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webadm | 投稿日時: 2024-2-20 5:51 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3090 |
トムソンの原子モデル 次ぎの問題は予想通りトムソンの原子モデルにちなんだものだった。
正電荷が半径aの球内に空間密度ρで一様に分布しているとき、電子(質量m, 電荷-e)をその中心においたらどのような運動をするか? というもの。 これはトムソンが水素原子モデルを考える際に水素原子から発せられる光が線スペクトルであることをヒントに水素原子は正電荷が分布した球体内で電子が円環軌道上を円運動することを導いたアイデアに基づいている。 その後ラザフォードによって荷電粒子を原子に向けて打ち込む実験で、正電荷は一様に分布しているのではなく原子の中心にのみ存在することが判明しトムソンの原子モデルは否定されたわけだけど、それまでは最も有効なモデルだった。 さて、どうやって解くのかねが問題(;´Д`) 著者の解答も砂川本も運動方程式とその解としての結果しか掲載していないので、導出方法は解らず仕舞い(;´Д`) 仕方がないので、寺沢本から運動方程式の解法を学んでそれを真似てみた。 まずもって問題では負の電荷-eを正電荷が一様に分布した球体の中心に置くとあるけど、中心だと電界0ということになるからクーロン力は働かないだが。不安定といえば不安定なので、ゆっくりと球体内の中心以外のどっかに置いたと考えよう。 ニュートンの運動方程式、 二階微分方程式になるので、調和関数の解を仮定して置換してみる。 これをsinおよびconsのどちらかが0となるtをそれぞれ選ぶと、 従って得られた2式を連立方程式としてλに関して解くと、 ということになる。 周期Tの振動運動をするということだった。 なんだ簡単じゃないか(´∀` ) P.S その後気付いたんだが。砂川本にも上の話がトムソンの原子模型という例題で解説されているんだけど、元々トムソンは電子線の発見と、正電荷の分布した球体内に電子が分布しているというモデルを考案したんだけど、電子の軌道とか輝線スペクトルについては何も関与してないんだよな。ラザフォードの事件でトムソンモデルが的外れなことが明らかとなって、それに代わるその後の様々な実験結果を裏付ける新しいモデルが必要になった時と関係している気がする。そもそも出典とか誰も書いてないしな。 そういえば前持ってたラウダウ・リフシッツ本も引っ越しの時に置いてきちゃったので、新しいのを買い直さないと(;´Д`) |
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