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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2007-8-22 3:58
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: Wavetek/Rockland 5100の仕組みの謎
実は長い時間稼働させていると1kHzでもジッター範囲が100ns未満になることが判明。

同時に電源電圧で大きな影響を受けることも判明。100ns未満の状態で部屋のPCの電源を入れたとたんにジッター範囲が一桁大きくなってしまった。

しばらく範囲が縮まるまでに30分以上時間を要したのは言うまでもない。

測定する方も測定される方もオーブン型の基準発振器を使用している。商用電源電圧が変化するだけでこれだけ影響が出るのか、知らなかった。

こういうシビアな測定を行う場合には、目に見えない環境の変化も測定結果に大きな影響を与えるので要注意である。
webadm
投稿日時: 2007-8-23 6:58
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: 歪み率計も買ってしまった
引用:

NFのオシレーターの方も低歪みモードと高安定モードの切り替えスイッチが接触不良気味なのでこれも洗浄しないと。


これは先ほどスイッチ基板を取り出して、なんとかスイッチの接点に基板洗浄剤が流れ込むようにアクチュエーターの中心部の穴から吹き付けた後、何度か繰り返しスイッチを切り替えたところ接点の酸化膜が除去されて接触不良は解消した。

もともと30年以上年月が経っているので空気にさらされている銅ベースのピンとかは皆酸化膜が出来てしまって表面が真っ黒である。コネクタが差し込まれたピンはまだピカピカしている。

これでスイッチの接触不良による予期せぬ突発的なレベルの変動とかは起こらなくなった。
webadm
投稿日時: 2007-8-23 19:55
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
ACからのノイズの回り込み
NFのオシレーターのジッターが1kHz時にどうしても範囲が100nsを超えてしまいそれより良くならない。

諦めて寝ようと思いPCを落としたところ、たちどころに範囲が30ns前後に改善された。

PCが発するノイズがACを介して回り込んでいたのか。そういえばこのNFのオシレーターはノイズフィルターなど無く、ACは直接トランスに接続されている。これだとさすがに誘導ノイズを押さえた電源トランスでも意味が無い。二次側に高調波ノイズがそのまま回り込んで出力に出てしまう。

それでオシロで観測するとトレースに微妙な縞が見えたのか。

もしかしたらACからのノイズ回り込みで歪み率も悪化していたかもしれない。

30年前はデジタル機器とかスイッチング電源とかも一般には出回っていなかったのでACからのノイズには無頓着な作りだったのかもしれない。現代ではPCLとかノイズをわざと商用電源に注入する装置まで出回っているのでACからのノイズ回り込みに無頓着な機器は軒並み影響を受けるかもしれない。

NFのオシレーターにフィルターを入れてみるか。
webadm
投稿日時: 2007-9-1 20:45
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
TOAの低周波シンセサイザー
また買ってしまった。もはや病気だからしょうがない。



東亜電波工業の低周波シンセサイザー。昭和60年製造のもので手元にある中古測定器の中では比較的新しい。製造後20年ちょっとしか経っていない。



上蓋を開けて中を見ると以外にコンパクト。デジタル回路の大部分は富士通製のゲートアレイ内に収まっているらしくすべてディスクリートで組んであったWavetek/Rocklandのものと比べ基板はコンパクトですっきりしている。

Wavetek/Rocklandではオーブン型の水晶発振器を使用していたが、これはなんの変哲もないHCタイプの4MHzの水晶発振子が基準クロック発生に使われている。なので温度ドリフトは避けられない。

右側にあるの大きな箱はおそらくLPFか非平衡・平衡変換トランスだろう。所々にUVEPROMが置かれているが周波数設定スイッチのデコーダーだろうか? スイッチ入力から内部の分周用のカウンター値を割り出しているのかもしれない。ロジックゲートで構成してもROMで構成しても構わないがロジックゲートは貴重なのでROMにしてあるのかもしれない。



裏側には明らかに抵抗で組んだπ型アッテネーター回路とリレー群が見えるのでアッテネーターブロックだと思われる。ここにもROMがあるのでもしかしたら一部はDAC(DDS?)を構成しているのかもしれない。DACを構成してそうな抵抗ラダー群が見える。

ジッターを測定するとかなり良い。NFのオシレーターと同水準の安定度がある。周波数を低くしていくとジッター範囲が広がるのはどれも一緒。

最初フロントパネルに"Loc"とあるのはPLLのLockのことかとばかり想像していたけど、実はモーメンタリースイッチでGPIBコントローラーボードにつながっていた。つまり押すと"Remote"から"Local"制御に強制的に戻るものだろう。GPIBでリモート制御するとフロントパネルのロータリースイッチではなくリモートから設定された周波数とアッテネーター設定で動作するのだろう。

後で歪み率も測定してみよう。
webadm
投稿日時: 2007-9-1 21:59
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
周波数を変えて波形を観測したところ実は12Hz未満だと波形が著しく歪むのことが発覚。

どうやら600Ω平衡出力だけの問題らしく75Ω非平衡では周波数が下がるについれレベルが下がる以外は問題ない。

10Hz未満の低い周波数だと徐々に平衡出力の場合波形に歪みが出てくる。どうやって平衡出力に変換しているのだろうか、もしかしてトランスだったり。LPFだと思っていたあの鉄の箱は非平衡と平衡の変換トランスだったのかもしれない。

と思ったら原因はアッテネーターを最大レベル(+20dB)にしていたためだった。0dBにすると10Hz未満の低い周波数でも著しく歪むことは無くなった。

やはり方式としてはROMに正弦波の波形レベルをバイナリでテーブルで持っておいてそれを周波数設定で生成されたクロックで順次DA変換してフィルターを通して滑らかにしているようで、超低周波になるとDA出力値の変化が段差となって現れてくる。

