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webadm | 投稿日時: 2007-3-23 11:59 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
問題15:アッテネーターぽい回路 問題15もやはりΔ接続抵抗回路を含むアッテネーター様のもの。今までの問題と違うのは負荷抵抗(RL)があってそこの電圧(EL)を求めよというもの。
教科書の解答と同じ方法(Δ接続を等価なY接続回路に置き換えて単純な直・並列抵抗接続回路にして枝電流法で解くもの)では解けるのは自明なので、へそ曲がりに網目電流法で解いてみることにする。 直感的には以下の手書き図の様な電流配分となり、既知のパラメータはE,R,RLで未知数はi1,i2,IL,ELである。 いつも通り同じ接点から始まり異なる経路を通って別の共通の接点に合流する回路のそれぞれの経路の電圧降下は等しくなるという法則に基づいて連立方程式をたてると。 i1・R + (i1 - IL)・R = i2・R EL = IL・RL = (i1 - IL)・R + (i1 + i2 - IL)・R E = i2・R + (i1 + i2 - IL)・R = i1・R + EL = i1・R + IL・RL 最初の式の両辺の項を整理すると 2・i1・R - i2・R = IL・R ∴IL = 2・i1 - i2 となりILはi1とi2の関係で現すことが出来ることがわかる。これで先の図を書き直してみる。 ということになり未知数はi1,i2とELだけになる。先の方程式は以下の様に書き換えられる。 EL = (2・i1 - i2)・RL = (i2 - i1)・R + (2・i2 - i1)・R E = i2・R + (2・i2 - i1)・R = i1・R + EL = i1・R + (2・i1 - i2)・RL ELの等式を展開すると 2・i1・RL - i2・RL = i2・R - i1・R + 2・i2・R - i1・R 両辺の項をそれぞれi1とi2でくくって整理すると 2・i1・RL + 2・i1・R = 3・i2・R + i2・RL 2・i1・(RL + R) = i2・(3・R + RL) ∴i1 = i2・(3・R + RL)/(2・(RL + R)) またEの等式のi1を上記で置換して整理すると E = (3・i2 - i1)・R = (3・i2 - i2・(3・R + RL)/(2・(RL + R)))・R = ((3・i2・2・(RL + R) - i2・(3・R + RL))/(2・(RL + R)))・R = ((5・i2・RL + 3・i2・R)/(2・(RL + R)))・R = i2・((5・RL + 3・R)/(2・(RL + R)))・R ∴i2 = 2・(RL + R)・E/((5・RL + 3・R)・R) これで先のi1の式を置換して整理すると i1 = (2・(RL + R)・E/((5・RL + 3・R)・R))・((3・R + RL)/(2・(RL + R))) = E・(3・R + RL)/((5・RL + 3・R)・R) これでi1とi2が完全に解けたので EL = (2・i1 - i2)・RL のi1およびi2をそれぞれ置き換えると EL = (2・(3・R + RL)・E/((5・RL + 3・R)・R) - 2・(RL + R)・E/((5・RL + 3・R)・R))・RL = (2・((3・R + RL)・E - 2・(RL + R)・E)/((5・RL +3・R)・R))・RL = 4・R・E・RL/((5・RL + 3・R)・R) = 4・E・RL/(5・RL + 3・R) というわけで別解法でも著者と同じ結果が得られた。 ここに居たるまで3日ほど悩んだ。最終的にELがR,RL,Eとの関係式で現されることが最初からわかっているのでそうなるように未知項を消去すれば済むことだったがi1,i2を解く際にEの式をまったく使わずに解けないと頭を抱えていた。我ながら恥ずかしい。 やはりややこしいΔ接続やY接続を伴う回路網の場合は適宜等価な片方の接続に変換した方が計算は易しくなることは確か。 |
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