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webadm	投稿日時: 2011-9-18 18:57
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3110	続：誘導M形低域フィルタの設計次も前問と似たような誘導M形低域フィルタの設計問題。今度は与えられる仕様がちょっと違う。公称インピーダンスR=600[Ω]、遮断周波数fl=2[kHz]、減衰極f∞=3[kHz]なる並列誘導M形低域フィルタを構成せよ。また直列誘導M形の場合はどうなるか。というもの。前問でm=0.6と与えられていた代わりに減衰極の周波数が指定されている点が大きく異なる。しかしこれも以前のmを与えられて減衰極を求める問題の逆問題のようなものである。ストラテジーとしては・与えられた公称インピーダンスと遮断周波数を持つ定K形低域フィルタの素子定数を求める・上記のプロトタイプフィルタから誘導される誘導M形フィルタの誘導極が与えられた周波数となる誘導係数mを求める・上記で得られた誘導係数mを用いてあらかじめ求めた定K形低域フィルタから誘導M形フィルタ回路を導出するもしくは・指定された遮断周波数と減衰極の周波数から誘導係数mを特定する・与えられた公称インピーダンスと遮断周波数を持つ定K形低域フィルタの素子定数を求める・先に求めた誘導係数mを用いて上の定K形フィルタから誘導M形フィルタを導出するということになる。著者は後者のアプローチをとっているので、こちらは前者の手順でやってみよう、順序が前後するだけの違いではあるが。最初に元になる定K形低域フィルタの素子定数の関係式 $\begin{eqnarray}<br />Z_1&=&s\,L\\<br />Z_2&=&\frac{1}{s\,C}\\<br />Z_1\,Z_2&=&\left(s\,L\right)\frac{1}{s\,C}=\frac{L}{C}=R^2=600^2\\<br />f_{\ell}&=&\frac{\omega_{\ell}}{2\pi}=\frac{\frac{\cancel{2}}{\sqrt{C\,L}}}{\cancel{2}\pi}=\frac{1}{\pi\sqrt{C\,L}}\\<br />&=&2000<br />\end{eqnarray}$ これをL,Cに関する連立方程式として解くと $\begin{eqnarray}<br />L&=&\frac{3}{10\pi}=0.0955=95.5[mH]\\<br />C&=&\frac{1}{1200000\pi}=2.65\times 10^{-7}=0.265[\mu F]<br />\end{eqnarray}$ ということになる。一方、以前の問題で得た減衰極と誘導係数mの関係式から $\begin{eqnarray}<br />\Omega_\infty&=&\frac{f_\infty}{f_{\ell}}=\frac{3000}{2000}=\frac{3}{2}=1.5\\<br />\Omega_\infty&=&\frac{1}{\sqrt{1-m^2}}\\<br />m&=&\frac{\sqrt{{\Omega_\infty}^{2}-1}}{\Omega_\infty}\\<br />&=&\sqrt{1-\frac{1}{\Omega_\infty^2}}\\<br />&=&\sqrt{1-\frac{1}{1.5^2}}\\<br />&=&0.745<br />\end{eqnarray}$ ということになる。あとはmを用いて先の定K形フィルタから誘導M形フィルタを導出すればよいことになる。並列誘導M形の場合 $\begin{eqnarray}<br />\frac{m\,C}{2}&=&\frac{0.745\times 0.265}{2}=0.0987[\mu F]\\<br />\frac{m\,L}{2}&=&\frac{0.745\times 95.5}{2}=35.6[mH]\\<br />\frac{\left(1-m^2\right)C}{2\,m}&=&\frac{\left(1-0.745^2\right)\times 0.265}{2\times 0.745}\\<br />&=&0.0791[\mu F]<br />\end{eqnarray}$ ということになる。これを回路に表すとということになる。同様にして直列誘導M形の場合 $\begin{eqnarray}<br />\frac{m\,L}{2}&=&\frac{0.745\times 95.5}{2}=35.6[mH]\\<br />\frac{\left(1-m^2\right)L}{2\,m}&=&\frac{\left(1-0.745^2\right)\times 95.5}{2\times 0.745}=28.5[mH]\\<br />\frac{m\,C}{2}&=&\frac{0.745\times 0.265}{2}=0.0987[\mu F]<br />\end{eqnarray}$ ということになる。回路図に記すとということになる。定抵抗終端の外部回路と通過域でのインピーダンス整合を良くするためには、定K形フィルタと同じ影像インピーダンスの端子を内向きに対向接続した対称T形もしくは対称π形とするのが実用的であるので、著者はそれについても回路図を示している。同じ様に記すと。ということになる。

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題名	投稿者	日時
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