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webadm | 投稿日時: 2010-4-24 20:47 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3068 |
【24】アドミッタンス関数 今度は趣向が変わった問題。
以下の様なRLC回路と等価なRC回路を実現するためのCの値の条件と等価回路を示せというもの。 この回路はLとCを含むためωによって誘導性と容量性のどちらかのリアクタンスを持つ。 題意の等価なRC回路というのはω≠0で容量性リアクタンスのみを持つようにするという意味になる。 従って与えられた元のRLC回路がすべてのωに関して容量性リアクタンスのみ持つようになるCの条件を求めれば良いことになる。 問題の回路のサセプタンスが常に容量性になるには を満たす必要がある。すなわちCの値が を同時に満たす必要がある。整理して与えられた定数を代入すると こっからどうすんだ。見通しが悪かった。 どうやら著者の判りにくい解答を理解すると題意を読み違えていたようだ。 角周波数領域だけで物事を考えていたのが間違いで、複素角周波数領域で考えないといけなかった。 従って回路からアドミッタンス関数を起こすと この関数はs=-R1/L1,-1/C*R2,∞の3つの極を持つことになる。 従ってRL直列回路とRC直列回路にそれぞれが独立した極を持つので三種類の素子が必要になってしまう。 問題の趣旨は、RL直列回路とRC直列回路が同一の極(重根)をもつようにし、なおかつ全体的に容量性(留数が負)になるようにせよということだった。 重根を持たせるにはCの値を とすればよい。 さてあとはRC回路のみでどう実現されるかだが、見通しができていない(´д` ) 実は良く判ってなかったのである。 ちなみにC=8として問題の回路のサセプタンス値を3Dでプロットしてみるとs=-0.25とs=-0.5に極が現れているのが確認できる。 前者は容量性サセプタンス項、後者は誘導性サセプタンス項のもの。両者は互いに山と谷の極性が逆方向なのと留数の絶対値が容量性の方が勝っているので容量性側の起伏が大きい、Cの値を変更して容量性の極を誘導性の極の上に重ねると誘導性は消滅し、容量性のみが残ると予想される。C=4にすると双方の極がs=-0.5で重なる。 見事に誘導性の痕跡は消え失せて容量性の極だけが残っている。 著者の解答にある負の留数ってなんだという疑問が沸く。回路から起こしたアドミッタンス関数の式には負の留数などないように見える。 しかしRC直列回路のアドミッタンス項は分子と分母の次数が同じなので以下の様に更に部分分数展開できることに気づくべきだった。 確かに負の留数が現れる。 そこで先ほど導いたCの値を代入して容量性になるように数式を操作してみると ということになる。回路図で表すと というわけでRC回路で実現できる。 やっとわかったよママン(ノ∀`) 上記の方法以外にも、極がs=-R1/L1,∞のみとなるCの値を元のアドミッタンス関数に代入してs=0、s=-R1/L1に関する留数(H0,H1)を求めれば手品的な計算無しで同じ結果が得られると思われる。それは簡単なので読者の課題としよう(´∀` ) と思ったけどせっかくなので以下に別解を示すことにしよう。 なんだ簡単じゃないか(´∀` ) |
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