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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2008-12-17 7:26
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3093
古書 「トランジスタ」
最近立て続けに古いエレクトロニクス関係の希少本を集めている。

国内で出版される専門書は箱入りのものが多い。今は少なくなったけど、ちゃんとした書籍は大抵紙の箱に入っている。

最初に目についたのが外箱に値段が印刷されていて、それが740円と今では信じられないほど物価が安かった時代があったことを物語っている。



状態がかなり良い本だったので出版年まで確認していなかったが相当古いものであることは確か。

今ならこの手の本はこの十倍ぐらいの値段はするだろう。



この本の題名は「トランジスタ」、"TRANSISTERS: Theory and applications"の訳本である。翻訳者は東芝マツダ研究所の岡部豊比古博士。マツダ研究所というと当時真空管をはじめとする先端電子デバイスやコンピューターに至るまで様々な技術研究をしていたことで有名だ。HPの最初の低周波オシレーターにもマツダの電球が使われていたことは記憶に新しい、真空管マニアなら古いマツダブランドの球があったのを知っているはず。

いつ頃出版されたものかというと



初版はなんと私が生まれる前だ。この本は第13刷でかなり増刷されたことを物語っている。今ではとっくに廃止された検印制度がまだ生きていた時代のものだ。昔はこんなふうに捺印した用紙がどの本にも貼り付けてあった。その後制度が変わり、現在見られる"検印省略"の表記に代わった。

ほぼ私と同じぐらいの年月が経過した本なのでじっくり読ませて頂こう。今も変わらないけど、トランジスタの将来の発展の可能性を確信して疑わなかった人々の書いた内容だけに、かなり情熱を感じさせる内容である。

驚くべきことは今日シリコンに次ぐ半導体素子として注目されているSiC(シリコンカーバイド)もこの本にはちょっと書かれている。古くからカーボランダムが半導体特性を有していたことは知られていたらしい。元々電気炉とかに使用されているので熱には強い。

今ではトランジスタの参考書では語られることのない発見までの歴史やそれ以前の歴史について熱っぽく語られているのは希少である。

実に良い本だ。

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題名 投稿者 日時
 » 古書 「トランジスタ」 webadm 2008-12-17 7:26

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