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webadm | 投稿日時: 2020-1-13 5:10 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV anh. 126 D-dur Musette 再び作曲者不詳の有名な曲。
ミュゼットというのは今日のバグパイプの遠い先祖みたいなエアバックを持った吹奏楽器で、ドローン管から常にバス音が出て当時は農民の楽器として親しまれたぽい。 その後楽器は廃れても、独特の音色を真似た楽曲がミュゼットと称して作られたらしく、これは楽譜の形で残った一つだと思われます。 一度聴いたら忘れられないよね、上声部がピーヒャララ、ピーヒャララと聞こえるので、どこかの日本のテレビアニメのエンディングテーマ曲を彷彿させます。この曲からインスパイアされたのか? 模範演奏というわけではないけど、曲想は良く保たれている演奏動画を。世界中に沢山ある Suzuki Method の教室の発表会かな。 ピアノの先生の演奏のコツか練習方法をちらり紹介する動画もあります。 こちらも個人のピアノ先生で詳しく手ほどきしてくれています(英語で音量が不足していて聞こえないですが)。 知識が無いとピリオド奏法を会得するのは困難だよね、好き勝手に弾くのはできるけど。ちゃんとした先生に習わないといけないところ。 古楽器だとミュゼットの音色の雰囲気が良くでるね、特にバスドローンの響きが。 個人的にはイリーナ・メジューエワの演奏がバスドローン音が効いていてお気に入りなんだけど、youtubeには当然音源があるはずもなく、日本コロンビアが配信している「ピアノ名曲150選 初級編」CDかダウンロード版を購入してぜひ聞いて下さい。 やっとこの曲が練習できる日が来るとは(ノД`)シクシク んじゃまた(´∀` ) |
webadm | 投稿日時: 2020-1-13 4:13 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
G-dur Menuet fait par Mons. Bohm 今度は、整理番号がついていない、Menuet fait par Mons. Bohm (ベーム氏のバッハ)とだけ記されたメヌエット。
特徴からして大バッハの作品ではなく、ベーム氏とはいったい誰なのか謎でしたが、どうやら大バッハの先輩で、リューネブルク聖ヨハネ教会オルガニストのゲオルク・ベームの作品だということが判明しています。 大バッハが6つのパルティータを自費出版する際も販売代理業務を引き受けるなど親交が深かった。 当時は出版社というものは存在せず、例え需要があっても楽譜植字技術をもった印刷工房に限定部数で制作を依頼する自費出版しか手段がありませんでした。それはドイツだけでなく、フランスでも同じ。 なので大バッハが自費出版した楽譜を後世の人が入手するのは困難で、どうにか写譜を見つけ出してそれを自分用にコピーするというしかありません。 古典派の時代に入っても大バッハの曲集の需要はあったものの、原本が手に入らない以上コピーして出版するわけにもいかないわけで。 チェルニーが大バッハのクラヴィーア曲集を校訂出版した際に参照されたのは原本ではなく写譜でした。それでも最新の印刷技術で写植された譜面と権威のある音楽家の校訂版であれば、原典と多少違っていても飛ぶように売れたのでした。 今日では大バッハの作品はピリオド奏法が正統で、チェルニーの校訂版は古典・ロマン派時代の解釈に偏っているため研究目的以外では利用されないですが、当時ショパンも当時チェルニー版を手に公演の前にはもっぱらそれを練習していた話は有名。チェルニー版は今もシャーマー社から出ています。チェルニー版はメトロノーム値でのテンポ指示があり、超早いテンポなのも有名。 なんの話だったっけ? ああ、ベーム氏のメヌエットね。 画像は山崎版が映っていますが、演奏はチャネルオーナー自身のものぽい。 古楽器の演奏は参考になるかどうか、違う雰囲気を感じることは確か。 ピアノの演奏でもこれぐらい違いが出てもいい気がする。 普通のハープシコードの演奏動画はこちら。 こちらはフランスのクラヴサン演奏かな。個性があるね。 これは2声なのでわりと易しいかも(PTNA 課題曲 応用1)。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-1-13 3:06 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV 515 d-moll/515a g-moll Aria これは Anh. がついていないので大バッハ作と思いきや、現在では、アンナと大バッハの間に生まれた最初の息子、Johane Gottfried Heinrich Bach が作曲し家庭教師の手で記譜されたものということになっています。
