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webadm | 投稿日時: 2007-3-24 12:40 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
問題16:Δ接続・Y接続 はたしてこのペースで交流理論のページにたどり着けるのだろうか、ヒマラヤ山脈のように延々と続く山岳をひとつひとつ越えていく感じ
先日の問題15は実はもうひとつ別解法があることに気づいた。読者の課題としておこう。 問題16は更に輪をかけて複雑なΔ接続Y接続抵抗回路網。今度は抵抗値と印可電圧が具体的に与えられていて与えられた2つの節点間の電圧降下を求めるもの。 もう具体的にバラバラの抵抗値が与えられているので今までのように方程式を立てて代数的に導くというわけにもいかない。とりあえず抵抗値を代数パラメータに置き換えて式を立てるというのはできるけどかなり複雑になることが予想される。というのも枝が多いのでそれだけ未知の枝電流項が増えるため解くのに必要とされる連立方程式の数も増えるからだ。 素直にΔ接続とY接続の置き換えでやれという著者の意向が見える。 でもへそ曲がりなので著者とは違う置き換えでやってみよう。 著者の解法ではA節とB節に接するそれぞれのΔ接続抵抗回路を等価なY接続抵抗回路に置き換えて回路を単純化している。問題15の場合もそうだけど実は回路にはY接続の部分があり、それを等価なΔ接続に置き換えても回路は単純化できる。 3k,4.8k,2kのY接続と1k,2.7k,3kのY接続をそれぞれ等価なΔ接続に置き換える。赤鉛筆で書き加えたのが以下の図。 ちょっとまだ複雑だけど後でもう一回置き換えればOK R1 = (3・2 + 2・4.8 + 3・4.8)/2 = 15k R2 = (3・2 + 2・4.8 + 3・4.8)/4.8 = 6.25k R3 = (3・2 + 2・4.8 + 3・4.8)/3 = 10k R4 = (2.7・1 + 1・3 + 3・2.7)/3 = 4.6k R5 = (2.7・1 + 1・3 + 3・2.7)/2.7 = 5.1k R6 = (2.7・1 + 1・3 + 3・2.7)/1 = 13.8k 並列接続された合成抵抗で更に置き換える R2' = 1/(1/R2 + 1/5) = 1/(1/6.25 + 1/5) = 2.78k R5' = 1/(1/R5 + 1/6) = 1/(1/5.1 + 1/6) = 2.76k R34 = 1/(1/R3 + 1/R4) = 1/(1/10 + 1/4.6) = 3.15k これで一度描き直してみよう 更にまだY接続が残っているのでそれを等価なΔ接続に置き換える。 この置き換えで驚くほど回路は単純となる(つくづくアホだ) R7 = (3.15・13.8 + 13.8・2.76 + 2.76・3.15)/13.8 = 6.54k R8 = (3.15・13.8 + 13.8・2.76 + 2.76・3.15)/2.76 = 32.7k R9 = (3.15・13.8 + 13.8・2.76 + 2.76・3.15)/3.15 = 28.7k 並列接続された合成抵抗を計算すると R7' = 1/(1/R7 + 1/15) = 1/(1/6.54 + 1/15) = 4.55k R8' = 1/(1/R8 + 1/2.76) = 1/(1/32.7 + 1/2.76) = 2.55k これでAB間の合成抵抗が簡単に求められる。 Rab = 1/(1/(R7' + R8') + 1/R9) = 1/(1/(4.55 + 2.55) + 1/28.7) = 5.69k これは著者の解答とよく一致する(途中計算値を四捨五入で有効桁で丸めてあるので0.01k程誤差が出ている) もはやEafは抵抗4.55kと2.55kの分圧によって求められる。 Eaf = (4.55/(4.55 + 2.55)・114 = 73.0v ちょっと電圧が高いので抵抗値のわずかな誤差で電圧に誤差が増幅されているが著者の解答とよく一致している。 |
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