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webadm
投稿日時: 2008-8-1 1:39
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
時間ができてから調べようと思っていたTOA FS-1201低周波シンセサイザーの超低周波でのレベル低下問題だが、ふとしたことから驚愕の事実が発覚。

少し前に同じTOA FS-1201がオークションに出品されていたのを目にしたときに、仕様が20Hz〜200kHzと書いてあるのが記憶に残っていた。

もしそうだとしたら20Hz未満の超低周波でレベルが低下するのは仕様だということになる。

もう一度別ソースで検索してみたら、やはり中古測定器販売サイトにある仕様は20Hz〜200kHzだった。

なんだよ仕様かよ。まあ600Ω平衡出力はトランス出力なのでDCレベルまで特性をフラットにというのは不可能。不平衡出力ならできそうだけど、出力アンプの周波数特性で決まってしまう。今の設計上0.1Hzまでフラットなレベル出力は困難だろう。


そりゃどうやっても修理不能だよね。設計上そういうふうになっている以上。

ということで電解コンデンサを交換して調整しなおすぐらいしかないということに。ひずみ率も仕様では100Hz〜100kHzまでは0.05%未満、20Hz〜200kHzでは1%未満なので実測値はその範囲内に収まっている。

回路を調べてもう少し低域を伸ばすように改良することも考えられるけど、先立つ知識がないのとほかにちゃんと超低周波までレベルがフラットなWavetek/Rocklandのシンセがあるし。

P.S

旧東亜DDKの廃止品電子計測器のカタログやマニュアルがHIOKIのサイトで公開されている。製品の仕様はここで確認した。

http://hioki.jp/discon/toa-dkk.html

webadm
投稿日時: 2007-10-20 20:08
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
HPの古いDistortion Analyzer
歪み率計は既にPanasonicのを持っていてそれで足りるのではあるが、たまたま売りに出ていて誰も入札する気配の無いHPの古いDistortion Analyzer(自動歪み率計)を落札。



334Aという型番からして古くビンテージ級である。Agilentのサイトでこの型式でドキュメントを探しても見つからなかったが、普通にGoogleで検索したら見つかった。

このタイプには333という型式もあり、これは334Aにだけ付いているRF検波やHi passフィルター等が無いだけの違い。サービスマニュアルは333/334A兼用だった。333でAgilentのサイトで探せば出てきたのかもしれない。親切に出品者の方がAgilentのサイトにあるサービスマニュアルのダウンロードURLを教えてくれた。出品時の紹介写真では入力と歪み率計のモニター出力(ノッチフィルターの出力)をオシロで同時に観測したものが載っていて大変興味深かった。三角波や方形波から基本周波数成分を取り除いた信号波形がオシロに表示されていて、同時に周波数スペクトルを観測した写真も併せて掲載されていた。かなり興味深かった。正弦波から基本波を取り除けばほとんど信号は無くなるのはわかるが、三角波や方形波は高調波がそのまま残るのでおもしろい波形になる。双曲線関数のような波形が現れて興味深かった。

この歪み率計は、左側にレベルメーターが、右側にフィルター周波数設定ダイヤルが見える。サービスマニュアルを見ると、フィルターはウイーンブリッジによるノッチフィルターで構成されているらしい。任意の周波数での歪み率を測定できるのと、ある程度基本周波数の近傍までフィルターダイヤルを合わせれば、あとは自動でチューニングして追い込んでくれる自動歪み率計である。マニュアルでも出来るが結構一番歪み率が小さくなるところへ追い込むのがつまみを回しながらだが面倒である。

後に歪み率計はこれが更に進化して全自動歪み率計が登場するのだが、これはその過渡期のもの。しかもサービスマニュアルの回路図を見る限り、オペアンプは一切使用されておらず、すべてトランジスタ回路に見える。

NFの低歪みオシレーターをつないで測定してみたところ、1KHzで0.01%未満となった。400Hzでは少し悪く0.03%未満でPanasonicので測定した時と同じ結果となった。

今のところ歪み率計としての動作上の問題は無いが、中を覗いてみると電解コンデンサがすべてチューブラータイプのものでかなり年数が経っていることが予想される。一見するとハーメティックタンタルに見えるが、封止材が良く見るとゴムなのでアルミ電解コンデンサであることがわかる。一部ゴムに亀裂が入っていたり周囲が変色しているものがあるので寿命はとっくに来ていると見てよいだろう。

いずれ電解コンデンサは交換しなければならないだろう。

届いた時にフロントパネルは長年の埃でかなりすすけていたが、中性洗剤を1%に水で希釈して布にしみこませて拭き掃除したところかなり綺麗になった。周波数設定ダイヤルは中でもかなり汚れていて、たばこのヤニか何かで黄色くなっていた。アルミ製なのでその錆びもあって綺麗にはならなかったが、ヤニはとれた。