Anh. がついていない曲はBWV の整理番号が振られる前から長らく大バッハ作だと伝承されてきたものがあり、今日では直筆譜が無く写譜のみの作品に関しては大バッハの真作かどうかは疑問視されているものもあります。 まあ、それでも優れた曲は今も変わらず優れた曲であり続けるわけで。 幼い J.G.H.Bachの作だけに、小節数は短いですが、個性的です。 同じ家で優れた才能を発揮する兄達の演奏や曲を見聞きしてきたのでしょうね。環境が才能を芽生えさせるのに必要だということはわかります。 BWV 515a はタバコを手に人の一生をふと思う内容の6番までの歌詞がついた歌曲版で、歌手アンナの声域に合せてト短調(g-moll)に移調され、バスは大バッハの手で加筆されています。 今日もドイツ国内では編曲された様々なバージョンが演奏され楽しまれているようです。 んじゃまた。 母であるアンナもこんな風に家族に囲まれて歌っていたのかもしれません。 ちなみに歌の歌詞は、楽譜以外の音楽帖の内容を収録したウィーン原典版とかなら原文と日本語訳が掲載されています。 こちらの動画には歌詞の英語訳が字幕でついています。 3つ目は再び器楽曲バージョンで内声が加えられて3声に編曲されています。 最後の器楽曲バージョンの演奏動画を発見。 最後に右手で和音を押さえているのでそれだとわかります。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-1-13 2:01 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV anh.125 g-moll Polonaise 次も C.P.E.Bachの曲で、難しポロネーズ。
三度の重音があるところ以外は2声体なので小学生のコンクール課題曲になっています。 PTNA 課題曲一覧では、応用5ということで小さい子向けではないけど、3度の重音なら小さい子でも弾けないことはないですが、バスの20小節目に飛んでもない跳躍(14度)が出てくるので要注意。 2019年のPTNA ピアノコンペティション全国大会B級銀賞受賞者の演奏。 コンクールの小学生のピアノ演奏だとテンポ感を除いてはみんな似たように聞こえる。こちらの課題曲紹介ビデオの影響なのかな。 古楽器(ハープシコード)演奏は倍音が映えていいね。 たまには違ったデジタルピアノ演奏をば。 装飾音の弾き方がユニークだね、それだけでも違いが出る。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-1-13 1:31 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV anh. 124 G-dur Marche これも C.P.E.Bach の作品。
PTNAの課題曲一覧で見ると、先の Anh. 123 ポロネーズより上の応用5になっていました。 確かに特徴的な6度と3度の重音が使われていますが、先のポロネーズほどの頻度ではなく、たまにという程度。それを除けば2声体なので、小さい子には無理でも小学生向きかな。 オクターブの跳躍が頻繁に出てくるので手の小さい子には酷かも。 でも最近じゃ6歳の子が大人でも弾けない最高難易度の曲を楽々弾くから、難易度なんて実は無いのかも(´∀` ) 古楽器(ハープシコード)演奏、テンポ早めで装飾音とか凝っていてピアノでは真似できないかも。 クラヴィコードだと雰囲気がまた違う。 今度はちょっと変わって、室内楽(chamber music)バージョン。 やっぱり名曲だわ、C.P.E.Bachは只者ではない。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-1-13 0:50 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV anh. 123 g-moll Polonaise こちらも C.P.E.Bach の作品。
