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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2008-6-8 19:30
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【21】LC直列共振回路によるCの測定
次ぎはLC直列共振回路を使って未知のCの容量を求める問題。



図の2つの回路がそれぞれ同一周波数で共振する場合にCxを求めよというもの。

それぞれの回路のインピーダンスは

Z1=j(ω0L-1/(ω0Cx)-1/(ω0C1))
=j(ω0L-(C1+Cx)/(ω0CxC1))

Z2=j(ω0L-1/(ω0C2))

このどちらも共振しているということはどちらも実効リアクタンスが0ということなので

Z1=Z2=0

すなわち

ω0L-(C1+Cx)/(ω0CxC1)=0

ω0L-1/(ω0C2)=0

が成り立つということになる。上の式から下の式を差し引くとLが削除されて

1/(ω0C2)-(C1+Cx)/(ω0CxC1)=0

両辺にω0をかけると

1/C2-(C1+Cx)/(Cx*C1)=0

Cxについて解くと

Cx*C1/C2-Cx=C1

Cx(C1/C2-1)=C1

∴Cx=C1/(C1/C2-1)
=C1*C2/(C1-C2)

ということになる。

著者は共振周波数が互いに等しいという関係式から同じ結果を導いている。
webadm
投稿日時: 2008-6-8 19:08
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【20】RLC混成回路(続き)
次ぎは前問の続きでLが与えられていてRが十分小さい時に535kHzから1605kHzのラジオ周波数帯に同調させるにはCはいくらの値を変化すればいいか求めよというもの。

前問の回路でRが十分小さいとなると完全なLC並列共振回路になる。

実際の素子を使った回路ではインダクタには直流抵抗値を合わせもつので例えCを並列に接続してLC並列共振回路を構成したとしてもLに直列に直流抵抗分が加わるため共振点は理想的なLC並列回路から乖離する。

理想的な共振点からの乖離の度合いは前問で導いた共振周波数の式でわかるとおりLのインダクタンス値と直流抵抗分との比率できまる。インダクタンス値が小さい程直流抵抗分の効果が大きくなる。当然同じインダクタンス値では直流抵抗分が大きいと乖離も大きい。

このため実際の回路ではインダクタンス値の小さなコイルはなるべく直流抵抗分を下げるために太い線材が使われることが多い。インダクタンス値を大きくするには巻き数を多くしないといけないのであまり太い線材を使うことができなくなるので直流抵抗分はどうしても増加してしまうがインダクタンス値が大きいのでその影響は幾分緩和される。

話をもとに戻そう。

LC並列共振回路であると考えて良いので共振周波数の式

ω0=1/√(L*C)
=2πf0

二乗してCについて解くと

1/(L*C)=(2πf0)^2

C=1/((2πf0)^2*L)

この式にL=100uHと同調範囲の下限と上限をそれぞれ代入すると

Cmax=1/((2π*535*10^3)^2*100*10^-6)
=8.85*10^-10 [F]
=885 [pF]

Cmin=1/((2π*1605*10^3)^2*100*10^-6)
=9.83*10^-11 [F]
=98.3 [pF]

従って98.3pF〜885pFの範囲を可変できればよいことになる。

著者の解では上限の周波数のCを求める際にCmin/Cmaxが(fmin/fmax)^2であることを利用して求めている。
webadm
投稿日時: 2008-6-8 12:21
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【19】RLC混成回路
次ぎの問題はRLC直列回路とRLC並列回路の中間のような混成回路に関するもの。



