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webadm | 投稿日時: 2008-1-6 0:42 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題60:LCR混成回路の不思議 次ぎの問題は問題49とほとんど同じような問題。ただ今度は求める電流が実効値である点が違っている
全体に流れる電流とRに流れる電流をそれぞれI,Irとすると E=jωL*I+R*Ir (I-Ir)/jωC=R*Ir なる関係が成り立つ。これをI,Irに関する連立方程式として解くと (%i1) e1:E=%i*o*L*I+R*Ir; (%o1) E=Ir*R+%i*o*I*L (%i2) e2: (I-Ir)/(%i*o*C)=R*Ir; (%o2) -(%i*(I-Ir))/(o*C)=Ir*R (%i3) solve([e1,e2],[I,Ir]); (%o3) [[I=(o*C*E*R-%i*E)/((%i*o^2*C*L-%i)*R+o*L),Ir=-(%i*E)/((%i*o^2*C*L-%i)*R+o*L)]] 整理すると Ir=|E|/(jωL+(1-ω^2*C*L)*R) となり、Rに無関係にIrが一定になるには ω^2*C*L=1 が成り立てば良い Irの実効値は (%i4) abs(%); (%o4) [[abs(I)=sqrt((-(o^3*C^2*E*L*R^2)/((o^2*C*L*R-R)^2+o^2*L^2)+(o*C*E*R^2)/((o^2*C*L*R-R)^2+o^2*L^2)-(o*E*L)/((o^2*C*L*R-R)^2+o^2*L^2))^2+(E^2*R^2)/((o^2*C*L*R-R)^2+o^2*L^2)^2), abs(Ir)=sqrt((E^2*(o^2*C*L*R-R)^2)/((o^2*C*L*R-R)^2+o^2*L^2)^2+(o^2*E^2*L^2)/((o^2*C*L*R-R)^2+o^2*L^2)^2)]] (%i5) factor(%); (%o5) [[abs(I)=(abs(E)*sqrt(o^2*C^2*R^2+1))/sqrt((o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2),abs(Ir)=abs(E)/sqrt((o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2)]] 整理すると |Ir|=|E|/sqrt((ω^2*C*L-1)^2*R^2+ω^2*L^2) 先の条件でRに関わりなくなるので一定電流I0の実効値は |I0|=|E|/sqrt(ω^2*L^2) =|E|/ωL ということになる。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-6 0:20 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題59:RLC混成回路の同相点(その6) 次ぎもまた同相点を解析する問題。
基本はLC共振回路と直列にRC並列回路を接続しCを可変することで回路を無誘導化するというもの。 合成アドミッタンスで考えてみよう Y=1/(1/(jωC0+1/jωL)+1/(1/R+jωC)) =1/(jωL/(1-ω^2*C0*L)+(1/R-jωC)/((1/R)^2+(ωC)^2)) =(1-ω^2*C0*L)*((1/R)^2+(ωC)^2)/(jωL*((1/R)^2+(ωC)^2)+(1/R-jωC)*(1-ω^2*C0*L)) =(1-ω^2*C0*L)*((1/R)^2+(ωC)^2)*((1/R)*(1-ω^2*C0*L)-jω*(L*((1/R)^2+(ωC)^2)-C*(1-ω^2*C0*L)))/(((1/R)*(1-ω^2*C0*L)^2+(ω*(L*((1/R)^2+(ωC)^2)-C*(1-ω^2*C0*L)))^2) 従って虚数部が0となれば無誘導化となるので ω*(L*((1/R)^2+(ωC)^2)-C*(1-ω^2*C0*L))/(((1/R)*(1-ω^2*C0*L)^2+(ω*(L*((1/R)^2+(ωC)^2)-C*(1-ω^2*C0*L)))^2)=0 となるCを解けばよい 分子が0になれば良いので L*((1/R)^2+(ωC)^2)-C*(1-ω^2*C0*L)=0 を解けばよい 展開すると L*(ωC)^2+L*(1/R)^2-C+ω^2*C0*L*C=0 なる二次方程式を解くことを意味する 面倒なのでMaximaで (%i2) solve(L*((1/R)^2+(o*C)^2)-C*(1-o^2*C0*L)=0,C); (%o2) [C=-(sqrt((o^4*C0^2*L^2-2*o^2*C0*L+1)*R^2-4*o^2*L^2)+(o^2*C0*L-1)*R)/(2*o^2*L*R),C= (sqrt((o^4*C0^2*L^2-2*o^2*C0*L+1)*R^2-4*o^2*L^2)+(1-o^2*C0*L)*R)/(2*o^2*L*R)] 整理すると C=((1-ω^2*C0*L)*R±sqrt((ω^4*C0^2*L^2-2*ω^2*C0*L+1)*R^2-4*ω^2*L^2))/(2*ω^2*L*R) =((1-ω^2*C0*L)*R±sqrt((ω^2*C0*L-1)^2*R^2-4*ω^2*L^2))/(2*ω^2*L*R) ということになる。 