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投稿者 スレッド
webadm
投稿日時: 2009-12-20 2:36
Webmaster
登録日: 2004-11-7
居住地:
投稿: 3088
Re: Cauer展開(連分数展開)
このフォーラムでひとつの記事に含めることができる文字数に制限があるため、Cauer展開の後書き部分が欠落してしまうという事態が発生。そんなに長く書くもんじゃないらしい。

消えてしまうのは忍びないので、幸いにしてGoogleキャッシュに残っていたものから救い出した後書き部分を掲載する。

P.S

Cauerフィルタ理論とAT&Tベル研究所との歴史的な接点については"Design of Analog Filters" Rolf Schaumann, Mac E. Van Valkenburg著の"8.3 CAUER MAGNITUDE RESPONSE"に以下のように触れられている

引用:
Cauer first used his new theory in solving a filter problem for the German telephone industry. His new design achieved specifications with one less inductor than had ever been done before. The world first learned of the Cauer method not through scholarly publication but through a patent disclosure, which eventually reached the Bell Laboratories. Legend has it that the entire Mathmematics Department of Bell Laboratories spent the next 2 weeks at the New York Public Library studying elliptic functions. Cauer had studied mathematics under Hilbert at Göttingen, and so elliptic functions and their applications were familiar to him.

Cauerは当初自身の新理論をドイツの電話会社でのフィルタ問題の解決に用いた。彼の新設計はそれ以前のものに比べインダクタがひとつ少ない仕様を実現した。Cauerの理論が世界で初めて明らかにされたのは論文ではなく特許開示によるもので、遂にベル研の知るところとなった。伝えられるところによると、ベル研の数学研究部門総員その後2週間ニューヨーク図書館に籠もって楕円関数の勉強に費やしたとか。Cauerはゲッチンゲン大学でHilbertの下で数学を研究してきたので楕円関数とその応用に関してはお手の物だったのである。


Mac E. Van Valkenburg氏は1955年に"NETWORK ANALYSIS"という本を出版している。偶然にもこの古本が手元にあり今回の一端子対回路に関してほとんどの構想を拝借する形で参考にさせて頂いている。興味深いことに執筆時点でFoster氏はまだご存命だったと思われ、

引用:
Reactance functions of the type studied in the chapter thus far were first investigated in 1924 by R. M. Foster, then of the Bell Telephone Laboratories but now at Brooklyn Polytechnic Institute.

本章で学んだタイプのリアクタンス関数は初めてR. M. Fosterによって1924年にベル研において突き止められたが、現在はBrooklyn Polytechnic Instituteに在籍。


こうした先駆者の功績を折に触れ伝えることは今では希である。おそらく先に取り上げた興味深いエピソードも氏の文章だと思われる。

当時はドイツ語原文でしか出版されていなかったCauerの遺稿を元に出版された著書も1958年に英文訳が出版されるに至っているが、未だに入手困難である。こうしたことが益々Cauerの功績が忘れられる理由かもしれない。
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題名 投稿者 日時
   1端子対回路 webadm 2009-10-15 7:06
     複素角周波数 webadm 2009-10-15 19:22
     インピーダンス関数 webadm 2009-10-15 21:47
     正実関数(Positive Real Function) webadm 2009-10-16 1:11
     リアクタンス関数 webadm 2009-10-22 7:47
     Foster展開(部分分数展開) webadm 2009-11-11 19:00
     Cauer展開(連分数展開) webadm 2009-11-12 1:04
     » Re: Cauer展開(連分数展開) webadm 2009-12-20 2:36
     RL一端子対回路 webadm 2009-12-2 4:14
     RC一端子対回路 webadm 2009-12-24 19:18
     逆回路(Inverse Network) webadm 2009-12-25 18:57
     定抵抗回路(constant resistance network) webadm 2009-12-25 21:21

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