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webadm | 投稿日時: 2007-5-12 4:01 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
低インピーダンス仕様の電解コンデンサ 前回容量抜けしたインチキ電解コンデンサをオーディオ用の高級電解コンデンサに交換してみたもののESR値が高いらしくリップル電流でものすごい発熱をして大失敗だった。
今度はちゃんと電源用の低インピーダンス型のものを調達。 しかし色々種類があるので2種類を購入。 ひとつはNichiconのPWシリーズという電源用低インピーダンスタイプの25V 330uF(220uFが何故か置いてなかった、在庫切れかも) もうひとつは千石で売っていた東信のUTWRZシリーズでやはり電源用低インピーダンス低ESR仕様の25V 220uF。 LCRメーターはESR値も測れるので計測してみるとかなり違いが出た。 下はNichiconのPW 25V 330uFのもの189mΩ(1kHz)と出ている。かなり普通のものよりも値が低い。これは使えそう。 一方東信のUTWRZ 25v 220uFのものはかなり大きい309mΩ。 データシートによるとPW 25V 330uFのこの形状のものは90mΩ(100kHz)らしい。当然リップル電流も多く流せる。もっと細長い形状のものはもっと優秀だが店頭にはこれしか置いてなかった。というより220uFのものは性能が330uFに比べると極端に下がるようなので需用が無いのかもしれない。 それに対してUTWRZ 25V 220uFの場合は、180mΩ(100kHz)とPWの2倍も大きい。その分リップル電流許容量も少ない。容量が220uFと小さいがこの製品は330uFでもリップル電流を除いてはそれほど変わらない。 ということでインバーター回路に使うにはやはりESR値が小さい程発熱も少なく寿命も長くなるのでPWシリーズを取り付けて見ることにする。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-12 5:45 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
ショットキーダイオードが1個怪しい もう一度コンデンサを交換してみたが症状は変わらない。
インバーターの二次側の波形を観測すると電源投入と同時に発振が開始しほぼ定在波が安定し出したとたんに発振が停止してしまっている。 短時間だが一瞬バックライトが点灯して画面が見える間は以下のように綺麗な正弦波が定在波として現れている。 今度は一次側に4つあるショットキーダイオードの両端の電圧を電源OFF状態から電源投入し一瞬バックライトが点灯して消えるまでの間を観測した。 小刻みな部分が発振している状態で右端の平坦な部分は発振が停止している状態。 発振している状態の波形を拡大すると。 二次側が通常負荷なので二次側にプローブをつないだ時と発振周波数が微妙に違うが正常そうである。 ところが4つあるショットキーダイオードについて同じ要領でダイオードの両端の波形を観測したところ、4つのうち1個だけまったく電圧が出ないものが見つかった。これは短絡だろうか。通常は逆方向に電源電圧がそのまま出てくるのだがそれが無い。 とするとこのダイオードが故障している可能性が濃厚になってきた。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-12 6:43 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
ダイオードの問題ではなかった 改めてダイオードの導通をチェックしてみたところ極性があり問題なし。
もう一度波形を長いスパンで観測してみると単に発振が停止していた後10秒間ほど波形がLowかHighに固定になり変化しない状態があるだけだった。 やはり問題は発振が停止するというかFETのドライブが停止するのが問題だった。となると励起用のICがおかしいのか。だとするともうお手上げくさい。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-12 16:14 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
ゼナーダイオードは何の役割をしているのだろうか? 4つのショットキーダイオードは正常に順方向に関してスイッチング動作をしておりFETを保護しているように見える。
問題は発振が通常レベルに達した瞬間に停止してしまうこと。 ショットキーダイオードには逆方向の大きな起電力が発生していることがオシロの波形からも伺い知れる。これが誤動作に関係しているという可能性もある。 あと部品面には2つのゼナーダイオードが実装されているがなんのためにあるのかは謎。2個は2つの発振トランスに対応しているのだろうと思われる。あとで結線を追ってみよう。 曲がりなりにも発振は短い時間で停止するもののそこまでは正常。なのでFETは問題ないだろう。 励起回路はハンダ面にすべて部品が実装されているので稼働中は信号を見ることがまったくできない。基板そのものが紙エポキシで片面基板という超低コスト設計なので無理もないが。 ゼナーダイオードを取り外してみてチェックしてみよう。実装された状態では導通しているとしか見えない。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-12 18:02 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
インバータースイッチ周辺回路 基板を調べてインバーターのFETスイッチング回路を起こしてみた。
割と単純で波形を観測する限りはスイッチング動作は正常と思われる。ただ正常に動作していた頃はFETと電源デカップリング電解コンデンサが異常に発熱していて紙エポキシ基板が茶色に変色していた。 興味深いことに発振トランスはDCカットされているという点。それとP型MOSFETのゲート制御信号もDCカットされているということ。 FETが発熱していたということはどっかでN型とP型が同時にONになっていてどちらかが中途半端にONになっている期間が定常的に存在していたということだろう。それによって短絡電流が流れて電解コンデンサが充放電を繰り返し発熱というシナリオだったのかもしれない。とすると今のところこの部分については問題無いという結論になる。 とするとやはり駆動用ICであるOG960Gの動作が怪しい。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-12 21:21 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
