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webadm | 投稿日時: 2012-12-4 7:58 |
Webmaster ![]() ![]() 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3110 |
分布定数回路の設計 次は分布定数回路の設計に関する問題
長さl[m]の線路の一方を短絡または開放にしたときの他端から見たインピーダンスはjXs,-jXoとなった。この線路の単位長さ当りのインダクタンスLおよびキャパシタンスCを求めよ。ただし角周波数をωとする。 というもの。 今までの問題では単位長さあたりのインダクタンスとキャパシタンスが予め与えられてインピーダンスを求める問題だったが、これはその逆問題である。つまり意図したインピーダンスを持つような線路を設計するのと同じ問題である。 実際の回路設計で分布定数回路を実用化するには、二通りの方法がある。 ひとつは予め与えられた単位長さ当りのインダクタンスL,キャパシタンスCの線路を決めてその長さや終端方法を求めるもの。 もうひとつは、長さと終端方法を決めてから、線路の単位長さ当りのインダクタンスとキャパシタンスを求めるもの。 本問題は後者の方である。それでも電気回路理論としての守備範囲はそこまでで、得られた単位長さ当りのインダクタンスとキャパシタンスを実現する方法は電磁気学理論に頼らざるを得なくなる。従って実際の設計では電磁気学理論も多少なりともかじっていないといけないことになる。題意ではそこまでは要求しておらず、単位長さ当りのインダクタンスとキャパシタンスを導くまでとしている。 さて不定元は単位長さ当りのインダクタンスLとキャパシタンスCであることが明らかになったので、答えの一歩手前としては、それらの不定元と既知のパラメータからなる線型方程式をたてられればよいことになる。不定元は2つなので連立方程式となるはずである。 まず題意にあるように線路の終端を短絡および開放した際のそれぞれの他端から見たインピーダンスを導くと ということになる。 一般的な線路について求めたのだが、題意からするとそこまでやる必要はなかったかもしれない。題意では長さ当りのインダクタンスLとキャパシタンスCだけ求めればよいので、線路は無損失線路であることがわかる。 せっかくなので、題意の条件で無損失線路であることを確かめてみよう。 終端を短絡および開放した際のそれぞれの駆動点インピーダンスの関係より ということなので、ZsおよびZoの実数部は0でなければならないことになる。 が成り立つためには でなければならない。 これはすなわち無損失線路でなければならないことを意味する。 従って ということになる。 さてようやく答えの一歩手前まできた。ちょうどLとCに関する独立な2つの方程式が導かれたので、あとはそれを解くだけである。 あとはそこに伏兵が潜んでないかどうかが問題だ。 やっぱり伏兵が潜んでいた、この連立方程式はMaximaではそのままでは解けない(;´Д`) ここは機械的にはいかないので頓知を働かすしかない。 2つの式を共通のtanの式に書き直すと という結果が得られる。従って ということになる。これを先のtanの式に代入すると ということになる。あれ2つの式は同じ式になってしまった。 どうすんだこっから(;´Д`) いやまてよ、新しい関係式があるじゃないか( ´∀`) これならもう解けるだろう。 Maximaは開平が含まれると弱いのでこれでも解けない、第二式の両辺を二乗すればMaximaでも解けるようになる。 ということになる。 解にはもうひと組負の値が存在するが、ここではとりあえず受動素子だけで回路を構成することを前提として正の値のペアのみを示した。半導体素子などを使えば負のインダクタンスやキャパシタンスが作り出せるので同じ効果を持つ回路が半導体で実現できることになる。実際に可能かどうかは別として。 |
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