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webadm | 投稿日時: 2009-12-25 18:57 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3088 |
逆回路(Inverse Network) 大学では一時限の講義で終わるか割愛される一端子対回路について2ヶ月もかかってしまった。それだけに奥深いし視野の広いテーマではあるのだが。個人的にはLC一端子対回路のもうひとつのCauer展開でLとCの組み合わせ回路を切り出す方法を研究してみたかったのだが、難し過ぎて止めてしまった。またいつか機会があれば再開したいところ。
というわけで、そうした研究の楽しみは後に残して易しいところを先へ進もう。 これまで幾度か双対性のある2つの回路が登場したが、それについて詳しく議論する必要がある。それらは互いに逆回路であると言われる。 2つの異なる回路のインピーダンスがそれぞれZ1,Z2で表されるとすると なる関係が常に成り立つ時にZ1とZ2はRに関して互いに逆回路であるという。 なんのことだかピンとこないが、周波数を変えてもZ1とZ2の値の積が常に定数であるという意味であることはわかる。 これは後に学ぶフィルタ回路で登場する定K形フィルタ回路や全域通過フィルタの条件でもある。 一例としてZ1がn個のインピーダンスの直列回路から成るとすると以下のように表すことができる。 これの逆回路であるZ2はどうなるか考えてみよう 従ってZ1の逆回路はZ1を構成するn個のインピーダンスそれぞれに対する逆回路素子を並列接続したものとなることがわかる。 LC,RL,RC一端子対回路で出てきた駆動点インピーダンスの式を思い出すと、一方の零点が他方の極で、逆も真であるような関係を持つ2つの回路は互いに逆回路ということが出来る。 最も単純なインダクタンス素子とキャパシタンス素子はちょうどその関係にある。インダクタンスはω=0を零点としω=∞を極とするが、キャパシタンスはちょうど正反対にω=0を極、ω=∞を零点に持つためそれぞれの逆回路ではLがCにCがLに換わることが予想が付く。並列と直列接続も双対性なので逆回路では直列だったものが並列接続に、並列接続だったものが直列につながるということになる。 |
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題名 | 投稿者 | 日時 |
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1端子対回路 | webadm | 2009-10-15 7:06 |
複素角周波数 | webadm | 2009-10-15 19:22 |
インピーダンス関数 | webadm | 2009-10-15 21:47 |
正実関数(Positive Real Function) | webadm | 2009-10-16 1:11 |
リアクタンス関数 | webadm | 2009-10-22 7:47 |
Foster展開(部分分数展開) | webadm | 2009-11-11 19:00 |
Cauer展開(連分数展開) | webadm | 2009-11-12 1:04 |
Re: Cauer展開(連分数展開) | webadm | 2009-12-20 2:36 |
RL一端子対回路 | webadm | 2009-12-2 4:14 |
RC一端子対回路 | webadm | 2009-12-24 19:18 |
» 逆回路(Inverse Network) | webadm | 2009-12-25 18:57 |
定抵抗回路(constant resistance network) | webadm | 2009-12-25 21:21 |
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