これも以下の条件付きである (1-ω^2)*C0*L > 0 かつ (ω^2*C0*L-1)^2*R^2-4*ω^2*L^2 > 0 すなわち sqrt((2*sqrt(L*(C0*R^2+L))+C0*R^2+2*L)/L)/(C0*R) < ω < sqrt(1/(C0*L)) でなければならない。 著者の解は合成インピーダンスから求めているが、やはり最終的に二次方程式を解く必要がある。二次方程式の根の公式は暗記しておいたほうがよさそうだ。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-5 23:40 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題58:RLC混成回路の同相点(その5) 次ぎもまた同相点を求める問題。以前に見たような回路に直列に内部抵抗が加わったもの。
基本的にRLC直列回路のCと並列に可変抵抗が入っている形なので合成インピーダンスを求めてみる Z=R0+jωL+1/(1/R+jωC) =R0+jωL+(1/R-jωC)/((1/R)^2+(ωC)^2) =R0+(1/R)/((1/R)^2+(ωC)^2)+jω*(L-C/((1/R)^2+(ωC)^2)) 虚数部が0となる点が同相点なので L-C/((1/R)^2+(ωC)^2)=0 これを満たすRを解くと (1/R)^2=C/L-(ωC)^2 ∴R=sqrt(1/(C/L-(ωC)^2) =sqrt(L/(C-(ωC)^2*L)) =sqrt(L/(C*(1-ω^2*C*L))) ということになる。 無理に因数分解せずにそのまま直交座標形式に直した方がわかりやすい。Maximaでも複素数の式をたててすぐに直交形式に変換すれば同じ結果が得られる。 この問題ではじめてω^2*LC<1という条件が明記されている。これはω<sqrt(1/LC)ということである。角周波数がそれより大きいと必要な抵抗値が虚数になってしまい抵抗の代わりにリアクタンスを接続しなければならないことになる。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-5 5:17 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題57:RLC混成回路の同相点(その4) 次ぎもまたRLC混成回路の同相点に関する問題。
今度はLC直列回路を基本としてLに直列に内部抵抗が、またそれと並列に負荷抵抗が接続されているもの。 LC直列回路なので共振点は存在するはずだが、それとは別に電流と電圧の位相が同相となる点も存在する。 合成インピーダンスの式をたててみる Z=1/(1/R2+1/(R1+jωL))+1/jωC (%i8) Z=1/(1/R2+1/(R1+%i*o*L))+1/(%i*o*C); (%o8) Z=1/(1/R2+1/(R1+%i*o*L))-%i/(o*C) (%i9) rectform(%); (%o9) Z=(1/R2+R1/(R1^2+o^2*L^2))/((1/R2+R1/(R1^2+o^2*L^2))^2+(o^2*L^2)/(R1^2+o^2*L^2)^2)+%i*((o*L)/((R1^2+o^2*L^2)*((1/R2+R1/(R1^2+o^2*L^2))^2+(o^2*L^2)/(R1^2+o^2*L^2)^2))-1/(o*C)) 整理すると Z=(1/R2+R1/(R1^2+(ωL)^2))/((1/R2+R1/(R^1+(ωL)^2))^2+(ωL)^2/(R1^2+(ωL)^2)+j((ωL)/((R1^2+(ωL)^2)*((1/R2+R1/(R1^2+(ωL)^2))^2+(ωL)^2/(R1^2+(ωL)^2)^2))-1/ωC) 従って虚数部が0となる条件 ((ωL)/((R1^2+(ωL)^2)*((1/R2+R1/(R1^2+(ωL)^2))^2+(ωL)^2/(R1^2+(ωL)^2)^2))-1/ωC)=0 となるωを求めれば良い (%i10) solve((o*L)/((R1^2+o^2*L^2)*((1/R2+R1/(R1^2+o^2*L^2))^2+(o^2*L^2)/(R1^2+o^2*L^2)^2)) -1/(o*C)=0,o); (%o10) [o=-(R2+R1)/sqrt(C*L*R2^2-L^2),o=(R2+R1)/sqrt(C*L*R2^2-L^2)] ω > 0なので ω=(R2+R1)/sqrt(C*L*R2^2-L^2) ということになる。 ちなみに共振点は ω0=(R2+R1)*sqrt((R2*sqrt(C*(C*R2^2+2*C*R1*R2+2*L))+L)/(L*(C^2*R2^4+2*C^2*R1*R2^3+2*C*L*R2^2-L^2))) となり明らかに同相となる点とは異なる。 