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webadm
投稿日時: 2008-4-27 21:07
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
横河のポータブルキャリブレーター
型落ちの横河のポータブルキャリブレーターを入手。

校正期限が今月で切れるのとメーカーが既に修理を受け付けないというので結構出回っている。NiCadバッテリー内蔵でAC電源が無くても動作する。

精度的は±0.05%(500ppm)と3・1/2、4・1/2桁のデジタルメーター用だけど安定度は設定値に対して10ppm/h,レンジに対して5ppm/hと十分高いし、uVまで設定できるので調整用には十分。調整中に基準器側が目立つ程ドリフトするのでは調整の意味がないので。

試しにHP3456Aで10V設定で測定してみたところ安定して10Vを表示している。短期的には6・1/2桁表示で最小桁が±1変化する程度。長期的には双方のドリフトで徐々に下2桁が変化していく感じ。



乾電池は割合安定度が高い方だけどキャリブレーターには及ばないことが判明。起電力が分を追う毎に低下していくのが明らか(といってもuVオーダーだけど)。

HP3456AのカタログスペックはDC10Vレンジの精度が±0.0008%(8ppm)/24h,±0.0023%(23ppm)/90dayと抜群に高い。これを上回るのは現在でもこれのアップグレード版のHP3458Aぐらい。調整するにはそれを上回る精度を持つキャリブレーター(FLUKE73xBとか)が必要だけれどもそんなものがあるわけもなく。調整から90日以降過ぎたら6ppm/月づつ精度が悪化するという仕様。最後に調整してからどれくらい経過しているだろうか、それでもかなり精度が保たれているのはすごい。

これを使って狂っているACV+DCV測定レンジの調整をいつかやってみよう。



webadm
投稿日時: 2008-4-25 9:45
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
RMS-DC Converter
デジタルマルチメーターのACV測定ではTrue RMS値を表示するようになっている。内部的には入力信号のRMS値に対応する直流電圧へ変換して直流電圧を測定することでRMS値を表示するという作り。

今ではデジタルマルチメーターでACV測定が出来るがあたりまえだが、昔はDCVと抵抗測定しかできなかった。うまいことRMS値を求める回路が考案されてそれが組み込まれることで交流信号の実効値がデジタルマルチメーターで測定できるようになった。

HP3456AのAC CONVERTER基板はちょうとRMS-DC Converter部分を一枚の基板にしたもの。当時では定番の回路だったようだが、入力信号レベルによって演算誤差が違ってくるので仕様をみるとなんだこりゃということになる。もともと精度が悪いのと低いレンジでも高いレンジでも精度が悪化する。ひとつのレンジだけが一番精度が良いということに。この回路は現代では使われていない。というのも特性がマッチしたペアトランジスタを必要とするのと、入力信号レベルによって精度が変わってしまうという欠点を持っていたため。顕著なのはデューティサイクルが50%でない信号の極性を逆にして測定した場合に値が変わってしまうというもの。本当なら信号を二乗して平均したのを開平するので極性を逆にしてもRMS値は変わらないはず。

そうした欠点を無くしたのがΔ-Σ変調を利用した新しいRMS-DC Converterらしい。精度は入力信号レベルによらず一定なのと従来必要なマッチドペアトランジスタを不要にしたのが大きい。何よりも鬼のように大変な調整を必要としなくなったところが大きい。回路も簡単なのでコンパクト化にも貢献する。

それでも電子回路の勉強には古いRMS-DC Coverterを解析するのはおもしろい課題かもしれない。
webadm
投稿日時: 2008-4-25 9:02
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
ナショセミのMatched Pair NPN Transistor
AC CONVERTER回路を構成するRoot Mean Square演算増幅回路を調べていたらSquare Root演算回路のサンプルが載ったナショセミのオペアンプのデータシートを見つけた。

そこに使われているMatched Pair NPN TransistorがLM394というものだった。

調べるとまだナショセミで現在も製造している唯一のものらしい。

アナデバと同じようにweb上からサンプルを注文できるようだ。

必要になったら考えてみよう。しかしパッケージがちょっと大きいような気もする。メタルカンしかない。

HP3457Aのサービスマニュアルに載っている回路図を見ると、ほとんど構成はHP3456Aの頃から変わっていない。違うのはスイッチやオペアンプ演算回路がほとんどハイブリットIC化されてコンパクトになっている点。このおかげでHPのデジタルマルチメーターは小さくなった。反面ハイブリットIC内のFETがリークを起こしても自分で修理は出来なくなった。

