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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2007-10-8 22:24
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: 問題58:n箇所つながった銅線回路
最初は問題の趣旨がわかりづらいものの、自分で回路図を描いてみたりするとようやく回路を流れる電流の関係とかがはっきり見えてくる。



縦方向の電流はすべてIでn箇所あるので全体を流れる電流はnIとなる。

従って横方向に流れる電流は電源に一番近いところがnIとして、そこから順にIだけ減っていく。

電源に近い方のブリッジ部分は電圧が高いのでそれ以降のブリッジ部分に比べて同じ電流Iを流すのにも高い抵抗値を必要とする。電源から遠ざかるにつれて橋の間の電圧は下がるのでブリッジ抵抗も下げないと同じIが流れないというのは直感的に予想できる。

従って横方向の流れる電流値は等差数列になり、縦方向の抵抗は等比数列になることが予想できる。これは代表的な漸化式の問題である。

漸化式は高校レベルの数学だが、学習指導要領では教えなくても良いことになっているらしい。しかし電気の世界では分布定数回路の入門には欠かせない知識だけに工学系の大学入試問題には出ることがあるらしい。数学公式集にも載っていないぐらいだから、非常に用途の狭い数学の概念であることは確かである。

それでも必要なので、昨日神保町の書泉に行って参考書を買って来た。科学振興新社のモノグラフシリーズにある「漸化式」という本。そのものずばり漸化式についてのみ詳しく学べる本である。

この本によると先の問題57は隣接3項間の一次の漸化式らしい。

今度の問題58もこの本に書かれているいくつかの漸化式のパターンのどれかに該当するはずである。それぞれ解き方が詳しく解説されているのでそれを参考に解いてみることにしよう。

隣接するRkとRk+1で挟まれた閉回路についてキルヒホッフの法則から以下の式が成り立つ

I*Rk=(n-k)*I*R + I*Rk+1 + (n-k)*I*R

これを整理して両辺をIで割ると

Rk = 2*(n-k)*R + Rk+1

という漸化式が得られる。しかしこれから一般解を得ようとすると問題がある。というのも初期項が定まらないのだ。

R1からして未知数なので初期項が定数であることを前提とした漸化式の解法が使えない。前の問題57の場合は初期項としてI1が与えられていた。

しかし一番最後のRnだけはRであることが与えられている。kをn-1とした場合にRn-1は3Rであることが計算できる。
webadm
投稿日時: 2007-10-8 11:12
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
問題58:n箇所つながった銅線回路
前の問題と同様に漸化式の応用問題。

著者の問題文は実は不完全で、最初の設問が欠落している。

まったく同じ問題が同じ共立出版から出ている姉妹本「詳説 電磁気学演習」にも載っていて、そちらに以下の様な完全な問題文が載っている。

「一様な2本の銅線A0An,B0Bnが平行におかれ、図の様に、それらをn等分したあい対する点Ak,Bkでつながれていて、A0B0に電池がいれてある。AkAk+1、BkBk+1(k=0,1,2,...)とAnBnとの抵抗をRとし、A1B1,A2B2,...,AnBnを流れる電流をすべて等しくするためには、k番目の銅線AkBkの抵抗Rkは次のようであることを示せ。

Rk={(n-k)^2+(n-k)+1}R


なのですこしわかり難いが、著者の解答を見れば2つの設問があることが初めてわかる。
webadm
投稿日時: 2007-10-8 5:26
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: 問題57:無限に続く抵抗ラダー回路の解析
引用:

このことからn段目に流れる電流Inは

In=I1*(2-sqrt(3))^n-1

であることがわかる。

いいのかこれで。


これだと証明は不十分らしい。

In-4*In+1+In+2=0

をk,k+1,k+2の時に満たすかどうか確かめる必要がある。

Ik=I1*(2-sqrt(3))^(k-1)
Ik+1=I1*(2-sqrt(3))^k
Ik+2=I1*(2-sqrt(3))^(k+1)

なので

Ik-4*Ik+1+Ik+2=I1*(2-sqrt(3))^(k-1)-4*I1*(2-sqrt(3))^k+I1*(2-sqrt(3))^(k+1)
=I1*(2-sqrt(3))^k/(2-sqrt(3))-4*I1*(2-sqrt(3))^k+I1*(2-sqrt(3))^k*(2-sqrt(3))
=I1*(2-sqrt(3))^k*(1/(2-sqrt(3))-4+(2-sqrt(3)))
=I1*(2-sqrt(3))^k*((1-4*(2-sqrt(3))+(2-sqrt(3))^2)/(2-sqrt(3)))
=I1*(2-sqrt(3))^k*((1-8+4*sqrt(3)+4-4*sqrt(3)+3)/(2-sqrt(3)))
=I1*(2-sqrt(3))^k*(0/(2-sqrt(3)))
=0

