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webadm | 投稿日時: 2007-10-31 10:39 |
Webmaster ![]() ![]() 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3108 |
問題62:2つの異なる電球を直列につなぐ 次ぎの問題も電力を扱う問題だが、設問はそれだけではなく一ひねりもふたひねりもしてある。
100V X Wと100V Y Wの電球を直列につないで200V印可した場合にどちらが明るいかというのが最初の設問。電球はX < Yという関係。 実際にやってみれば一目瞭然なのだろうけど、やらないで机上で答えを出すということに意義がある。 どちらが明るいかは消費電力を比較する必要がある。それぞれPx,Pyとしてそれを計算して比較すれば良いことになる。 直列につないだ時の電力を計算するには電流が計算できる必要がある。電流を計算するためには電流を求める必要がある、予め与えられているのは100Vに単体でつないだ時の消費電力X,Yと、直列につないだときの電源電圧200Vだけである。 それぞれの電球の抵抗をRx,RyとするとPx,Pyは次ぎのように表される。 Px=(200/(Rx+Ry))^2*Rx Py=(200/(Rx+Ry))^2*Ry Rx,Ryが未知数である。100V単体での消費電力X,Yと抵抗値Rx,Ryの関係は X=(100/Rx)*100 Y=(100/Ry)*100 ゆえに Rx=100*100/X Ry=100*100/Y これをPx,Pyの式に代入すると Px=400000000/(X*(10000/Y+10000/X)^2)=(4*X*Y^2)/(Y+X)^2 Py=400000000/((10000/Y+10000/X)^2*Y)=(4*X^2*Y)/(Y+X)^2 これだとよくわからないのでそれぞれの電球の電圧降下 Ex=200*Rx/(Rx+Ry)=2000000/(X*(10000/Y+10000/X)) =(200*Y)/(Y+X) Ey=200*Ry/(Rx+Ry)=2000000/(Y*(10000/Y+10000/Y)) =(200*X)/(Y+X) Exの分母と分子をYでそれぞれ割ると Ex=200/(1+X/Y) Eyの分母と分子をYでそれぞれ割ると Ey=200*(X/Y)/(1+X/Y) X<Yということなので分母は同じだが(X/Y)<1となるので分子は明らかにEyの方がExより小さくなる。従って直列に接続で同じ電流が流れていながら電圧がEx>EyとなるのでXの方が消費電力は大きいことになる。 これを利用して2番目の設問に対する答えも導くことができる。 どちらの電球が定格電圧を超えるかという問いに対しては、(1+X/Y)<2であることからExは100よりも大きい値となる。 それに対してEyは分母と分子をそれぞれ(X/Y)で割ると Ey=200/(Y/X+1) となり(Y/X)>1なので(Y/X+1)>2ということになりEy<100ということになる。 最後の設問は直列に接続した電球が同じ電圧(100V)がかかるようにするにはどうすればよいかという問い。 電圧の不均衡はRx>RyによってもたらされるためRxに平行に抵抗Rを接続してRyと同じ抵抗値になるようにすれば良い。すなわち 1/(1/Rx+1/R)=Ry これをRについて解くと R=(Rx*Ry)/(Rx-Ry) これに先のRx,Ryの式を代入すれば R=10000/(Y-X) となり著者と同じ答えが得られる。 ただしこれは実際の電球を用いた場合に同じ結果が得られるかは謎である。現実の電球は明るさによって抵抗値が変わる非線形素子なので流れる電流が変わると抵抗値も変わってしまう。ここでは電球の抵抗値はほとんど変化しないということを前提としている。 |
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