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webadm
投稿日時: 2008-4-5 23:14
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
ACVと抵抗測定動作がおかしい
DCV測定動作は入力アンプが正常に動作するようになったのですべてのレンジでまともな値が表示されるようになったので、今度は以前はほとんどのレンジでオーバーロード表示していたACVと抵抗測定モードをテストしてみた。

結果は、

・抵抗測定モードは全レンジで実際よりも数倍小さな抵抗値が表示される
・抵抗測定モードのカレントソース電流が少ない(1mA->0.3mA)
・ACV測定モードの100V,1000Vレンジが入力にかかわらず一定の電圧を表示する
・ACV測定モードの1Vレンジが適正な入力にかかわらずオーバーロード表示

と惨憺たるもの。

ACV及び抵抗測定いずれもまともでない。

抵抗測定モードはカレントソースの出力電流が少ないのでいずれのレンジでも実際より小さな抵抗値に表示されるのは説明がつく。

A20 OHM'S CURRENT SOURCE回路を少し調べてみると定電圧源用のオペアンプの反転入力が-5.5Vであるはずが-16.xVとか異常な値になっている。-12Vaのリファレンス電源から抵抗分圧してオペアンプの入力端子につながっているだけなのに何故そうなる?



そのおかげであちこちのオペアンプの入力や出力が負電源側に振り切れて飽和状態になっている。どうみてもまともじゃない。

定電圧源用オペアンプの故障は確定か?
webadm
投稿日時: 2008-4-6 2:05
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
ACコンバータ回路
ACVと抵抗測定モードではACV測定モードの方が追跡しやすい気がするので先にそちらを調べてみた。

症状として10 ACVレンジ以外では入力電圧を変化させてもACコンバータ基板の出力電圧が一定となってしまい表示値が変化しない。

10 ACVレンジはそれなりの値が表示され、入力電圧を変えるとそれに追従して表示電圧も相応に変化する。



ACV測定時は測定入力電圧はまず裏側にあるACコンバーター基板に行ってそこでRMS値に対応する直流電圧に変換されて入力アンプに戻される。

サービスマニュアルの動作原理説明にある図からわかる通りに、レンジによって異なる動作をするのは前段の入力アッテネーターのJFETスイッチ部分である。



10Vレンジでは確かに入力アッテネーターによってオシロでは観測不能なまでにアッテネーションがかかった入力信号が絶対値アンプによって増幅かつ整流されている様子がテストピンを観測することによって確認された。

入力アッテネーター以外はレンジによって動作が切り替わる回路要素が無いので、10Vレンジ以外での入力アッテネーター動作に問題があると思われる。

入力アンプの時と同様に沢山のアナログスイッチ用JFETが使われているのとそれらのゲート制御を行うコンパレータがいくつも使われている。

しかしコンパレーターの入力と出力をひとつひとつチェックしてみたが、どれも問題無い。正しくゲート電圧が制御されていた。

10Vレンジでは入力は1/20にアッテネーションされた波形が入力アッテネーターの出力テストピン(TP9)で観測された。それ以外のレンジでは大きな直流電圧が出てくるだけで入力されている交流信号変化が見られない。

こうなるとスイッチ用のJFETの故障もしくはリークが疑われる。



サービスマニュアルの動作原理説明によると、やはり1V,10V,100Vレンジではそれぞれ入力アッテネーターは.5Vフルレンジ出力となるように1/2,1/20,1/200の増幅率となる。1000Vの時は1/400。

入力アッテネーターの出力は絶対値アンプに与えられそこで1V,10V,100Vレンジでは2.5倍増幅されて全波整流される。1000Vレンジではその1/5となるので、入力アッテネーターと合わせると、1.25,0.125,0.0125,0.0025倍となる。

最後にRMS値変換回路によって一律8倍増幅されるのでACコンバーター全体では、10,1,1/10,1/100の増幅率ということになる。

10Vレンジ以外のフィードバックパスにあるFETのどれかもしくは全部が故障していると思われる。

さてどうやって調べるか。それとも全部代替品で交換してしまうか。

webadm
投稿日時: 2008-4-6 6:25
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
Re: ACコンバータ回路
本体下部にあるACコンバーター基板(A40)はシールド板が取り付けてある。