ということで証明できたことになる。


webadm
投稿日時: 2007-10-7 22:30
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: 問題57:無限に続く抵抗ラダー回路の解析
さていよいよ残る命題の

In=I1(2-sqrt(3))^n-1

というのを導くのだが。最初の命題は永遠に続く抵抗ラダーの電流の関係を示していることを思い出そう。

In -4In+1 + In+2 = 0

すなわちあるn段目を流れる電流Inは、それ以降のn+1とn+2段目の電流で表されるというもの。

しかしこれだと、n段目に流れる電流を計算するためにはそれ以降のn+1とn+2段数に流れる電流を知らなければならない。n+1段目を知るためにはn+2とn+3段目の電流を知らないといけないという永遠に続くパラドックスに陥る。

なので次なる命題はn段目の電流が初段の電流I1と段数の関係だけで表すことが出来るというのを導けというもの。

直感的にこの無限に続く抵抗ラダー回路に流れる電流は漸化的に減衰していくのは明らかである。段数を横軸に流れる電流のグラフを描けば階段上に段々と下がっていくのが想像できる。そして最後は無限大の段数では流れる電流は0に限りなく近づく。いわゆる指数関数的なグラフを描くはずである。

こうした性質の関数を扱うのは数学では漸化式というらしいが、手元の数学公式集には載っていない。数学事典とかを見れば載っているのかもしれない。著者が唐突に用いている解法は天才的でよくわからないので、数日間いろいろ考えて自分なりの方法を見つけた。



回路の合成抵抗を求める際に使った方法を応用する。無限に続く抵抗ラダーの片側は合成抵抗R0で表すことができる。どこでちょん切って抵抗値を測定してもそっから先は無限に続いているので同じ値になるはずである。

またその無限に続く抵抗ラダーの手前に似たような抵抗ラダーを1段または2段追加したとしても全体の合成抵抗は無限に続く場合の合成抵抗R0で変わらないはずである。

まず1段目に関して解析してみる。1段目に流れる電流I1と2段目以降の無限ラダーに流れる電流をI2とし、ブリッジ部分に流れる部分をI'1とすると以下の関係が成り立つ。

I'1*R = I2*R0
I1*R0 = I1*R + I'1*R + I1*R

1番目の式から

I'1 = I2*R0/R

これを2番目の式に代入して

I1*R0 = I1*R + (I2*R0/R)*R + R1*R

∴I2=(I1*R0 - 2*I1*R)/R0=I1*(1 - 2*R/R0)

ここでR0は以前に合成抵抗を求めた際に無限に続く抵抗ラダーの片側の合成抵抗

R0=2*sqrt(3)*R/(3-sqrt(3))

を代入すると

I2=I1*(1 - 2*R/(2*sqrt(3)*R/(3-sqrt(3))))
=I1*(1 - (3-sqrt(3))/sqrt(3))
=I1*(1 - (sqrt(3)-1))
=I1*(2 - sqrt(3))

ということになる。

同様に3段目について解析すると

I'2*R = I3*R0
I'1*R = I2*R + I'2*R + I2*R
I'1*R = I2*R0
I2 = I1*(2 - sqrt(3))

1番目の式からI'2は

I'2 = I3*R0/R

これを2番目の式に代入すると

I'1*R = I2*R + (I3*R0/R)*R + I2*R
=2*I2*R + I3*R0

3番目の式でI'1*Rを置き換えると

I2*R0 = 2*I2*R + I3*R0

4番目の式でI2を置き換えると

I1*(2-sqrt(3))*R0 = 2*I1*(2-sqrt(3))*R + I3*R0

∴I3 = (I1*(2-sqrt(3))*R0 - 2*I1*(2-sqrt(3))*R)/R0
=(I1*(2-sqrt(3))-2*I1*(2-sqrt(3))*R/R0)
=I1*(2-sqrt(3))*(1 - 2*R/R0)

ここでR0は同様に

R0=2*sqrt(3)*R/(3-sqrt(3))

