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webadm | 投稿日時: 2007-2-3 1:35 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
分圧回路の実験 抵抗値の異なる2つの抵抗(R1, R2)を直列に接続し電圧(E)を加えた状態で回路に流れる電流(I)とそれぞれの抵抗の電圧(E1, E2)を測定し理論値と比較検討する。
実験前にあらかじめR1,R2の抵抗値及び合成抵抗値(R)を測定しておく。 加える電圧は積層乾電池(9v)を使用し回路を接続した状態で出力電圧(E)を測定しておく。 次に回路に流れる電流を電流計を入れて測定する。 最後に各抵抗の両端の電圧を電圧計で測定する。 理論値の計算式は以下の通り R = R1 + R2 I = E/R E1 = R1 x I E2 = R2 x I +------+-----------+-----------+ | | 実測値 | 理論値 | +------+-----------+-----------+ | R1 | 9.99kΩ | +------+-----------------------+ | R2 | 21.99kΩ | +------+-----------+-----------+ | R | 31.99kΩ | 31.98kΩ | +------+-----------+-----------+ | E | 8.96V +------+-----------+-----------+ | I | 0.27mA | 0.28mA | +------+-----------+-----------+ | E1 | 2.798v | 2.797v | +------+-----------+-----------+ | E2 | 6.15v | 6.16v | +------+-----------+-----------+ 本来はもっと値の大きな抵抗(数百KΩか数MΩ)を使用する予定が手持ちで最も値が大きいものをとりあえず使用してやってみた。 結果はあまり理論と乖離しないおもしろくない結果に。 それでも微妙に意図した効果が出てぴったり計算通りにならないところは意図した通り。 計算上は E = E1 + E2 となるべきだが観測値からはそうならない。 わずか0.02vの差異であるが測定誤差ではない。電圧計を回路に追加することによって回路定数が微妙に変化した結果分圧比が理想値から乖離したためである。 電圧計の内部抵抗値によって結果は異なってくるが、内部抵抗が低いアナログ式の電圧計ならより鮮明に差異となって現れるだろう。今回は対象回路の抵抗値が使用した電圧計の内部抵抗に比べて低いので影響がわずかしか現れていない。 電圧計の原理を知り、その利点と欠点を熟知することが今後実験や回路検証に役立つ。 昔のアナログ式のテスターとかの取説には確かそうした使用上の留意点が書かれていたのを読んだ覚えがある。実際にやってその悪影響を確かめてみないと実感しないのだが。 それにしても電流が0.01mA違っただけでも抵抗値の大きい回路では逆算すると電流計が狂っているようにも見える。これも電流計の内部抵抗が影響しているからだろうか。そんなに大きいのかデジタルテスターの電流測定時の内部抵抗値。 ちゃんとした電流を測るには回路に電流計を挿入するのではなく、回路に流れる電流によって発生する磁束力を計測する必要がある。一般にカレントプローブなど特種なホール素子とかを使った装置は高額で特種なため一般的には利用されない。一般に電流を計測するときは回路に低抵抗を挿入してその電圧降下を測定するしかない。 電圧を回路に影響を与えずに測定するには、電圧を電流に変換するのではなく電圧同士を比較するコンパレーターを使用する必要がある。ただコンパレータ自身に内部抵抗があるので対象電位を発生するだけの電荷を一旦キャパシタに蓄積させた後回路から切り離して別途そのキャパシタの電圧をコンパレータで比較測定するサンプリング方式を用いる必要がある。これは一般に複雑で高額な装置となる。 |
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