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投稿者 | スレッド |
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webadm | 投稿日時: 2011-4-22 7:02 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3068 |
続:最小位相推移回路 ふう前問に数ヶ月も費やしてしまった。正実関数をよくわかっていなかったのが敗因だった。生兵法休みに似たり。
やっと残り二問だけとなった。 残りの問題も最小位相推移に関係するもの。 いくつか提示されている伝達イミッタンス関数に関して実現可能な否か、実現できるなら最小位相推移回路か非最小位相推移回路かを判別し、非最小位相推移であれば対応する最小位相推移の伝達イミッタンス関数を示せというもの。 この関数はs=0,-3に零点を持ち、s=-2に極を持つ。従って右半平面には零点を持たず分子と分母の次数の差も1以下なので正実関数であり最小位相推移回路である。 この関数は分子の式が定数なので零点をもたず、 s=-1/2+j√11/2,-1/2-j√11/2に極を持つ。分子と分母の次数の差が2以上あるので正実関数ではないが、最小位相推移回路である。 分子と分母の多項式をそれぞれ因数分解すると 従ってs=+1±j√2に零点、s=-1±j√2に極を持つ。零点が右半平面上にあるため非最小位相推移である。虚軸を中心線として対象な左半平面に零点を移せば(零点の実数部の負号を反転すれば)最小位相推移となる なんと定数になってしまった。 ちなみに著者の回答は、明らかに零点の計算式に誤りがある。分数の段階では正しかったが分母を払う時点で分子の実数部を割るのを忘れてしまったのだろう。 これも因数分解すると s=-1に二位の零点、s=2±√2に二位の極を持つ。右半平面に極があるのでこれは受動素子だけでは実現できない。 これも因数分解すると なんと既約ではかったということが判明。s=2に零点を、s=0,-6に極をもつ。従って右半平面に零点をもつため非最小位相推移である。 零点の実数部の符合を反転すれば最小位相推移となるので ということになる。 時間があれば最小位相推移と非最小位相推移のそれぞれの関数についてBode線図やNyquist線図を描いてみるとよいかもしれない。それは読者の課題としよう(´∀` ) P.S 先の非最小位相推移回路G2にその分子の多項式を分母とし最小位相推移回路G1の分子を分母とする伝達イミッタンスG3を持つ回路をG2に従属接続すれば最小位相推移回路G1と等価にすることができる。ただしG3は右半平面に極を持つため正実関数ではなく、受動素子だけでは実現できない。そのため長い間実用的ではなかったが、真空管やトランジスタなどの能動素子が一般的になった現代では、それを使って実現することも可能である。これは能動的な等価器(Active Equalizer)というところだろうか。受動素子で実現できる等価器は右半平面に極をもつことができないが、オペアンプなどを使用したアクティブ等価器は右半平面に極を持たせることができる。 |
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