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webadm | 投稿日時: 2007-10-29 1:45 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
Re: 問題59:漏洩抵抗のある架線を流れる電流 Maximaを使って求めた漸化式の一般解と著者が示している一般解は等価であることが証明できたが、それなりの微分方程式の参考書を見ると二階微分方程式の解法の例としてこの例は載っていたりする。従って公式のようなものだった。
オーム社のコンパクト版電気工学ハンドブックの巻末にある数学公式にはちゃんと丁寧に二階微分方程式の解法の解説が記載されていて、上記のケースがそのものズバリ公式として載っていた。 この問題の抵抗ラダー回路は電池に内部抵抗があったり、終端が短絡されているというケースだが、これをR1とR2の関係をRと2Rにして終端をRとするとD-A変換に使える抵抗ラダー回路になる。各段の電圧降下が2のべき乗分の1になるらしい。 興味があれば解いてみるのもおもしろいかもしれない。電池の内部抵抗があると式が複雑になるので無しとしても良いしr=0と後で置き換えて式を簡単にしても良いかもしれない。 |
webadm | 投稿日時: 2007-10-29 10:07 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
Re: 問題59:漏洩抵抗のある架線を流れる電流 R-2Rラダー回路について簡単そうだったので自分で解いてみた。
漸化式はk段目の閉回路に関してキルヒホッフの法則から以下の通り (I[k-1]-I[k])*2*R=I[k]*R+(I[k]-I[k+1])*2*R これを整理するとRは無関係になり I[k+1]-(5/2)*I[k]+I[k-1]=0 特性方程式は x^2-(5/2)*x+1=0 これを満たす根は x=2, x=1/2 なので漸化式の一般解は I[k]=K1*2^k+K2/2^k となる。Maximaのsolve_recで解くと (%i3) solve_rec(2*(I[k-1]-I[k])*R=2*(I[k]-I[k+1])*R+I[k]*R,I[k]); (%o3) I[k]=%k[1]*2^k+%k[2]/2^k と同じ結果が得られる。 回路の終端の境界条件から (I[n-1]-I[n])*2*R=I[n]*2*R 回路の電源側の境界条件から E=(r+R)*I[0]+(I[0]-I[1])*2*R; これらにI[0],I[1],I[n-1],I[n]をそれぞれ一般解の式を適用して代入すると 2*(-K2/2^n+2^(1-n)*K2-2^n*K1+2^(n-1)*K1)*R=2*(K2/2^n+2^n*K1)*R E=(K2+K1)*(R+r)+2*(K2/2-K1)*R この2つからK1,K2を解くと K1=0,K2=E/(2*R+r) 従って解は I[k]=E/(2^k*(2*R+r)) となりラダーの段数に無関係に段数が多くなるにつれ流れる電流は2のべき乗に反比例する。ちなみに回路で内部抵抗r=0とした場合のI[0]を計算すると I[0]==E/2*R となり回路図から求めたものと合っている。 更に各段の抵抗2Rの両端の電圧V[k]は (%i2) V[k]=(I[k]-I[k+1])*2*R; (%o2) V[k]=2*(I[k]-I[k+1])*R で表される。I[k],I[k+1]をそれぞれ代入すると V[k]=(E*R)/(2^k*(2*R+r)) となり、電流と同じように2のべき乗に反比例する。r=0とした場合の初段の2Rの両端の電圧は V[0]=(E*R)/(2^0*(2*R+0))=E/2 ということで電源電圧Eの半分となる。 R-2Rラダー回路を使って簡単なD-A変換回路を構成することが可能である。R-2Rで検索すると沢山でてくる。市販のD-A変換ICも古くからあるものはR-2Rラダー回路である。電流値を加算すれば応答性の良い低ノイズなD-Aコンバーターが出来る。実際に古い低周波シンセサイザーやファンクションジェネレーターではそうしたものが使われていた。 昔まだ現在のようなサウンドカードとかが無かった頃にPCのプリンタポートにR-2Rラダー回路で構成したD-A変換回路を介してオーディオアンプをつないで音楽を鳴らしていたいかれた人たちが居た。 |
webadm | 投稿日時: 2007-10-30 4:48 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
Re: 問題59:漏洩抵抗のある架線を流れる電流 引き続き問題59の著者の解法を精読していたところまたしても数多くの誤植を発見した。