RL直列回路に並列にCをつないだ回路の共振角周波数ω0と電流が最小になる角周波数ω1をそれぞれ求めよというもの。

回路のインピーダンスは

Z=1/Y=1/(1/(R+jωL)+jωC)
=1/((1+jωC*(R+jωL))/(R+jωL))
=(R+jωL)/(1+jωC*(R+jωL))
=(R+jωL)/(1-ω^2*C*L+jωC*R)
=(R+jωL)*(1-ω^2*C*L-jωC*R)/((1-ω^2*C*L+jωC*R)*(1-ω^2*C*L-jωC*R))
=(R*(1-ω^2*C*L)+ω^2*L*C*R+j(ωL-ω^3*C*L^2-ω*C*R^2))/((1-ω^2*C*L)^2+(ωC*R)^2)
=(R*(1-ω^2*C*L+ω^2*L*C)+jω(L-ω^2*C*L^2-C*R^2))/(1-2*ω^2*C*L+ω^4*C^2*L^2+ω^2*C^2*R^2)
=(R+jω(L-ω^2*C*L^2-C*R^2))/(1-2*ω^2*C*L+ω^4*C^2*L^2+ω^2*C^2*R^2)

共振周波数はインピーダンスのリアクタンス分が0となる条件

L-ω^2*C*L^2-C*R^2=0

を満たすωがω0であるので

ω0=sqrt((L-C*R^2)/(C*L^2))
=sqrt(1/(C*L)-R^2/L^2)

ということになる。

一方電流が最小になるのはインピーダンスの絶対値が最大となる条件なので

|Z|=sqrt(R^2/(1-2*ω^2*C*L+ω^4*C^2*L^2+ω^2*C^2*R^2)^2+(ω(L-ω^2*C*L^2-C*R^2))^2/(1-2*ω^2*C*L+ω^4*C^2*L^2+ω^2*C^2*R^2)^2)
=sqrt(R^2+(ω(L-ω^2*C*L^2-C*R^2))^2)/(1-2*ω^2*C*L+ω^4*C^2*L^2+ω^2*C^2*R^2)

これをωで微分すると

(%i49)
diff(sqrt(o^2*(-C*R^2-o^2*C*L^2+L)^2+R^2)/(o^2*C^2*R^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1), o);
(%o49) (2*o*(-C*R^2-o^2*C*L^2+L)^2-4*o^3*C*L^2*(-C*R^2-o^2*C*L^2+L))/(2*(o^2*C^2*R^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*sqrt(o^2*(-C*R^2-o^2*C*L^2+L)^2+R^2))-
((2*o*C^2*R^2+4*o^3*C^2*L^2-4*o*C*L)*sqrt(o^2*(-C*R^2-o^2*C*L^2+L)^2+R^2))/(o^2*C^2*R^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)^2
(%i50) factor(%);
(%o50) -(o*(C^2*R^4+2*o^2*C^2*L^2*R^2-2*C*L*R^2+o^4*C^2*L^4-L^2))/((o^2*C^2*R^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*sqrt(o^2*C^2*R^4+(2*o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)*R^2+o^6*C^2*L^4-2*o^4*C*L^3+o^2*L^2))

d|Z|/dω=-(ω*(C^2*R^2+2*ω^2*C^2*L^2*R^2-2*C*L*R^2+ω^4*C^2*L^4-L^2))/((ω^2*C^2*R^2+ω^4*C^2*L^2-2*ω^2*C*L+1)*sqrt(ω^2*C^2*R^4+(2*ω^4*C^2*L^2-2*ω^2*C*L+1)*R^2+ω^6*C^2*L^4-2*ω^4*C*L^3+ω^2*L^2))

となり、d|Z|/dωが0の時に|Z|は最大値をとるので分子が0となる条件

C^2*R^2+2*ω^2*C^2*L^2*R^2-2*C*L*R^2+ω^4*C^2*L^4-L^2=0

となるωを解くと

(%i47) solve([C^2*R^4+2*o^2*C^2*L^2*R^2-2*C*L*R^2+o^4*C^2*L^4-L^2], [o]);
(%o47) [o=-sqrt(sqrt(2*C*L*R^2+L^2)/C-R^2)/L,o=sqrt(sqrt(2*C*L*R^2+L^2)/C-R^2)/L,o=-sqrt(-sqrt(2*C*L*R^2+L^2)/C-R^2)/L,o=sqrt(-sqrt(2*C*L*R^2+L^2)/C-R^2)/L]