ビスを取り除いてシールド板を外すとACコンバーター基板が現れる。



何故か不釣り合いに大きなワット数の抵抗器が目立つ。中央がスイッチ回路でFETが10個ひしめいている。

サービスマニュアルにも動作不良のレンジに関連するFETでだめなものは交換せよとしかない。

どうも故障モードとしてドレイン・ソース間オープンが多いように見える。

本来ONしているはずのFETのソース・ドレイン間をクリップケーブルでショートすると表示が大きく変わるものがある。

それと1000Vレンジがあれなのは、やはり信号路スイッチのFETがオープンになってしまっているようで、ショートすると表示値が変わる。

それ以外に本来フィードバックをGNDに落とすべき役割のFETがオープンになっているもの。これもショートされているべき条件でクリップケーブルでショートすると表示値が大きく変わる。

1Vレンジのオーバーロード表示はスイッチの入力となる1MΩの分圧抵抗のところでGNDに落としてやるとオーバーロード表示ではなくなり数値が表示されるので、おそらくフィードバック経路のFETがオープンになっていて増幅率が高くなってしまっているためだろう。

スイッチに使われているFETはナショセミのJ304というN-Channel Dタイプ。耐圧が30Vでカットオフ電圧が-2〜-6V、ゲート漏れ電流が最大-100pAと小さいもの。同じものが今でもフェアチャイルドとかいろんなところから供給されているポピュラーなもの。高周波でも使える高速タイプ。

しかし若松にはさすがに無かった。ただでさえ海外品なので秋葉原で扱っているところは限られる。

Digikeyも検索すると出てくるが非在庫品。

類似品に2N5245,2N5246というのがあるが、こちらはカットオフ電圧が-0.5〜-4Vとかなり+寄り。漏れ電流が-1nAと一桁大きい。2N5486というのが耐圧が25Vと少し低いがカットオフ電圧が-2〜-6VとJ304と同じ。ただし漏れ電流は1nAと大きい。

データシートのグラフを見ると漏れ電流は常温ではだいたいどれも100pAぐらいらしい。高周波アンプとかで電流を流して高温下で使用すると漏れ電流は桁違いに増えるため1nAを上限として歩留まりを良くしていると思われる。

耐圧は実質的には25Vもあれば十分なはず。

若松通商に在庫のある2N5246,2N4856,2N4861とかで手を打つしかないか。

いろいろ探すと最近はDigikeyみたいに通販でいろいろ半導体よりどりみどり代引きで買えるところが増えているようだ。ただ在庫が海外にあったりするので納期は秋葉原在庫よりかかるけど。以下のところでJ304を扱っている。

Leocom
webadm
投稿日時: 2008-4-6 20:48
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
入力アッテネーター
ACコンバーターは10Vレンジだとまともに動くのだがそれ以外では測定入力に無関係な値を表示する。

ACV及びDCV+ACV測定モードの10Vレンジ以外では新たに以下の事実が判明している。

・測定入力端子に顕著なDCオフセット電圧が現れる

ACV測定モードでは測定入力端子とコンデンサでACカップリングされているので他のデジタルマルチメータを測定端子につないで電圧測定すると最初ある電圧が出ているがコンデンサが充電されるに従って0に近づいていくのが見える。

DCV+ACV測定モードでは測定入力端子とDCカップリングされるのでACコンバーター基板からの漏れ電圧がそのまま測定端子に出てくるという仕組みである。

実際に漏れ電圧が測定入力端子に出ている際に、ACコンバーター基板の入力アッテネーター回路の随所を電圧測定すると確かに表示されているのと同じ数値の電圧が出ている。

10Vレンジでも値は0.2mV未満だと少ないが電圧はリークしている。これがそれ以外のレンジだと十数mVと顕著になる。

実はデジタルマルチメーターはどれもこうした漏れ電圧がある。レンジを切り替えたりするためのスイッチ回路が測定入力端子につながっているのでそこからのリークがあるとそれがそのまま測定入力端子に出てくる。なので測定入力端子を開放にするとそのリーク電圧を測定するので0V表示にならない。なので故障でリークが多いデジタルメーターを使って測定すると被測定対象回路にそのリーク電圧が加わって回路動作そのものを変えてしまいかねない。

お払い箱になった高級デジタルマルチメーターはこうしたリークが大きい場合が多々ある。どれくらいリークがあるか測定するには、校正されたリークのない別の高精度のデジタルマルチメーターが必要になる。そんなものが無い場合には、100k程度の抵抗器を測定入力端子につないで電圧測定すれば良い。段々と表示される電圧が下がっていって0Vに極めて近いところで表示の最小桁のみ0以外で変化する程度落ち着けば正常。そうでなければリークが大きいので測定に影響が出る。DCVでは問題なくともACV測定モードでは大きなリークがあるケースが多いので注意が必要だ。



