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webadm
投稿日時: 2008-5-1 13:08
Webmaster
登録日: 2004-11-7
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投稿: 2990
二乗増幅回路のシミュレーション
絶対値増幅回路の出力である全波整流波形を二乗演算する回路のシミュレーションをやってみた。

二乗演算は反転増幅器として構成されているので、極性が反転していることに注意。

1ms期間のシミュレーションだと謎の寄生発振信号が乗ってしまう。実際の回路でも出力端の信号をオシロで観測しようとすると似たような高周波の寄生発振が見られる。二乗演算だけにちょっとした高周波ノイズでもそうした誤動作が生じかねない。なのでこの回路は上にシールド板がかぶせてあるのか。



ここまでは実際の回路と同じ結果が得られている。

問題はこの先の平均化増幅回路と開平増幅回路の挙動。正弦波リップルは本当に発生するのだろうかという点。
webadm
投稿日時: 2008-5-1 15:02
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 2990
RMS-DCコンバーターのシミュレーション
シミュレーターのノード数制限内になんとか回路を収めるために全波整流回路を簡略化し、大きな影響を与えないOPアンプの入力バイアス回路を無くしてようやくRMS-DCコンバーターの全動作がシミュレーション可能に。

やってみたら、出力が収束するまでに結構時間を要するがリップルは乗らない。1kHzでも50Hzでも結果は同じだった。



だとすると出力に正弦波のリップルが乗るのはどこか故障しているからに他ならない。

最初間違えて平均化増幅回路のフィードバック用FET(Q21)をオープンにしていたのだが、その状態だと出力が正弦波になってしまっていた。このFETはアナログフィルタがOFF時にはCLOSEするようになっているので、先の結果はアナログフィルタがOFF時のもの。

今度はアナログフィルタON時のもの。入力の2倍の周波数のリップルが乗るものの、これは外部のアナログフィルタ回路でキャンセルされるので最終的には平坦になる。



アナログフィルタをONにした時の方が収束が早い。

問題の平均化増幅回路のフィードバックFET(Q21)が故障していてアナログフィルタOFF時でもオープンのままだったらどうなるか見てみよう。



もののみごとに低周波の正弦波が現れる。これは実機でもこのくらい大きな振幅が見られるのでフィードバックFET(Q21)が常にオープンのままだという疑いが急浮上した。

Dualトランジスターは完全に無実だった。平均化増幅回路がフィードバック不足で発振していたためだった。

確かにアナログフィルタOFF時にFETのドレイン側をオシロで観測すると0Vなはずが大きな正弦波が観測された。壊れているくさいので早速交換しよう。

webadm
投稿日時: 2008-5-2 1:27
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 2990
Re: RMS-DCコンバーターのシミュレーション
FETを交換するまえにドレイン・ソース間の導通を調べてみようと思ったら電源OFF状態で他のFETと同じ様に正常にON状態であるという事実が発覚。

もう一度回路図を見てみたら、Q21がONになるのはアナログフィルタOFF時ではなくON時だった。逆にLPFのカットオフ周波数を変えるQ22,Q23がONになるのがアナログフィルタOFF時で逆に勘違いしていたことが発覚。

ということはシミュレーションでアナログフィルタがON時の波形だと思っていたのは実はアナログフィルタOFF時のものだということに。

実際に波形を観測してみると、確かに低周波ではリップルが乗るが、シミュレーションで出てくるようにそれほど大きいものではないことが判明。以前振幅が大きいと思ったのはオシロのレンジが小さかったからだということも明らかに。

観測結果はその測定条件も合わせて数値的に把握しておかなければ役にたたないことを思い知らされる。思いこみで観測結果を解釈するとろくでもないことに。

というわけでAC CONVERTER回路は意図した通りに動作しているという結論に至る。

しかし調整がサービスマニュアル通りいかないところがあるのはげせない。

特に1kHzの入力に対してサービスマニュアルではTP16とTP17にそれぞれ同じぐらいの波高のリップルが観測されかチェックしろとあるのだが、TP16については記載されている通りだが、TP17は平均化アンプによってフィルターされてしまってほとんど平坦になってしまっている。1kHzじゃなく50Hzぐらいならばサービスマニュアルにあるような波形が見えるのだが。