ω1は正の値なので

ω1=sqrt(sqrt(2*C*L*R^2+L^2)/C-R^2)/L
=sqrt(sqrt(2*C*L*R^2/(L^4*C^2)+L^2/(L^4*C^2))-R^2/L^2)
=sqrt(sqrt(2*R^2/(L^3*C)+1/(L^2*C^2))-R^2/L^2)

ということになる。
webadm
投稿日時: 2008-6-8 7:47
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【18】RLC並列回路のQ(その2)
次ぎもRLC並列回路のQに関する問題。

RLC並列回路と並列に負荷抵抗RLをつないだ場合の共振の鋭さQLと元のQとの関係を示せというもの。

RLC並列回路のみのQは

Q=ω0*C*R=R/(ω0*L)=R*√(C/L)

で表されることは既に学んだ通り。

RLC並列回路に負荷抵抗RLをつないでも共振点はCとLのみで決まるので、Qは共振点のCもしくはLのサセプタンスをRとRLを並列接続した合成コンダクタンスで割ったものと考えることが出来る。

QL=ω0*C*(1/(1/R+1/RL))
=ω0*C*(R*RL/(R+RL))
=(1/√(L*C))*C*(R*RL/(R+RL))
=(√(C/L))*(R*RL/(R+RL))

従って

QL=Q*(RL/(R+RL))

という関係になる。

webadm
投稿日時: 2008-6-8 6:51
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【17】RLC並列回路のQ
次ぎの問題はRLC並列回路の共振角周波数をω0とした時に共振の鋭さQが

Q=ω0*C*R=R*√(C/L)

で表されることを証明せよというもの。

これは理論を学ぶ際に並列共振回路のQは共振時のCまたはLのサセプタンス/コンダクタンスで定義されるというふうに暗記してしまっているのでちょっと困ったことになった。

もう一つのQの定義

Q=f0/(f2-f1)=ω0/(ω2-ω1)

でなにかが1/√2になる半値点と共振点の周波数で鋭さを定義する方法から導出することができるかどうか。

RLC直列回路の場合にはインピーダンスが共振点で最小になるので、同じ電圧の電源で周波数を変えて回路に流れる電流が共振点の1/√2になるところを半値点とすればよかった。

RLC並列回路はRLC直列回路とは正反対に共振点でインピーダンスが最大になりそれ以外では減っていくことになる。電源電圧が同じであれば周波数が共振点から離れると回路に流れる電流が増えてしまう。

なので半値点はインピーダンスが1/√2になる点としよう。

RLC並列回路のインピーダンスは

Z=1/(1/R+j(ωC-1/ωL))
=(1/R-j(ωC-1/ωL))/((1/R+j(ωC-1/ωL))*(1/R-j(ωC-1/ωL)))
=(1/R-j(ωC-1/ωL))/(1/R^2+(ωC-1/ωL)^2)
=1/(R*(1/R^2+(ωC-1/ωL)^2)-j(ωC-1/ωL)/(1/R^2+(ωC-1/ωL)^2)

で表される。

半値点ω1,ω2でのインピーダンスZ1,Z2がそれぞれ共振点ω0の時のインピーダンスの1/√2になるとすると

|Z1|=sqrt(1/(R*(1/R^2+(ω1C-1/ω1L)^2))^2+(ω1C-1/ω1L)^2/(1/R^2+(ω1C-1/ω1L)^2)^2)
=sqrt(1/R^2+(ω1C-1/ω1L)^2)/(1/R^2+(ω1C-1/ω1L)^2)
=1/sqrt(1/R^2+(ω1C-1/ω1L)^2)

|Z2|=1/sqrt(1/R^2+(ω2C-1/ω2L)^2)

|Z1|=|Z2|=|Z0|/√2
=1/(√2*sqrt(1/R^2+(ω0C-1/ω0L)^2))

共振点では

(ω0C-1/ω0L)=0

ω0=1/√(L*C)

