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webadm | 投稿日時: 2012-12-8 21:34 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3087 |
続々:スミス図表 次もスミス図表の問題
電源に直列にインダクタンスLが接続されている。これに長さl、特性インピーダンスZ0=300[Ω]の無損失線路を経て負荷ZR=300+j600[Ω]を接続するとき、電源から見たインピーダンスZsがちょうどZ0となるようにlとLを求めよ。ただし周波数f=300[MHz]とする。 というもの。 回路図を描くと ということになる。 電源側から負荷側を見たインピーダンスZsは ということになる。 従ってZsがZ0と等しくなる条件は ということになる。 tanを変数xに置き換えると これをxとLについて解くと ということになる。 これに題意の定数を代入すると ということになる。 従って線路長lは ということになる。 300MHzの波長は1mであるからその1/8ということになる。 解析的に解くと高次の方程式を解くことになって大変なことになる。Maximaを使ってやっと解けたから良いものの、もっと複雑になると困難である。 負荷が誘導性のため直列にLを加えた際にちょうどリアクタンス成分が相殺される線路長にすればよいわけである。これも線路の反射係数とインピーダンスの関係から、線路の任意の点から負荷側を見たインピーダンスは無損失線路では原点を中心とする受電端での反射係数で決まる半径の円を描く。ちょうど線路をインピーダンス変換回路として誘導性から正反対の容量性に変えるにはλ/8の距離あればよいことになる。Lはその容量性リアクタンスを相殺する誘導性リアクタンスにすればよいわけである。これらはスミス図表を使うと線図の上で必要な知識さえあれば容易に求めることができるというわけである。 無損失線路の位相速度が真空中の光の伝搬速度と等しいとして波長を計算しているが、厳密には線路の単位長さ当りのインダクタンスLとキャパシタンスCによって定まる位相速度を用いなければならないが、問題文ではそれは与えられていないので、真空の透磁率と誘電率と等しいと仮定するしかない。現実の線路はそれとは異なるので位相速度は真空中の光の伝搬速度よりも遅くなり、波長は真空中を伝搬するときよりも短くなる。 |
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