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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2007-4-19 6:28
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
オーバーホール後
交換したのは

4700uF 63V 1個
100uF 40V 2個
47uF 63V 2個
47uF 16V 1個
10uF 63V 6個
1uF 63V 1個

この中で容量の低い10uF及び1uFについては例外なく完全に容量抜けしていてほぼ空っぽ状態だった。酷すぎる。よくこれで動いていたものだ。

容量の大きなものはさほど目減りしていないものの一部、測定している間にだんだんと値が減っていくものもあってやはり劣化は明らか。現代のものと同じアルミケースのものは容量を保っているが温度が上昇したらどうか不安なので交換。それ以外のベークライト樹脂ケースのものは半田の熱で熱せられた状態だと容量が更に減っていた。常温時は0.01uFでも加熱すると0.001uFまで下がった。元は10uFだから酷い話だ。

大容量のものは見かけはほとんど減っていないが、どうやら元々仕様より大きな容量になっているらしくバンドで固定されていて外せなかった470uF 63Vは測定してみると600uF近くの容量があったのでそのままとした。



半田付け箇所のヤニをヤニクリーナーで洗浄した後ドライヤーで乾燥させて筐体へ戻した。

恐る恐る電源を入れてみるとバンド選択のランプはついたが、レベルメーターが振り切れた。

レベル調整つまみを最小に回しても変わらないので何か異常事態が発生している。

考えられるとするとアナログ電源基板の電解コンデンサがほとんど容量が抜けていたのが正常なものに交換したので電圧レベル調整がずれてしまっている可能性がある。

テスターでパワーメーター部に供給される正負電源の電圧を測ると、片方が45Vなのにもう一方が25Vと非対称。これが原因か。

アナログ電圧基板の可変抵抗を少し動かしてどれが関係する電源用かを確かめてみたところ、電圧が変化するものを見つけた。ちょっと動かしただけで25vが45vになった。

少しガリっていたのかもしれない、レベルメーターは正常に機能するようになった。同時にRF出力も以前同様に出るようになった。

気になるAM変調機能をとりあえず確認してみた。内部変調に切り替えてオシロで観測すると以前はほとんど変調がかからなかったのが綺麗に深い変調がかかっている、直った。



あとバンド7の異常発振は変わらずに起きている。

やはり電源電圧が狂ってしまった可能性があるので後日VCOとか各部の電源電圧をチェックしてみよう。

とりあえず今日はここまで。



webadm
投稿日時: 2007-4-19 11:07
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
電圧調整完了
とりあえず正負電源(パワーメーター、VCO)についてはそれぞれ正規の電圧に調整完了。といっても以前はコンデンサの容量抜けで正規の電圧に達していなかったような記憶が。

パワーメーターは±45V(というかこの近辺にしか調整がきかない)、VCOは基板上にあるように±40Vにセッティング。

他にALC Ampの各トランジスタの電源があるがオーバーホール前と変わっていないのでこのままとする。

この状態で各バンドの動作状態をチェックするとほぼオーバーホール前と同じように使える。

バンド7はパワーレベルが+30dbm止まりなのは仕様だったことが判明。

AM変調については全バンドで機能することを確認した。

AM変調について新にわかったのは、Power Levelを最大にすると変調がかからないということ。これはもともとAM変調がALCのゲインに加算することで実現しているためALCのレベルをMaxとするとそれを超えるレベルはMaxレベルで抑制されるため変調がまったくかからないように見える。

変調をかけるにはMaxレベルまで或程度余裕のある出力レベル設定にする必要があることがわかった。考えてみれば当たり前である。

それとバンド7は発振が不安点である。周波数チューニングを変化させていくとパワーレベルをMaxにしていてもレベルががくんと下がるところが現れる。ALCで補えないほど源発振出力が下がってしまっているからだと思われる。

やはり発振用トランジスタの劣化だと思われる。

後日スペクトルアナライザアダプタでスペクトルを見てみることにする。以前は高いバンドでは位相ノイズが目立っていたが、電解コンデンサを交換して電源のレギュレーションが多少ともよくなったはずなので改善されている可能性はある。
webadm
投稿日時: 2007-4-19 11:50
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
SMLUのSync Inputってなんだろう
SMLUのリアパネルにはSync Inputという入力端子がある。

カタログによると同じリアパネル上にあるAux RF outputと併用してFrequency Synchronizationに使うとある。

入力なので外部から何か信号を与えるのだろうけど。

VCO内の基板にはCTLとSYNCという印が見える。CTLは制御入力で周波数設定、SYNCはなんだろう。

たぶん制御信号をなにかコントロールするのだろうか?

