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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2012-9-2 17:24
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
周期関数
演習問題の3分の1が終わった。

次は周期関数のLapalce変換の問題

周期関数のLappalce変換に関する公式を証明し、これを用いて図のような方形パルス列をLaplace変換せよ。



というもの。

周期関数のLaplace変換は理論をおさらいしたときに証明してしまった気がするが思い出してみる。



Laplace変換は線形変換なので、時間領域と同様に重ね合わせができる。任意の周期関数は、一周期分だけの関数をf0(t)とすると、それ移行の繰り返しは周期をTとするとf0(t-nT)となる。従ってそれを時間領域で重ね合わせれば周期関数f(t)は



と表すことができる。

従って周期関数のLaplace変換は推移定理を用いて



ということになる。

従って、題意の関数の初回周期だけの関数f0(t)のLaplace変換を求めると



ということになる。

P.S

周期関数のLaplace変換の証明でつきものの、指数関数の無限級数が単純な有理関数で表せるのは、一般の二項定理と呼ばれているものである。sの実数部が0より大きいことが級数の和Sが収束するための必要十分条件である。二項定理の証明に必要な上で使った単純な数式トリックは常識なのかほとんど説明しているものを見たことがない。
webadm
投稿日時: 2012-9-2 3:37
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
続:微分方程式
次も微分方程式の問題

つぎの微分方程式を解け

(1) dy^2/dt^2+2dy/dt-8y=1 (y(0)=0,y'(0)=0) (2) dy^2/dt^2+3y=0 (y(0)=3, y'(0)=4) (3) dy^2/dt^2+2dy/dt+y=sin2t (y(0)=y'(0)=0)

というもの。

前問は一階線型常微分方程式だったが今度は二階線型常微分方程式である。

手順は前問と変わらない

(1)について



ということになる。著者の解とは見た目異なるが、指数関数表現やLaplace変換してみれば同じであることを確かめることができる。部分分数展開を使わなくても良いのである。

(2)は初期条件が0ではないことに注意して



ということになる。

最後の(3)は非同次方程式でかつ右辺が三角関数である点に注意すれば



ということになる。

著者の解とは見た目異なるが、sinφとcosφの定義が逆になっているだけで度値である。

Laplace変換はヒューリスティックなテクニックを必要とする初等的な微分方程式の解法によらず、常に誰でも一定の手順でプログラム的に解が得られる点でHeavisideの演算子法と良く似ている。部分分数に展開する方法だとHeavisideの演算子法と変わらないので、そうでない方法をとってみた。これも実はHeavisideの演算子法をDuhamel積分に帰着させるやり方と同じである。

P.S

時間領域での有界な関数(物理現象)が存在すると、時間とは無関係に不変的に存在する別の空間にそれとまったく同形な複素関数が存在するということは興味深い事実である。我々が目にしている物理現象は、どっかまったく違う空間によって予め定められているということかもしれない。良く考えると、単に同形だから、片方が存在しなければもう片方も存在しないだけなんだけどね。
webadm
投稿日時: 2012-9-2 3:08
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
微分方程式
次は微分方程式を解く問題

次の微分方程式を解け、ただし、y(0)=1とする。

(1) dy/dt+2y=0 (2) dy/dt+3y=exp(at)

というもの。

Laplace変換やLaplace逆変換についてみっちり演習したおかげで本来の微分方程式をLaplace変換を使ってどうやって解くんだったか忘れてしまった。

思い出そう。

step1: 微分方程式の未知関数y(t)のLaplace変換をY(s)とする
step2: 微分方程式の両辺をLaplace変換し、未知関数のLaplace変換Y(s)に関する代数方程式に変換する
step3: Y(s)について解く
step4; Y(s)をLaplace逆変換しy(t)を求める

と言う感じだ。とにかく未知関数y(t)のLaplace変換をY(s)とすればLaplace変換の諸性質や変換対公式を使ってs空間に写せばよい。あとはY(s)について解いたらそれをLaplace逆変換するだけ。