シミュレーションでもTP17に対応するOPアンプ出力はフィードバックトランジスタがONすると一定電圧に落ち着いてしまうのでリップルはよほど入力に大きなリップルが乗る数十Hz以下のAC入力を与えない限り現れない。第一A40Q14のゲートをGNDに落としたら出力にはリップルはまったく乗らないので、開平増幅回路への入力もDCとなりその出力もDCになってしまう。これはシミュレーションでも確認済み。やはりサービスマニュアルが誤っているとしか思えない。



あとHP3456Aのサービスマニュアルには一部誤りがあって、AC CONVERTER基板のDualトランジスタのピン番号の順番が間違っている。導通をチェックして確認した限りではオペアンプなんかと一緒の順番が正しいのだが、そうなっていない。

さてそうすると可能な限り調整でなんとか精度を追い込むしかないということになる。
webadm
投稿日時: 2008-5-2 15:11
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 2990
調整完了
今朝から機材を十分ウォーミングアップしてドリフトが落ち着いた状態で調整を開始。




サービスマニュアルを改めて一行一行読み直したら、以前やった時にうまくいかなかった調整箇所は電圧測定基点が違っていたのに気づいた。

ちゃんと今回はTP17を-0.370Vに設定できた。全波整流回路のコレクタ電圧を測定するところでサービスマニュアルにある通り、超低周波で発振してしまうので調整に難儀した。それとシールドを取り外すと測定値が暴れまくるのでテストピンがシールド板を外さないと届かない最初の調整箇所を除いてはシールド板を元に戻して調整。TP12とTP15をショートする際にも長いクリップコードだとノイズを拾ってしまって寄生発振をするので、最短距離でショートする工夫が必要だった。

なんとかゼロ点調整をして電圧測定値の誤差が1%未満になったところで、本格的なACV調整を開始。

これも以前やったことがあるので慣れてきたので比較的短時間に終了。ちょっとOPアンプやコンデンサの劣化があるのか周波数特性が悪い感じがする。高い周波数で合うように調整すると今度は低い周波数が大きめの値になってしまう。平均化増幅回路のOPアンプLM307Nは交換したほうがよかったかもしれない。でもフィルター用のコンデンサは高精度のものなのでちょっと交換はできない。

やはりマニュアルを見ると100Hz以下ではアナログフィルタONにしないとだめらしい。50Hzで10V入力した場合に、アナログフィルタOFFだと10.2Vと2%増しになってしまう。アナログフィルタONだと10V近い妥当な値を表示する。

総じてアナログスイッチ用のFETの故障が目立ったのと、OPアンプの劣化、それにFETゲート電圧制御用のコンパレータの故障が主なアナログ部の故障箇所だった。あと電源の電解コンデンサの容量抜けもあった。

デジタル部はたぶんSRAMの故障のみ。意外にデジタル回路の故障は少ない。長持ちする所以である。

今回の修理を経験してみて、高精度のデジタルマルチメーターはどうやら調整後の鮮度が高いうちは高精度だが、使い込んだり過酷な使用方法によっては重要な部品が劣化したり故障する可能性が常にあるということ。完全に故障しないまでも劣化して精度が悪くなることがあるので定期的な校正チェックや調整が必要な測定器だということがわかった。

特に昔のOPアンプは消費電力が大きいので、長い期間のうちに劣化するのは避けられない。リファレンス電源のOPアンプとかの劣化は表示値が不安定とかいう現象として現れてくるので、安定した電圧源(電池とか)を測定して表示がばらつくようならリファレンス電圧源の劣化を疑ってみる必要があるかもしれない。

あと電源の電解コンデンサの容量抜けで定電圧が保てないケースもある。

いろいろ勉強になった。まだちゃんと勉強していないアナログ電子回路やトランジスタやダイオード、OPアンプとかの使われかたも今後の研究の参考になった。


webadm
投稿日時: 2008-5-4 12:31
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 2990
平均化増幅回路のコンデンサ
平均化増幅回路に使われているコンデンサはちょっと他のものと変わっている。



通常OPアンプの周波数補償用とかはセラミックタイプの高周波用のもの。

これはフィルムコンデンサであることはわかるがマイラーではない。

交換部品リストにはPolye(ポリエステル)とある。

写真の上の2つは積分用の0.039uFと0.47uF。0.039uFというのはあまり見かけない。ヨーロッパ製のフィルムコンデンサにはある。秋葉原で探したら同じ容量の欧州製ポリプロピレンフィルムコンデンサが見つかった。普通は0.033uFというのしか無い。ポリエステルもポリプロピレンも漏れ電流や誘電吸収効果が他のタイプと異なり極端に少ないので積分回路には欠かせない。セラミックは誘電吸収特性が悪いので積分回路には使えない。なので大抵置いてあるはず。ただ耐圧が高いものは大きいので、耐圧の低いくて容量が比較的大きいのを探すのは難しかったりする。50V耐圧のは大抵マルツパーツ館に置いてあったが、0.47uFは無かった。仕方がないので耐圧の大きい200Vとかいうのを使うしかない。