C=1uF L=1mH R1=1 R2=600 とした場合の力率とインピーダンスの周波数特性をプロットしてみると cosφ=(R2*(R1*R2+R1^2+o^2*L^2))/(abs(o)*abs(C)*(R2^2+2*R1*R2+R1^2+o^2*L^2)*sqrt(((o^2*C^2*R1^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R2^2+2*R1*R2+R1^2+o^2*L^2)/(R2^2+2*R1*R2+R1^2+o^2*L^2))) plot2d([(500000*sqrt(360000*((%pi^4*x^4)/62500000000000000-(1999*%pi^2*x^2)/250000000000+1)+(%pi^2*x^2)/250000+1201))/(%pi*sqrt((%pi^2*x^2)/250000+361201)*abs(x)),100*(3*%pi*((%pi^2*x^2)/250000+601)*abs(x))/(2500*sqrt((%pi^2*x^2)/250000+361201)*sqrt(360000*((%pi^4*x^4)/62500000000000000 -(1999*%pi^2*x^2)/250000000000+1)+(%pi^2*x^2)/250000+1201))], [x,500,10000],[legend,"|Z|","cos(a)"])$ 同相になる周波数は ω=(R2+R1)/sqrt(C*L*R2^2-L^2) =5048.325852065449 インピーダンスが最小になる周波数は ω0=(R2+R1)*sqrt((R2*sqrt(C*(C*R2^2+2*C*R1*R2+2*L))+L)/(L*(C^2*R2^4+2*C^2*R1*R2^3+2*C*L*R2^2-L^2))) =5037.138289037661 グラフ上ではほぼ同じだが厳密には違っていることが確かめられた。 発振回路とかで使用される共振回路では発振周波数は水晶発振子も含めて共振点ではなく位相が0となる点になる。そのため交流回路の同相点を見いだすのは重要である。 P.S 実は疑問に思っていろいろ調べてみたがLと直列に抵抗が入った回路だけを扱って共振点と同相点が同じとしているものが多い。RLC直列回路では確かに虚数部にはRは関与しないので確かにそうなのだが、それ以外のケースではそれは正しくない。 グラフを書いたり計算したりする際に定数をいい加減に選択したら計算結果が虚数になってしまってだいぶ悩んだ。同相点の角周波数の式を良くみるとその理由がわかる。 ω=(R2+R1)/sqrt(C*L*R2^2-L^2) R2 < sqrt(L/C)では分母が虚数になってしまうのだ。従ってR2はsqrt(L/C)よりも十分大きいことが望ましい。sqrt(L/C)と同じだとωが∞になってしまう。 L=1mH,C=1uFではRは最低限 sqrt(10^-3/10^-6)=sqrt(10^3) =31.6227766016838 より十分大きい値でないとだめなのである。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-5 3:27 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題56:RLC混成回路の同相点(その3) 次ぎもRLC混成回路の同相点を求めるもの
今度は基本はLC並列回路だがLとRのそれぞれに内部抵抗があるとした場合の等価回路で同相となる角速度を求めよというもの。 これもこれまでの問題と同様に合成インピーダンスの式を立ててみる Z=1/(1/(R1+jωL)+1/(R2+1/jωC)) (%i94) Z=1/(1/(R1+%i*o*L)+1/(R2+1/(%i*o*C))); (%o94) Z=1/(1/(R2-%i/(o*C))+1/(R1+%i*o*L)) (%i95) factor(%); (%o95) Z=((R1+%i*o*L)*(o*C*R2-%i))/(o*C*R2+o*C*R1+%i*o^2*C*L-%i) (%i96) rectform(%); (%o96) Z=(R1*(o*C*R2*(o*C*R2+o*C*R1)-o^2*C*L+1)-o*L*(o*C*(1-o^2*C*L)*R2-o*C*R2-o*C*R1))/((o*C*R2+o*C*R1)^2+(o^2*C*L-1)^2)+ (%i*(o*L*(o*C*R2*(o*C*R2+o*C*R1)-o^2*C*L+1)+R1*(o*C*(1-o^2*C*L)*R2-o*C*R2-o*C*R1)))/((o*C*R2+o*C*R1)^2+(o^2*C*L-1)^2) 整理すると Z=(R1*((ωC)^2*R2*(R2+R1)-ω^2*C*L+1)-ωL*(ωC*(1-ω^2*C*L)*R2-ωC*(R2+R1))/((ωC*(R2+R1))^2+(ω^2*C*L-1)^2)+j((ωL*((ωC)^2*R2*(R2+R1)-ω^2*C*L+1)+R1*(ωC*(1-ω^2*C*L)*R2-ωC*(R2+R1)))/(((ωC)*(R2+R1))^2+(ω^2*C*L-1)^2) 従って合成インピーダンスの虚数部が (ωL*((ωC)^2*R2*(R2+R1)-ω^2*C*L+1)+R1*(ωC*(1-ω^2*C*L)*R2-ωC*(R2+R1)))/(((ωC)*(R2+R1))^2+(ω^2*C*L^1)^2)=0 