(1)についてやってみると



ということになる。

同様に(2)も



ということになる。ただし上の解ではa=-3ではy(t)の微分が存在しないので微分方程式が成立しないのである。とんでもない引っかけ問題である。ここで解答を終えると点数がもらえないか、もらえても半分しかもらえないだろう。

a=-3の場合は別途考える必要がある。未知関数のLaplace変換Y(s)のaに-3を代入すると



ということになる。

導関数のLaplace変換や積分関数のLaplace変換には積分項(初期値項)があるのを忘れないようにしないといけない。
webadm
投稿日時: 2012-8-31 7:29
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
続:Laplace逆変換
次もLaplace逆変換の問題

つぎの関数をLaplace逆変換せよ。

(1) (2s+3)/(s+3)^2(s+4) (2) (s+3)/s^2(s-2)^2 (3) 1/(s+2)^2(s^2+1) (4) (s+2)/s(s^2+2s+5)

というもの。

(4)を除いて全て二位の極を持つs関数である。

またしてもへそ曲がりな方法で

(1)はLaplace変換対表と畳み込み積分の性質を用いて



ということになる。

馬鹿の一つ覚えだが、複素積分ではないので間違いを犯さなければ平気だ。

(2)は時間積分のLaplace変換の性質を利用し



ということになる。ずいぶんともってまわった解き方になってしまったが原理的にはこれでもいけるということが判る。ちなみに時間積分関数のLaplace変換には積分関数の初期値項があるが、このケースではt=0でそれは0であることを解の関数を積分することで確かめることができる。

(3)もどうも畳み込み積分臭がぷんぷんする(´Д`;)



ということになる。ふう、積分計算を間違えまくりだった。

(4)も(2)と同様に



ということになる。

著者の(4)の解はどこをどう間違えたのか途中から虚数単位が混じった複素関数になってしまっている。その時点で普通間違いに気づくだろう。問題を若い学生に急ぎで解かせて著者はその答案をノーチェックで出版社に原稿として渡したとしか考えられない。Laplace変換して問題文のs関数になるか確かめてみれば明らか。著者がどこをどう間違えたか見つけるのは読者の課題としよう( ´∀`)

P.S

Heavisideの演算子法では部分分数展開が常套手段であったが、Laplace変換では必ずしもそれしかないという訳ではないところが面白い。部分分数展開はやっかいだし、著者ですら誤りを犯す。といっても畳み込み積分も単純な式の転記ミスで大分手間取った。

(2),(4)は普通のテキストには書いていない積分関数のLaplace変換の性質を用いているが、注意点としては積分関数のt=0での初期値が0でない場合には積分定数が現れるという点である。(2),(4)ともたまたま積分関数がt=0において0であるため積分定数は0となるので問題ない。
webadm
投稿日時: 2012-8-31 5:08
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
Laplace逆変換
次はLaplace逆変換の問題

次の関数のLaplace逆変換を求めよ。

(1) 1/(s+3) (2) 1/s(s+a) (3) 1/(s+a)(s+b) (4) (3s+4)/(s+a)(s+b) (5) (3s+8)/(s^2+9) (6) 2/(s^2(s^2+a^2)) (7) 1/s^2(s+a) (8) 3/s(s^2+a^2)

というもの。

(1)は1/sのLaplace逆変換と推移定理より



ということになる。U(t)は単位ステップ関数である。1とU(t)のLaplace変換は共に1/sなので区別がつかない曖昧性がある。Laplace変換自体が定義区間が[0,∞]で右半平面しかs平面に移さないからである。