最も古いHPのデジタルマルチメーターHP3455Aのジャンクが売りに出ていたが、一台は健全、もう一台はSRAMがやられているようでLEDがランダムに表示されている。見なかったことにしよう。古すぎてサービスマニュアルが手に入らないだろう。
webadm
投稿日時: 2008-4-24 10:48
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
Re: オペアンプが届かない
やはり1万円のシミュレーターではお試し程度の回路規模までしかサポートしていない。ノード数が制限を超えてしまっていた。

がっかり。

脳内シミュレーションするしかないか。
webadm
投稿日時: 2008-4-24 9:34
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
Re: オペアンプが届かない
郵便受けを見たら郵便局の配達不在通知が入っていた。

若松通商から遅れていたオペアンプ他が届けられていたらしい。

先週メールでついでに注文した部品がちょうど在庫無しで取り寄せになったらしく次週入荷予定という連絡があったばかり。

とりあえず必要な箇所は代替品で換装を終えてしまったので予備部品になってしまった。

いろいろ調べたらMatched Dual NPN Transisterで性能の良いのがアナデバから買えるらしい。パッケージ単位になるのでMetal Canタイプだと20個とかになってしまい余ってしまう。輸送代の方が値がはるのはDigiKeyなんかと一緒。

やはりまだ気になるAC CONVERTERの挙動。回路を頭の中に入れて電車の中や歩いている時に動作を理解しようとあれこれ考える。少しわかってきたところがあるが、正常な場合にどう動くのかが分からないのがつらい。ダイナミックなのかスタティックなのかがアナログ回路と直流回路の大きな違い。DCVや抵抗測定はスタティック動作なので理解し易いが、ACVはダイナミックなので難しい。

どうも平均化アンプが意図した通りに動作していないように見える。アナログフィルタボタンのON/OFFによって平均化フィルターの周波数特性が切り替わるのだが、それがうまくいっていないような気もする。だとするとまたJFET交換になるのだが。

オペアンプはどれもちゃんと出力が出ているので壊れている雰囲気は無い。Dualトランジスタが半信半疑。

絶対値アンプまでは全波整流波形出力が確認できているので故障は無いと思われる。



シミュレーターでやってみようか。
webadm
投稿日時: 2008-4-21 6:21
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
Re: A40 AC CONVERTERのAVERAGING AMP不良
交換したが状況に変化はなかった(;´Д`)

あとはDual NPNトランジスタを交換するしかないが、仕様がNPN PD=500mWとしかわからないのと、Dual JFETならいざしらずDual NPNトランジスタなんて秋葉原では置いてあるところは皆無。

AC CONVERTER基板の別の調整手順をサービスマニュアルに有るとおりにやってみたものの、途中TP17の電圧が-0.370Vまで下がらなくて挫折。下がらない場合はどうするかは書いていない。R77とR68の調整時にはシールド板を取り付けておかないと手が近づいただけで高インピーダンスな入力回路が誘導されて設定がずれてしまう。

そもそもAC CONVERTER回路の動作原理を全部理解しているわけではないのと、扱っている信号が交流なのでオシロで電圧レベルをみないとベースエミッタ間電圧がどうのこうのといってもわからない。

それと低い周波数ではFilter ONで計測するのが常識なのかもしれない。PERFORMANCE TESTでは確かに20HzとかではFilter ONと書いてある。だとすればなんとか調整で追い込めるのかもしれない。

もともとACV測定はDCVと比べて桁違いに確度が悪いのだが、2%とかまでは悪くない。仕様ではオーディオ周波数帯で0.3%とか。なので有効数字3桁ぐらいは他のデジタルマルチメーターと合っていないとさすがにおかしい。

そこまで調整で追い込むのは至難の業である。

最近のデッキトップ型デジタルマルチメーターはCAL機能が付いていることを示すCALボタンがある。これは手順を半自動化して調整値を内部のバッテリバックアップされたRAMに格納するというもの。古い大きなものはまだそういった機能が無くすべて人間がポテンションメーターを調整して追い込んでいく。なるほど昔は値段が高かったわけである。何割かは人件費に違いない。

さてどうしようか、DC系の測定はほとんど調整不要だったが、AC系がちょっと確度が悪すぎる。

当面これで修理完了として、あとはシグネチャアナライザの動作確認に使って終わりにしよう。
webadm
投稿日時: 2008-4-21 0:42
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
A40 AC CONVERTERのAVERAGING AMP不良
サービスマニュアルのDCVトラブルシューティング方法に従って調べていったところ、AVERAGING AMPLIFIERがまったく機能していないことが判明。

このためにAC CONVERTERのDC変換出力に入力信号を二乗した成分が平均化されないまま乗ってしまいそれが測定オフセットとして出ていた。AnalogフィルタをONにするとその平均化処理によってリップルがキャンセルされ少し低い値が表示されるということもわかった。