となる角周波数ωを導けばよいことになる (%o98) (o*L*(o*C*R2*(o*C*R2+o*C*R1)-o^2*C*L+1)+R1*(o*C*(1-o^2*C*L)*R2-o*C*R2-o*C*R1))/((o*C*R2+o*C*R1)^2+(o^2*C*L-1)^2)=0 (%i99) solve(%,o); (%o99) [o=-sqrt((C*R1^2)/(C^2*L*R2^2-C*L^2)-L/(C^2*L*R2^2-C*L^2)),o=sqrt((C*R1^2)/(C^2*L*R2^2-C*L^2)-L/(C^2*L*R2^2-C*L^2)),o=0] (%i100) factor(%); (%o100) [o=-sqrt((C*R1^2-L)/(C*L*(C*R2^2-L))),o=sqrt((C*R1^2-L)/(C*L*(C*R2^2-L))),o=0] ω > 0なので ω=sqrt((C*R1^2-L)/(C*L*(C*R2^2-L))) ということになる。 著者の解は並列回路なのでアドミッタンスの式をたてて虚数部が0となる条件を導いている。並列回路の場合は確かにアドミッタンスで見たほうが最終的にアドミッタンスの足し算になるので虚数部と実数部が単純なままのため直感的でわかりやすい。 共振点を計算してみると ω=sqrt(((C*R1*R2-L)*sqrt(2*C^2*R1*R2^3+(5*C^2*R1^2+2*C*L)*R2^2+(2*C^2*R1^3+2*C*L*R1)*R2+2*C*L*R1^2+L^2)-C*L*R2^2+C*L*R1^2)/(C*L*(C^2*R2^4+2*C^2*R1*R2^3-2*C*L*R2^2-L^2))) というまるで異なる恐ろしく複雑な式になる これに C=1uF L=1mH R1=R2=1 を代入すると ω=31622.7766016838 f=ω/2π=5032.921210448705 5kHz付近にあることがわかる。 それに対して同相点は (%i13) sqrt((1*10^-6*1-1*10^-3)/(1*10^-6*1*10^-3*(1*10^-6*1-1*10^-3))); (%o13) 10^(9/2)(%i14) float(%), numer; (%o14) 31622.77660168381 ω=31622.77660168381 と共振点とほぼ一致するが異なる値である。インピーダンスの周波数特性をグラフに描くと plot2d([(sqrt(%pi^2*x^2+250000)*sqrt(%pi^2*x^2+250000000000))/sqrt(%pi^4*x^4-499000000*%pi^2*x^2 +62500000000000000)], [x,0,10000])$ これはちょうどRC直列回路によるローパスフィルターとRL直列回路によるハイパスフィルターを組み合わせた後に学ぶフィルター回路ともとらえることができる。 P.S この回路が正しく問題の意図通りに働くには、 ω=sqrt((C*R1^2-L)/(C*L*(C*R2^2-L))) からわかる通り R1 > sqrt(L/C) かつ R2 > sqrt(L/C) もしくは R1 < sqrt(L/C) かつ R2 < sqrt(L/C) でなければいけない。L=1mH,C=1uFだとsqrt(L/C)は sqrt(10^3)=31.6227766016838 となる。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-5 0:22 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題55:RLC混成回路の同相点(その2) 次ぎの問題は以前に出てきたような回路だが少しひねってあるひっかけ問題である。
LC直列回路のCと並列に負荷抵抗Rが接続されている場合に回路に流れる電流が電源電圧と同相になるRを求めよというもの。 つまりLC直列回路の力率をキャパシタンスに並列に抵抗をつないで力率を100%(実効リアクタンスが0)になる抵抗値Rを求めるという問題である。 そういことは可能なのだろうか? まず合成インピーダンスを求めてみる Z=jωL+1/(jωC+1/R) =jωL+(1/R-jωC)/((1/R)^2+(ωC)^2) =(1/R+j(ωL*((1/R)^2+(ωC)^2)-ωC))/((1/R)^2+(ωC)^2) =(1/R+jω*(L*((1/R)^2+(ωC)^2)-C))/((1/R)^2+(ωC)^2) ということになり、実効リアクタンスが0になるためには虚数部が0になるということなので L*((1/R)^2+(ωC)^2)-C=0 でなければならない。この式をRについて解くと (1/R)^2=C/L-(ωC)^2 従って R^2=1/(C/L-(ωC)^2) ∴R=sqrt(1/(C/L-(ωC)^2)) =sqrt((L/C)*(1/(1-ω^2*L*C))) ということになる。 ただしRは有限の実数でなければならないので 1-ω^2*L*C > 0 でなければならない。 つまり ω < sqrt(1/(L*C)) という条件が付く。このsqrt(1/(L*C))というのはたびたび出てくる。 Rを先の式の条件にした場合にその周波数では同相になるがインピーダンスは最小になるわけではない。