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webadm | 投稿日時: 2007-12-3 2:33 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題30:コイルのインピーダンスとインダクタンスを求める 今度は応用問題。未知のインダクタンスに対して与えられた振幅と周波数の正弦波交流電圧を加えた場合に流れる電流が既知の場合、インダクタンスのインピーダンスを計算し、インダクタンスの内部抵抗が既知の場合にインダクタンス値を計算せよというもの。
電圧の振幅Emと電流の振幅Imそれにインピーダンス|Z|の関係は |Z|=Em/Im であることは既に学んでいる。 従って与えられたEm=200, Im=10を代入すると |Z|=200/10=20 [Ω] と計算できる。 一方回路はインダクタンスの内部抵抗RとインダクタンスLの直列回路であるのでRL直列回路のインピーダンスの式 |Z|=sqrt(R^2+XL^2) XL=ωL=2πfL よりインダクタンスを求めるために式を整理すると XL=sqrt(|Z|^2-R^2)=ωL=2πfL ∴L=sqrt(|Z|^2-R^2)/2πf これに先に求めた|Z|と内部抵抗R=5,f=50を代入すると L=sqrt(20^2-5^2)/2*π*50 (%i85) L=sqrt(20^2-5^2)/(2*%pi*50); (%o85) L=sqrt(15)/(20*%pi) (%i86) float(%), numer; (%o86) L=0.06164044440615 L=61.6 [mH] となる。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-3 2:44 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題31:RL直列回路のインピーダンスとアドミッタンス 次ぎの問題はまったく素直なRL直列回路のインピーダンスとアドミッタンスと力率を計算する問題。公式さえ知っていれば計算できる。
|Z|=sqrt(R^2+XL^2)=sqrt(R^2+(ωL)^2)=sqrt(R^2+(2πfL)^2) |Y|=1/|Z| cosφ=R/|Z| 与えられている定数R=50, L=200mH, f=50をそれぞれ代入すればよい。 |Z|=sqrt(50^2+(2*π*50*200*10^-3)^2) (%i89) Z=sqrt(50^2+(2*%pi*50*200*10^-3)^2); (%o89) Z=sqrt(400*%pi^2+2500) (%i90) float(%), numer; (%o90) Z=80.29845428422482 |Z|=80.3 [Ω] |Y|=1/|Z|=1/80.3 (%i95) Y=1/80.3; (%o95) Y=0.012453300124533 |Y|=0.0125 [S] cosφ=R/|Z|=50/80.3 (%i96) cosp=50/80.3; (%o96) cosp=0.62266500622665 cosφ=62.3 [%] ということになる。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-3 2:46 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題32:RC直列回路に流れる電流の瞬時値 これは既に理論の時にやってしまったので割愛。
著者の解は式の操作の途中の肝心のところをいつものように省略しているので行間を読む必要がある。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-4 7:15 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題33:RC直列回路に流れる電流の実効値と位相差 次ぎの問題は前の問題で代数的に導いた式を用いて与えられた定数のRC直列回路に流れる電流の実効値とその位相差を計算するというもの。
R=100Ω,C=10uFのRC直列回路に周波数f=50Hzで実効値|E|=100Vの正弦波交流電圧を加えた場合に回路に流れる電流の実効値|I|と電圧との位相差φは |I|=|E|/|Z| |Z|=sqrt(R^2+XC^2)=sqrt(R^2+(1/2πfC)^2) φ=atan(XC/R)=atan((1/2πfC)/R) それぞれ定数を代入すると |I|=|E|/|Z|=|E|/sqrt(R^2+(1/2πfC)^2) =100/sqrt(100^2+(1/(2*π*50*10*10^-6))^2) (%i5) I=100/sqrt(100^2+(1/(2*%pi*50*10*10^-6))^2); (%o5) I=100/sqrt(1000000/%pi^2+10000) (%i6) float(%), numer; (%o6) I=0.2997168035892 |I|=0.3 [A] φ=atan((1/(2*%pi*50*10*10^-6*100)) (%i9) p=atan((1/(2*%pi*50*10*10^-6*100))); (%o9) p=atan(10/%pi) (%i10) float(%), numer; (%o10) p=1.266400529430282 φ=1.27 [rad] ということになる。 著者は位相差を角度の単位に変換して求めている。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-4 10:16 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題34:LC並列回路を流れる電流 解説の時には出て来なかった禁断のLC並列回路に流れる電流の式を代数的に求め、電流が0になる条件を求めよというもの。
