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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2006-9-5 18:05
Webmaster
登録日: 2004-11-7
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投稿: 3086
10年前のトラ技を読み返す
先日秋葉原に行ったついでに書泉タワーでトラ技1997年DVD版を購入。1996年頃から記憶が怪しくなっている。といってももうその年のトラ技は読むこともできないだろう。

家に帰ってさっそく眺めてみるとところどころ記憶がよみがえる記事があった。

PICでポンゲームを作った人の記事とか。衝撃を与えた記事のひとつ。確かトラ技のコンテストで最優秀賞受賞作品だった。

この頃から電子立国日本はあやうくなってきた気がする。日本ではコンピューターと名がつくものは昔からの財閥系大手総合電機メーカーが開発から製造それに姉妹品のメモリ製品やソフトウェアに至るまで全部一社でやるのが当たりまえだった。

一社ですべて自給自足できるのが強みであった反面、メモリを内蔵するようなコンピューターチップなどは姉妹品のROMやRAMが売れなくなるので開発にブレーキがかかるなどしがらみも多い。

全盛期の国産マイコンはやはりROMやRAMは外付けかマスクROMと内蔵SRAMでカスタム品かどちらかしかなかった。前者は実装密度やコストの面で限界があり、後者はリスクが高い。Microchip社はそうしたチップメーカーの都合によって生じた閉塞感に風穴を開けたといえる。開発も量産も同じチップで出来る、今では当たり前の1chipマイコンの登場。瞬く間に市場を席巻してしまった。

同じ頃にメモリデバイスは激しい過当競争時代に入りどれだけの関係者や商社で大損をして自殺した人が出ただろうか。在庫すればするほど陳腐化して価値が下がり売れなくなっていった。かくして国内のメモリー事業はどこもやばくなって売却されるところも出てきた。

高集積なメモリを開発できる力があればメモリ内蔵の高集積1chipマイコンを開発することもたやすいだろうと思うが、当時はメモリデバイスは特殊でそれ以外のロジックデバイスとは世界がまったく違うというのが一般的だった。

トラ技を見ると当時は個人のコラムとかがあってそうした中しきりに国内の状況に警笛を鳴らしている人が居るのに驚いた。それでも歴史は変わらなかった。

今は誰もがPICを使える時代。SRAMとEEPROM/Flashを内蔵していないマイクロコンピューターなんか知らない世代も居るだろう。

PICも昔ほど敷居が高くはなくなったもののあまりにもバリエーションが多いので一筋縄ではいかなくなってしまっている。マルツパーツ館を覗いたらハイエンドのUSB付き18F4550が1000円ちょっとで売っていた。これはPCにつなぐ気の利いた装置を作るのには好都合である。Microchip社が出しているデバッガ兼ライターのICD2にも使われているから安心だ。

やはり1chipマイコンの需要が多いのは海外だろうか。北米やアジアかな。メーカーが沢山居そうなところ。日本はメーカーが少なくて商社が多いからもうあまりうまみはないのかも。

昔は製造立国日本だったけどアジアにお株を奪われて以来すっかり商社立国日本になってしまった。いずれは投資ファンド立国日本とかになっていくのかもしれない。
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題名 投稿者 日時
 » 10年前のトラ技を読み返す webadm 2006-9-5 18:05

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