共振点はそれとは別のところに存在する。 L=1mH C=1uF として1000Hzで力率が100%になるようにRの値を設定した場合のインピーダンスの周波数特性をグラフで描くと plot2d([sqrt(%pi^4*x^4+(-500*%pi^3-250000000*%pi^2)*x^2+62500000000000000)/(500*sqrt(%pi^2*x^2 -500*%pi+250000000))], [x,0,5000])$ 1000Hzの点では必ずしもインピーダンスは最小ではないが同相である。 共振点は ω=sqrt((R*sqrt(C*(C*R^2+2*L))-L)/L)/(C*R) =sqrt((C*R^2)/L-1)/(C*R) で表され。先の定数を代入すると ω=27056.4865263703 f=ω/(2π)=4306.173573371098 ということで4306Hz近辺が共振点であることがグラフからもわかる。しかしRがCに並列に接続されている影響で共振点では同相とはならない。Rが直列に入っている前問では共振点と同相点は一致していたのでひっかかりやすい。 P.S 共振周波数の式をよく見ると R >> sqrt(L/C) でないと角周波数が虚数や0に限りなく近づいてしまう。 L=1mH,C=1uFの場合sqrt(L/C)の値は sqrt(10^3)=10*sqrt(3) =31.6227766016838 である。 一方この回路とL,Cの条件で1000Hzで同相になるRはというと R=sqrt(1/(C/L-(ωC)^2)) =sqrt(1/(10^-6/10^-3-(2*π*1000*10^-6)^2)) =32.26609708146057 とかなりギリギリセーフという具合。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-4 23:53 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題54:RLC混成回路の同相点 次ぎもRLC混成回路の共振に関する問題で少しひねったもの。
回路に加わる電圧と流れる電流が同相となる角周波数ωを求めよという問題。 電流と電圧が同相となるのは回路の実効リアクタンスが0となる点である。 回路の合成インピーダンスは Z=1/(jωC+1/(R+jωL)) =1/(jωC+(R-jωL)/(R^2+(ωL)^2)) =(R^2+(ωL)^2)/(jωC*(R^2+(ωL)^2)+(R-jωL)) =(R^2+(ωL)^2)/(R+j(ωC*(R^2+(ωL)^2)-ωL)) =(R^2+(ωL)^2)*(R-j(ωC*(R^2+(ωL)^2)-ωL))/(R^2+(ωC*(R^2+(ωL)^2)-ωL)^2) =(R*(R^2+(ωL)^2)-jω*(R^2+(ωL)^2)*(C*(R^2+(ωL)^2)-L))/(R^2+(ωC*(R^2+(ωL)^2)-ωL)^2) 従って実効リアクタンスが0になる条件は R≠0,ω≠0,L≠0の時虚数部が0となるためには C*(R^2+(ωL)^2)-L=0 でなければならないということになる。 この式をωについて解くと ω^2=(L/C-R^2)/L^2 =(1/(L*C)-R^2/L^2 従って ω=sqrt(1/(L*C)-R^2/L^2) ということになる。 ちなみに共振点はインピーダンスの絶対値が最大となる点なので、インピーダンスの絶対値の式をωで微分して微分係数が0となるωを解くと ω0=sqrt(sqrt(2*C*L*R^2+L^2)/C-R^2)/L を得ることができる。これは同相点の式とは明らかに異なることがわかる。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-4 6:31 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題53:RLC共振回路 次ぎの問題はLC並列回路だがCと直列にRが入っているもの。合成インピーダンスが最大になるLを求めその時の電流を求めよというもの
並列回路なのでインピーダンスで考えるよりもアドミッタンスで考えた方がよさそうと予想する。 Y=1/jωL+1/(R+1/jωC) (%i61) Y=1/(%i*o*L)+1/(R+1/(%i*o*C)); (%o61) Y=1/(R-%i/(o*C))-%i/(o*L) (%i62) rectform(%); (%o62) Y=%i*(1/(o*C*(R^2+1/(o^2*C^2)))-1/(o*L))+R/(R^2+1/(o^2*C^2)) Y=R/(R^2+1/(ω^2*C^2))+j(1/(ω*C*(R^2+1/(ω^2*C^2)))-1/(ω*L)) インピーダンスが最大と成る時はその逆数であるアドミッタンスが最小になるときである。アドミッタンスの式を見るとLは虚数部のみに関与しているので、虚数部が0となる時にアドミッタンスは最小となる。 従って 1/(ω*C*(R^2+1/(ω^2*C^2)))-1/(ω*L)=0 となるLを求めればよい。 (%i63) solve(1/(o*C*(R^2+1/(o^2*C^2)))-1/(o*L)=0,L); (%o63) [L=(o^2*C^2*R^2+1)/(o^2*C)] L=(ω^2*C^2*R^2+1)/(ω^2*C) ということになる。 一方電流は I=E*Y で表されるので。 (%i64) I=E*(%i*(1/(o*C*(R^2+1/(o^2*C^2)))-1/(o*L))+R/(R^2+1/(o^2*C^2))); (%o64) I=E*(%i*(1/(o*C*(R^2+1/(o^2*C^2)))-1/(o*L))+R/(R^2+1/(o^2*C^2))) I=E*R/(R^2+1/(ω^2*C^2))+jE*(1/(ω*C*(R^2+1/(ω^2*C^2)))-1/(ω*L)) 実効値は (%i65) abs(%); (%o65) abs(I)=sqrt((E/(o*C*R^2+1/(o*C))-E/(o*L))^2+(E^2*R^2)/(R^2+1/(o^2*C^2))^2) (%i66) factor(%); (%o66) abs(I)=(abs(E)*sqrt(o^2*C^2*R^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1))/(abs(o)*abs(L)*sqrt(o^2*C^2*R^2+1)) |I|=E*sqrt(ω^2*C^2*R^2+ω^4*C^2*L^2-2*ω^2*C*L+1)/(ω*L*sqrt(ω^2*C^2*R^1+1) 先の条件を代入すると (%i72) subst((o^2*C^2*R^2+1)/(o^2*C), L, abs(I)=(abs(E)*sqrt(o^2*C^2*R^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L +1))/(abs(o)*abs(L)*sqrt(o^2*C^2*R^2+1))); (%o72) abs(I)=(o^2*abs(C)*abs(E)*sqrt((o^2*C^2*R^2+1)^2-2*(o^2*C^2*R^2+1)+o^2*C^2*R^2+1))/(abs(o)*(o^2*C^2*R^2+1)^(3/2)) (%i73) factor(%); (%o73) abs(I)=(o^2*C^2*abs(E)*abs(R))/(o^2*C^2*R^2+1) |Im|=E*ω^2*C^2*R/(ω^2*C^2*R^2+1) ということになる。 著者の解はインピーダンスから求めているため導関数を導いて微分係数が0になるLの条件を求めている。付記としてアドミッタンスから導く方法もあると書いてある。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-4 6:05 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題52:RLC混成回路に流れる電流 次ぎの問題はRLC混成回路に流れる電流を最大にするCの条件を求めるもの
キャパシタに流れる電流は I=|E|/(1/jωC+1/(1/R+1/jωC)) (%i30) I=E/(1/(%i*o*C)+1/(1/R+1/(%i*o*L))); (%o30) I=E/(1/(1/R-%i/(o*L))-%i/(o*C)) (%i31) factor(%); (%o31) I=-(o*C*E*(%i*R-o*L))/(o^2*C*L*R-R-%i*o*L) (%i32) rectform(%); (%o32) I=-(%i*o*C*E*(R*(o^2*C*L*R-R)-o^2*L^2))/((o^2*C*L*R-R)^2+o^2*L^2)-(o*C*E*(-o*L*(o^2*C*L*R-R)-o*L*R))/((o^2*C*L*R-R)^2+o^2*L^2) 実効値は (%i33) abs(%); (%o33) abs(I)=sqrt((-(o^3*C^2*E*L*R^2)/(o^4*C^2*L^2*R^2-2*o^2*C*L*R^2+R^2+o^2*L^2)+(o*C*E*R^2)/(o^4*C^2*L^2*R^2-2*o^2*C*L*R^2+R^2+o^2*L^2)+ (o^3*C*E*L^2)/(o^4*C^2*L^2*R^2-2*o^2*C*L*R^2+R^2+o^2*L^2))^(2)+(o^8*C^4*E^2*L^4*R^2)/(o^4*C^2*L^2*R^2-2*o^2*C*L*R^2+R^2+o^2*L^2)^2) (%i34) factor(%); (%o34) abs(I)=(abs(o)*abs(C)*abs(E)*sqrt(R^2+o^2*L^2))/sqrt((o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2) |I|=E*ωC*sqrt(R^2+(ωL)^2)/sqrt((ω^4*C^2*L^2-2*ω^2*C*L+1)*R^2+(ωL)^2) これをCに関して微分して導関数を求めると (%o55) 0=(abs(o)*C*abs(E)*sqrt(R^2+o^2*L^2))/(abs(C)*sqrt((o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2))-(abs(o)*abs(C)*abs(E)*(2*o^4*C*L^2-2*o^2*L)*R^2*sqrt(R^2+o^2*L^2))/(2*((o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2)^(3/2)) (%i56) factor(%); (%o56) 