そういえば以前にHP4951Aが故障したときもスイッチング電源回路の積分用外付けコンデンサが積層セラミックでひどいリークを起こしていたためだったというのを思い出した。あれは明らかに設計か製造段階のミスだろう。

特に交換しなくても問題はなさそうである。
webadm
投稿日時: 2008-5-4 13:56
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 2990
Re: またまたおジャンクなHP3457A
実はかくしていたわけではないがもう1匹おジャンクなHP3457Aがうちにある。

やはり液晶がやられていてけなげに表示しようとしているが墨が入ったみたいにほとんどキャラクタが隠れてみえない。動作はしているようだ。

それとキーボードが押すと凹んでしまう。中を開けてみると、キーボード基板をフロントパネルに固定していた樹脂の突起が衝撃で破断して基板が一部浮いてしまっている。

HP3457Aのフロントパネルの押しボタンは導電性ゴムで基板上の接点をON/OFFするタイプなのでしっかり基板がフロントパネルに押しつけられていないといけない。

それとキーボード基板とメインコントローラー基板をつなぐケーブルのコネクタのピンが折れている。



このせいか電源は入るがキーボードが効かない。

これの修理を計画してまた液晶のドナーも入手。HP3852Aというデータ収集コントローラー。同時期に多用されているHPの液晶がこれには2つも使われている。このひとつを移植することに。



どうやって外すか苦心したところフロントパネルの下部のネジ(接着剤で固定していてなかなか緩まなかった)を外すと簡単に外れた。



裏には小さなマイコンが載ったコントローラ基板と液晶ジュールが2つ見える。

このひとつを外して、壊れているHP3457Aのものと交換。見事に表示部分は復活した。乾電池2個直列の電圧を測定してみてもDCV測定動作は正常。



残る問題はキーボード。試しに正常なHP3457Aのケーブルと交換してみたが、変わらず。

更に正常なHP3457Aのフロントパネルにつないでみても現象は変わらず。

ということはメインコントローラ基板側に問題があるということに。

サービスマニュアルの回路図を見ると、キーボードにはメインコントローラーから7本のスキャンセレクト信号が供給されていて、キーボードからメインコントローラーには6本の信号がリターンしている。すなわち7x6のスイッチマトリックスに過ぎない。

また回路図から破損しているピンの2つは未使用ピンであることが判明。残り1つがリターン信号。

オシロで動作中の各信号ピンを観測すると7本にはセレクト信号のパルスが確認され、6本のリターン信号のうち5本は+5Vにプルアップされていることがわかったが、1本が0.8Vとプルアップ状態でない。これが怪しい。

電源を切って、各リターン信号と電源との間の抵抗値を測定してみると、正常な5本は10kΩとプルアップ抵抗とほぼ同じ。異常な1本が2kΩと少ない。

これはリターン信号用の3-stateオクタルバッファU613(DM81LS95AN)の故障が疑われる。

このため常にどっかキーが押されている状態になってしまって他のキーを受け付けないという状態になっていると思われる。



ありふれたTri-state octal bufferだけど、74シリーズの同じ3-state octalバッファICとはピン互換性がなく今では入手困難。

ちなみに問題のピンを5kΩで強制的に+5vに引っ張ってやると多少レベルが上がるのでHレベルになりキーが離されたと見なされキークリック音が鳴る。液晶には5という数字が表示された。

ということでバッファICの故障は確定でこれを直して欠けているコネクタの信号をなんとかつなげば復活することは明らか。

どうしようか、仕様的には74HCT541と同じだけどピンアサインが異なるので変換してやらないといけない。



74LS541->DM81LS95AN変換基板を作ればいいのか。



やってみよう。
webadm
投稿日時: 2008-5-4 21:47
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 2990
Re: またまたおジャンクなHP3457A
ドナーに壊れた液晶を戻して動作確認。表示には難があるけど中の動作は問題無し。



