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webadm | 投稿日時: 2007-2-13 11:02 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
早くも躓く この教科書の演習問題は著者の解答がすぐ後に書いてあるのでどうしてもそちらを先に読んでしまって理解した気分になってしまう。実際にはまったく理解していないのだが。
そこで著者前書きにもあるように自分で解いてみる。 格子状に接続された抵抗ワイヤーの回路の合成抵抗を求める問題で早くも躓いた。 A B +R+R+ R R R +R+R+ R R R +R+R+ という具合の回路のAB間の合成抵抗を求めるというものだ。 しかし今までのような4つ未満の抵抗で構成された回路と違って簡単に数式に置き換えることができない。まるでマッチ棒を並べて2個だけ動かしてどうのこうのというクイズに似ている。 この場合躓くのはちょうどABの中点同士が接続されている点。これさえ無ければ解けるのだが。 良くみると直感的に中点では電位がどこも同じになるのでそれらの間に何をつないでも回路にはまったく影響が無いはずである。 これはあくまで予測にすぎないが予測が正しいと仮定して中点をつなくワイヤーを除外した以下の回路を考える A B +R+R+ R R +R+R+ R R +R+R+ AB間の合成抵抗は2xRと4xRが並列になった回路に2xRが直列に入ったものと2xRが並列に接続されているので以下のようにして求められる。 Rab = 1/(1/(R+R)+1/(1/(1/(R+R)+1/(R+R+R+R))+R+R)) = 1/(1/2R+1/(1/(1/2R+1/4R))+2R)) = 1/(1/2R+1/(1/(3/4R)+2R)) = 1/(1/2R+1/(4R/3+2R)) = 1/(1/2R+1/(10R/3)) = 1/(1/2R+3/10R) = 1/(5/10R+3/10R) = 1/(8/10R) = 10R/8 = 5R/4 ふう、頭の中ではとても扱えきれないほど面倒な計算。 紙に書いてようやく著者の解答と同じ結果が得られた。 もう一回白紙状態で同じ計算ができるか自信はない。 ただしこれで出来たと思ったら詰めが甘い。最初の予測についてなんら証明がされていない。感と経験でなんとやらの世界ならこれで十分なんだけどね。 著者の解き方はこんな面倒なことはせずに、最初から予測していた点について結論を出してから予想もしないほどあっけなく同じ結果を得ている。もう数学的な論法の世界である。電気のことを勉強しているのではなく数学の応用問題を解いているような感じだ。もっとも厳密に電気回路の振る舞いを予測してり計算しようとすると数式モデルに頼らざるを得なくなる。 趣味の電子工作とか低速なデジタル回路とかであればそうした電気回路理論とかを知らなくてもオームの法則とかコンデンサの性質とかインダクタンスやトランスの性質とかを観念的に理解していれば済んでしまうというのも経験上わかる気がする。 デジタル回路の設計特に論理設計やRTL設計とかは電子機器でありながら今思うと電気回路理論とは領域が明らかに違う分野であるという気がしてきた。ソフトウェアなどはコンピューターという電子回路の固まりを扱いながら電気回路理論とかは深く知らなくてもそれなりに仕事が出来てしまう。これもエレクトロニクス分野の中でも村八部に近い分野だろう。 まだまだ序の口で躓いていては仕方がない。 これからもっと昔習ったはずの数式を使った世界が待っている。 |
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