それでも3Hz未満だとまた新たな理由で波形がゆがんでくる。

これはもともとそうなのか部品が劣化して増幅器の特性が悪くなったのかは不明。

とりあえず電解コンデンサは交換した方がよいかもしれない。



これは1kHzの600Ω平衡出力波形。多少ノイズが乗っているが正弦波である。



こちらは2Hzの600Ω平衡出力波形。かなり歪んでいる。



ちなみにこちらは75Ω非平衡出力波形。レベルが設定値通り出ていない点を除いてはまったく問題無い。

ということで内部的には非平衡を平衡に変換していると思われそこで波形が歪んでしまっている模様。平衡アンプの問題だろうか。
webadm
投稿日時: 2007-9-1 22:12
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
歪み率を測定したところ

1kHzで0.1%未満
400Hzでも0.1%未満

という結果でした。どちらかというと0.1%を少し下がったところをふらついている感じ。どこか内部でノイズが生じているのかもしれない。

だいぶ出力にノイズやハムが乗っている状態なので、もっと良い条件(PCとかの電源を入れていない状態)ならもう少し良くなるのかもしれないが筐体に手を触れただけで針が動くのでなんとも。

他のオシレーターはそういうことはなかっただけにやはり作りの問題なのかもしれない。歪み率計の針が常時ふらついているし。

ハムが乗るのは電源のレギュレーションが悪くなっているせいもあるかもしれないし、どっか電解コンデンサが劣化しているのかもしれない。

ジッターは変動範囲が200ns前後。パソコンの電源を落とすと100ns前後まで改善するのは電源ノイズの影響だろう。

同じ条件でNFのCR-116低歪みオシレーターは20ns前後なのでいかにNFのオシレーターが優れているかがわかる。

もともとこのTOAのオシレーターは振幅の頂点にバースト状のノイズが乗っていることが多いのでどこか劣化しているのかもしれない。

歪み率が0.1%でジッターが数百ns程度ならばこのままでも使えるが、変動性のノイズが出力に出てきているので少し心配ではある。

やはり寿命の来ていそうな部品は取り替えたほうがよいかもしれない。

背面に稼働タイマーが付いているが既に2000Hrをオーバーしている。工場かどこかの自動検査設備に使われていたのだろう。
webadm
投稿日時: 2007-9-2 0:58
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
レベルメーターで出力レベルを確認したところ、設定よりも1dBほど低め。何故か20kHz以上と数十Hz付近は合っている。アッテネーターの精度は問題なし。

周波数帯によって微調整が必要なのかもしれない。

NFのオシレーターの出力レベル精度が全周波数範囲で恐ろしく高いのにくらべると明らかに出力レベル精度が悪い。

追々原因を調べてみることにしよう。特に5Hz未満の低周波で出力レベルが劇的に下がってしまうのはいただけない。0.1Hzまで出力できる仕様だし、Wavetek/Rockland 5100は0.01Hzまで出力レベルは正確だった。出力アンプの特性劣化だろうか?
webadm
投稿日時: 2007-9-2 5:17
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
TOAのこの低周波シンセサイザーは方式的にはDDS(ダイレクトデジタルシンセサイザー)と思われる。そのため超低周波ではDACの出力変化点が階段状のジャギーとして出力波形に出てくる。本当は見えてはいけないのだろうけど出力アンプの特性が劣化しているためかもしれない。出力レベルが設定通り出る10Hz以上ではジャギーは見えない。

Wavetek/Rockland 5100は一旦三角波を生成してそれを正弦波に整形する方式なので超低周波でも出力に階段状の段差は現れない。

TOAにはこれと同じ大きさでWavetek/Rocklandと同じ様に0.01Hzから1MHz帯までのファンクションジェネレータが存在する。もしかしてDDSの波形テーブルを切り替えているだけかもしれないし、Wavetek/Rocklandと同じ方式かもしれない。ファンクションジェネレータなら多少は歪み率は犠牲にしても良いから。
webadm
投稿日時: 2007-9-3 6:12
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
超低周波の波形歪みが大きい原因を調べるために内部の信号を観測。

どうやらこのオシレーターも基本は三角波を生成してそれをダイオードで整形して正弦波にしているようでDDSではなかった。

正弦波に整形した出力のテストピンがあるのでそれを観測すると超低周波になるとオフセットがずれてしまう。

元になる三角波はその手前のデジタル回路の側にあってその出力は綺麗な1Vp-pの三角波が1Vp-p程度の振幅で出ている。0.1Hzまでレベルは正確に1Vp-pで正弦波整形後にみられるような著しい減衰はない。

そうすると波形は三角波から正弦波に整形する回路に問題があるということになる。ダイオードで三角波から正弦波に整形した直後の信号は振幅が半分だが0.1Hzまでレベルは一定に保たれている。とするとそれを増幅する回路に問題があるということになる。

見ると整形出力コネクタに近いところのトランジスタが修理交換されたような感じでリード線を切って除去して基板に残った足に半田付けで新しいトランジスタが取り付けられていた。

整形回路には何段かの増幅がされておりそれぞれ増幅度調整用の可変抵抗器がついている。しかし傾向として超低周波では整形後の振幅が著しく小さくなるのは変わらず。
webadm
投稿日時: 2007-9-3 9:52
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
三角波から正弦波への整形直後でも全周波数帯で一定のレベルが保たれていることがわかった。

ということでそれを増幅する段の周波数特性に問題があるということになった。

やはりコンデンサだろうか?
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