写真はHP3456AのACコンバーター回路の入力アッテネーター部にある10個のFETと絶対値アンプの差動トランジスタやオペアンプと分圧抵抗器を写したもの。

アナログ回路実装の参考書とかに書いてある高インピーダンス回路実装で定番の碍子ポストをつかって基板のリークを回避している。この回路の要はスイッチ用FET。

その回路図を見ると、高インピーダンス回路といっても、ダイオードによって電圧制限がかかっているので、±0.5Vの範囲内に限定される。それ以上の電圧がかかるとダイオードがONしてリミットがかかる。なのでリークが微少でも最終的に増幅されてオフセット電圧として現れてしまう。

問題のある10Vレンジ以外の動作時に絶縁ポストの電圧を測定してみると明らかにオフセット電圧が見られる。その数値にアッテネーターの倍率を乗じると表示されている値と一致する。

高インピーダンス回路なのでわずかなリークでも電荷が溜まるが、測定器をつないだ時点でインピーダンスが下がるため余分な電荷は無くなり電圧は降下する。しかし過剰なリークがあればつないだ測定器側に常に一定電流が流れ電圧として表示される。

各FETのソース・ドレイン間電圧を測定することによって各レンジでのスイッチの接続状況を調べた結果以下の事実が判明。

・1000VレンジでONしなければならないQ8がオープン
・1V,10VレンジでONしなければならないQ3がオープン
・1VレンジでONしなければならないQ9,Q5がオープン
・100V,1000VレンジでONしなければならないQ1がオープン
・100VレンジでONしなければならないQ6がオープン
・10V,100V,100VレンジでONしなければならないQ11がオープン
・1V,100V,1000VレンジでONしなければならないQ10がオープン

ということで結局、10個あるFETのうち10Vレンジの動作に必須なQ7,Q4を除いた8個がすべて故障という結果に。



いっそのこと全部交換したほうが良いかもしれない。動作しているのも劣化してリークが大きい可能性もあるし。

しかしどうやったらこんな故障するのか。同時期にこれだけのFETが故障するのは解せない。
webadm
投稿日時: 2008-4-6 22:52
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
入力アッテネーター用FET代替品
若松通商の在庫品で使えそうなものというと限られるが

・2N5246 -- J304と同じTO-92、耐圧は同じ、ただしVGSが-0.5〜-4.0Vと低め、ゲート漏れ電流も-1nAと大きめ、単価が安い
・2N4393 -- パッケージは違うが大きさ的には同じ、耐圧と電力は高め、これもVGSが-0.5〜-3.0Vと低い、ゲート漏れ電流は-0.1nA、単価は2N5246の三倍
・2N4416 -- パッケージは違うが大きさは同じ、耐圧高め、VGSは-2.6〜-6.0VとJ304とほぼ同じ、ゲート漏れ電流はtyp -2pA,Max -100pAとJ304と同じ、単価は2N4393の2倍
・2N4868 -- パッケージは違うが大きさは一緒、耐圧高め、VGSは-1〜-3V、IGSSは-0.25nAと少し大きめ(TA=150℃)、単価は2N4393と一緒
・2N4861 -- パッケージは違うが大きさは一緒、耐圧同じ、VGS=-0.8〜-4.0V、IGSSは-0.25nA、単価は2257円と2N5246の20倍
・2N4858 -- 2N4861の高耐圧版、単価は2N5246の8倍

あとDigikeyとかにも似たような仕様のものがあるが送料がばかにならないので今回は敬遠。

J304より高性能のもあることはあるが、高いのと今回数が10個は必要なので単価が無視できない。

一応他に使われているスイッチ用FETがすべてIGSSが-100pAなのでVGSもJ304と同じ2N4416にしておこう。

ちょっと痛いけど。

AC CONVERTER部だけだったら2N5246で十分だと思う。
webadm
投稿日時: 2008-4-7 6:32
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
リファレンス電源がおかしくなった
リファレンス電源の-12Vbが-12Vaと日に日にかけ離れていくような気がする。

-12Vbは-12Vaのボルテージフォロワ出力なのだが当初は-16.4Vと負電源側にラッチアップしていたのが電解コンデンサを負荷に接続したら回復して-12Vが出るようになった。

しかし最近測ってみると-12Vaが-12.01Vの時に-12Vbが-12.21Vと200mVもオフセットが生じている。

このまま放っておくとまた負電源側にラッチアップしてしまうのかもしれないと心配になって、買っておいてある代替品と換装することを決意。

同じDIPタイプのLM307Nが手に入らないのでMetal CANタイプのLM307Hと互換だが補償コンデンサ外付けの必要があるLM301ANがあるのでまずはDIPタイプのLM301ANに補償コンデンサ30pFを接続して代替とすることにした。

もう慣れたのでスムーズに換装は完了。おもむろに電源を入れて-12Vbの出力電圧をチェックしてみた。

目を疑った。

-12V近辺が出力されることを期待したのだが-8.17Vしか出ていない。もしやと思って基準となっている-12Vaを測ってみたらこちらも-8.17Vだった。ボルテージフォロワー動作は問題ないが基準電圧が低いのそれに追従して出力が低くなってしまっている。+側の反転出力を見てみたらこちらも+8.19Vと低い。

何が起きたんだ。換装する前は基準電圧も-12.01Vが出ていたのに。

どっか壊れてしまったのか?