正弦波交流電源は e=Em*cosωt として与えられている。 回路を流れる電流の瞬時値はキルヒホッフの法則により i=iC+iL ここで iC=C*de/dt L*diL/dt=e de/dt=-ω*Em*sinωt diL/dt=e/L 両辺を積分すると iL=(1/L)*∫edt=(1/L)*Em*sinωt/ω=(1/ωL)*Em*sinωt 従って iC=-ωC*Em*sinωt iL=(1/ωL)*Em*sinωt ∴i=iC+iL=Em*((1/ωL)-ωC)*sinωt 題意から電流が0となるのはまったく電流が流れなくなる条件ということで (1/ωL)-ωC=0 という条件で電流はまったく流れなくなる。 すなわち 1/ωL=ωC ∴ω=sqrt(1/(L*C))=1/sqrt(L*C) ということになる。 例によってお約束で微分方程式の定常解のみを扱っている。LC並列回路の微分方程式の過渡解を含む一般解は、非常に扱いずらい。特に電源が正弦波交流の場合にはなおさら複雑怪奇となるし、回路に抵抗が存在しないのでエネルギーが失われず充放電を繰り返し恐ろしいことにもなるし、永遠に落ち着かない可能性もある。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-4 10:25 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題35:RLC直列回路の電圧降下 次ぎの問題は既に基本回路のインピーダンスとアドミッタンスを学んだ時にやってしまったRLC直列回路の電圧降下の瞬時値を求める問題。
これもパス。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-4 10:27 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題36:RLC直列回路の電流 これも今度はRLC直列回路に正弦波交流電圧を加えた場合の電流の瞬時値の式を求める問題。
これも似たようなものなので割愛。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-4 10:49 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題37:正弦波以外の電流と電圧による電力計算 今度は電力の平均値を求める問題。正弦波ではなく、電圧は三角波、電流は方形波というもの。
周期が2πの区間での電圧と電流は以下のように与えられる (ωt mod 2π)が 0〜πの間:e(t)=100*(ωt/(π/2)-1), i(t)=5 π〜2πの間: e(t)=100*(3-ωt/(π/2)), i(t)=-5 従って電力は P=∫5*(100*(ωt/(π/2)-1)dωt+∫-5*(100*(3-ωt/(π/2)))dωt P=integrate(5*(100*(ot/(%pi/2)-1)),ot,0,%pi)+integrate(-5*(100*(3-ot/(%pi/2))),ot,%pi,2*%pi); (%o1) P=0 なんと0 よく見れば電流も電圧も半周期で対称的で極性が逆向きになるため相殺されて0になってしまう。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-7 10:52 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題38:瞬時値電力の無効電力成分 次ぎの問題も電力に関するものだが、理論の解説のページでは触れられなかった瞬時値電力の無効電力成分が平均すると0になることを示せというもの。
瞬時値電力の無効電力成分ってなんだ? 瞬時値電力の有効電力成分とは? 既に学んだ無効電力とは実効値の形式である。有効電力も同様に実効値の形式の式である。それらは皮相電力の実効値にsinφ、cosφをそれぞれ乗じたものであり、皮相電力、有効電力、無効電力は直角三角形の3辺にそれぞれ対応する。 瞬時値電力は元の周波数の2倍の高調波成分で変化するのは既に学んだ通り。たぶん有効電力も無効電力もそうなるはず。有効電力は平均するとプラスのバイアス電力値になるが、無効電力はバイアスされていないので平均すると0になるということを示せという問題であると解釈できる。 e(t)=Em*sin(ωt+θ) i(t)=Im*sin(ωt+θ+φ) とした場合、瞬時値電力は p(t)=e(t)*i(t)=Em*sin(ωt+θ)*Im*sin(ωt+θ+φ) ここで三角関数の公式 sin(A+B)=sin(A)cos(B)+cos(A)sin(B) によって書き直すと p(t)=Em*sin(ωt+θ)*Im*(sin(ωt+θ)*cos(φ)+cos(ωt+θ)*sin(φ)) =Em*Im*(sin(ωt+θ)^2*cos(φ)+sin(ωt+θ)*cos(ωt+θ)*sin(φ)) ここで三角関数の公式 2sin(A)^2=1-cos(2A) 2sin(A)cos(B)=sin(2A) によって書き直すと p(t)=Em*Im*((1-cos(2ωt+2θ))*cos(φ)/2+sin(2ωt+2θ)*sin(φ)/2) =|E||I|*((1-cos(2ωt+2θ)*cos(φ)+sin(2ωt+2θ)*sin(φ)) =|E||I|*(1-cos(2ωt+2θ)*cos(φ)+|E||I|*sin(2ωt+2θ)*sin(φ) 従って瞬時値電力の有効成分は pa(t)=|E||I|*(1-cos(2ωt+2θ))*cos(φ) 無効成分は pr(t)=|E||I|*sin(2ωt+2θ)*sin(φ) ということになる。ここで無効成分は正弦波なので平均すれば0になるのは明らか。 瞬時値電力の無効電力で検索すると、いろいろ出てくる。驚くべきことは瞬時値電力の無効成分を測定する方法が特許として成立しているという点である。教科書に書かれていない部分は即応用技術になるという典型である。そんなのが特許になるのかと有効性に疑問があるが、応用技術なんてのはそういうものである。どこにも書いてなければ特許にもなり得る。 |
webadm | 投稿日時: 2007-12-7 11:06 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
問題39:皮相電力、消費電力、無効電力 次ぎの問題は前問と比べると拍子抜けする程簡単な問題。電圧と電流の実効値と力率が与えられた時の皮相電力、消費電力、無効電力を計算せよというもの。
皮相電力P0、消費電力Pa、無効電力Prの公式 P0=|E||I| Pa=|E||I|cosφ から|E|=50V,|I|=10A,cosφ=0.8を与えられれば P0=|E||I|=50*10=500 [VA] Pa=|E||I|cosφ=50*10*0.8=400 [W] PrはP0,Paとで構成される直角三角形の3辺の関係より P0=sqrt(Pa^2+Pr^2) なので Pr=sqrt(P0^2-Pa^2) と表すことができるので。 Pr=sqrt(500^2-400^2)=sqrt(2500-1600)=sqrt(900)=300 [Var] ということになる。 著者の解ではsinφを三角関数の公式でcosφを使った式に書き直して計算している。 |
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