6度と3度の重音が駆使された難易度の高いポロネーズ。 6度と3度の重音の音型は古典派時代で開花するよね。その先駆け。 バスがGで始まり、短三度のB♭に進むので短調(g-moll)だとわかります。 また、上声部はGで始まり、次のFに#の臨時記号がついて7thが基音より半音下になるように、和声的短音階が用いられているのがわかります。 この曲は最後にダカーポ付きなので、A-B-A形式になります。 楽典は一度に沢山学ぼうとすると無理があるけど、少しずつ楽曲で学んでいけば自然に身に付くよね。 この曲はPTNAの課題曲一覧では、応用4になっているので、小さい子向けではない模様。 大人の男性ならあります。 もうひとつは、ピアニスト Luis Pipa の2001年リリースしたアルバムから、第一部は正統な演奏で第二部からは自由なルバートを効かせた大人の演奏。参考になるかどうかわかりませんが。 古楽器の演奏音源としては、Pieter-Jan Belder のアルバムからおそらく音の特徴からしてクラヴィコードによる演奏。 同じくクラヴィコード演奏では、日本人の古楽奏者、上野直毅氏のチャネルから。 クラヴィコードは音は繊細で他に無いものだけど、音が小さくて楽器の近くに居る人しか聞こえないほど。なので録音しようとすると雑音(主にアクション系から発生する下部雑音)を同じように拾ってしまうのがたまに傷。 現代ではクラヴィコードにエレアコのようにエレクトリックピックアップを装着するエレクリックなクラヴィコード(クラビネット)があり、ロックやポピュラー音楽とかでも使用されています。 20世紀を代表するピアニストの一人である、Friedrich Gulda はコンサート会場に本物のクラヴィコードを用意してエレクリックアンプで拡声して聴衆に聞かせて魅了しています。扱いが手慣れているので、すばらしい録音ですね。 自宅にスタジオがあり、そこで録音されたクラヴィコード演奏アルバムもあります。 さすが、演奏は絶品ですわな。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-1-12 23:49 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV anh. 122 D-dur Marche ここらへんから大バッハの息子達の作品が続々と登場します。
長男のW.F.Bach は既に大バッハ自ら教育にあたり後継者としての道を歩み始めていましたが、次男の C.P.E.Bachも兄に負けず劣らず才能を発揮し、やがては大バッハの実質的な後継者と慕われたのは次男の方でした。 C.P.E.Bach は母思いで兄弟思いで、兄とはだいぶ違っていました。 それが曲風にもはっきり表れています。 行進曲ですが、アウフタクトで始まり、上声部は特徴的なリズムに乗って軽快かつ威勢よく進んでいきます。 二長調は音楽帖では初めて登場かな。見慣れたG-durに比べて調音記号の#がひとつ多いです。長音階は基音のひとつ手前(オクターブ下の7th)とは常に半音のインターバルと決まっているので、基音が白鍵に位置する場合、すぐ下の7thはその半音下ということになり、Dの場合は、C#となってCに#の臨時記号がつくので、それが調号に出てきます。なので、長音階の場合、調音記号の最後の#がついた音階の半音上の音が基音だということに。小さい子供だとまだ理解できないけど、大人ならこれくらいの情報処理はできるよね。 小さい子供の場合は、調音記号のパターンとそれに該当する長調/短調を暗記するのが得意だよね。昔子供の頃はウルトラマンに登場する怪獣の姿と名前の対応を暗記していた子が沢山いたよね(´∀` ) これも子供向けのコンクール課題曲の定番メニュー。 コンクールでは繰り返し部分は省略するルールなので(演奏時間を短くして審査効率を上げる)ちょっと鑑賞するには物足らないけどね。 繰り返しを省略していない、ピアノ演奏はこちら。 Rosalyn Tureck はゆっくりテンポだけど音はしっかり、大人はこちらを目標に練習すると良いかも。 楽譜によってはメトロノーム値が書いてあるのがあるけど、以前に紹介したペーターズ版は、初心者向けの曲を選曲した曲集になっているので装飾音は例外的にゆっくりテンポの曲以外は省略されていますが、反面テンポは120BPMを超えるテンポが普通で超爆速な感じなのに驚かされます。 昔は全部なんらかの形で大バッハの手が加わった大バッハの曲と言い伝えられていたので、大バッハは速いテンポを好んだという伝説を尊重して速いテンポで演奏するのが普通だったのかも。 子供の頃に装飾音なしで超早いテンポで演奏したら、大人になってから装飾音を付けようとしても無理だよね。まあ、普通、大人になったら弾かないんだろうけど、ピアノの先生以外は。 わかりやすい演奏解説はこちら。 第二部の最初の方はイ長調なんだね、確かにGに#の臨時記号がついているね。長音階なので、A-dur の7thはG#だから調音記号は#3つになるけど、臨時記号だけで済ましている感じ。すぐに二長調に戻るからかな。 Cyprien Katsarisの音源があった。 