(a)注釈欄のところに双曲線関数の式を整理する過程が解説されているがそこに誤りがある。 =R2{2cosh(2n-1)αsinh(-α)}-R1sinh2nα =-sqrt(R1R2){2sqrt(R2/R1)cos(2n-1)αsinα+2sqrt(R1/4R2)sinh2nα とあるが、何故か三角関数のcos,sinが式の中に出現しているし閉じ括弧が無くなっている。これは本来は =-sqrt(R1R2){2sqrt(R2/R1)cosh(2n-1)αsinh(α)+2sqrt(R1/4R2)sinh2nα} とすべきだろう。sinh(-α)=-sinh(α)もこの式の変形のミソだ。 (b)あと境界条件の式から定数C,Dを求める記述で 「式(f),(g)より定数C,Dを求めると C=Ecosh(2n+1)/Δ D=-Esinh(2n-1)α/Δ 」 とあるが、Cの式が間違っている。 本当は C=Ecosh(2n+1)α/Δ じゃないといけない。 (c)連立方程式の解を求める際の行列式Δを整理する際に =rcosh(2n+1)α+sqrt(R1R2){sinhαcosh(2n+1)+coshαsinh(2n+1)α} とあるが、αが抜け落ちている。正しくは =rcosh(2n+1)α+sqrt(R1R2){sinhαcosh(2n+1)α+coshαsinh(2n+1)α} 原稿段階で抜け落ちていたか写植時に抜け落ちたか。そしてゲラ刷りの際に見落としたと。 この本のこの問題59は鬼門すぎ。共立出版ダメすぎ。著者だめすぎ。 これは躓くだけでなく、こっから先学ぶ気力を完全に失うぞ普通。 なめとんのか、ゴラー。 と言いたくなる。 やはり著者は自分でこの問題を解いたわけではなさそうな予感が濃厚。 いきなり一般的な抵抗ラダー回路を初歩の直流回路学びたての段階で解かせるのは無謀過ぎる。こんな面倒なのは後にも先にも分布常数回路が出てくるまで無いはず。せいぜいR-2Rラダー回路程度を出題しておけばよかったのかもしれない。 がっかりだな。 しかりこれで著者の解法についてはばっちり理解することが出来た。これでこの問題の研究は終わりとしよう。 |
webadm | 投稿日時: 2007-10-30 9:38 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
問題60:短くした電熱線の消費電力 今度は電力に関する問題。
問題の趣旨がわかるように図を書いてみると良いかもしれない。 もともとE0の電圧をかけた場合にP0の電力を消費していた抵抗を2/3に短くして今度はEの電圧をかけた時に消費する電力PをE0,P0,Eで表せというもの。 便宜的に元の抵抗値をR0とすると、短くした抵抗値Rは R=(2/3)R0 --- (1) で表すことができる。 また元の消費電力P0について、印可電圧E0と元の抵抗値の関係で表すと P0=(E0/R0)*E0=E0^2/R0 --- (2) 短くした場合の消費電力Pについて、印可電圧Eと短くした抵抗値Rの関係で表すと P=(E/R)*E=E^2/R --- (3) (3)に(1)を代入し(2)をR0の式に直して代入すると P=E^2/R=E^2/((2/3)*R0)=E^2/((2/3)*(E0^2/P0)) =(3/2)*P0*E^2/E0^2 ということになり著者の解と同じ答えが得られた。 |
webadm | 投稿日時: 2007-10-30 10:18 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
問題61:細く短くした電熱線の消費電力 同様に消費電力に関する問題。今度は丸い電熱線を細くかつ短くした場合に消費電力がどうなるかを導く。
元々の電熱線の直径をD,長さをLとした場合、抵抗率rとした場合の電熱線の抵抗値R0は R0=r*L/(%pi*(D/2)^2) で表される。 従って消費電力は印可電圧をE0とすると P0=E0^2/R0=(%pi*(D/2)^2)*E0^2/r*L という関係になる。直径が太くなれば抵抗値が下がり消費電力は増える、また長さが短くなっても抵抗値が下がるので消費電力は増える。 一方直径をxパーセント細くし、長さをyパーセント短くした場合の消費電力は P=E0^2/R=(%pi*(D*(1-x/100)/2)^2)*E0^2/(r*L*(1-y/100)) これを整理すると P=(%pi*(100-x)^2*D^2*E0^2)/(400*r*(100-y)*L) ここでR0=r*L/(%pi*(D/2)^2) なので書き換えると P=(100-x)^2*E0^2/(100*(100-y)*R0) またP0=E0^2/R0なので P=(100-x)^2*P0/(100*(100-y)) となり著者と同じ結果が得られた。 |