回路を追ってみればわかるかもしれないが今はその時間は無い。

位相ノイズの程度がわかればあとはだいたい状態が判明したので使えるようになる。

電源ランプを直そうと思ったけどもう外側のケースに入れてしまった。電球がどこか切れたらついでに直そう。これでしばらくは壊れる心配はなくなったかも。

しかし電解コンデンサの容量抜けはほんとうにやってくるんだ。
webadm
投稿日時: 2007-4-20 10:35
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
HP8640Bにも持病が
SMLUとHP8640Bとで位相ノイズを見比べてみようと思ってHP8640Bで25MHzを出力しようと思ってバンドを切り替えてみたら周波数カウンタ表示がおかしい。

1MHz台の表示が出ている。

試しに隣のバンドに切り替えると正しい範囲内の周波数が表示される。

もしやと思って1-2MHzバンドに切り替えると、同じ数値が出てきた。

HP8640B側にも持病があったのか。

この病気はHP8640Bでは典型的な症状らしく、バンド切り替えロータリースイッチが接触不良を起こしていることに起因する。

ロータリスイッチのノブを左右に揺さぶったりするとちゃんと正しい範囲内の周波数が出る時があるので接触不良間違いなし。

とりあえずだましだまし正しい周波数が安定して出るようになった。

これも一度オーバーホールかな。
webadm
投稿日時: 2007-4-20 12:04
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
SMLUとHP8640Bの周波数スペクトル比較
SMLUの下位6つのバンド(バンド7は手持ちのスペクトルアナライザのレンジを超えてしまうので観測できない)のそれぞれの位相ノイズをスペクトルアナライザアダプタで見てみることにする。同じ周波数をHP8640Bでも出力させて比較してみよう。

下は25MHzのSMLUのスペクトル。



下は同じ周波数のHP8640Bのスペクトル。



どちらも高調波は似たようなもの。SMLUだけ3次のすぐ上あたりに高調波とは違うスペクトルが出ている。なんだろう。

位相ノイズを見るために基本波だけ見てみる。





ほとんど違いは無いがわずかにSMLUの方がノイズが少ない感じがする。HP8640Bの方はフェーズロックモードでもスペクトルは変わらない。波形の歪みがSMLUの方がHP8640Bよりも若干少ないということだろうか。源発振と途中のALC Ampの歪み特性とかが影響するのかもしれない。

続いてバンド2の45MHzを見てみる。



SMLUは相変わらず変なところにスペクトルが出ているが3次の高調波は少ない。



HP8640Bは2次と3次が共に同じぐらいだが2次はSMLUよりも少ない。このあたりから空洞共振器の性能発揮というところだろうか。

位相ノイズについてはバンド1とほとんど変わらない。

次がバンド3の75MHzを観測。

SMLUは3次ぐらいまでしか高調波は見えない。一番高いところに少し見えるスペクトルは例の外来放送電波である。



HP8640Bは2次や3次より上のかなり高次の方の高調波も出ている。



次はバンド4で125MHz。

SMLUは2次の高調波が目立っている。2次の隣に見えるのは外来電波。



HP8640Bはそれに対して2次と3次ともに同じレベルに押さえられている。



次がバンド5の210MHzで。

もう手持ちのスペクトルアナライザアダプタのスパン500MHzを超える3次以上の高調波は確認することができない。

SMLUは2次の高調波はこんな程度。



HP8640Bもほとんど変わらず違いを見いだせない程。



というわけでSMLUも周波数ロック機能は備えていないけど昔は高周波デバイスメーカーで研究開発に使用されていただけ周波数安定度を除けばHP8640Bと遜色無い性能を持っていることがわかった。

webadm
投稿日時: 2007-4-20 12:24
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
Re: HP8640Bにも持病が
どうやらカウンターの表示だけが違っていて発振周波数自体は設定したレンジ内で出ているらしい、といっても表示が正しくないと意味がないのだが。

webadm
投稿日時: 2007-4-21 5:44
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
Re: SMLUとHP8640Bの周波数スペクトル比較
測定をやっている時に後から気づいた点。

SMLUはバンド毎にVCO発振トランジスタが独立しているのに対してHP8640Bは空洞共振発信回路のトランジスタ一個で共通。

SMLUは選択されたバンドのVCOのみ電源が供給されるのでバンドを切り替えるたびに周波数が安定するまでウォーミングアップ時間を必要とする。

それに対してHP8640Bは常時発振トランジスタに電源が供給されているのでバンドが変わってもウォーミングアップ時間は必要ないか少なく済む(周波数が大きく変わると消費電力も変わるため)。またRF出力をOFFにしても発振だけはしているので無関係。