古楽器の音源は見つかるけど、録音状態が悪いのが多い感じ(古楽器だけに音が小さいので録音には細心の注意が必要)。 以前にも紹介した、Pablo Cano のアルバムより。 アルバムのジャケットには現代の画家が描いた大バッハ夫妻の肖像画風のイラストがあしらわれています。先妻を亡くしてからは妻思いの大バッハと、内助の功の後妻アンナが寄り添う姿が印象的。 息子達に残された遺産目録にはアンナの肖像画が記載されていたようですが、紛失してしまっているようです。長男が金策のために売ってしまったとかは無いよね(;´Д`) アンナがどんな風貌の女性だっかは永遠の謎。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-1-2 6:53 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV anh. 121 c-moll Menuet 次もメヌエット。
調号は変ホ長調(Es-dur)だけど、出だし基音がCで、経過音を挟んで短三度のE♭(Es)に進行する音型から短調だとわかります。従って並行調のハ短調(c-moll)ということに。 雰囲気出てるね。 大人の演奏は何故かみんなスローテンポだね。練習中だからかな。 見てるとみんな同じなんだと安心する(´∀` ) でも短調なら遅いテンポでも雰囲気は出るよね。 こちらは、ピアノ教室の先生の演奏かな、譜面台にある楽譜はバスティンの「ファースト・バッハ・アルバム」ぽい。 こちらの紳士のピアノ練習記録動画もよさげ。ローランドのデジタルピアノかな。 本物のメトロノームが置いてある(´∀` ) 古楽器での演奏動画は意外に少ない。 古楽器(クラヴィコード)ならではの速いテンポ。ピアノではこんな装飾音は無理。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-1-2 5:11 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV anh. 120 a-moll Menuet ここからしばらく易しそうなメヌエットが続きます。
この曲は簡単そうに見えますが、上声部の音型の模倣がバスラインに少し時間差で現れるという対位法のカノンになっているのが特徴的。 それとこれまでは上声部(右手)にしか現れなかった装飾音がバスにも出てきます。右手と左手でトリルが呼応する感じのところが難しそう。 なので、PTNA 課題曲一覧では 応用5になっています。インベンション級ですね。 それでも2声なので子供向けのコンクール課題曲にもなっています。 6歳でなんと余裕感のある演奏に驚愕((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル それもそのはず現在では北米西海岸のコンサートピアニストでいらっしゃるようです。 やばいな、すごすぎて他の演奏動画を貼れなくなった(´Д`;) こちらも6歳の子の可愛い演奏。 みんな楽々弾くね(´∀` ) 大人の演奏で参考になりそうなものがなかなか見つからない。 あった(´∀` ) 初めて見るPETROFのアップライトピアノだ。 以前紹介したチャネルのトリルの演奏はお手本になるかも。 繰り返しは省略しているぽ。 デジタルピアノの演奏だと、こちらかな。 古楽器での演奏だと、こちらかな。 んじゃまた。 |
webadm | 投稿日時: 2020-1-2 2:10 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3092 |
BWV 691 a-moll Choral: Wer nur den lieben Gott lässt walten Anh. でない正真正銘大バッハ作曲の曲が登場。
しかも宗教曲でコラールです。 三声体ですが演奏時間は短いので頑張って挑戦すれば弾けないことはないとおもいますが、一応PTNA ステップ課題曲一覧で検索すると応用7ですよ、お父さん。 たぶんに音楽帖の中では最高難易度の部類。 これはやはり教会のパイプオルガン演奏を聴いておかないとね。 先の演奏者による楽曲解説ビデオもありました。 曲の題名の日本語訳が書かれた最新の礼拝堂用サンプリングオルガンでの演奏動画がありました。 これを自宅に持っているというのはすごい。 オルガン専攻の音大生かな。 古楽器での演奏は、Gustav Leonhardtの録音を発見。 やっぱり圧倒的にオルガン音源が多いね。 んじゃまた。 |
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