0=-(abs(o)*C*abs(E)*sqrt(R^2+o^2*L^2)*(o^2*C*L*R^2-R^2-o^2*L^2))/(abs(C)*((o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2)^(3/2)) |I|'=-E*ωC*sqrt(R^2+(ωL)^2)*(ω^2*C*L*R^2-R^2-(ωL)^2))/(C*((ω^4*C^2*L^2-2*ω^2*C*L+1)*R^2+(ωL)^2)^(3/2) 導関数が0となるとき|I|は最大値を取るので分子の ω^2*C*L*R^2-R^2-(ωL)^2=0 となるCを求めればよい。 (%i57) solve(o^2*C*L*R^2-R^2-o^2*L^2=0,C); (%o57) [C=(R^2+o^2*L^2)/(o^2*L*R^2)] 従って C=(R^2+(ωL)^2)/(ω^2*L*R^2) の時|I|は最大となる。 これを|I|の式に代入すると (%i58) subst((R^2+o^2*L^2)/(o^2*L*R^2), C, abs(I)=(abs(o)*abs(C)*abs(E)*sqrt(R^2+o^2*L^2))/sqrt((o^4*C^2*L^2 -2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2)); (%o58) abs(I)=(abs(o)*abs(E)*(R^2+o^2*L^2)^(3/2))/(o^2*abs(L)*R^2*sqrt(R^2*((R^2+o^2*L^2)^2/R^4-(2*(R^2+o^2*L^2))/R^2+1)+o^2*L^2)) (%i59) factor(%); (%o59) abs(I)=(abs(E)*(R^2+o^2*L^2)*abs(R))/(o^2*L^2*R^2) 整理すると |Im|=E*(R^2+(ωL)^2)*R/(ω^2*L^2*R^2) =E*(R^2+(ωL)^2)/(ω^2*L^2*R) ということになる。Maximaだとabs(R)とRが同じと扱われないという問題があることが判明。 著者の解ではCがインピーダンスの虚数部にのみ関係していることに着目し虚数部が0となる時がインピーダンスが最小になることだということから条件を導き出している。こちらの方がてっとり速い。Maximaでは直交座標表現に変換する際に無条件に単一の分数に直してしまうのでわけが解らなくなってしまう。手で式を整理すれば著者と同じ結果は直ぐ導き出せるのだが。 |
webadm | 投稿日時: 2008-1-4 4:52 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3089 |
問題51:RLC直列回路の共振点 次ぎの問題は前問の続きでCの電圧降下を最大にする条件を求めよというもの
今度は共振点という予感がぷんぷんするが、地道に解いてみよう。 Cに流れる電流をIとするとCの電圧降下は Ec=I/jωC 全体を流れる電流をI0とすると E=I0*(R0+jωL)+Ec (I0-I)*R=Ec という関係が成り立つのでこれらの3元連立方程式からI0,I,Ecを解くと (%i1) e1: Ec=I/(%i*o*C); (%o1) Ec=-(%i*I)/(o*C) (%i2) e2:E=I0*(R0+%i*o*L)+Ec; (%o2) E=I0*(R0+%i*o*L)+Ec (%i3) e3:(I0-I)*R=Ec; (%o3) (I0-I)*R=Ec (%i4) solve([e1,e2,e3],[I0,I,Ec]); (%o4) [[I0=(o*C*E*R-%i*E)/(C*(o*R*R0+%i*o^2*L*R)+%i*(-R0-R)+o*L),I=(o*C*E*R)/(C*(o*R*R0+%i*o^2*L*R)+%i*(-R0-R)+o*L) ,Ec=-(%i*E*R)/(C*(o*R*R0+%i*o^2*L*R)+%i*(-R0-R)+o*L)]] 実効値に直すと (%i5) abs(%); (%o5) [[abs(I0)=sqrt(((o^2*C^2*E*R^2*R0)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)+ (E*R0)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)+(E*R)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2))^(2)+(- (o^3*C^2*E*L*R^2)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)+(o*C*E*R^2)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)- (o*E*L)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2))^(2)),abs(I)= sqrt((o^2*C^2*E^2*R^2*(o*C*R*R0+o*L)^2)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)^2+(o^2*C^2*E^2*R^2*(R0-o^2*C*L*R+R)^2)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)^2),abs(Ec)= sqrt((E^2*R^2*(o*C*R*R0+o*L)^2)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)^2+(E^2*R^2*(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)/((o*C*R*R0+o*L)^2+(-R0+o^2*C*L*R-R)^2)^2)]] (%i6) factor(%); (%o6) [[abs(I0)=(abs(E)*sqrt(o^2*C^2*R^2+1))/sqrt((o^2*C^2*R^2+1)*R0^2+2*R*R0+(o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2),abs(I)= (abs(o)*abs(C)*abs(E)*abs(R))/sqrt((o^2*C^2*R^2+1)*R0^2+2*R*R0+(o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2),abs(Ec)= (abs(E)*abs(R))/sqrt((o^2*C^2*R^2+1)*R0^2+2*R*R0+(o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2)]] 整理すると |Ec|=|E|*R/sqrt(ω^2*C^2*R^2+1)*R0^2+2*R*R0+(ω^4*C^2*L^2-2*ω^2*C*L+1)*R^2+ω^2*L^2) 分母が最初になる点が|Ec|が最大となる点なのでCに関する導関数を求めると (%i8) diff((o^2*C^2*R^2+1)*R0^2+2*R*R0+(o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2,C); (%o8) 2*o^2*C*R^2*R0^2+(2*o^4*C*L^2-2*o^2*L)*R^2 従って 2*ω^2*C*R^2*R0^2+(2*ω^4*C*L^2-2*ω^2*L)*R^2=0 となるCを求めればよい (%i9) solve(2*o^2*C*R^2*R0^2+(2*o^4*C*L^2-2*o^2*L)*R^2=0,C); (%o9) [C=L/(R0^2+o^2*L^2)] C=L/(R0^2+ω^2*L^2) ということになる。 この値を|Ec|の式に代入すると (%i10) subst(L/(R0^2+o^2*L^2), C, abs(Ec)=(abs(E)*abs(R))/sqrt((o^2*C^2*R^2+1)*R0^2+2*R*R0 +(o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^2*L^2)); (%o10) abs(Ec)=(abs(E)*abs(R))/sqrt(R^2*(-(2*o^2*L^2)/(R0^2+o^2*L^2)+(o^4*L^4)/(R0^2+o^2*L^2)^2+1)+R0^2*((o^2*L^2*R^2)/(R0^2+o^2*L^2)^2+1)+2*R*R0+o^2*L^2) (%i11) factor(%); (%o11) abs(Ec)=(abs(E)*abs(R)*sqrt(R0^2+o^2*L^2))/sqrt(R0^4+2*R*R0^3+(R^2+2*o^2*L^2)*R0^2+2*o^2*L^2*R*R0+o^4*L^4) (%i15) radcan(%); (%o15) abs(Ec)=(abs(E)*abs(R)*sqrt(R0^2+o^2*L^2))/(R0^2+R*R0+o^2*L^2) 整理すると |Ecm|=E*R*sqrt(R0^2+ω^2*L^2)/(R0^2+R*R0+ω^2*L^2) ということになる。 これも注意深くみると負荷抵抗に比例してコンデンサの電圧降下が決まるということを意味すると、負荷がオープンになるとどうなるのか、∞ということだろうか? 実際には分母にもRが含まれているのでそうとは言えない。Rを除いた回路で|Ecm|を求めると abs(Ec)=(abs(E)*sqrt(R0^2+o^2*L^2))/abs(R0) ということになり内部抵抗に反比例することになる。やはりここでもタンク回路の性能は素子の内部抵抗によって左右されることになる。当然優れた性能のタンク回路ではコンデンサの両端の電圧は想像を絶する値になり耐圧が十分高くないと絶縁破壊を起こしてしまう。それ故に大出力リニアアンプとかのタンク回路に使われるコンデンサは数十KVとかの耐圧のものや真空コンデンサがバリコンとして使われる。 |
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