なので

|Z1|=|Z2|=|Z0|/√2
=R/√2

という関係が成り立つ。

従って

1/sqrt(1/R^2+(ω1C-1/ω1L)^2)=R/√2

両辺を二乗して逆数をとると

1/R^2+(ω1C-1/ω1L)^2=2/R^2

(ω1C-1/ω1L)^2=1/R^2

両辺を開平し

(ω1C-1/ω1L)=±1/R

についてω1をそれぞれ解くと

(%i9) (o1*C-1/(o1*L))=1/R;
(%o9) o1*C-1/(o1*L)=1/R
(%i10) solve(%,o1);
(%o10) [o1=-(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)-L)/(2*C*L*R),o1=(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)+L)/(2*C*L*R)]

という解が得られる。ω1は正の値なので

ω1=(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)+L)/(2*C*L*R)

ということになる。

一方

(ω1C-1/ω1L)=-1/R

では

(%i11) (o1*C-1/(o1*L))=-1/R;
(%o11) o1*C-1/(o1*L)=-1/R
(%i12) solve(%,o1);
(%o12) [o1=-(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)+L)/(2*C*L*R),o1=(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)-L)/(2*C*L*R)]

なる解が得られるがω1は正の数であるため

ω1=(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)-L)/(2*C*L*R)

もまた解となる。

同様にω2についても

ω2=(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)±L)/(2*C*L*R)

が解となるので、ω2>ω1のケースでは

ω1=(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)-L)/(2*C*L*R)

ω2=(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)+L)/(2*C*L*R)

ということになる。

半値の角周波数ω1,ω2が導かれたのでQの定義式に代入すると

Q=ω0/(ω2-ω1)
=(1/√(L*C))/((sqrt(4*C*L*R^2+L^2)+L)/(2*C*L*R)-(sqrt(4*C*L*R^2+L^2)-L)/(2*C*L*R))
=(1/√(L*C))/(2*L/(2*C*L*R))
=(1/√(L*C))/(1/(C*R))
=(C*R)/√(L*C)
=R*√(C/L)

ということになる。

二次の方程式の解をいきなりMaximaとか得ようとしても著者のような綺麗な解の式が出てこない。結局手で解かないとだめだった。
webadm
投稿日時: 2008-6-7 16:18
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【16】LC並列回路の共振点
次ぎはLC並列回路の共振点を求める問題。

LC並列回路のインピーダンスの式は

Z=1/(1/jωL+jωC)
=1/j(ωC-1/ωL)
=-jωL/(ω^2*L*C-1)
=jωL/(1-ω^2*L*C)

Zが∞になるには分母が0になる条件

1-ω^2*L*C=0

を満たすωをω0とすると

ω0=1/sqrt(L*C)

ということになる。

ω=2πf

なので共振周波数は

f0=1/(2π*sqrt(L*C))

ということになる。
webadm
投稿日時: 2008-6-6 11:04
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【15】RLC直列回路のR
次ぎの問題はRLC直列回路に関するちょっとひねった問題。



RLC直列回路でCをC1とC2にした場合にどちらも同一の電源|E|、ω0の場合に共振時の電流I0のk倍(k<1)の電流が流れた時にRがいくらになるか求めよというもの。

題意からするとω0,C1,C2,kのみでRを表す式を導けということのようだ。

C1とC2とで同じ電流が流れたということなのでどちらもインピーダンスの絶対値は同じということになる。前者をZ1、後者をZ2とすると互いに共役関係にあると言える。ベクトル図で描くと



式で表すと

Z1=R+j(ω0L-1/ω0C1)

Z2=R+j(ω0L-1/ω0C2)

|Z1|=|Z2|

なる関係が成り立つ。

また共振時のインピーダンスは

Z=R+j(ω0L-1/ω0C)

の虚数部が0となるので

Z=R

となる。

従って共振時の電流は

I0=|E|/R

と表すことが出来る。

一方CがC1,C2の時にはそれぞれ流れる電流がk倍であるので

I0*k=|E|/|Z1|

I0*k=|E|/|Z2|

なる関係式が成り立つ。

ここでI0を先の式で消去すると

|E|*k/R=|E|/|Z1|

|E|*k/R=|E|/|Z2|

両辺は|E|で割れるので|E|も消去される。

k/R=1/|Z1|

k/R=1/|Z2|

ここで

|Z1|=|Z2|

なので

sqrt(R^2+(ω0L-1/ω0C1)^2)=sqrt(R^2+(ω0L-1/ω0C2)^2)