なので置き換えると

I3 = I1*(2-sqrt(3))*(1 - 2*R/(2*sqrt(3)*R/(3-sqrt(3))))
=I1*(2-sqrt(3))*(1 - (3-sqrt(3))/sqrt(3))
=I1*(2-sqrt(3))*((sqrt(3) - (3-sqrt(3))/sqrt(3))
=I1*(2-sqrt(3))*((2*sqrt(3) - 3)/sqrt(3))
=I1*(2-sqrt(3))*(2 - sqrt(3))
=I1*(2-sqrt(3))^2

ということになる。

このことからn段目に流れる電流Inは

In=I1*(2-sqrt(3))^n-1

であることがわかる。

いいのかこれで。

ちなみにMaximaで上の式を計算すると

I3=((7*sqrt(3)-12)*I1)/sqrt(3)

などという訳のわからない式になるが

(2-sqrt(3))^2を計算すると

7-4*sqrt(3)

であることから

7-4*sqrt(3)=((7*sqrt(3)-12)/sqrt(3)

であることから

(2-sqrt(3))^2 = ((7*sqrt(3)-12)/sqrt(3)

であるので同じ式であることがわかる。

Maximaはこれを因数分解できないらしい。
webadm
投稿日時: 2007-10-7 3:30
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: 問題57:無限に続く抵抗ラダー回路の解析
残り2つの命題のうち真ん中はIQが低い人間にはちょっと難題なので、IQが低くても著者とは違った方法で答えを導き出せる最後の命題を先に解いてみる。

問題の回路は以下の様に一定の合成抵抗(R0)を持つ無限に続く抵抗ラダー回路が両サイドに並列に接続されたものと見なすことが出来る。ここでは無限に続く抵抗ラダー部分はある一定の抵抗値に収束するということが前提である。

合成抵抗(R0)の無限に続く抵抗ラダー回路は二つのRが直列に接続され中央にRと更に無限に続く同様の抵抗ラダー回路が並列に接続されたものと見なすことができる。



ここで以前似たような無限に続くラダー回路の時のように合成抵抗の式を立てることができる。

R0 = R + 1/(1/R+1/R0) + R
= 2*R + R*R0/(R + R0)

両辺に(R + R0)をかけると

R0*(R + R0) = 2*R*(R + R0) + R*R0

展開すると

R*R0 + R0*R0 = 2*R*R + 2*R*R0 + R*R0

故に

R0*R0 = 2*R*R + 2*R*R0

これは二次方程式である。

回路全体の合成抵抗(Rab)は

Rab=1/(1/R+1/R0+1/R0)
=1/(1/R+2/R0)
=R*R0/(R0+2*R)

この2つの式からR0とRabを解くと

(%i1) e1: R0^2=2*R^2+2*R*R0;
(%o1) R0^2=2*R*R0+2*R^2
(%i2) e2: Rab=R*R0/(R0+2*R);
(%o2) Rab=(R*R0)/(R0+2*R)
(%i3) solve([e1,e2],[R0,Rab]);
(%o3) [[R0=-(2*sqrt(3)*R)/(sqrt(3)+3),Rab=-R/sqrt(3)],[R0=-(2*sqrt(3)*R)/(sqrt(3)-3),Rab=R/sqrt(3)]]

ということで

Rab=R/sqrt(3)

という著者と同じ結果が得られる。
webadm
投稿日時: 2007-10-7 3:17
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: 問題57:無限に続く抵抗ラダー回路の解析
最初の命題についてはオーソドックスな代入法による方程式の解法を用いれば導き出せた。

In=Inplus1+Idashn
Inplus1=Inplus2+Idashnplus1
Idashn*R=Inplus1*R+Idashnplus1*R+Inplus1*R

1番目の式からIdashnは

Idashn=In-Inplus1

2番目の式からIdashnplus1は

Idashnplus1=Inplus1-Inplus2

上記のIdashnとIdashnplu1で3番目の式を置換すると

(In-Inplus1)*R=Inplus1*R+(Inplus1-Inplus2)*R+Inplus1*R

In*R-Inplus1*R=Inplus1*R+Inplus1*R-Inplus2*R+Inplus1*R

両辺をRで割ると

In-Inplus1=Inplus1+Inplus1-Inplus2+Inplus1

整理すると

In=4*Inplus1-Inplus2

従って

In - 4*Inplus1 + Inplus2 = 0

が成り立つ
webadm
投稿日時: 2007-10-5 8:30
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: 問題57:無限に続く抵抗ラダー回路の解析
どうも数学の問題にしても電気回路の問題にしても、電磁気学にしてもIQが平均値以上の人間を選別するのが目的みたいに見えてくる。