ちなみにこの状態でself testすると従来エラーになっていた#4,#5,#6はパスするようになった。代わりにリファレンス電圧をテストする#7で止まる。個別テストを行うと#4,#5,#6がテストしている入力アンプの増幅率,x1,x10,x100に関してオフセット電圧はいずれも規定範囲内に収まっている。x100でも下二桁が0でない程度の良好な状態。今までリファレンス電圧の-12Vbが少し大きかったのが許容できないオフセットが生じていた原因だった。それはオペアンプを交換することで解消したが肝心の基準電圧が正しくなくなってしまった。



サービスマニュアルによると-12Vaを出力しているトランジスタQ501(2N4917)のベース電圧は-12.7Vでベース・エミッタ間電圧だけ下がった-12Vがエミッタに出力されると説明されている。

しかし測ってみるとベース電圧が-2.4Vぐらいしかない。これをドライブしているのが基準電圧基板上のオペアンプU501(OP07CJ)なのでそれが故障しているということになる。

ちょっと触ってみたらかなり熱くなっている、壊れたか?

トランジスタのベースエミッタ間電圧がおかしなことになっているのでトランジスタの故障の可能性もある。

基準源基板上のチェナーダイオードは従来通り-6.95Vが出ている。

サービスマニュアルの交換部品リストのこの関係の記載が間違っている。実際に実装されている部品にマーキングされているHPパーツ番号から対応する行を見ると前述のようなメーカー型式になる。

トランジスタがちょっと特殊な高周波用のものなので代替品が。
手持ちのPNPトランジスタと交換してみようか。
webadm
投稿日時: 2008-4-7 11:18
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
Re: リファレンス電源がおかしくなった
オペアンプがやられたくさい。

簡易的に12Vリファレンス回路のトランジスタ回りの動作解析をシミュレーターのDC解析機能を使ってやってみた。



トランジスタのベース電圧を0〜-18Vまでスイープしてエミッタ電圧とコレクタ電圧をプロットした。

ベース電圧がエミッタコレクタ間に並列に入っているツェナーダイオード電圧(9V)+VBEを超えるまではトランジスタがOFF状態なのでツェナーダイオードでリミットがかかり、超えるとトランジスタがONし始めて電圧がコレクタ電位に近づいていく。

実際の回路ではツェナーダイオードの電圧が-8.75Vでエミッタ電圧が-8.14Vだった。だいたいは一致している。ベース電圧が-2.4Vでもエミッタ電圧は-8.14Vでリミットがかかっている。正常な場合はベース電圧は-12VよりVbe分大きく、Vbe分少ない-12Vがエミッタ電圧として出てこなければならない。ベース電圧が低いのが原因。

リファレンス電圧基板のオペアンプがかなり熱を持っているので壊れたくさい。もともと劣化していたのが逝ってしまったのかもしれない。もうひとつの正の12Vのバッファアンプの方もオフセットが20mV程度と目立つのでこちらも交換したほうが良いかもしれない。リファレンス電圧はA/Dコンバーターと同じぐらいディジタルマルチメーターの心臓部だ。

使われているオペアンプは古いけどポピュラーなOP07というもの。秋葉原でまだ手に入る。Metalic CANタイプが実装されているが、パターンはDIP8なのでDIPタイプでも実装できるようになっている。

サービスマニュアルにはリファレンス電源基板上の部品は交換してはならないとあるが、使用されている高精度ツェナーダイオードはLM299H、基板全体でひとつのパーツとして交換するようになっているのでそう書いてあるのだろう。

12Vリファレンス回路の部品を交換したら調整をしないといけない。基準電圧源とかあるはずもなく、標準抵抗ぐらいはひとつ持っていたほうがいいのかもしれない。
webadm
投稿日時: 2008-4-8 5:06
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
Re: リファレンス電源がおかしくなった
壊れたくさいU501のオペアンプOP07は秋月でTI製のDIPタイプが売っていた。今度買ってきて交換しよう。