両辺を二乗すると

R^2+(ω0L-1/ω0C1)^2=R^2+(ω0L-1/ω0C2)^2

展開して整理すると

-2*L/C1+(1/ω0C1)^2=-2L/C2+(1/ω0C2)^2

2*L(1/C2-1/C1)=(1/ω0C2)^2-(1/ω0C1)^2

2*L(C1-C2)/(C1*C2)=(1/ω0^2)*(1/C2^2-1/C1^2)

L=(1/(2*ω0^2))*((C1^2-C2^2)/(C1^2*C2^2))*(C1*C2/(C1-C2))
=(1/(2*ω0^2))*((C1-C2)*(C1+C2)/(C1*C2))/(C1-C2))
=(1/(2*ω0^2))*(C1+C2)/(C1*C2)

という関係が成り立つ。

一方

k/R=1/|Z1|=1/sqrt(R^2+(ω0L-1/ω0C1)^2)

Lを先の式で置き換えると

k/R=1/sqrt(R^2+(ω0*(1/(2*ω0^2))*(C1+C2)/(C1*C2)-1/(ω0C1))^2)
=1/sqrt(R^2+((1/(2*ω0))*(C1+C2)/(C1*C2)-1/(ω0*C1))^2)
=1/sqrt(R^2+((1/(2*ω0))*(C1+C2)/(C1*C2)-2*C2/(2*ω0*C1*C2))^2)
=1/sqrt(R^2+((1/(2*ω0))*(C1-C2)/(C1*C2))^2)

両辺を二乗してRについて解くと

k^2/R^2=1/(R^2+((1/(2*ω0))*(C1-C2)/(C1*C2))^2)

R^2/k^2=R^2+((1/(2*ω0))*(C1-C2)/(C1*C2))^2

R^2*(1/k^2-1)=((1/(2*ω0))*(C1-C2)/(C1*C2))^2

∴R=((1/(2*ω0))*(C1-C2)/(C1*C2))/sqrt(1/k^2-1)
=((1/(2*ω0))*(C1-C2)/(C1*C2))/sqrt((1-k^2)/k^2)
=sqrt(k^2/(1-k^2))*(1/(2*ω0))*(C1-C2)/(C1*C2)

ということになる。

著者の解とはC1-C2がC2-C1と大小関係が逆になっているが、Rが正の値となるためにはC1>C2なら前者がC1<C2なら後者となる。本来は|C1-C2|とすべきところだろう。
webadm
投稿日時: 2008-6-5 11:29
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【14】RLC直列回路の出力電圧(その3)
次ぎの問題もRLC直列回路の出力電圧の最大値を求めるもの。今度は素子は固定で周波数を可変する場合。

RLC直列回路に流れる電流は

|I|=|E|/sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)

で表される。

Cの出力電圧は以前に解いた通り

|EC|=|I|*XC
=|E|/((ωC)*sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2))

で表される。今度は周波数を可変した場合のECの最大値を求めるのでωで微分すると

(%i20) E/((o*C)*sqrt(R^2+(o*L-1/(o*C))^2));
(%o20) E/(o*C*sqrt(R^2+(o*L-1/(o*C))^2))
(%i21) diff(%,o);
(%o21) -E/(o^2*C*sqrt(R^2+(o*L-1/(o*C))^2))-(E*(L+1/(o^2*C))*(o*L-1/(o*C)))/(o*C*(R^2+(o*L-1/(o*C))^2)^(3/2))
(%i22) factor(%);
(%o22) -(abs(o)*abs(C)*E*(C*R^2+2*o^2*C*L^2-2*L))/(o^2*C^2*R^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)^(3/2)

d|EC|/dω=-(ωC)*|E|*(C*R^2+2*(ωL)^2*C-2*L))/((ωC)^2*R^2+(ωC)^2*(ωL)^2-2*ω^2*L+1)^(3/2)