新たな新事実 発振が開始して140msec後に停止してしまう挙動は、どうも励起ICが異常発振と見なして発振を停止している動作のようにも見える。
だとするとどっか異常な発振の兆候があるのではと先の回路図を眺めながらポイントの波形を観測してみた。 すると2組あるスイッチ回路のP型MOSFETのゲート電圧波形を見比べると違いがあることが判明。 上側のは最大値が割となだらかに保たれているが、下側のはかなり発振停止時の電位よりも激しく飛び出ている。 本来はゲート電位はそんなに高い電位にはならないはずが発振開始直後からかなり高い電圧が出ている。上側のとは対照的である。 結局ゲート制御信号はOZ960Gのピンから直接出力されているのでその信号にスパイクノイズが乗っているということになる。電源等からの回りこみではないことは電源レベルを同時観測して明らか。 ということでOZ960G自身が熱で劣化してしまったか何かくさい。 もともとこの状態に陥ったのは電解コンデンサを交換して安定して動作するようになったのでカバーを元に戻してしまったことに原因があるような気がする。依然としてコンデンサやFETが著しく発熱しカバーを元に戻して使用開始してすぐに今の状態に陥ってしまった。 所詮この調査は、もったいない精神からちょっとしたパーツの故障であれば交換すればという発想で始めたので、ちょっとした交換ですまなければ当初の前提から外れてしまう。 熱で劣化したOZ960Gが内部で発生するスパイクノイズによって誤動作し発振を停止してしまっているという気がする。 電源ボタンを入れた直後一瞬の間バックライトが点灯し画面が表示されるだけになんとも悔しい限りである。バックライトが消えてしまった状態でも昼間ならば何か表示しているのはうっすら見えるのでバックライトだけ別のインバーターで点灯させればいいのかもしれない。 また何かアイデアが出たらやってみることにしてひとまず終了。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-13 21:40 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
秋月の24cm冷陰極管+専用インバーター ついふらふらと秋月の店舗の中に入り込んだら見つけてしまった冷陰極管+専用インバーターセット、300円とは魅力。秋月とかはちょっとしたお小遣いで買えるキットが豊富なのがうれしい。子供の頃に数百円のプラモデルなんかを買うのと似た感覚。
電源が24Vと高めなのが難点。手持ちの実験用電源は21Vが最大。まあ動くだろうとつないでみたら点灯した。 冷陰極管といいながら点灯している時はうっすら透けて見える片方の電極が赤熱している様子がうかがえる。子供の頃に大きな蛍光灯管をつかって実験した時もそうだったけど電極部が赤熱する。それだけ高周波電流が流れているということだろう。 高圧プローブをつないで冷陰極管に印可されている電圧波形を観測してみた。やはり1.55kVp-pぐらいの正弦波がでている。24Vで動作すればもう少し高圧になるのかも。 これを壊れた液晶モニターの内部に仕込めば少しは使いものになるかもという。冷陰極管を入れるのが大変そう。 かといって液晶モニターについている冷陰極管をこのインバーターで点灯させるのは難しいかもしれない。インバーターというのが冷陰極管の特性に合わせて設計されているので、異なる特性の冷陰極管をつないでも正常に発振するかどうかは謎。それに液晶モニターのそれは2つのトランスで4つの冷陰極管を点灯させているように見える。コンデンサを使ってうまいこと1つのトランスに2つの冷陰極管をつないでいる。ある種のパワーディバイダーだろうか。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-14 17:06 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
励起IC内部のショットキーが壊れているのかも 励起ICのFETドライブ信号を観測するともともと電源電圧よりも高いスパイクが出ている
片方のFETドライブ信号だけがおかしいのでおかしいほうでIC内部のショットキークランプダイオードがオープンになってしまっているのではとふと思いついた。 ならばICの外でクランプすればよいのではと思ったがショットキーダイオードの持ち合わせが無いので出来ずじまい。 波形を見ると低い方の電位はFETのゲートにつながっているゼナーダイオードがONすることで一定電位に保たれている。 そのうち適当なショットキーダイオードを買ってきてつないでみよう。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-14 17:31 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
NichiconのFine Gold電解コンデンサー 最初交換したNichiconのFine Gold電解コンデンサーは高温になりながらもそれほど容量抜けはなかった。
1kHzでのESRを測定するとNichiconのPWシリーズと同じぐらい低かった。 もともとFine Goldはオーディオ用なのでオーディオ帯域でのインピーダンスは低い仕様なのだろう。スイッチング電源とかの高い周波数(100kHz)ではPWシリーズの方が伸びが良いのかもしれない。オーディオ用はそれ以外に遅延とかが或程度フラットであるとかいうのがあるかもしれないが電源用など関係ない。 もともとこのAdtecの液晶ディスプレイのインバーターはFETが異常に発熱するなどの設計不良があったのは確か。オシロで見てもFETが同時にONとなっている期間があるので励起IC側の問題かもしれない。直ってもやはり発熱するだろうからなんか考えないといけない。 |
webadm | 投稿日時: 2007-5-14 19:56 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
Re: 励起IC内部のショットキーが壊れているのかも よく考えたら答えはnegativeだった。
もともとゲートドライブ信号のレベルは電源電圧の半分ぐらいなのでショットキークランプを入れても電源電圧までのスパイクは残ってしまう。 あるとするとゼナーダイオードをグランドの間に入れて定常時の最大値レベルを超えるスパイクを押さえるしかない。 |
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