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webadm
投稿日時: 2022-10-19 6:20
Webmaster
登録日: 2004-11-7
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投稿: 3068
19世紀に出版された音楽理論書(Elemente der Musik Arrey von Dommer)
ふう、寒くなってきたね(´ー` )

ピアノの練習は毎日続けているよ。ようやく長い間取り組んできた曲が仕上がってきたところ、まだ再現性が低いので録画してないけど(´Д`;)

さて本題の件ですが、バロック時代の作品に取り組んでからというもの、当時の常識であったであろう音楽理論について記述されている専門書は少なく勉強に苦労しています。

そんな中、19世紀にライプニッツで出版されたドイツ語の音楽理論書が今も手に入るということで調べてみたら、以前は出版当時の原本をイメージスキャンしたものを印刷して製本したものしか無かったみたいだけど、昨今バロックや古典版それにロマン派の作曲家の作品を学ぶ上で唯一の根拠となるような音楽理論書がハードカーバー版でリプリントされたという情報を入手。

早速注文しましたよ。

コロナ渦で輸入に遅れがあったものの、忘れた頃ではなくすぐに届きました。



中を開くと原書の出版年が書かれたページが出てきます。



1862年なので19世紀後半ですね。ちょうど良い時期です。

音楽家の皆さんは出来るなら19世紀に戻って音楽を学び直したいと密かに思っているのではないでしょうか。自分もそうなので、この書は夢にちょっとでも近づくことを可能にしてくれるかもしれません。

原書の表示が現れます。文字が霞んでますが、LEIPZIG 1862とあります。

まあ、ドイツ語なんですけどね。昔とった杵柄で読めるのですが、専門用語については辞書引かないとだめかも。ドイツ語は日本語の漢字の熟語みたいに既存の単語を連結した熟語が頻繁に用いられるのが特徴。



目次を見ると、今まで知りたかった事が並んでるのがわかります。





今日の音楽理論書は現代の聴衆が求める要素を優先して構成されていて、19世紀やそれ以前では重要だったけど今日は知らなくてもいいという要素は省かれているのよね。



英語圏とかでは、ABCDEFG が使われるけど、ドイツ語圏では、AHCDEFGてなるのはもうみんな知っているよね。Bは英語圏のB♭に割り当てられている点が異なります。

和声進行については、日本の楽典で昔から採用されているギリシャ数字が用いられています。これは今も通用するよね。英語圏ではコードネームが一般的だけどね。それも上の方にドイツ語でのキーが書かれているのに対応しています。



対位法と模倣キタ━(゚∀゚)━!

クラッシック学ぶ人は必修の内容だよね。当時はこれが最高峰だったし、バッハもそう信じてた。



主題と終止形もクラッシック音楽では必修だよね。



構成、形式(フォーム)と様式(スタイル)どれも必修だよね。



カノンとフーガ、バロック音楽の学習者は必修だよね。クラッシク以降の音楽では学ぶ人は限られるかな。



声楽、日本語もドイツ語も同じ熟語だね(´∀` )

すでにバロック時代ではバイオリンやフルートや鍵盤楽器、打楽器、金管楽器がほぼ現代と同じ完成度で用いられていたので、器楽曲全盛時代へと向かうわけだけど、19世紀でもコンサートとかでは声楽家が器楽演奏と合奏するということがあたり前のように行われていました。

楽器が発明される前は、唯一声楽が音楽を奏でる手段だったしね。
作曲とかでも声楽を意識するということは欠かせない要素であるのは今も昔も同じ。



器楽曲の形式、器楽曲全盛の時代を代表する章だよね。声楽家を必要としない音楽の登場と発展が現代の音楽シーンに繋がっています。



教会音楽、これが現代では省かれている19世紀以前は最も重要だった音楽。バッハの宗教音楽作品を学ぶ上では必修。バッハの宗教音楽は断片的には声楽部分が賛美歌などに編曲されて今も歌われていますが、原曲(オラトリオ)とかが演奏される機会はめったにないし、最近はYoutubeとかで全曲演奏動画を見ることができるのが幸い。それを聴くと、あ、ここの部分知ってる、賛美歌で歌った好きな曲て、思い出します。

P.S:
良く調べたらバッハのクリスマスオラトリオに出てくる賛美歌のコラールは、賛美歌の原曲を元にバッハが編曲したものであることが判明。



こんな感じで、バロック音楽を学ぶ上でも貴重な内容を含む19世紀に出版されたドイツ語の書籍ですが、図表とかはほとんどなくて文章のみなのでドイツ語に慣れていない人は読むの苦痛かも。

かくいう自分も読めるものの、近年は細かい文字の書物は老眼鏡をかけないと読めないのが難点。PDF版とかないのかな。

んじゃまた。
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