(2)はF1(s)=1/s,F2(s)=1/(s+a)なる2つのs関数の積であるからたたみこみ積分の性質を使って



ということになる。どこかで見覚えのある式だ。

(3)も同様にたたみ込み積分の性質を使うと



ということになる。

(4)は上の結果と導関数のLaplace変換の性質を使えば



ということになる。

(5)は三角関数のLaplace変換対の公式を使うと



ということになる。

(6)も畳み込み積分の性質を使えば



ということになる。

(7)は(6)とちょっと似ているが時間推移した指数関数のLaplace変換との積の形をしている



ということになる。

最後の(8)も畳み込み積分の性質で



ということになる。

ぬるぽ( ´∀`)

P.S

他にも"意図的に1を乗じる"というテクニックで別のs関数の積に書き直すことでたたみ込み積分の性質で簡単にLaplace逆変換することができる。

なんでも馬鹿の一つ覚えで部分分数に分解すればいいというわけではない。この辺りがLaplace変換の面白さと判り易さかもしれない。とにかく複素積分を避ければなんとでもなりそうである。

webadm
投稿日時: 2012-8-29 5:07
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
続:推移定理
次も推移定理らしい

次のLaplace変換を求めよ。

(1) t sinωt
(2) t exp(-at) sinωt
(3) t exp(-at) cosωt

というもの。

これを著者と別解でやるというのが意外に難しい。

考え中(。-_-。)...Σ (゚Д゚;)

Laplace変換の諸性質でおさらいした複素微分に関するLaplace変換の性質をすっかり忘れていた



これが使える。



f(t)をsinωtに置き換えればよく



できたじゃないか( ´∀`)

そうするとこの結果を用いれば(2)は推移定理を使って簡単に



ということになる。

(3)も(1),(2)と同様に複素微分のLaplace変換の性質と推移定理を使って



ということになる。

なんだ簡単じゃないか( ´∀`)

P.S

当初はtとsinωtの2つの関数の積と考えてたたみ込み積分の形式を考えていたが2位の極が現れてどうしようもなくなり、他の性質が使えないか順番にチェックしていったら複素積分のLaplace変換が使えると気づいたのは内緒だ。

この複素微分のLaplace変換の性質を提示しているテキストは少ない。
webadm
投稿日時: 2012-8-28 6:29
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
推移定理
次は推移定理に関する問題

推移定理の式が成立することを確かめ、その定理を用いてつぎの関数をLaplace変換せよ。

(1)
(2)

というもの。

推移定理の式についてはLaplace変換もLaplace逆変換も理論をおさらいするときにやってしまっているのでそちらを参照でもよいが、変数変換を用いた別の方法でもやってみよう。



ということになる。

なんだ簡単じゃないか( ´∀`)

従って(1)は



ということになる。

(2)も同様に



ということになる。

webadm
投稿日時: 2012-8-28 5:45
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
双曲線関数
次も同様にLaplace変換対の問題

双曲線関数に対してつぎのLaplace変換対の成立することを示せ。

(1) sinhωt<-->ω/(s^2-ω^2)
(2) coshωt<-->s/(s^2-ω^2)

というもの。

これもへそ曲がりな方法でLaplace変換のスケール定理と複素数の双曲線関数の公式を用いると



ということになる。

同様に



ということになる。

なんだ簡単じゃないか( ´∀`)
webadm
投稿日時: 2012-8-26 17:46
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
指数関数、三角関数
次もLaplace変換の問題

次の関係が成立することを証明せよ

(1)
(2)
(3)
(4)

というもの。

厳密には右から左へのLaplace変換が存在することを証明しなければならない。しかし既に学んでいる存在条件は十分条件であって必要条件ではないので、あまり役立ちそうもない。

例えば(1)の指数関数は指数a位であることは明らかなので、Re s > aの場合にLaplace変換が存在する。

これはどういう意味だろう?