webadm | 投稿日時: 2007-10-31 10:39 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
問題62:2つの異なる電球を直列につなぐ 次ぎの問題も電力を扱う問題だが、設問はそれだけではなく一ひねりもふたひねりもしてある。
100V X Wと100V Y Wの電球を直列につないで200V印可した場合にどちらが明るいかというのが最初の設問。電球はX < Yという関係。 実際にやってみれば一目瞭然なのだろうけど、やらないで机上で答えを出すということに意義がある。 どちらが明るいかは消費電力を比較する必要がある。それぞれPx,Pyとしてそれを計算して比較すれば良いことになる。 直列につないだ時の電力を計算するには電流が計算できる必要がある。電流を計算するためには電流を求める必要がある、予め与えられているのは100Vに単体でつないだ時の消費電力X,Yと、直列につないだときの電源電圧200Vだけである。 それぞれの電球の抵抗をRx,RyとするとPx,Pyは次ぎのように表される。 Px=(200/(Rx+Ry))^2*Rx Py=(200/(Rx+Ry))^2*Ry Rx,Ryが未知数である。100V単体での消費電力X,Yと抵抗値Rx,Ryの関係は X=(100/Rx)*100 Y=(100/Ry)*100 ゆえに Rx=100*100/X Ry=100*100/Y これをPx,Pyの式に代入すると Px=400000000/(X*(10000/Y+10000/X)^2)=(4*X*Y^2)/(Y+X)^2 Py=400000000/((10000/Y+10000/X)^2*Y)=(4*X^2*Y)/(Y+X)^2 これだとよくわからないのでそれぞれの電球の電圧降下 Ex=200*Rx/(Rx+Ry)=2000000/(X*(10000/Y+10000/X)) =(200*Y)/(Y+X) Ey=200*Ry/(Rx+Ry)=2000000/(Y*(10000/Y+10000/Y)) =(200*X)/(Y+X) Exの分母と分子をYでそれぞれ割ると Ex=200/(1+X/Y) Eyの分母と分子をYでそれぞれ割ると Ey=200*(X/Y)/(1+X/Y) X<Yということなので分母は同じだが(X/Y)<1となるので分子は明らかにEyの方がExより小さくなる。従って直列に接続で同じ電流が流れていながら電圧がEx>EyとなるのでXの方が消費電力は大きいことになる。 これを利用して2番目の設問に対する答えも導くことができる。 どちらの電球が定格電圧を超えるかという問いに対しては、(1+X/Y)<2であることからExは100よりも大きい値となる。 それに対してEyは分母と分子をそれぞれ(X/Y)で割ると Ey=200/(Y/X+1) となり(Y/X)>1なので(Y/X+1)>2ということになりEy<100ということになる。 最後の設問は直列に接続した電球が同じ電圧(100V)がかかるようにするにはどうすればよいかという問い。 電圧の不均衡はRx>RyによってもたらされるためRxに平行に抵抗Rを接続してRyと同じ抵抗値になるようにすれば良い。すなわち 1/(1/Rx+1/R)=Ry これをRについて解くと R=(Rx*Ry)/(Rx-Ry) これに先のRx,Ryの式を代入すれば R=10000/(Y-X) となり著者と同じ答えが得られる。 ただしこれは実際の電球を用いた場合に同じ結果が得られるかは謎である。現実の電球は明るさによって抵抗値が変わる非線形素子なので流れる電流が変わると抵抗値も変わってしまう。ここでは電球の抵抗値はほとんど変化しないということを前提としている。 |
webadm | 投稿日時: 2007-10-31 11:07 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
問題63:電力伝送と整合 次ぎは多くの参考書で見かける題材。内部抵抗rを持つ電圧源に負荷を接続した場合、最も大きな負荷電力となる負荷抵抗値を解くもの。