これもかなり役立ちそうである。

P.S
ご多分に漏れずこの歪み率計はレベルメーターやACボルトメーターの機能もある。しかし測定結果が、SENSITIVITYつまみのVERNIERの位置によって微調整できるようになっているのが影響してどれが正しい値なのかわからなくなってしまう。つまみをいじってしまうとレベル測定値もずれてしまうのである。まあ、トランジスタだけで組んであるのでオペアンプを使った回路のように自動的に高精度にはいかないのかもしれない。歪み率測定時には自動制御のゲイン設定なので収束時間には関係しても測定結果には影響を与えない。
webadm
投稿日時: 2007-9-13 6:39
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: プリマ楽器のDT-101
電源のレギュレーションが大分悪いのかスピーカーから音を鳴らすとハム音が大きい。

電解コンデンサが寿命かと思って交換するためにどんなものが使われているかチェック。

35V 470uF
25V 1000uF
25V 470uF
25V 220uF


電源平滑用は最初の3つぐらいであとはバイパス用やカップリング用だった。

コンデンサにかかる電圧を測定しようと基板の半田面からテスターリードをあてたのだが半田付けの際のヤニ(フラックス)がコーディングのように覆っていて接触が悪く測定し辛い。

なんとかゴリゴリリードの先を当てて測定すると驚愕の事実が判明。

どれも耐圧を超える電圧がかかっている。一番酷いのは25V耐圧のところに38Vも印可されている。他はギリギリか少し超えている。

電源投入直後は耐圧内の電圧だが、観測している先からじわりじわりと電圧が上昇してくる。

どうやら電源回路のパターンの引き回しが良くないらしく、CRT用の1kVもの高圧電源のパターンがトランジスタ回路の低電圧電源のパターンと隣接しているため高圧がリークしているようである。

どこかの楽器修理工房のページでこの機種を修理している光景が紹介されていたが、壊れやすい原因にそうしたパターン設計の問題点もあるのかもしれない。

この機種はプリマ楽器が販売しているが設計製造はDOK(電気音響株式会社)というところ。

交換するとなると50Vぐらいの耐圧のものにする必要がありそうである。
webadm
投稿日時: 2007-9-6 7:02
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
フォトカプラの役割
どうやらこのフォトカプラは出力レベル制御用フィードバックに使われているらしい。

HPの低周波オシレーターやNFのオシレーターの電球がそうだったように、フォトカプラも一種の非線形抵抗なのでゲインコントロール用のフィードバックに最適だ。

確かに底部の出力アンプとアッテネーター回路の入力のレベルに無関係に出力レベルは設定通り保たれているのはそのためだろう。

フォトカプラとオペアンプにトランジスタでゲイン制御をしているのだろうけど実に不思議だ。

今のところこれはうまくいっている。LPFで100Hz未満が著しくカットされてしまう問題を除いては。

たぶん底部のアンプ・アッテネーターの入力に外部のオシレーターから超低周波を入力してやれば出力にはそれなりのレベルで出てくると予想される。いつかやってみよう。
webadm
投稿日時: 2007-9-6 6:28
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
リレーのチェックするには基板の半田面をあたる必要があるが、半田面を覗くためには基板を外す必要がある。基板を外すにはフロントパネルやLED基板とかを外す必要がある。

しかしそこに罠があった。

まずフロントパネルには押しボタンスイッチや出力信号コネクタが付いているが出力信号コネクタケーブルの先が直に基板に半田付けされているのでどうにも分離できない。フロントパネルを外すには中の基板を先に外す必要がある。中の基板を外すにはフロントパネルを外す必要がある、フロントパネルを外すには...

どうどうめぐりである。それだけではなくリアパネルの出力信号コネクタもどうやらコネクタを取り付けた後にケーブルを半田付けされたと思われ、これもケーブルの半田付けを外さないと基板もコネクタも取り外せない。罠だ。製造時のことしか考えていない設計である。

まあ、基板故障の際には半田付け部分を外してぐらいはやるだろうという考えであったことは容易に想像できる。しかしメンテナンス性が悪い。

出力ケーブルが半田付けされているのはコネクタだと接触不良とかでノイズ源となってしまうのを恐れてのことだろう。

源発振の正弦波までは完璧なのだが、LPFでリレーが一個だめくさい。交換用のリレーが手にはいるかどうかも謎だが。それがあるのが確認できてからでも遅くはないだろう。とりあえずこれの修理は一旦保留しよう。
webadm
投稿日時: 2007-9-4 21:20
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
LPF回路に使われている以前から気になっていた謎の部品がある。



モリリカとマーキングされているのがはっきり見てとれる。

調べたところこれはCdSを使ったフォトカプラらしい。モリリカという会社が製造していたが、2004年に突然会社を精算してしまって今は存在しない。

低周波オシレーターに何故フォトカプラがと一瞬悩んだが。CdSを使うと変化の緩やかな信号を検出できるらしいと知った。とすると超低周波はこれで受けているのだろうか。もしやこのフォトカプラの故障が原因か?

だとすると200Hz未満になるとどんどん信号が減衰していってしまう現象と辻褄が合う。フォトカプラは変化の速い信号には鈍いが変化の遅い信号にはしっかり検出する。いわばそれ自身がLPFである。ということでこのフォトカプラを疑ってみる必要がありそうだ。

基板のシルクからすると2本足が出ているのが発光素子LED側。反対側の4本の足がCdS側だろうけどブリッジとかになっているのだろうか?