普通にキルヒホッフの法則で方程式を立てて解いても直接予想通りの解は得られない。

algsys([In=Inplus1+Idashn, Inplus1=Inplus2+Idashnplus1, Idashn*R=Inplus1*R+Idashnplus1*R
+Inplus1*R], [In,Inplus1,Inplus2]);
(%o1) [[In=-(Idashnplus1-3*Idashn)/2,Inplus1=-(Idashnplus1-Idashn)/2,Inplus2=-(3*Idashnplus1-Idashn)/2]]

よく見ると確かに、In-4In+1+In+2=0を変形して

In=4In+1 - In+2

にすると

In = 4(-(Idashnplus1-Idashn)/2)-(-(3*Idashnplus1-Idashn)/2)
=-(Idashnplus1-3*Idashn)/2

なのはわかる。

これをMaximaで一発で出す方法が見つけられない。

IQが平均値以下の人間には地道に当たり前のことを当たり前にやるしか道はないようだ。
webadm
投稿日時: 2007-10-3 12:16
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
問題57:無限に続く抵抗ラダー回路の解析
あと残り20問で直流回路理論もマスター。

しかしここにきて更にハードルが上がる問題が。無限に続く抵抗ラダー回路に流れる電流を解析するというもの。

いきなりこの問題を見せられたらさすがに退くが、ここまで解いてきたとなると少し踏ん張ることができる。

問題は数学的な予測が書かれてあって、そうなることを証明しろというもの。最初にこの予測はどうやってやったのかは書いていないが、やってみるとその答えが自動的に得られるというもの。つまり解析の仕方そのものを発見するというのが問題の趣旨だと思われる。

これも変数が無限にあるのだが、一部のラダーの格子周辺についてキルヒホッフの法則を適用して方程式をたてて解くといくつかの変数が消去されるという発見ができるというもの。

こうした変数が沢山ある方程式をMaximaでうまく記述する方法を調べていたが、どうもみあたらない。手でやるか、仮にそれぞれに違う変数名をつけてMaximaに与えてみるのでも良いかもしれない。
webadm
投稿日時: 2007-9-30 22:24
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
問題56:ちょっとひねった回路解析(その4)
今度もちょっとひねった問題で、線路の途中がグランドと絶縁不良を起こしていて、その位置を電圧を測定しただけで求めよというもの。



線路の右側に電源をつないで左側で出力電圧測定した結果と、線路の左側に電源をつないで右側の出力電圧を測定した結果が同じになるように電源の電圧を調整してそれらに基づいて絶縁不良を起こしている位置を求めるというもの。

電圧計の内部抵抗は∞ということにすると、出力電圧はとどのつまり絶縁不良を起こしているグランドとの間の接触抵抗(R)の両端の電圧降下(E)そのものである。

従って方程式は簡単にたてることができる。

(%i30) e1;
(%o30) E1=a*x*I+E
(%i31) e2;
(%o31) E2=a*I*(L-x)+E

ここでaは線路の単位長さ当たりの抵抗値である。

これをI,xについて解くと

(%i32) solve([e1,e2],[I,x]);
(%o32) [[I=(E2+E1-2*E)/(a*L),x=((E1-E)*L)/(E2+E1-2*E)]]

ということで著者と同じ答えが得られる。
webadm
投稿日時: 2007-9-30 2:12
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
問題55:ちょっとひねった回路解析(その3)
今度もかなりひねってある。閉回路に電流計と電圧計を接続してそれで測定した電流と電圧測定結果から回路の電源と内部抵抗それに負荷抵抗を導きだし、最後に電流計と電圧計を取り除いた状態での負荷で消費される電力を求めるというもの。



まずはじめに未知のE,r,Rを与えられている2つの回路の電流計と電圧計の指示値から求める。

(%i1) I1: 2.22*10^-3;
(%o1) 0.00222
(%i2) I2: 0.852*10^-3;
(%o2) 8.52*10^-4
(%i3) E1: 4.16;
(%o3) 4.16
(%i4) E2: 4.35;
(%o4) 4.35
(%i5) Ra: 100;
(%o5) 100
(%i6) Rv: 3000;
(%o6) 3000
(%i7) e1: E=I1*r+I1*Ra+E1;
(%o7) E=0.00222*r+4.382000000000001
(%i8) e2: E=(I2+E2/Rv)*r+E2;
(%o8) E=0.002302*r+4.35
(%i9) e3: E2=I2*Ra+I2*R;
(%o9) 4.35=8.52*10^-4*R+0.0852