というわけでSMLUでバンドを切り替えると周波数の変動が急に大きくなり次第に元に戻るという様子を観測しておやと思ったら当たり前のことだった。
webadm
投稿日時: 2007-4-22 4:19
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
偶然発見したエミッタ入力増幅効果
故障探知の過程でエミッタに入力信号を注入すると良く増幅されるという奇妙が現象を偶然発見したが、一段落してもう一度考えてみた。

一見してまったくばかげている誰もやろうとしない回路だが、原理的には増幅作用があることは確かである。

普通のエミッタ接地回路(多少抵抗でフィードバックがかかるようにしたもの)はベースに入力信号を与えることで増幅する。

同じ回路にベースには何も信号を入力せずに、エミッタの接地抵抗に入力信号を与えると増幅というかスイッチング動作が生じる。

普通のエミッタ接地回路はベース電位を変化させることで相対的にVbeを変化させコレクター電流を制御する。Vbeを変化させるには実はもう一つ方法があって、ベース電位は一定だがエミッタ電位を変化させるという方法。これが今回やってしまったこと。

よく考えるとエミッタ電位を変化させるのはベース電位を変化させるのと比べて良い点と悪い点がある。

良い点は入力信号源からエミッタへは一切電流が流れない点である。これはベース電位を変化させる場合、多少ともベース電流が流れなければならないためミラー効果によって立ち上がりが遅延するという欠点が無いと思われる。

悪い点はエミッタ電位を下げると相対的にVbeが大きくなりコレクタ電流が増えるためエミッタ接地抵抗の電圧降下が増大しエミッタ電位を上げる方向にフィードバックがかかるという点。

従って通常の増幅回路をエミッタ入力で設計するのは容易ではないことが想像できる。しかしスイッチングだけであれば使えそうである。

実際に回路シミュレーションしてみるとVbe変化時にベース電流が変化することによって増幅効果がもたらされることがわかる。しかも普通の増幅回路のままだとその変化はミラー効果によって遅延が発生するため当初予想していたメリットは現れない。

今回たまたまLPF回路としてベースとグランドの間に入っていたキャパシターが一種のスピードアップコンデンサの役割を果たしていてVbe変化時に大きな電流を流していたというのが急峻な立ち上がり性能を示していた原因だった。





従ってこれはアバランシェ増幅効果とかではまったく無かったということが判明。シミュレーションではlow入力時にベース電流がわずかに振動しているがコレクタ電位はなだらかに変化しているだけである。実際の回路ではこのベース電流に比例してコレクタ電位も変化しており半ば発振しているような状態となっていた。2SC1815ではFtが80MHzと低いのでシミュレーションと同じようになだらかな波形となるがBCY59IXはFt=200MHzなので小刻みに振動を起こしてしまうようだ。実用化は難しいかもしれない。

それにしてもおもしろいので何か使えないだろうか。
webadm
投稿日時: 2007-4-24 3:31
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
SMLUのSYNC入力
試しにSYNC入力にHP8116AをDCレベル出力モードにして定電圧を入力してみた。

するとちょうどフロントパネルでΔF入力を選択してFM変調をするのと同じように電圧で発振周波数を微調整できることを確認。

ちなみにこの入力はフロントパネルのΔF入力変調と択一でどちらも結果的に共通のVCO制御入力(SYNC)をフロントパネルのExt Inputから取り入れるかリアパネルのSync Inputから取るかの違いでしかなかった。

ということでカタログにあるFrequency Synchronizationというのはリアパネルにある2nd RF outputとSync Inputによると書いてあるのはおそらく外付けでPLLや周波数比較器を接続すれば周波数のロックが可能であるという意味だろう。

技術さえあればHP8640Bのようなロック機能も可能ではあるということか。
webadm
投稿日時: 2007-4-25 5:43
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
人はそれをベース接地回路と呼ぶらしい
「定本トランジスタ回路の設計」をみたら同じような回路が載っていた。ベース接地回路らしい。うすうす気づいてはいたけどね。

ははは。

ばーかばーか

でも著者の説明には納得がいかないところがある。確かにベース接地回路は周波数特性が伸びるけど、それはやはりベースを交流的に接地する点にある。これが無いとやっぱり容量成分が効いて応答が悪くなるのはエミッタ接地回路と同じ。

今回は一応読んでいたはずの内容をすっかり忘れていて、実験でたまたま再発見したというのがラッキーだった。たまには忘れるのもいいことだ。


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