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webadm | 投稿日時: 2024-2-26 23:43 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3090 |
静電張力 表面張力T, 半径rの帯電しないシャボン玉に、電位Vを与えたところ、シャボン玉の半径がRになったとすれば、Rとrの間にどのような関係があるのか、シャボン玉を導体と考え、大気圧をp0とする。
というもの。 シャボン玉を導体と考えるというのはおいておいて、シャボン玉ぐらいに極めて薄い導体薄膜の球体に電位Vを与えたと考えれば、なんらかの電荷に表面が帯電し、薄膜表面の微小表面電荷はそれ以外の表面の電荷によってクーロン力を受けることは解説のところで学んだ通り。 この問題では更に導体薄膜には無停電状態で予め表面張力Tと大気圧p0に抗するだけの内部圧力を持っていると考えられる。 さて、表面張力って何かね(;´Д`) そっからがスタート地点だな、残念ながら認めざるを得ないな。 調べたらかなり奥が深い罠(;´Д`) 著者の解答をチラ見したところ、表面張力Tの場合のシャボン玉内外の圧力差は4T/rと当たり前のように使ってるけど、これってどうやってそうなるの? わけわかんない罠(;´Д`) すこし、わかった( ´∀`) 広島大学の戸田先生の表面張力、表面自由エネルギーという資料に書かれている内容を参考にすると、 単位面積(幅x, 長さy)の石鹸液膜の表面張力に関して以下の関係が成り立つ ここで、wrは単位面積の石鹸液膜を長さy方向にdyだけ力Fで引っ張って広げる仕事量で、γは単位長さあたりの表面張力。2という係数は表面張力が働く石鹸液膜の裏と表があるため。 裏表で表面張力を考える必要があるところがみそな。 同じ考え方でシャボン玉のように表面張力で内外の圧力差があっても表面張力によって形状を保っている場合の球薄膜について以下の関係が成り立つ、 半径Rの球薄膜では内外の圧力差は、 ということになる。 それで4という謎の係数が出てくるわけね。 分子のdAと分母のdV1はそれぞれ約分する前に微分しないといけないのがみそだった。 これで題意の通り表面張力をTとした場合のシャボン玉の内外の圧力差は4T/rということになる。 ということで題意に即して、大気圧をp0、シャボン玉内の圧力をp、表面張力をTとすると無帯電状態では半径rを保つため以下の関係が成り立っていることになる。 ここで、電位Vを与えて帯電させることで、シャボン玉表面に一様に分布した電荷によって、静電張力が発生し、シャボン玉を膨らませる方向に力が発生し、それによって半径がRに伸びてシャボン玉内の容積が増えるためシャボン玉内の圧力が下がりp'となり、大気圧との圧力差と表面張力+静電張力が釣り合う状態に遷移すると考えられる。 静電張力は解説のときに導出したけど、電荷の面密度σで表してたと思うが、シャボン玉が膨張すると表面積が増えて面密度も下がるよな、どうすんだこれ(;´Д`) ひとひねりが必要になるぽい。 静電張力を学んだ導体の解説のところの最初に、ガウスの法則の式を面積で微分して、以下の電荷が一様に分布した表面近傍の電界強度の式を導出している。 これを利用すれば、表面積が変わってしまうと値が変わる電荷面密度σの代わりに総電荷が変わらなければ不変な電界強度で置き換えることができることに気づく。 すなわち、電位Vを与えた際に静電張力で半径がRに膨張したシャボン玉の内外の圧力差は、 あとは、表面近傍の電界強度Enを電位Vと半径Rの関係式に置き換えればいいことになる。そうすれば答えの一歩手前までくるはず。 更にひとひねりが必要だな。 シャボン玉に与えられた総電荷は変わらないので、シャボン玉表面の電界強度と電位に関して以下の関係が成り立つ。 これを先の圧力差の関係式に代入すると、 ということになる。 残るは邪魔なp,p'を消去するだけなんだが。 最後のひとひねりが必要ぽい。 理想気体の場合、膨張して体積が変化しても以下の関係が成り立つ。 という関係が成り立つことになる。 3つ4つぐらい捻りが必要だったじゃん。 これは試験には出ないな、たぶん(´д` ) 最後の理想気体の式は、後に学ぶ静電容量と電荷や電圧との関係と相似していて興味深い。 今日のコンデンサマイクはその性質を利用して、一定の電荷を蓄積したコンデンサに音圧を加えた場合の静電容量の変化をコンデンサの電位の変化に変換している。他の従来方式のマイクと比べて周波数特性に優れている。 |
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