つまりs-aの実数部が負になると第一項の分子が無限大になってしまい収束しないし、そのままではLapalce逆変換も成り立たないということだった。

依然として変換されたs関数はs=aに極を持つが、留数定理を用いてBromwich積分を計算する際に意味を持つ。

次に(2)は(1)のaを±jωに置き換えたものと考えるのが一番簡単だが、へそまがりなやり方でやってみよう



最初の(1)では実数変数の指数関数だったが、(2)は複素数を変数とする指数関数になるので厳密には級数の収束の議論が必要だ。(ω/sの絶対値が1より小さければ(sの絶対値がωより大きければ)
級数は収束するので問題ない。

変換されたs関数は依然としてs=±jωに極を持つ。Bromwich積分する際に複素積分の留数e^±jωtとして元の時間領域関数が現れることに注意。

(3)も(2)を利用して三角関数の指数関数形式に書き換えてLaplace変換すれば簡単だがへそまがりな別の方法でやると



ということになる。

変換されたs関数はjωと-jωの複素共役な極を持つ。従って分母はそれぞれの極を根とする因数に分解でき、部分分数展開すると



ということになり。これをBromwich積分すれば留数はe^jωt/2j,e^-jωt/2jとなり、2つ合わせるとsinωtの指数関数表記となることが判る。

(4)も同様の方法で



ということになる。

これも複素共役な極を持ち、部分分数展開すると



となり、Bromwich積分すると留数がe^jωt/2,e^-jωt/2となり、合わせるとcosωtの指数関数表示となることが判る。

P.S

良く考えたら(1),(2)は推移定理を使った方が簡単だった。学んだ順番とは違うけど、使えるものは使ったほうが楽になる。



ということになる。(2)も同様に簡単に証明できる。

P.S

Heavisideの演算子法と同様に一般2項定理を適用して演算子法と同様の変換公式が得られる。皮肉なことにHeavisideの演算子法ではLaplace変換の複素変数sが微分演算子pになるだけだが、微分演算子pはそれを変数とした級数の収束を議論が出来ないが、複素変数sならば問題なく出来てしまう。Heavisideはそれを予見したのだが、自らはそれを証明するつもりは無かったし、自分でも出来るとは信じていなかったのだろう。Heavisideは晩年、Cambridgeで学ぶことが出来ていたらという趣旨の事を述懐している。Cambridgeの数学者を批判していたが、それはCambridgeの数学者への羨望から来ていたのだと今は理解できる。

当時のCambridgeの数学科の最高峰に居た純粋数学者のHardyは純粋数学とは役にたたない数学であると豪語してはばからなかった。その半面で他の科学者が数学的な問題で躓いているのを知るとここぞとばかりに問題を解決してみせたりもしていた。数学は科学をバックアップしていると信じているからこそ出来たわけで、純粋数学は役にたたないという言明とは矛盾する。とはいえ、その後20世紀には数学はほとんど抽象的な学問になってしまってその言明は的を得てしまったわけである。

19世紀から20世紀にかけて数学を抽象化へと向かわせた明確な意図を理解すれば、それを科学に応用することはHardyが生きていても支援したかもしれない。しかし応用するには抽象的すぎて難解過ぎる。しかし19世紀までの数学と20世紀以降のTopologyを理解すれば、近代の数学で語られている言葉がなんとなく理解できるようになる。そういう意味では電気回路理論とそれに必要な数学の理解は早道かもしれない。
webadm
投稿日時: 2012-8-26 3:21
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3107
時間のべき関数
次の問題は時間tのべき関数のLaplace変換

以下のLaplace変換を求めよ

(1) (2) (3)

というもの。またしてもへそ曲がりな方法でやってみよう。

tは1の積分関数であるからして、時間積分のLaplace変換の性質を用いれば



または時間微分するとであることから線型性と時間積分のLaplace変換の性質により



ということになる。

これまでの結果からのLaplace変換は数学的帰納法によって



ということになる。

なんだ簡単じゃないか( ´∀`)

著者は最後の式で1のLaplace変換が1/sであることを忘れて、n!/s^n+1を1のLaplace変換に乗じてしまっている。それは誤りである。上記のへそまがりな解法で明らかのようにn!/s^nでなければならない。
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