けなげにself test okと表示している。

これは通常はHP-IB経由で使うので問題なし。

さてDM81LS95ANの代わりに74LS541を買ってきて変換基板を作ろうとはじめたものの、基板をカットしたりするのが面倒なので、配線をスワップするピンだけ横にのばして、それ以外は丸ピンソケットに差し込む形でジェフロン線で丸ピンソケットとICのリードをハンダ漬けして結線。DM81LS95ANピン互換モジュールの出来上がり。



予めメインコントロール基板の壊れたDM81LS95ANを除去して丸ピンソケットをハンダ漬けしたところへ装着。



本体に戻して組み上げて電源を入れ、問題のピンが正常にプルアップされているのを確認。それ以外のピンも同様に問題無いことを確認して、キーボード基板にケーブルを接続。

キーを押してみると、ちゃんと反応するようになった。基板の固定部分が乖離しているので裏から手で押さえてボタンを押さないとめり込んでしまうがこれは後日別の樹脂材料を接着するなどして補修しよう。

ソケットのピンが折れている部分も基板側とは接触はしているようで全部のキーが機能した。セルフテストをやってみるとOKが出た。生き返ってくれたよかった。



さてほっておいたシグネチャアナライザを完成させないと、回路図を入力するのが面倒なだけなんだけど。
webadm
投稿日時: 2008-5-5 13:40
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 2990
フロントパネルキーボード基板再固定計画
フロントパネルのキーボード基板をパネルに固定している樹脂柱が破断して浮いて跳ね上がってしまっているのを修繕する計画をたててみた。

正常な状態と今回の破損状態を図示すると。



根本から突起が破断して無くなっているのでどうにも固定手段が無い。基板に穴は空いているので、そこを通す形で無くなってしまった突起の代わりにプラネジを忍び込ませて頭の部分をパネル側に接着し、十分固まった後日、ナットで締め付けて固定するという計画。



これを固定樹脂が破断した3カ所について行う予定。突起の頂上部分が破断したものはエポキシ樹脂で固定する予定。

しかし接着剤になるエポキシ樹脂を入れた容器がどっかに転がって見あたらないので後日見つけた時にでも。あとプラネジも一緒にどっかに行ってしまった。
webadm
投稿日時: 2008-5-5 14:20
Webmaster
登録日: 2004-11-7
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投稿: 2990
Math機能
普段使わないけどHPのデジタルマルチメーターにはMath機能という演算機能がある。

交流回路の測定実験とかで表示値がノイジーに変化するような場合には、複数回測定してその平均値を得たいところ。これを自動的にやってくれる。

同様に増幅回路やアッテネーターなどの交流回路でdB値やdBm値を得たい場合にも自動的にそれを計算して表示してくれる。

あとは工場の製造ラインで良く使われる合否判定。上下限のリミット値を設定すると自動的に合否判定をしてくれる。このため製造ラインでは沢山のデッキトップ型デジタルマルチメーターが検査装置として組み入れられている。

そのほか規定値との誤差の計算とか比率の計算とかもHP3455A以降からできるようになっている。マイコンを搭載してこれらが可能になった。

古いHP3455Aのサービスマニュアルも要望が多かったのかAgilentのHPで公開されるようになった。機能的にはHP3456Aと同じだけどもマイクロコントローラーはALUを内蔵しないAMD製の謎のビットスライスシーケンサーだし、ALUは外付け回路になっていた。SRAMは初期の4ビット幅1Kbit RAMが2つ、コントローラーにはメモリバスは無くペリフェラルとしてSRAMをアクセスするための回路が外部に用意されていた。シーケンサーなのでしかたがない。これでは将来の拡張性に不安があるし、部品数も減らないのでHP3456AからMC6800系に大幅変更になっている。アナログ回路はだいたい仕組みは同じ。回路図とかが圧縮率が高すぎて不鮮明なのが残念。HP3456AのものもAglientで公開されているものはやはり不鮮明で、BAMAに高解像度版があったおかげで助かった。

HP3457Aについても昔はAgilentのサイトに無かったが、後に要望が多くて掲載されていた。しかしサービスマニュアルの前半部しかなく、回路図が含まれていない。それを知る前に完全な状態のオリジナルのサービスマニュアルを入手したので助かっている。これもいずれスキャナーにとってBAMAに寄贈しようかな。