よく考えればRLをrより大きくすれば出力電圧(EO)は大きくなるが電流(I)は低下する。逆にRLをrより小さくすれば出力電圧は下がるが電流は増加する。極限値(∞,0)では電力が0となるのでその中間に最大値が存在することが予想される。 負荷抵抗で消費される出力電力POは PO=I*EO=I^2*RL=(E/(r+RL))^2*RL で表される。 これをRLについて微分すると (%i28) diff(RL*E^2/(r+RL)^2,RL); (%o28) E^2/(RL+r)^2-(2*E^2*RL)/(RL+r)^3 (%i29) factor(%); (%o29) -(E^2*(RL-r))/(RL+r)^3 すなわち微分係数(接線の傾き)の式は(E^2*(r-RL))/(RL+r)^3 最大値は接線の傾きが0(微分係数が0)となる点なので r-RL=0 従ってRL=rがP0の最大値を取る点となる。 この条件をPOの式に代入すると PO=(E/(r+r))^2*r=E^2/4*r ということになる。 これは電力伝送時の整合(マッチング)の概念として普遍的なものである。内部抵抗は出力回路の出力インピーダンスに相当し、負荷抵抗が出力インピーダンスと同じ場合に最大の出力が得られるという意味を持つ。また電力の式から内部抵抗が高い場合、同じ電力を伝送するのにより高い電源電圧を必要とする。逆に内部抵抗が小さければ少ない電源電圧でも同じ電力を伝送できるということになる。より大きな電力を伝送するには出力インピーダンスは低い方が都合が良いことが言える。このことが内部抵抗の高い真空管から内部抵抗の低いトランジスタへ電子回路が急転換した理由かもしれない。ただこれは集中定数回路でのこと。海底ケーブルや送電線のように分布定数回路になると線路損失が無視できない。損失電力が電流の二乗に比例するので電流を極力すくなくする必要から送電線の場合は数十〜百万Vもの高電圧が使われる。昔海底ケーブルで電磁式のモールス受信機を駆動するために送信側で2kVもの高電圧をON/OFFしたためケーブルが絶縁破壊を起こしお釈迦になったという有名な故事がある。信号を直流電流で伝えなければならなかった時代の話である。 直流回路の基礎をマスターした後は同じ集中定数回路の交流回路をマスターすることになる。交流回路も最初は歴史的に理想的な正弦波を使った回路解析を扱う。現実には理想的な正弦波のような交流電源は存在せず、商用交流電源も回転むらや負荷変動による様々な歪みが生じて様々な複雑な現象を引き起こす。そうした現実の交流電源を扱うのはその後の段階になる。 直流回路の基本だけでも低周波信号を扱うオペアンプとかの回路解析はできないことはない。時間軸を引き延ばせばその部分では低周波信号は定電流回路として近似することができる。 すべての電圧や電流の変化は波として扱うことができ、それらは複数もしくは無限の種類の正弦波を合成したものとして扱うことができる。それを利用すれば正弦波での回路解析が出来れば任意の波形でも応用できるということになる。 そして最後に分布定数回路や過渡現象を扱うことになる。 いずれも机上で現実世界で意図した動作をさせたり、挙動を予測したり計算したりするのが目的である。そのため物理学と同じぐらい数学を駆使することになる。 |
webadm | 投稿日時: 2007-11-1 10:26 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
問題64:電力伝送と整合(その2) これも少しひねったマッチングの問題。
予め内部抵抗がrとわかっている電源に抵抗値RのN個の電球をm個直列にしたものをn並列に接続して最も明るく点灯するようにmとnの値を設計せよというもの。 整合の条件からN個の電球で構成された負荷の合成抵抗が内部抵抗rに最も近くないようなmとnの値を導けば良いことになる。 負荷の合成抵抗R0は R0=(m*R)/n で表される。 一方電球は全部でN個なので m*n=N という条件も成立する。 上記の2式をmとnに関する連立方程式と見なしてMaximaで解けば (%i1) e1: RO=(m*R)/n; (%o1) RO=(m*R)/n (%i2) e2: m*n=N; (%o2) m*n=N (%i3) solve([e1,e2],[m,n]); (%o3) [[m=-sqrt((N*RO)/R),n=-(sqrt(N)*sqrt(R))/sqrt(RO)],[m=sqrt((N*RO)/R),n=(sqrt(N)*sqrt(R))/sqrt(RO)]] m=sqrt((N*R0)/R),n=(sqrt(N)*sqrt(R))/sqrt(R0) が解となるが、R0=rとすれば m=sqrt(N*r)/R),n=(sqrt(N)*sqrt(R))/sqrt(r) で得られる値に最も近い自然数をm,nとすれば最も整合するはず。 |
webadm | 投稿日時: 2007-11-1 10:56 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
問題65:電力伝送と整合(その3) 今度は異なる電圧と内部抵抗をもつ2つの電源のある回路での整合の問題。
