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webadm | 投稿日時: 2007-2-3 13:47 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
別の測定器でやってみた いままでの電流、電圧、抵抗の測定にはどれもFLUKE 73IIIというマルチメーターを用いていたがどうも電流測定時に内部抵抗が結構高いようなので別のデッキトップ型マルチメーターHP3468Aを使ってみることにする。
HP2468AでFLUKE 73IIIの電流測定モードでの内部抵抗値を計測すると6.7Ωという結果になる。結構大きい。それで22Ωとか33Ωとかの回路ではかなり影響が出るわけだ。 一方電圧測定時の内部抵抗は11MΩとかなり大きいので数十KΩの回路では影響は出にくい。 一方HP2468Aの電圧測定時の内部抵抗をFLUKE 73IIIで計測しようとしても計測不能なほど抵抗値が高い。また電流測定時の内部抵抗も0.7ΩとFLUKE 73IIIと比べて10分の1と小さい。 デッキトップ型のマルチメーターが厳密な回路測定にもっぱら利用されるのはそうしたことからもうなずける。 分流回路をHP2468Aを使ってやり直してみるとまた違った結果が得られる。 R1 = 22.7Ω R2 = 33.9Ω R = 14.0Ω 13.6Ω E = 1.56V I = 0.11A 0.115A I1 = 0.067A 0.069A I2 = 0.044A 0.046A かなり計算値との乖離は少ないがやはり電流測定時に内部抵抗が直列に加わるので電流値が計算値よりもわずかに目減りしている。興味深いのは抵抗値が計算から求めたものとだいぶ違っている点である。実は実験に使用したブレッドボードの配線材料はかなりの抵抗成分があり、測定するポイントによっては最大1Ω程度の値が加わってしまう。接触抵抗とかも影響して測定時にかなり値が不安定な時がある。電流を多く流す回路の実験ではブレッドボード自身の配線抵抗も無視できない要素ではある。 一方分圧回路の場合は以下の通り R1 10.00KΩ R2 22.00KΩ R 32.00KΩ 32KΩ E 8.9538V I 0.00028A 0.00028A E1 2.798V 2.8V E2 6.151V 6.16V FLUKEよりも電流測定時の内部抵抗が低い分電流値は計算値に近い値が得られている。ただ電流量が少ないので有効数字が少ない。 電圧測定時の内部抵抗はFLUKEよりは十分高いはずだが計算とぴったりは一致しない。特に抵抗値が高いR2の電圧降下を計測する際には内部抵抗が並列接続されるため合成抵抗が下がり電圧配分が目減りしていると思われる。 ここまででわかるのは電流測定時には内部抵抗がいくらあるかによって電流量が大きい回路の測定では影響が出るということ。デッキトップ型のマルチメーターの方がハンディタイプのマルチメーターよりも電流測定時の内部抵抗が低いし、電圧測定時の内部抵抗が高いため回路へ与える影響が少ないと言える。 実験に際しては使用する測定器の性能や特性を良く吟味して適材適所を心がける必要がある。 |
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