従って最大値を取るのは微分係数が0、分子が0となる条件式

C*R^2+2*(ωL)^2*C-2*L=0

となるωを解くと

(%i23) solve([C*R^2+2*o^2*C*L^2-2*L], [o]);
(%o23) [o=-sqrt((2*L)/C-R^2)/(sqrt(2)*L),o=sqrt((2*L)/C-R^2)/(sqrt(2)*L)]

ωは正の値なので

ω=sqrt((2*L)/C-R^2)/(sqrt(2)*L)

の時に|EC|は最大値を取る。これを|EC|の式に代入して|ECmax|を求めると

(%i36) subst(sqrt((2*L)/C-R^2)/(sqrt(2)*L), o, E/(o*C*sqrt(R^2+(o*L-1/(o*C))^2)));
(%o36) (sqrt(2)*E*L)/(C*sqrt((2*L)/C-R^2)*sqrt((sqrt((2*L)/C-R^2)/sqrt(2)-(sqrt(2)*L)/(C*sqrt((2*L)/C-R^2)))^2+R^2))
(%i37) ratsimp(%);
(%o37) (sqrt(2)*E*L)/(C*sqrt(-(C*R^2-2*L)/C)*sqrt((C*R^4-4*L*R^2)/(2*C*R^2-4*L)))
(%i38) factor(%);
(%o38) (2*E*L)/(C*sqrt((C*R^2-4*L)/(C*R^2-2*L))*sqrt(-(C*R^2-2*L)/C)*abs(R))
(%i39) (2*E*L)/(C*sqrt((C*R^2-4*L)/(C*R^2-2*L))*sqrt(-(C*R^2-2*L)/C)*(R));
(%o39) (2*E*L)/(C*R*sqrt((2*L-C*R^2)/C)*sqrt((C*R^2-4*L)/(C*R^2-2*L)))

Maximaだとこれが限界,良くみると無駄に因数分解してしまっている。

|ECmax|=2*|E|*L/(C*R*sqrt((2*L-C*R^2)/C)*sqrt((C*R^2-4*L)/(C*R^2-2*L)))
=2*|E|*L/(C*R*sqrt((2*L-C*R^2)*(C*R^2-4*L)/(C*(C*R^2-2*L))))
=2*|E|*L/(C*R*sqrt((C*R^2-2*L)*(4*L-C*R^2)/(C*(C*R^2-2*L))))
=2*|E|*L/(C*R*sqrt((4*L-C*R^2)/C))
=2*|E|*L/(R*sqrt(C^2*(4*L-C*R^2)/C)))
=2*|E|*L/(R*sqrt(4*C*L-C^2*R^2))

ということになる。

webadm
投稿日時: 2008-6-5 10:44
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【13】RLC直列回路の出力電圧(その2)
次ぎの問題は問題11のCの代わりに今度はLが可変になったもの。

R,1/ωCの定数が与えられていてLの出力電圧の最大値を計算せよというもの。

問題11と同様に回路に流れる電流はインピーダンスの絶対値と電源電圧から

|I|=|E|/sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)

で表される。従ってLの出力電圧はそれに誘導性リアクタンスを乗じたものなので

|EL|=|I|*XL
=|E|*ωL/sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)

と表される。

Lを可変して|EL|の最大値を取るのは、上の式をLで微分して

(%i11) E*o*L/sqrt(R^2+(o*L-1/(o*C))^2);
(%o11) (o*E*L)/sqrt(R^2+(o*L-1/(o*C))^2)
(%i12) diff(%,L);
(%o12) (o*E)/sqrt(R^2+(o*L-1/(o*C))^2)-(o^2*E*L*(o*L-1/(o*C)))/(R^2+(o*L-1/(o*C))^2)^(3/2)
(%i13) factor(%);
(%o13) (o*abs(o)*abs(C)*E*(o^2*C^2*R^2-o^2*C*L+1))/(o^2*C^2*R^2+o^4*C^2*L^2-2*o^2*C*L+1)^(3/2)

d|EL|/dL=ω^2C*|E|*((ωC)^2*R^2-ω^2C*L+1))/(ωC)^2*R^2+(ωC)^2*(ωL)^2-2*ω^2C*L+1)^(3/2)