負荷抵抗で消費する電力を最大にする負荷抵抗値を求めそのときの電力を導くもの。 基本的に負荷抵抗に流れる電流(I)を導いて、最終的な消費電力(P)が最大となるRLを求めた後、その時の消費電力をそのRLを代入して求めれば良い。 負荷抵抗に流れる電流(I)を求めるいくつか解法があると思われる。ひとつは著者の様に網目電流法を使って負荷抵抗に流れる電流の式を導くもの。もうひとつは枝電流法によるもの。更に後に出てくる重ね合わせやテブナンの定理を用いて単一の等価電圧源を求めるという方法。 ここでは著者と異なる枝電流法によって求めてみる。 図より未知数のI,I1に関する以下の方程式を立てることができる (%i4) e1: RL*I+(I-I1)*R2=E2; (%o4) I*RL+(I-I1)*R2=E2 (%i5) e2: RL*I+R1*I1=E1; (%o5) I*RL+I1*R1=E1 これをI,I1について解くと (%i6) solve([e1,e2],[I,I1]); (%o6) [[I=(E1*R2+E2*R1)/((R2+R1)*RL+R1*R2),I1=-((E2-E1)*RL-E1*R2)/((R2+R1)*RL+R1*R2)]] ということでIが求まる。このIを以下の負荷抵抗の消費電力の式に代入すると P=I^2*RL=((E1*R2+E2*R1)/(R2*RL+R1*RL+R1*R2))^2*RL これをRLに関して微分すると (%i11) diff(((E1*R2+E2*R1)/(R2*RL+R1*RL+R1*R2))^2*RL,RL); (%o11) (E1*R2+E2*R1)^2/(R2*RL+R1*RL+R1*R2)^2-(2*(R2+R1)*(E1*R2+E2*R1)^2*RL)/(R2*RL+R1*RL+R1*R2)^3 (%i12) factor(%); (%o12) -((E1*R2+E2*R1)^2*(R2*RL+R1*RL-R1*R2))/(R2*RL+R1*RL+R1*R2)^3 ということで微分係数の分子が0となるRLが電力Pが最大値を取る点であるので R2*RL+R1*RL-R1*R2=0 となるRLを求めると (%i13) solve(R2*RL+R1*RL-R1*R2=0,RL); (%o13) [RL=(R1*R2)/(R2+R1)] となる これをPの式に代入すれば最大の電力が求まる (%i14) Pm=((E1*R2+E2*R1)/(R2*RL+R1*RL+R1*R2))^2*RL; (%o14) Pm=((E1*R2+E2*R1)^2*RL)/(R2*RL+R1*RL+R1*R2)^2 (%i15) subst((R1*R2)/(R2+R1), RL, Pm=((E1*R2+E2*R1)^2*RL)/(R2*RL+R1*RL+R1*R2)^2); (%o15) Pm=(R1*R2*(E1*R2+E2*R1)^2)/((R2+R1)*((R1*R2^2)/(R2+R1)+(R1^2*R2)/(R2+R1)+R1*R2)^2) (%i16) factor(%); (%o16) Pm=(E1*R2+E2*R1)^2/(4*R1*R2*(R2+R1)) ということで著者と同じ結果が得られる。 |
webadm | 投稿日時: 2007-11-1 11:25 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3093 |
問題66:電池の起電力と内部抵抗を求める 今度は起電力と内部抵抗が未知な電池を複数直並列接続して異なる負荷を接続して場合にそれぞれ測定した負荷電流と消費電力から、電池の起電力と内部抵抗を導くというもの。
2つの回路の電流と消費電力はわかっているので、電力の公式から負荷抵抗値を逆算することができる。 P=I^2*RL ∴RL=P/I^2 R1=128/4^2=128/16=8オーム R2=87.5/5^2=87.5/25=3.5オーム 従って未知なのは電池1個の起電力Eと内部抵抗r それぞれの回路でキルヒホッフの法則から方程式を立てると (20*r+8)*4=20*E (10*r/2+3.5)*5=10*E この2つからEとrを解くと (%i19) e1: (20*r+8)*4=20*E; (%o19) 4*(20*r+8)=20*E (%i22) e2: (10*r/2+3.5)*5=10*E; (%o22) 5*(5*r+3.5)=10*E (%i23) solve([e1,e2],[E,r]); `rat' replaced 3.5 by 7/2 = 3.5 (%o23) [[E=2,r=1/10]] となり著者と同じ結果となった。 |
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