HP3457AはHP3456Aの進化版でメインコントローラーはポピュラーな6809を採用しぐっとコンパクトに。アナログ回路は主要ブロックがハイブリットIC化されこちらもコンパクト化に多いに貢献。更にそれまで熟練と時間を要していた調整作業が半自動化され、基準器をとっかえひっかえつなぐだけで、最終的なオフセットや直線性補間は数値がバッテリバックアップされたSRAMに記憶される。OPアンプとかのオフセット電圧調整はDAC回路に置き換えられソフトウェアによって調整時に決定した電圧に設定されるようになっている。いわゆる基板から調整箇所を無くした最初のタイプ。各測定レンジ毎に予め正しい値がわかっている標準器を用意しておけばサービスマニュアルにある手順通りにやれば調整が短時間で終わる。

測定部のA/D変換回路とメインコントローラーはノイズが伝搬しないように電源とグランドが完全に分離されているものの、互いに信号をやりとりしている。HP3456Aの場合、パルストランスによるカップリングを介してHP-ILのようなシリアル伝送技術が使用されており回路的にも興味深いものがある。HP3457Aからはシリアル伝送だがカップリングがフォトカプラによるアイソレーションに置き換わっている。

今回修理したHP3457Aは電圧測定は問題無いが、抵抗測定に難があることが判明。入力端子をショートした状態で0Ωではなくマイナスの値が表示される。マイナス側にオフセットがあるのは確か。下2桁ぐらいのわずかな値だけどプラスの値なら許せるもののマイナスだとちょっと気にくわないかも。それ以外は値が狂っているわけではなさそう。

P.S

HP3456Aの頃までは電流測定機能は備わっていませんが測定対象回路に電流測定用抵抗を挿入しその電圧降下を測定し挿入抵抗値と測定電圧の比をMath機能で演算して表示することによって立派に電流計として機能します。ただ面倒なのでHP3457Aからは電流測定用抵抗を内蔵して電流測定機能も追加されました。

それとHP3457Aにはデータ収集機能も付いていてオプションのリレーユニットを内蔵させると複数のチャネルを自動的にスキャンして測定することもできる。これは同時に発売されていたシリーズもののHP3488Aスイッチコントローラーの一部を取り入れたようなもの。当時からこうしたシステム計測需用が多かったことがうかがわれる。ほとんどは19インチラックとかに収納されて高精度な自動計測システムに使われていたのだろう。
webadm
投稿日時: 2008-5-6 11:56
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 2990
HP3457Aの調整
サービスマニュアルを良く読んだら、基本のオフセット電圧調整は半自動化されているものの中を開けてトリマーを回さないとだめらしい。

それでも対応する診断機能を起動したらトリマーを回していくだけでオフセット電圧はHP3457A自身が内部的に計測して規定範囲内に入ったらその旨液晶にPASSEDと表示してくれるので楽ではある。

トリマーではなく内部のDACで調整する箇所はフロントパネルから値を入力していくことに。これも調整が完了すればPASSEDと表示される。

これらのゼロ点調整が終わった後に各測定モードの各レンジに対して調整を行う。これも半自動化されているので、対応するキャリブレーション機能を起動して予め正確な値が解っている標準器を入力端子につないでその値をキーボードから入力するだけで良い。

実際に調整を行うには室温が25℃近辺の安定した場所で1時間ほどウォームアップしないといけないらしい。

HP3456Aに比べて長いウォームアップ時間が必要である。実際にDCV測定モードで入力端子をショートした状態にしていると、表示電圧が+方向から次第にー側へ振れ、また+側へ戻り、ー側へ振れを繰り返し次第に収束していくのが見える。それでも基準電圧源が不安定なのか下2桁ほど表示がノイジーである。基準電圧源はHP3457Aではブラックボックスなモジュールになっていて回路図がサービスマニュアルには載っていない。+10Vと-10Vが出力として出てくるとしか回路図からはわからない。おそらく内部は温度補償回路付きのチェナーダイオードとOPアンプ回路で出来ていると思われるが、高温になるのでOPアンプとかが劣化しやすい。HP3456AもOPアンプが逝っていたし。

P.S

実際に電池とかの安定した電圧を測定してみるとノイジーではないのでオートレンジで30mVレンジになった時にノイズがどうしても乗るのかもしれない。30mVレンジで6 1/2桁表示だと最小桁は10nVになるのでわずかなノイズでも変化する。仕様上では200〜300カウントは変化するということなので下3桁(1uV以下)はノイジーであっても致し方が無い。

ということで基準電圧の安定度は問題なかった。

PERFORMANCE TESTの結果も90day limitの範囲内に余裕で収まっていた。
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