上記の3つの式からE,r,Rを解くと

(%i10) solve([e1,e2,e3],[E,r,R]);
`rat' replaced -4.382 by -2191/500 = -4.382
`rat' replaced -0.00222 by -111/50000 = -0.00222
`rat' replaced -4.35 by -87/20 = -4.35
`rat' replaced -0.002302 by -247/107298 = -0.002302000037279
`rat' replaced 4.264799999999999 by 5331/1250 = 4.2648
`rat' replaced -8.52E-4 by -213/250000 = -8.52E-4
(%o10) [[E=23088607/4399220,r=85838400/219961,R=355400/71]]
(%i11) float(%);
(%o11) [[E=5.248341069553239,r=390.2437250239815,R=5005.633802816901]]

という結果が得られたが、著者の解答を見るとちょっと違う。

著者の解では、

E=5.21, r=375, R=5000

ということらしい。大分違う。

さすがにMaximaが悪いのかMaximaに与えた式が悪いのかと疑って、著者の式で解いてみた。

(%i25)
linsolve([E-(r+100)*2.22*10^-3=4.16, E-r*(0.852+4.35/3)*10^-3=4.35, (R+100)*0.852*10^
-3=4.35], [E,r,R]);
`rat' replaced -4.16 by -104/25 = -4.16
`rat' replaced -0.00222 by -111/50000 = -0.00222
`rat' replaced -4.35 by -87/20 = -4.35
`rat' replaced -0.002302 by -247/107298 = -0.002302000037279
`rat' replaced -4.35 by -87/20 = -4.35
`rat' replaced 8.52E-4 by 213/250000 = 8.52E-4
(%o25) [E=23088607/4399220,r=85838400/219961,R=355400/71]
(%i26) float(%);
(%o26) [E=5.248341069553239,r=390.2437250239815,R=5005.633802816901]

結果は自分のと同じだった。つまり著者の方程式の解法の記述が間違っているという驚愕の事実が発覚。どこでどうなったらこうなるのだろう。

実は著者の計算式では途中有効桁数を丸めている部分がある。

Rの計算では4.35/0.852*10^-3-100がいきなり5kΩということになっているが実際には割り切れない値で5005.633802816901なのだがこれを有効数字3桁で丸めて5000Ωとしていることがわかった。

他にもEとrを求める際に途中の式で定数を有効桁数で丸めてしまっている。これが後に大きな差となって現れてくる。

E-2.22*10-3r=4.16+100*2.22*10^-3
の右辺を4.38と丸めてしまっているが実際には4.382である。
同様に
E-r(0.852+4.35/3)*10^-3=4.35の左辺を
E-2.3*10^-3rとしているがこれも実際には
E-2.302*10^-3rが正しい。
ごくわずかだが結果的に分子より小さい分母で割る演算をするので有効桁未満の桁も演算結果に大きな影響を与える。

rが375Ωと390Ωでは有効数字内でも値が違ってきてしまう。

Rは5005と5000とで差は1/1000なので0.1%でしかない。これは5kΩと言ってもいいだろう。

E,r,Rが判明したらそれらを直列に接続して流れる電流と負荷の電圧から電力を計算することが出来る。

(%i32) e4: I=E/(r+R);
(%o32) I=E/(R+r)
(%i33) e5: P=I^2*R;
(%o33) P=I^2*R
(%i34) solve([e1,e2,e3,e4,e5],[E,r,R,I,P]);
`rat' replaced -4.16 by -104/25 = -4.16
`rat' replaced -0.00222 by -111/50000 = -0.00222
`rat' replaced -4.35 by -87/20 = -4.35
`rat' replaced -0.002302 by -247/107298 = -0.002302000037279
`rat' replaced -4.35 by -87/20 = -4.35
`rat' replaced 8.52E-4 by 213/250000 = 8.52E-4
(%o34) [[E=23088607/4399220,r=85838400/219961,R=355400/71,I=1639291097/1685373316000,P=67257580413381048983/14202416071424179280000]]
(%i35) float(%);
(%o35) [[E=5.248341069553239,r=390.2437250239815,R=5005.633802816901,I=
9.7265755986372811*10^-4,P=0.0047356435746666]]

ということで著者の解とは少々違う値が得られる。

おおよそ4.7mWということでは一致している。
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