺めたり、ちょっといじってみたり。

定番の感応コイルは専用の大型の鉛蓄電池と充電器としての実験用安定化電源が一緒に置いてあった。これは高学年の理科のカリキュラムでも今も使われていると思う。さすがに空中放電を目の前で見るのは強烈な印象を与える。実際に理科の実験で使った時は女性の先生で、蓄電池ではなくその充電器の安定化電源をつないでいた、容量が足らないので電圧計が跳ねまくっていて私も含めて知ってる人は、あ〜あ〜という感じ。

その時の安定化電源は確かメトロニクス製だったと思う。全国の学校に一台は少なくともあるはず。当時ACアダプタも珍しかったから最新鋭機器だったかも。

他に3年間の間一度も一般の生徒の前で使われることのなかった高額な機器も実験室の戸棚にはいっぱい眠っていた。

ストロボスコープもそのひとつ。うまく使えば、放物線運動とかを視覚的に見ることができる装置だが、それを見せるためだけにセッティングをするというのも面倒がられたのかもしれない。今なら高輝度LEDとかを複数板に載せて点滅させれば同じことができるかもしれない。

あと真空管電圧計(バルボル)なんてのもあった。今でもそれが中学校にある理由がわからなかった。きっと文部省とコネがあるか天下りした人がいる企業がぐるになって全国の中学校にあまり需要がない高額な真空管電圧計を予算をつけて配ったのにちがいない。ぜったい中学校では要らないと思う。実際使ってみたけど、あのプローブというがツチノコみたいなものは扱いづらいし、ありがたみがわからなかった。今はもうFETプローブとロックインアンプとかの時代。

そんなこんなでクラブの先輩とか仲間意識とかはまったく芽生えずに3年間を過ごしてしまった。まったく無いわけではなく、たまに先輩と顔を合わせることがあると、どっからか仕入れた回路図を見せてくれた。そんなときぐらいがクラブメートということを思い出させてくれた。

でも平穏な毎日でもなかった。ある日誰も居ない理科室に誰かが忍び込んで実験室の棚にあったメトロニクス製の安定化電源を分解して中の整流器を取り出そうとして未遂に終わったらしい。ちょっとショックだった。あそこにあれがあるということを知っているのは外部の人間の仕業とは思えないからだ。少なくとも安定化電源の原理を知っていてその中の主要部品である整流素子だけ狙うというのは相当のマニアだと思われたからだ。自分と同類の犯行だとすぐ感じ取った。

結局犯人が誰かは知らない。中学生の頃にありがちな出来ることとやっていいことの判別がつかなくなるという典型的な事件だった。

今でも目をつぶると少し地面に近い半地下みたいな構造の理科の実験室の中を見渡すことができる。授業には絶対出てこない危険な劇薬とかも棚にはいっぱいあった。何故そういうのが中学校にあるのか今思えば不思議である。金属ナトリウムとかも置いてあった。カリキュラムがだんだん変わっていって物性とかについてはあまり触れないものになってきているのかも。科学ばなれの原因かもしれない。

中学生の頃はとにかく遠くに離れていてもいつまでも友達としゃべっていたかった思いが強かった。夜中に自転車で出かけて深夜までくだらない話題をあれこれと。何をしゃべっていたのかはまったくもう覚えていない。そういうものなんだろう。無線とかに興味を持つのは離れて居ながらにして無料で通話ができるという期待があってのことだった。自分と友達専用の無線機が机の引き出しを開けると出てくるのを何度も夢に描いていた。とうとう実現はしなかったけど、今は携帯電話がその役目を担っているのかな。ずいぶんあれから時間がかかったものだ。誰もが夢に描いていたことなのに。

携帯電話が出てきたから離れた場所でコミュニケーションを取るために無線機を自作するという発想はもう出ないのかもしれないね。ましてや今のものに不満があってそれを超えるものを作るというのはなおさら非現実な世界に。

今の中学生はどんなことを夢見るのかな。


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題名 投稿者 日時
 » 中学校の理科室の思い出 webadm 2006-9-25 19:02

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