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webadm | 投稿日時: 2007-8-28 10:19 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
数式処理システムの問題点 数式処理システムも電卓のように瞬時に答えを出してくるので、出た答えはすべて正しいと信じてしまいがちだ。
そこに落とし穴があった。 最初教科書の著者の解答例の方程式を入力してMaximaで解いてみたが分子は合っていたが分母が似てるものの異なる式だった。 恥ずかしくも誤植の可能性を疑ってしまった。というのも著者の解答例の式の分母の式に最初一瞬検流計の内部抵抗Rgの要素が含まれてないように見誤ってしまったからだ。 まさか検流計に流れる電流を決める要素に検流計の内部抵抗値がまったく関係ないというのは明らかに怪しい。 そう思って記事を半分書きかけたところで思い直して与えた式を見直してみた。1文字間違えていた。 間違った式を与えてもMaximaはそれなりに方程式を強引に解いてしまう。解けてしまうというのもすごい。よく紙に書いて消去法で解いた時に途中に式転記する際に文字を書き間違えたり読み間違えたりした時の結果と一緒である。正しい解とは似てもにつかぬ式になってしまう。 コンピューターが出した答えだから一瞬正しいと錯覚してしまうのだが、入力を与えたのは人間なので誤りがつきものである。 数式処理システムで解を求めてしまうことの弊害としては、最終的な解の式に見られる美しさというか自然の法則の不思議さを感じる機会を逸するということがある。 著者の解は関心の高い要素を共通項として分母の式を因数分解しているが、数式処理システムは人間が一番関心のある変数が何かなどは気にもかけないので無頓着なまま式を表示してしまう。 実際にはおもしろい法則というか美しさみたいなものが式には発見できるのだが数式処理システムに任せっぱなしにするとそれを気づかずに通り過ぎてしまう。美しさを発見すればパターンがわかり、式を記憶にとどめることができる。それがいつの日か回路にある種の法則性を発見する時の直感力を養う。 数学も電気工学も共通して直感力というか美しいパターンの発見というのがかなり重要な要素を占めている。これは人間ならではの特権である。コンピューターに美が理解できる日は来るのだろうか? |
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