どうもU13(LM307N)の出力が振れていないのが怪しい。

交換してみるしかないか。
webadm
投稿日時: 2008-4-20 20:24
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
Re: PERFORMANCE TEST
DCVについてはすべてのレンジで手持ちの他のデジタルマルチメーターとほぼ代わらぬ値を表示することを確認。HP3456Aは1000Vまで測定できるので電圧発生源を用意するのが大変だった。

たぶんDCVの測定経路は問題ない状態。ゲートバイアスアンプ#2のdual FETを交換しただけなので影響が無かったものと思われる。

問題はACV測定経路。

新たに判明したのは、ACVもしくはACV+DCV測定モードでレンジの違いにかかわらず入力端子をショートしても一定の値が表示されるという点。

1Vレンジではそれは5.5桁表示で下2桁が0でない程度(数百uV)だが、1000Vレンジになると0.xxV(数百mV)と無視できない電圧オフセットとなる。これが加算されるだけでは100V測定で102Vとかになるはずもない。

このオフセットはDCV測定モードでは現れないので、入力端子->A40 AC CONVETER基板->A20 INPUT SWITCHの経路で紛れ込んでいることになる。

実際に測定すると他のデジタルマルチメーターと比べ明らかにずれている。2%ぐらいオフセットが加わった感じになる。不思議なことにFilter ONにするとそのオフセットが綺麗にキャンセルされたかのように他とほぼ同じ値を表示する。

これはAC CONVERTER基板をもう一度詳しく調べてみる必要がありそうである。

どこかオペアンプがオフセット異常となっている可能性がある。
webadm
投稿日時: 2008-4-20 2:48
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
Re: OHM'S CURRENT SOURCEのFET
データシートが存在しないHP特注仕様のJFETはおそらく選別品ではないかと思われる。

というのも取り外したJFETを見るとパッケージの背中にペイントで色が塗ってある。

AC CONVERTERのJ304は白、OHM'S CURRENT SOURCEのそれは赤で塗ってあった。

ということはばらつきのあるJ304タイプの低ゲート・ソース漏れ電流のものの中から漏れ電流特性の更に低いものを選別して特別な型式としてHPに収めていたと思われる。

通常J304はmax -100pAとしかないけども、世の中には2N4416のようにmax -100pAだけどtypical -2pAと書いてあるものもある。実力ではmaxの二桁も小さい漏れ電流のものがあるということになる。そうしたものを選別していたと思われる。

一般的にJFETは漏れ電流が多い、特に古い時代のものとか国内で開発されたもののほとんどは高精度デジタルマルチメーター内のアナログスイッチ用には使えないものばかり。おそらく特許か、棲み分けかで多くのトランジスタメーカーは競って漏れ電流の小さいものを作ろうとはしなかったのだろう。

当時はJ304と比べると1桁も2桁も漏れ電流が大きいものばかりだったので高精度デジタルマルチメーターにはこの種の漏れ電流の少ない品種は重要な部品だったに違いない。

今もJ304は製造されているが、用途が特殊なので入手困難。代わりとして2N4416のように高周波用の低ノイズなJFETが高いけど性能的には凌いでいる。でも値段は10倍ぐらい高い。
webadm
投稿日時: 2008-4-20 2:00
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3092
ACV Adjustment
ACVは調整が難しい。

1V ACを入力して1V, 10V, 100V,1000Vのレンジで正しく値が表示されるように4つのポテンションメーターを相互に調整する。

その後でACVとACV+DCV測定で同じ1Vがどちらでも1Vと正しく表示されるように調整する。

時間はかかるが繰り返しやっていくと段々と収束していく。

これで手元のデジタルマルチメーター群とほぼ同じ状態になったはず。

試しにコンセントのAC100Vを測定してみると、他のデジタルマルチメーターは101.xVと表示するのにたいして、103.xVと少し高めにでる。

原因はよくわからない。手持ちのHP3457Aは1V AC入力でレンジを10V,100Vと変えていくと表示される値が大きくなる傾向があり要調整品なのだが、何故かコンセントのAC100Vを測ると101.xVとFLUKEとかのテスターと同じ値を表示する。なんなんだ。

ふと思ってFilterスイッチを押してアナログフィルタを入れてみたら表示値が少し下がった。このあたりに関係するのかもしれない。

やはりINPUT SWITCHINGのFETでオープンになっているものがあるのが高い電圧が加わるケースでオフセットが発生するのかもしれない。

低い電圧を測定する分には周波数特性も20〜250kHzまでフラットで手持ちのHP3457Aとほぼ変わらない値を表示する。

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