後で動作状況を調べてみよう。
webadm
投稿日時: 2007-9-4 20:51
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
DDSではないと書いたが実はDDSだったという落ち。

ゲートアレイの側の源信号生成回路を写したもの。



左下にHA17012という差動電流吸い込み型のDACがある。ゲートアレイ内のアップダウンカウンタの出力をそのままこのDACに与えれば三角波が生成される。それをアクティブフィルターで整形すれば直線性の良い三角波ができあがる。

この回路は今のところ製造時からそのまま設計者の意図通りに機能している。下手にいじるのは禁物。

この低周波シンセサイザーの心臓部ではあるが、後続する回路が台無しにしてしまっている。

信号を追っていったが三角波から正弦波に整形した直後の最初の増幅度調整用可変抵抗器までは全周波数範囲で正しいレベルの振幅が確認できた。しかしそれ以降の箇所では0.1Hz時に同じレベルの信号をまったく確認することができないでいる。どっかで分断されてしまっているのだろうか?

リレーはおそらくLPF回路の切り替え用だと思われる。低い周波数になるにつれてより低いカットオフ周波数のフィルターが追加されていると思われる。それによって減衰も大きくなると予想されるがちょっと200Hz未満あたりからの減衰が酷すぎる気がする。

フィルタ回路が挿入されるのはどうやら20kHz未満の時で、20kHz以上の周波数を設定するとLPF用のオペアンプに信号が供給されなくなる。これはアナログマルチプレクサによって行われていると思われる。最終段のオペアンプで所定のレベルまで増幅される。

LPFでの200Hz未満の減衰が激しすぎる原因はなんだろう?
そもそもフィルター用のオペアンプ入力が減衰している。
webadm
投稿日時: 2007-9-4 13:00
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
正弦波に変換後のプリアンプに使われているマルチプレクサは20kHz未満かどうかでオペアンプを切り替えているだけだった。

A,B,Cの選択入力のBとCはGNDパターンに接続されていてAだけ20kHz未満の時Hで20kHz以上の時はLが入力されていた。

いろいろ調整してみてもやはり20kHz前後でレベルが1dB程差が出るのが解消できない。それと10Hz以下は周波数が下がるにつれてゲインが下がってきてしまって0.1Hzではほとんど振幅が無い。

三角波から正弦波に整形した直後のレベルは三角波から少しレベルが下がる程度で1Vp-p近い振幅は維持されているのでその後が怪しいことは明らか。

ここに周波数下限付近でレベルが全然でない原因があった。

しかし見た目はオペアンプが3つ使われているだけなのだが、沢山フィルムコンデンサが使われているが何に使われているのか謎が多い。リレーも沢山あるが何に使われているのだろう。

基板上には元々実装されていたコンデンサやトランジスタの足を切断して残ったリード線に交換部品を半田付けして修理した形跡がみられる。この基板、外して裏の半田面を見るにはフロントパネルを分解しないといけないので大変だ。それで足だけ切ってその上に半田付けしているのだろう。

もともとここは部品が交換されている元になる故障があったに違いない。中にはスチロールコンデンサと並列にフィルムコンデンサが無造作に付け足されているのも見える。容量調整用だろうか。それとも温度補償か。

基板を引っ張りだしてパターンを追って回路図を起こせばどんな仕組みかは想像できるが、取り外すのは容易でないのでやっていない。上から触れることが出来る部分だけでなんとか解明できればいいのだが。
webadm
投稿日時: 2007-9-4 11:22
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
正弦波整形回路。



右側に三角波生成回路が隠れていて、そこからダイオードとオペアンプによる正弦波への整形出力が与えられ、3つの周波数帯にそれぞれにオペアンプで増幅されマルチプレクサ(TC4051B)でその組み合わせが加算されて左側のコネクタから出ていっているように見える。

それでも全設定周波数範囲でそれなりに1Vp-p前後の振幅は出ている。多少調整のずれやコンデンサの容量抜けとかがあるかもしれない。

ここの調整はやっかいである。まだ三角波が調整不要な程品質が良いのがせめてもの幸い。

レベル計で全周波数で出力レベルが1Vp-pもしくは0dBになるように調整する必要がありそうだ。低い周波数がどうしても下がってしまうのはカップリングコンデンサの劣化かもしれない。一番大きなフィルムコンデンサが怪しい。
webadm
投稿日時: 2007-9-4 10:43
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3094
Re: TOAの低周波シンセサイザー
上部基板の正弦波出力回路側にあるトランジスタ増幅回路。



CA3054という高slew rate差動アンプで2つの2SB435がドライブされている。平衡出力時にのみ使われていると思われるがどこでどうつながっているか謎。DC-20MHzまでの周波数特性を持っているので超低周波でもゲインが落ちるはずが無い。

丹念に信号の入り口から出口まで追跡していくしか無いかもしれない。それがセオリーだろうか。
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