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webadm | 投稿日時: 2007-6-24 2:21 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3090 |
LinuxとGPL かつては世界中で最もインストールベースが多いGPLの下で配布されているフリーソフトウェアと言えばGCCとかGNU EMACSだったろう。
今ではLinuxがおそらくトップだと思われる。 しかしLinuxのユーザーの大半はそれがGPLの下で自由な利用と配布が許されているという意味を厳密に理解している人は当初から薄いと思われる。 というのも昨今の有名なディストリビューションの多くはバイナリのみをユーザーのPCにインストールするだけでそれらのバイナリをビルドする元となったソースコードはメディアに含めていないばかりか再配布すらしていない。ほとんどのユーザーはバイナリを実行できれば目的が達成されるので問題ないのだろう。 しかし厳密にはそれは利用目的の一部を制限して配布していることを意味する。プログラムにバグがあったり気にいらないところがあった場合にソースコードを修正して直したりすることができない。 アマチュア的に見ればディストリビューターがビルドに用いた時のソースコードを配布しなくても、オリジナルの開発者のサイトからオリジナルソースが手に入ればそれでいいじゃないかと考える人も居るかもしれない。実際それで間に合う場合がある。 プロフェッショナル的には、今使っているバイナリとまったく同じバイナリを再ビルドできるソースコードが手元にないということは許されない。企業で商用アプリケーションソフトを開発してそのバイナリを販売しているとして、社内に今販売しているバージョンのバイナリをビルドする際に使用したソースコードが行方不明になったらどうだろうか。少し前のバージョンのソースやビルドしてみると少し違うサイズのバイナリが出来るいつの時点のものかわからないソースが見つかったとしてもそれを元にユーザーからのバグ報告や不具合を調べたり修正することが果たして許されるだろうか。 コンフィグレーションマネージメントの観点からはプロフェッショナルなソフトウェア開発者は常にリリースしたバイナリとそれをビルドする際に使用したソースコードベースは一緒に管理保管しなければならない。もちろんそれに関連するドキュメントやビルド環境も併せて。 そうした観点からするとプロフェッショナル的な立場から見ると現在のディストリビューターのGPL遵守状況は生ぬるいとしか言えない。 もちろん厳密に遵守すると新興のディストリビューターの参入を容易にするということで業務上の機密扱いしているのかもしれない。しかしそれは厳密にはGPL違反だと思う。 まあ誰もクレームを付けないので手を抜いているのだろう。 |
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» LinuxとGPL | webadm | 2007-6-24 2:21 |
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