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webadm | 投稿日時: 2010-1-9 20:37 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3084 |
【5】インピーダンス関数の零点及び極と留数 以下の一端子対回路のインピーダンス関数および零点と極を求め、極に対する留数を示せというもの。
(1)LC直列とLC並列の直列回路 インピーダンス関数は 従って零点はs^2=-s1^2,-s3^2にあり ということになる。 極はs^2=0,-s2^2,∞の場合で ということになる。 極に関する留数は 以前にFoster展開を学んだ際にh2kが留数の場合 という展開で表されることを思い出して欲しい。本来は共役複素数を根とした部分分数に更に分解できるが、留数はどちらも正の実数で同じ値になることから留数を二倍したものを分子の定係数としていたのである。 (2)LC並列の直列回路 インピーダンス関数は 従って零点はs^2=0,-s3^2,∞にあり ということになる。 極はs^2=-s2^2,-s4^2の場合で ということになる。 極に関する留数は ということになる。 (3)LCラダー回路 インピーダンス関数は 従って零点はs^2=-s1^2,-s3^2にあり ということになる。 極はs^2=0,-s2^2,∞の場合で ということになる。 極に関する留数は ということになる。 (4)RCラダー回路 インピーダンス関数は 従って零点はs=-s1,-s3,∞にあり ということになる。 極はs=0,-s2,-s4の場合で ということになる。 極に関する留数は ということになる。 (終わり) P.S Maximaの部分分数展開機能を使用するとたちどころに零点や極それに留数が判る式を得ることができる。しかしそれだからといって理解しなくてもいいということにはならない。 とりあえずどんな複雑なラダー回路でも完璧ではないが有る程度まで分解してくれるので後の計算は楽になる。 いろいろ手で計算してみると有理形関数はその表記方法が変わっても同じ関数を表していることは変わりないことが良くわかる。関数の性質を決定する共通のものは特異点(零点と極)それに留数だけである。今まで学んだ理論と対比させることができるように有理式に書き直したが著者の解のように必ずしもそうする必要はない。むしろそうしないほうが紙面の節約になったりする。 連分数式はべき級数表記ではないので数式処理ソフトもべき級数式への変換はしてくれるが、その逆はお手上げのようである。ヒューリスティックに人間がやるようなアルゴリズムをプログラム化しても良いのかもしれないが、それにせよ間違った結果が出ないようにちゃんとした数理的な裏付けが必要である。その数理的な裏付けを探ろうとする個人的な試みは頓挫してしまったが読者の課題としてもよいかもしれない(´∀` ) |
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