それ以前に基準電圧孫基板を取り外す必要がある。それにはナットドライバが必要だ。

これも併せて買ってこよう。とほほ。

当面予定している修理作業としては、

・ACコンバーターの入力スイッチFET10個全部交換
・基準電圧孫基板のU501を交換
・リファレンス電源+12V出力のU505のオフセットが20mVと大きいのでLM301ANと補償コンデンサー外付けで換装
・OHM'S CURRENT SOURCEの定電圧源用オペアンプを交換(メーカー型式及び入手先要調査)

これだけやれば現在判明している故障部位はほとんど対策したことになるので期待される効果としては、

・ACV及びACV+DCV全レンジが正常動作するようになる
・抵抗測定結果の精度が向上する
・セルフテストでFailする数が少なくなる

ということだが、抵抗測定モードに関してはそれ以外に劣化、故障部品が多いかもしれないので過剰な期待は禁物。ACコンバーターは故障が入力スイッチに集中していることが判明しているのでほぼ調整を除けばDCVと同じにOKとなるはず。

まだ厳密に全部のレンジや精度をチェックしたわけではないが、当面はセルフテストがすべてパスするようにすることを目標に置こう。
webadm
投稿日時: 2008-4-8 23:18
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
Re: ACVと抵抗測定動作がおかしい
U204は交換パーツリストにLM308AHであることが明記されていた。

うわLM308AHは若松通商に在庫がある。いつもながら驚く。

これは非反転入力が-5.5Vの基準電圧を作る高精度分圧抵抗に絶縁端子台を介して直接半田づけされているのでMetal Canパッケージでないと換装できない。

こいつの非反転入力端子に出てくるはずのない-15.6Vとかが漏れ出てきている。特に異常に発熱しているとかはなく、逆に冷たい。

LM308AHの2つの入力端子間は内部でダイオードでリミッターが入っていて大きな電位差が生じるとダイオードがONしてつながってしまう。

おそらく問題のLM308AHの出力が負電源側に飽和して-16V以上も出ているのでそれが負帰還で反転入力端子に加わっているためだと思われる。反転入力端子も-15V台と異常に高い電圧になっている。本来は-5.5V近辺でなければならないのに。

これの交換の優先順位を上げよう。
webadm
投稿日時: 2008-4-9 22:59
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
U501を仮換装
12Vリファレンス電圧の異常は基準電圧孫基板上のU501の故障によるものだということが回路解析の結果断定できたので、早く交換してしまいたいと居てもたってもいられなくなった。

とりあえず代替品のOP77が届くのを待たずに、故障したオペアンプを除去しそこに丸ピンソケットを装着して手持ちのLM307AHを仮に差し込んで障害が解消するか確かめたくなった。

秋葉原で買ってきたナットドライバで基準電圧孫基板を取り付けているナットを外し、実装されているオペアンプ1826-0471(OP07CJ)をニッパで除去。



今回お亡くなりになったオペアンプの亡骸。死んだ虫みたいだ。

手際よく基板からICリードの残骸を吸い取り、ルーペでみながら微細な半田くずを取り除き、フラックスを塗布してICソケットを半田漬け。

最終的にDIPタイプのOP77を装着するのだが、とりあえず原因がオペアンプだということを確認するために手持ちのLM307AHをソケットに差し込んで動作確認。



-12Vaが出ているTP501の電圧を測定してみると、健在だった時よりも正確に-12Vが出ている。故障する前はちょっと低めで不安定だったが、OP07CJよりも安定度や温度特性の劣るLM307AHなのに正確かつ安定している。やはり元のオペアンプは壊れかかっていたのだろう。もともとOP07は消費電力が500mWと大きいので熱を持つことは確かだが、壊れた状態でも発熱しているので区別がつかない。次世代のOP77は消費電力が50mWと1/10になっている。

リファレンス電圧が安定したので乾電池の電圧を測定してみると、以前とは見違える程表示値が安定するようになっていた。6桁表示で最終桁(10uV)が1カウント変化する程度になった。OP77にすれば温度ドリフトも少なくなるはず。すばらしい。



手持ちのHP3468Aとほぼ同じ値を表示している。ただし負電圧にすると+12Vリファレンス電圧が高めなので正電圧の時と少し違う値になってしまう。これは+12Vリファレンスバッファオペアンプの入力バイアス電圧を微調整すれば直るはず。

これで本来のOP77を取り付ければ安定度は抜群になるはず。

セルフテストを実施したらそれまで止まっていた#7は通るようになり、#8で止まるように一歩進んだ。

#8はACコンバーター関連のテストなので今のところスイッチFETを全とっかえしないとだめだ。

ということでいよいよレストアは後半戦に突入。あとはACコンバーターと、OHMカレントソースを直すだけとなったように見える。
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