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webadm | 投稿日時: 2020-1-12 23:49 |
Webmaster 登録日: 2004-11-7 居住地: 投稿: 3107 |
BWV anh. 122 D-dur Marche ここらへんから大バッハの息子達の作品が続々と登場します。
長男のW.F.Bach は既に大バッハ自ら教育にあたり後継者としての道を歩み始めていましたが、次男の C.P.E.Bachも兄に負けず劣らず才能を発揮し、やがては大バッハの実質的な後継者と慕われたのは次男の方でした。 C.P.E.Bach は母思いで兄弟思いで、兄とはだいぶ違っていました。 それが曲風にもはっきり表れています。 行進曲ですが、アウフタクトで始まり、上声部は特徴的なリズムに乗って軽快かつ威勢よく進んでいきます。 二長調は音楽帖では初めて登場かな。見慣れたG-durに比べて調音記号の#がひとつ多いです。長音階は基音のひとつ手前(オクターブ下の7th)とは常に半音のインターバルと決まっているので、基音が白鍵に位置する場合、すぐ下の7thはその半音下ということになり、Dの場合は、C#となってCに#の臨時記号がつくので、それが調号に出てきます。なので、長音階の場合、調音記号の最後の#がついた音階の半音上の音が基音だということに。小さい子供だとまだ理解できないけど、大人ならこれくらいの情報処理はできるよね。 小さい子供の場合は、調音記号のパターンとそれに該当する長調/短調を暗記するのが得意だよね。昔子供の頃はウルトラマンに登場する怪獣の姿と名前の対応を暗記していた子が沢山いたよね(´∀` ) これも子供向けのコンクール課題曲の定番メニュー。 コンクールでは繰り返し部分は省略するルールなので(演奏時間を短くして審査効率を上げる)ちょっと鑑賞するには物足らないけどね。 繰り返しを省略していない、ピアノ演奏はこちら。 Rosalyn Tureck はゆっくりテンポだけど音はしっかり、大人はこちらを目標に練習すると良いかも。 楽譜によってはメトロノーム値が書いてあるのがあるけど、以前に紹介したペーターズ版は、初心者向けの曲を選曲した曲集になっているので装飾音は例外的にゆっくりテンポの曲以外は省略されていますが、反面テンポは120BPMを超えるテンポが普通で超爆速な感じなのに驚かされます。 昔は全部なんらかの形で大バッハの手が加わった大バッハの曲と言い伝えられていたので、大バッハは速いテンポを好んだという伝説を尊重して速いテンポで演奏するのが普通だったのかも。 子供の頃に装飾音なしで超早いテンポで演奏したら、大人になってから装飾音を付けようとしても無理だよね。まあ、普通、大人になったら弾かないんだろうけど、ピアノの先生以外は。 わかりやすい演奏解説はこちら。 第二部の最初の方はイ長調なんだね、確かにGに#の臨時記号がついているね。長音階なので、A-dur の7thはG#だから調音記号は#3つになるけど、臨時記号だけで済ましている感じ。すぐに二長調に戻るからかな。 Cyprien Katsarisの音源があった。 古楽器の音源は見つかるけど、録音状態が悪いのが多い感じ(古楽器だけに音が小さいので録音には細心の注意が必要)。 以前にも紹介した、Pablo Cano のアルバムより。 アルバムのジャケットには現代の画家が描いた大バッハ夫妻の肖像画風のイラストがあしらわれています。先妻を亡くしてからは妻思いの大バッハと、内助の功の後妻アンナが寄り添う姿が印象的。 息子達に残された遺産目録にはアンナの肖像画が記載されていたようですが、紛失してしまっているようです。長男が金策のために売ってしまったとかは無いよね(;´Д`) アンナがどんな風貌の女性だっかは永遠の謎。 んじゃまた。 |
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