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webadm | 投稿日時: 2012-8-8 7:41 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
非線型素子回路 次はちょっと難しい非線型素子を伴った回路の問題。
図の様な回路に最初に電流Iが流れているものとし、スイッチを開いて抵抗Rに切り替えるものとする。スイッチを切り換えてから抵抗Rを流れる電流が0となるまでの時間を求めよ。ただし、この抵抗を流れる電流と抵抗値Rの関係は次式で与えられるものとする。 (K,aは正の実数) というもの。 いかにも回路図が手抜きすぎるので、以下のように定電流源を使って現実的な回路で考えることにする。 スイッチを閉じている間は電流Iが流れていて、スイッチが開くと、Lに蓄えられたエネルギーがRに流れ込むことになる。それまでは定常状態であると考えればLにのみ電流Iが流れ、Rには電流が流れていなかったということになる。 とここまではいいが、問題は抵抗Rとそこに流れる電流の奇妙な関係式が与えられていることである。抵抗Rは流れる電流が大きくなればなるほど小さくなり、電流が小さくなると大きくなる。 スイッチを開いた後以下の関係が成り立つ 一見すると非線形微分方程式のように見えるが、これは有名なBernoulliの微分方程式の一種であり、意図的に一階定係数微分方程式に書き直すことが出来る。 と置いて両辺をtで微分すると 先の微分方程式の両辺にi(t)^(a-1)を乗じると これは変数分離形の一階定数係数微分方程式となるので 両辺をそれぞれ積分すると 未定積分定数Cは初期条件t=0でi(0)=Iを与えると 従って微分方程式の特解は ということになる。これは無理に陽関数の形にしなくてもよい。題意で問われているのは、電流iが0になるtである。 t=Tの時にi(T)=0となるためには が成り立たなければならないのでTに関して解くと ということになる。 Bernoulliの方程式とわかれば話しは早い。そうでなく強引になんでも演算子法でやろうとしたら躓く。ちなみに演算子法でこれを解く方法はやはり変数変換し初期磁束が右辺に現れる積分方程式の形に書き直す必要がある。これは演算子法が意図するストレートな解法からは大分遠回りな道になる。読者の課題としよう( ´∀`) P.S この微分方程式の解である電流は確かにt=Tで0になるが、それ以降はどうなるのだろうか? べき根の中が負になるので複素数になってしまうのだが... もし現実にこの回路を作ったら流れる電流はt>Tでどうなるのだろうか? こういうあまのじゃく抵抗は能動素子を使うと出来そうであるが、その場合、回路に流れる電流が複素数になるということは何を意味するのだろうか? ああ、わがんね(´Д`;) そうだ読者の課題としよう( ´∀`) |
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