分子が0になる条件

(ωC)^2*R^2-ω^2C*L+1=0

よりLを解くと

(%i14) solve([o^2*C^2*R^2-o^2*C*L+1], [L]);
(%o14) [L=(o^2*C^2*R^2+1)/(o^2*C)]

L=((ωC)^2*R^2+1)/(ω^2*C)

ということになる。これを先の|EL|の式に代入すると|ELmax|は

|ELmax|=|E|*ωL/sqrt(R^2+(ωL-1/ωC)^2)
=|E|*ω*(((ωC)^2*R^2+1)/(ω^2*C))/sqrt(R^2+(ω*(((ωC)^2*R^2+1)/(ω^2*C))-1/ωC)^2)

(%i16) subst(((o*C)^2*R^2+1)/(o^2*C), L, (o*E*L)/sqrt(R^2+(o*L-1/(o*C))^2));
(%o16) (E*(o^2*C^2*R^2+1))/(o*C*sqrt(((o^2*C^2*R^2+1)/(o*C)-1/(o*C))^2+R^2))
(%i17) factor(%);
(%o17) (E*sqrt(o^2*C^2*R^2+1))/(o*C*abs(R))

|ELmax|=|E|*sqrt((ωC)^2*R^2+1)/(ωC*R)

R=50,1/ωC=100,|E|=100と与えられているので代入すると

|ELmax|=100*sqrt((1/100)^2*50^2+1)/((1/100)*50)
=223.6 [V]

ということになる。

webadm
投稿日時: 2008-6-5 10:20
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
【12】RLC直列回路の出力(続き)
次の問題は前の問題の続き。

問題の趣旨が一見するとよくわからない。解答例を見て問題の趣旨を理解した次第。

Q=ωL/Rが10より大きい場合、先のECが最大値となるCの値をC=1/ω^2Lで近似できるとして、その場合本来のCの値との誤差が何%以内に収まるかというのが第一問。

ECが最大値となるCは先の問題で

C=L/(R^2+(ωL)^2)

と導かれた。これに対して近似解を

C'=1/(ω^2L)

とした場合の誤差はC'とCの差をCで割ったもの

(C'-C)/C

で表される。それぞれの式を代入すると

(1/(ω^2L)-L/(R^2+(ωL)^2))/(L/(R^2+(ωL)^2)

(%i3) (1/(o^2*L)-L/(R^2+(o*L)^2))/(L/(R^2+(o*L)^2));
(%o3) ((R^2+o^2*L^2)*(1/(o^2*L)-L/(R^2+o^2*L^2)))/L
(%i4) factor(%);
(%o4) R^2/(o^2*L^2)

R^2/(ωL)^2=1/Q^2

Q > 10なので

1/Q^2=1/100

従って1%以内に収まるということになる。

第二の設問は|ECmax|=Q*|E|と近似される場合に、真の|ECmax|との誤差が0.5%以内に収まることを示せというもの。

|ECmax|は前の問題で

|ECmax|=|E|*sqrt(1+(ωL/R)^2)
=|E|*sqrt(1+Q^2)

で表されるので近似値との誤差の割合は

(|ECmax|'-|ECmax|)/|ECmax|=(Q*|E|-|E|*sqrt(1+Q^2))/(|E|*sqrt(1+Q^2))
=(Q-sqrt(1+Q^2))/sqrt(1+Q^2)
=Q/sqrt(1+Q^2)-1
=1/sqrt(1/Q^2+1)-1

ここでQ > 10とすると

1/sqrt(1/10^2+1)-1
=-0.00496

従って0.5%以内に収まるということがわかる。

著者の場合、平方根の逆数の式を級数展開して同じ結論を得ているが、Q > 10なので分母はQが大きくなればなるほど1に近づいていくので誤差は限りなく0に近づいていくことは明白である。

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